Radionのテンプレートについての考察
- 2022.10.31
- LED
RadionのアプリMobiusに搭載されている調光テンプレートについて気になったことがあったので考察をまとめました。
このうちAB+については、ATIのT5管のスペクトルを再現しているらしいと、今までもザックリ理解していたつもりでしたが、今回さらに突っ込んで調べてみると、AB+とはATIの白球AquablueSpecial(80%) + 青球BluePlus(20%)の混合スペクトルを再現しているとの情報を得ることができました。EcotechMarine CoralLabの”Spectrum and PAR“(PDF)に書いてありました。
そのT5の混合スペクトルはこちらです。
で、これを再現しているRadionのAB+テンプレートのスペクトルはこうです。
うん、それなりに忠実に再現できてるようです。
これほどまで蛍光灯のスペクトルに固執するほど、EcotechMarineがT5時代の色揚がり精度を信じて疑わない強い信仰心が伺えますね🤔
さて、今回気になったのはAB+とは別のテンプレート、PHX14についてです。
PHX14とは、フェニックスのメタハラ球14000Kのスペクトルを模したテンプレートとの事でした。なんと、Radionにはメタハラ球のテンプレートもあったのですね!
そこでネットを探したら、フェニックス14000Kのスペクトルを見つけました。見た感じ、当時よく見たブルー球とまったく同じスペクトルでした。代表的なコーラルグローとの比較がこちらです。
で、これを模した調光テンプレートPHX14のスペクトルがこちらです。
おい、いくら何でもこれは違うだろ💦
全然模せてません💦
そこで、そもそものAB+とPHX14の調光内容を比較してみました。
え、Green 7%とRed 6%の違いだけ???
AB+
PHX14
そして、AB+とPHX14のスペクトル比較はこちらです。
うむ、確かにグリーンで1ミクロン、レッドで2ミクロンの差異があります✨苦笑
いやいやいや、こんなの誤差の範囲でしょう😠
これは一体どういうことでしょう… 教えてEcotechMarineさん…
ちなみに、このテンプレートはRadion G3時代から受け継がれており、G4、G5とモデルチェンジする毎にそれぞれでモデルに最適化されーーーてはおらず⁉
調光内容はG3でもG5でもまったく同じでした。
え、モデル毎に製品スペクトルが異なるのに、個別に最適化されてないの???
ということで、各モデル毎にテンプレートを適用したスペクトルを比較してみました。
うん、そりゃそうだよね。どのモデルでもAB+とPHX14間にほとんど差異は出てきません。
※注) 上の各スペクトルは各1本ではなく実線と破線の2本のスペクトルがほぼ同じため重なって1本に見えているのです💦
ところが、これらの製品スペクトルが異なるモデル同士でテンプレ適用スペクトルを比較するとこうなります。
うん、どう見てもAB+とPHX14の差異以上の差異がモデル間で見られます💦笑
これはもはやテンプレートが破綻していると言わざるを得ません…
そして、事態はさらに恐ろしい方向へ進んでいたのでした⁉
つづく
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