新バイタルウェーブⅡプラントの進化
- 2023.09.14
- LED
前回のバイタルウェーブの記事からかなり時間が過ぎてしまいましたが、宣言通り、新プラントの変更点などご紹介させて頂きます。
尚、新UVA370については、大して紹介するほどの内容がないので簡単に解説しておきますと、従来は一般的な140°のビーム角を持つUV素子を採用していたため、そこへ凸レンズを組み合わせてビーム角を70°に成形していましたが、新型では始めから70°のビーム角を持つUV素子を採用したため、凸レンズが不要になり、平面ガラスへ置き換えました。その点だけご報告しておきます。
また、バイタルウェーブの新旧比較のうち、アプリについては前回の記事で解説しましたのでここでは割愛します。
そして、外観についても新型ではクロムメッキソケットを採用しましたが、前回の記事では触れなかったので、とりあえずプラントの外観写真でご確認ください。
また、レンズリングも白からグレーに変更されています。
新プラントでは専用LED基板を新たに設計開発
基本的にバイタルウェーブは、UVA370以外のカラーは共通LED基板を採用してきましたが、今回のリニューアルではプラントのみ専用基板に変更となりました。
まず、中央のUVデュアルチップ(400+425nm)は、今回新たに3535型(3.5×3.5mm)の小型デュアルチップを開発し、従来の5050型(5×5mm)から変更しました。これはレンズとの物理的な干渉や光学的な影響を改善するための取り組みです。
また、より完璧な理想の合成スペクトルカーブを得るために、シアン500nmのみドライブ量を制御するための異なる回路を与えました。近年のシアンLED素子はより高効率高出力になってきたため、敢えて出力を抑えるための工夫です。これにより以下のようにスペクトルが改善されました。
バイタルウェーブ・プラント:測定データの新旧比較
新プラントは、より太陽光に近いスペクトルカーブとなり、演色性(CRI)も旧Ra89から新Ra93まで大幅に改善されました。
バイタルウェーブ・プラント:光量PPFDの新旧比較
そして、光量PPFDもやや延びましたが、これは誤差の範疇かも知れません。
より太陽に近づいた新バイタルウェーブⅡプラントは、色素系サンゴの色揚げや海藻・アマモ育成はもちろん、アグラオネマや多肉植物など観葉植物の色揚げにも大変有効と定評を頂いておりますので、是非お試し頂ければ嬉しいです。
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