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エタジマホンヤドカリ / Pagurus rectidactylus Komai, Saito & Myorin, 2015

学名:Pagurus rectidactylus Komai, Saito & Myorin, 2015
和名:エタジマホンヤドカリ
環境:本州以北の海岸, 本州以南の海岸
報告国内報告あり, 若狭湾, 瀬戸内海

1-3枚目は大瀬崎の水深5m付近でナイトダイビングにより撮影された写真で、エタジマホンヤドカリの生態写真としてはとても貴重な写真であり、特に3枚目の幼体の写真はヒドロ虫の宿殻の初期が巻き貝であることを示す重要な資料と言えますね。やはり何かしら海草に依存しているようで、海草のない場所では見つからないようです。

エタジマホンヤドカリは2014年に広島県江田島の海岸から見つかった新種で、ホンヤドカリ属の潮間帯からの新種発見としては今世紀初となる貴重な発見です。その直後に京都府舞鶴からも見つかりました。僕もすぐに舞鶴と江田島へ遠征し、それぞれ本種の生息を確認しました。ひと通りの標本を確保の後、千葉県立中央博物館の駒井先生に論文を作成して頂きました。

エタジマホンヤドカリは形質的にはゴホンアカシマホンヤドカリに非常に酷似しますが、歩脚が異様に長いことや、全体的に大型であるため歩脚の各棘列の数も多く、また決定的な違いとしてヒドロ虫の形成物(元はシワホラダマシ等のカイウミヒドラを宿した巻き貝をベースとしたモノ?)を宿殻として背負う点が挙げられます。また、このヒドロ虫の成長に伴い、殻を成す構造物も拡張されていくため、本種は成長に伴う宿殻交換が不要のようです。このような特異な宿殻を利用するヤドカリは深場ではいくつか挙げられますが、潮間帯では非常に希な特徴です。
また、太平洋側や日本海側などの潮間帯に広範囲に分布していながら、これまでまったく発見に至らなかった大きな要因のひとつとして、本種は普段から海草の茂みの中を活動の拠点としている点が挙げられます。実際、僕の観察でも、砂地・アマモ場や岩場周辺では一切見つからず、ホンダワラの茂みの中からのみ見つかりました。採集も、海草を揺すって落ちてくるのを網で受けて捕らえる方法でのみ実現したほどです。尚、この採取方法では、アカシマホンヤドカリゴホンアカシマホンヤドカリオキナワアカシマホンヤドカリイクビホンヤドカリ等も混じりました。
本種の登場により、アカシマシリーズが一種増えました笑

■アカシマシリーズ:クロシマホンヤドカリアカシマホンヤドカリゴホンアカシマホンヤドカリエタジマホンヤドカリオキナワアカシマホンヤドカリ(他属)

違いが解りますか?

1-3枚目の画像は望月淳さん提供で大瀬崎ナイト5m撮影、4-5,7-8枚目は広島産、6枚目は京都産。
貴重な写真や個体を提供された皆様へ心から感謝申し上げます!
We are very grateful to be able to use your valuable photos. thanks!

    追跡遭遇
    RECORD
    Pagurus rectidactylus Komai, Saito & Myorin, 2015
    エタジマホンヤドカリ

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Komai, T.; Saito, Y.; Myorin, E. (2015). A new species of the hermit crab genus Pagurus Fabricius, 1775 (Crustacea: Decapoda: Anomura: Paguridae) from shallow coastal waters in Japan, with a checklist of the East Asian species of the genus. Zootaxa. 3918(2): 224.

WoRMS : Pagurus rectidactylus Komai, Saito & Myorin, 2015

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