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高知遠征・其の四(まとめ篇)

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高知遠征、第4部です。第1部はこちら第2部はこちら第3部はこちら

今回の遠征で僕が遭遇したヤドカリは以下の通りです。寒くてシュノーケルはほとんどしなかったので、丘からの観察ばかりでした。

  1. ツマジロサンゴヤドカリ
  2. ウスイロサンゴヤドカリ
  3. クリイロサンゴヤドカリ
  4. ユビワサンゴヤドカリ
  5. ベニワモンヤドカリ
  6. イソヨコバサミ
  7. マダラヨコバサミ
  8. タテジマヨコバサミ
  9. Diogenes pallescens
  10. Diogenes klaasi
  11. ホンヤドカリ
  12. ユビナガホンヤドカリ
  13. クロシマホンヤドカリ
  14. ヤマトホンヤドカリ
  15. ケアシホンヤドカリ
  16. ホシゾラホンヤドカリ
  17. アオヒゲヒラホンヤドカリ
  18. ヒメケアシホンヤドカリ

その他、おまけでムラサキオカヤドカリなど。

今回お持ち帰りしたのは、マダラヨコバサミ×2、タテジマヨコバサミ×2、Diogenes pallescens×2、Diogenes klaasi×2、ヒメケアシホンヤドカリ亡骸(汗)、あと5cmのクロナマコもゲット♪
一気に水槽が賑やかになりました。

ところで・・・。
今回、視力が更に悪化していることに気づきました。
甲長1mmクラスのチビヤドカリの識別がかなり困難になってます(汗)
どうしよう。。。そろそろ老眼鏡のお世話になるのかも(涙)

今回、同行した皆さん、ありがとでした!
またの機会によろしくです♪

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高知遠征・其の参(ホンヤドカリ篇)

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高知遠征、第3部です。第1部はこちら第2部はこちら

D. klaasi が居た海岸に続いて、別の磯もあちこち回りました。
やはりどの海岸でも、水辺を制するのはホンヤドカリです。
一般的に普通に見られるホンヤドカリの仲間として、海岸線ではホンヤドカリユビナガホンヤドカリ、少し磯に進むとクロシマホンヤドカリヤマトホンヤドカリ、たまにイレギュラー的にアオヒゲヒラホンヤドカリケアシホンヤドカリホシゾラホンヤドカリなどが見られました。今回は残念ながら、アカシマ系やイクビなんかは見つけられませんでした。

しかしです。
今回、僕はあまり新顔を期待してなかったのですが、なんと!しばらくぶりに磯観察歴を1種更新してしまいました♪
その名も、ヒメケアシホンヤドカリっ!!!

ヒメケアシホンヤドカリ正面

この胸の高鳴りはしばしご無沙汰でした♪
これで僕のヤドカリ磯観察歴は78種(不明種込みで84種)になりました♪

この子は干潮帯のやや先端で、水路の走る石の下に隠れてました。水深で言うと20~30cm。丘からの観察です。このような環境では、まず石をめくるとクロシマホンヤドカリの幼稚体がワラワラと多く見られ、時にヤマトホンヤドカリなんかも見られます。この時も例に漏れずそんな面々でした。
加えて今回はその中に一匹だけケアシホンヤドカリが混じってました。しかし、すぐに違和感を覚えました。それは、石をめくった際に、驚いて殻に閉じこもっていたのですが、その姿勢はいつものケアシシリーズ(ケアシ、ホシゾラ、ヨモギ)のそれとは大きく異なっていたからです。ケアシシリーズであれば正面を向いて鋏脚で蓋をする、と言う姿勢になりますが、この子は大きな体が殻に収まりきらず、横向きに窮屈そうに収まる、と言った感じでした。どちらかと言えば、その形状はイダテンヒメホンヤドカリかエビスヤドカリ系に似て見えました。

ヒメケアシホンヤドカリとケアシホンヤドカリの隠れ方の違い

そこで、そのケアシを取り上げ、シゲシゲと観察してみました。

全身に黒点が点在しない→ケアシではない
全身に白点が点在しない→ホシゾラではない
黒のリストバンドがない→ヨモギではない

消去法では、上記のいずれにも一致しません。
まさか・・・これがヒメケアシホンヤドカリ!?
さらに注意深く観察します。

ヒメケアシホンヤドカリ背面

眼柄が白く、縦にラインが入っている。。。

ヒメケアシホンヤドカリ決定~♪

おとうさーん!おかあさーん!エイジはついにやりました~♪

しかし、ペットボトルに入れてたら、酸欠で死んじゃいました(汗)
せっかく飼ってみようと思ってたのに。。。
でも、せっかくの機会なので標本写真を撮りました。

ヒメケアシホンヤドカリ標本

腹部が腐って残ってませんが、主な特徴は読み取れると思います。
まず、眼柄が白く、背面から見るとギリギリ3本の線が確認できます。これが他のケアシシリーズと大きく異なる点です。他のケアシシリーズでも、幼稚体のうちは上半面と下半面で色の濃淡があり、見る角度によっては「線」に見える場合もありますが、ヒメケアシホンヤドカリの線はどこから見ても明らかな線なのです。
次に、第一触覚も紅白のツートンで、この点でもケアシやホシゾラと異なります。ヨモギは赤と緑のツートンですし。
その他、全身に黒い点も白い点も存在せず、鋏脚もかなりスリムです。やはり総合的に見ても、ケアシと言うよりはイダテンの形質にそっくりです。色彩はまったくの別物ですけどね。

では、今回コンプリートしたケアシシリーズの写真での比較をご覧ください。

ケアシシリーズの比較

うーん。こうしてみると、ヒメケアシは益々ヒメホンヤドカリ属に見えますね。実は遺伝的にも、ホンヤドカリよりヒメホンヤドカリに近いんじゃないの?ってくらい、ケアシには見えません(笑)

今回、僕の成果はこのヒメホンヤドカリのみとなりました。
でも他のメンバーは、かなり成果があったと思います。
特に、僕でさえまだフィールドでは見たことの無い驚愕のヤドカリを見つけた方がいらっしゃいます!?恐らく、本州初記録になると思われます。すげえッ!!!
お陰で僕のヒメケアシホンヤドカリの立場が・・・(泣)
さて。それはいずれメンバーのブログで明らかになるでしょう♪
お楽しみに!

つづく。

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高知遠征・其の弐(ツノヤドカリ篇)

この記事を含むタグの全記事リスト: ヤドカリ散策 高知

高知遠征、第2部です。第1部はこちら

皆さんは覚えているでしょうか。
2004年の夏、松井氏に案内された足摺の海岸で、僕が大量のツノヤドカリ不明種を見つけたことを。
その後、千葉の駒井先生に同定していただいた結果、それが1995年にインドネシアで記載されたばかりの新種だったと言うことを。
それが何故か足摺で大繁殖していたと言うことを。

今回、5年ぶりの足摺となりましたが、やはり僕の興味はここにありました。
あのツノヤドカリ、今も生息しているのだろうか。
まさか、あの年だけの幻だった、なんてことはないだろうか。
そこで、スケジュールを少し割いて、松井氏に案内をお願いしました。

うはぁ~っ。おるわおるわ。Diogenes klaasi
この子ら、完全に定着してるわっ(汗)

ちなみにこの子らは、普通に探しても見つからないでしょう。なんせ、どろどろの丘を歩いてますから(曝)
しかも、今のところ、このポイントでのみ見つかってます。今回、いくつかの海岸も回りましたが、そこで見つかるのは Diogenes pallescens のみです。また、D. klaasi のポイントでは D. pallescens は見つからないので、これも面白い住み分けです。どちらのツノヤドカリもどろどろの泥地を好みますが、D. pallescens は干潮時でも最低限の水深が確保できるポイントを、D. klaasi は本当に干上がって陸になるような海岸線ギリギリを好むようです。

両者を写真で見比べてみましょう。

Diogenes klaasi と Diogenes pallecens

左が D. klaasi 、右が別のポイントで見つけた D. pallescens です。
写真で比較すると色味が明らかに違いますが、磯では小さすぎて判断しづらいです。
写真の個体でも貝殻で約1cm前後、甲長に至っては1mmあるかないか。。。苦笑
色の濃淡よりも、青みがかっているか、茶色っぽいかで見ると良いです。

そして、決定的な違いは、眼柄の模様です。

Diogenes klaasi と Diogenes pallecens の眼柄の特徴

判りますか?
D. pallescens は眼柄に2~3本の線が入りますが、D. klaasi には線は入りません。
この特徴も肉眼では小さすぎて判別しづらいので、ルーペがあると良いでしょう。
わもん氏はちゃっかりと15倍ルーペを持参してたので感心です♪

ひとまず、D. klaasi の足摺での生息が確認できて安心しました。
皆さんも足摺に行く機会があったら、海岸を散策してみてください。
但し、それをそれと判断できる図鑑を頭に叩き込んでおく必要があります(笑)
ツノヤドカリって基本パターンがどれも同じなので、識別に苦労しますからね。

ちなみに今回の遠征で観察できたツノヤドカリは、上記の2種のみでした。
砂地も攻めればトゲトゲやテナガあたりも見られたかもしれませんが、さすがに他のメンバーの手前それは無理なので(汗)
ヤドカリストは肩身が狭いっ(笑)

第3部につづく。

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