PARメーターの水中減衰率
- 2023.12.26
- LED
先日ご紹介したPARメーター防水化計画の続報です。
防水処理に使った接着剤が完全に硬化したので、改めて水中での測定を試していたんですが、何やら空中との差が想像より大きいような??
減衰率を計算したら32%もありました💦
水中での屈折率を加味しない単純な減衰率の考察ではありますが、113.9÷167.8=0.6787 となりました。なんでそんなに減るの??
なので、MQ-500でも同条件で測ってみました。
MQ-500では、127÷167=0.7605 なので、減衰率は23.95%でした。
狭いプラケ、冷たい水道水、何かの影響はあるにせよ、同条件での差が8%もあるなんて??
空中での差はほぼないので、そうなると水中での挙動が何か違うのか?
そこで気付いたのは、センサーの拡散板(白い部分)のサイズです。
もしかして、空中では拡散板のサイズの影響も込みで校正されてるから、当然機器間での誤差はほぼないけど、それをそのまま水中に沈めた場合、屈折率の異なる水中では拡散板で拾える光強度は拡散板のサイズの影響をもろ受けるのでは?
この理屈で考えると、拡散板サイズ19mmφと15mmφの水中測定値の差が8%なら、もっと小さい8mmφの拡散板を持つAPM092(PAR-355)では、水中でもっと大きな差が開く可能性が??
そこで、APM092(PAR-355)でも測ってみると、、、
え、むしろ増えました笑笑
えっと、、、防水ケースのビニルが湾曲して逆にたくさん受光してる???
…分かりません笑
これらのことから言えるのは、水中で使う場合は空中との挙動の違いを事前に把握しておきましょう、ということです。それを知っていれば、あとからいくらでも補正できます。
例えば、Apogee MQ-500は空中用なので、当然これで水中を測ると値は減少しますので、その際の減衰率と屈折率の差を補正した水中モデルMQ-510もラインナップされていますが、具体的にはMQ-500の値に1.32を乗算した値であると公式でも解説されており、MQ-500ユーザーはMQ-510を買わずして水中の値を簡単な計算からいつでも得ることができます。今回の実験でも、MQ-500の水中測定値に1.32を乗算すると空中測定値になることが分かります(127×1.32=167.64)。
しかし、今回のGAIN EXPRESSのPARメーターは、APM092(PAR-355)にしろPAR-380にしろ、どちらも空中用なので、防水化や防水ケース使用時の値の補正方法なんて公式では解説されていません笑。従って、もし防水化を施して使う場合は、やはり事前に空中と水中の差を把握しておく必要がありますね。
とりあえず、今回の僕の場合は、以下のように捉えることにします。
- 防水化したPAR-380は水中測定値に1.47を乗算すれば空中の値になる☝
- APM092(PAR-355)+防水ケースでは空中も水中も値はほぼ変わらない☝
皆さんもご注意ください☝
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