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超絶フラットなワイドバンドブルーは作れるのか?

  • 2025.06.05
  • LED
超絶フラットなワイドバンドブルーは作れるのか?

※この記事は6分で読めます☝

先日ご紹介したCree XP互換LED素子を早速試してみたくて、ウズウズしながらスペクトル計算に明け暮れる日々…(実際は小一時間ほど笑)
UVA 370nm入りの超ワイドバンドブルーとか作ってみたいなぁ✨
ただ、400nmの波長精度が404nmだったり、450nmの波長強度がいまいちだったり、そこは手持ちの優等生と差し替えるとして…
ふむふむ、ここがこーこーこー…🤔

例えば、バイタルⅡだと、こうなるなぁ🤔

VitalWaveⅡカスタマイズ案の計算結果
VitalWaveⅡカスタマイズ案の計算結果

LeDioの12球スポットだとこんな感じ🤔

LeDio RX122カスタマイズ案の計算結果
LeDio RX122カスタマイズ案の計算結果

マジか💦
こんな見本みたいなカーブありえるんかっ😳⁉
こんな代物が召還されたらヤバいと思うの🥺笑

幸い、素材はまた確保できてるようだ🤔 (バイタルは前回の売れ残りB笑)

カスタマイズ素材
カスタマイズ素材

いざ往かん🧐

バイタルウェーブⅡ改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン

まずは、バイタルから実践してみましょう☝

VitalWaveⅡのLED基板へLED素子を実装
VitalWaveⅡのLED基板へLED素子を実装
バイタルⅡ改のスペクトル測定結果
バイタルⅡ改のスペクトル測定結果

え、ヤバない🤔?笑

でも、370nmの波長は純正レンズを通さないけど、どうするの🤔?
実は今回は特別にガラスレンズを用意しました☝
(本当はプリズム加工品が欲しかったけど見つからず…🥺)

VitalWaveⅡに合うガラスレンズ
VitalWaveⅡに合うガラスレンズ

実は前回作った広角ビームのUVA370がなかなか好評だったので、だったらワイドバンドブルーの広角ビーム仕様も作ってみたい✨と思い、敢えて集光作用のないフラットなガラスレンズを調達してみました☝
しかし、1素子ならともかく複数の素子をミックスする場合に注意しなければならないのが、各LED素子のビーム角です☝
フラットなガラスレンズでは、ビーム角は各々のLED素子のビーム角に依存するので、これを揃えないとビーム角がデタラメになって、照射面に対して一部の波長だけがピンポイントに集中してしまいます🥺
※逆に言うとLED素子のビーム角が不揃いでも集光レンズを装着すれば足並みはほぼ揃います

LED素子自体のビーム角を揃えないと照射面積も強度もバラバラになってしまう
LED素子自体のビーム角を揃えないと照射面積も強度もバラバラになってしまう

だから今まで集光レンズなしのカスタマイズはなるべく避けてきました。使う素子によってビーム角が120°や70°、140°等バラバラだったからです。
しかし、今回調達したLED素子はパッケージが揃っていて、ビーム角も同じだったので、遂に集光レンズなしのカスタマイズが実践できるという訳です✨
※差し替えた400nmや450nmも同じビーム角のものを使用しました

バイタルウェーブⅡ改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン、完成✨

バイタルウェーブⅡ改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン
バイタルウェーブⅡ改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン

ビーム角はLED素子と同じ125°程度になりました✨

バイタルウェーブⅡ改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーンのビーム角
バイタルウェーブⅡ改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーンのビーム角

直下のPPFDは35程度@30cmですが、これが均一に水槽全体に拡がります✨

完成品2点の光学測定データ
完成品2点の光学測定データ

ワイドバンドブルー400-500nmカバー率も完璧✨

ワイドバンドブルー400-500nmカバー率
ワイドバンドブルー400-500nmカバー率

この時点で少しチビる…☺️

LeDio RX122改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン

続いて、ボルクスジャパンのLeDio RX122のLED基板にも実装していきます。

LeDio RX122のLED基板にLED素子を実装
LeDio RX122のLED基板にLED素子を実装
LeDio RX122改のスペクトル測定結果
LeDio RX122改のスペクトル測定結果

え、待って、ホントにヤバい😳💦

そして、LeDio RX122用のフラットレンズには特注のパラグラス加工品を用意✨
RX122の純正レンズの固定リングは特殊な形状をしていて、素の板ガラスではうまく装着・固定できないので、ここは思い切ってパラグラス(UV透過アクリル)の特注品を召還します🫡

パラグラス加工寸法
パラグラス加工寸法
パラグラス加工品
パラグラス加工品

LeDio RX122改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン、完成✨

LeDio RX122改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン
LeDio RX122改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーン

バイタル改と同じく、ビーム角は125°程度になりました✨

LeDio RX122改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーンのビーム角
LeDio RX122改:広角ワイドバンドブルー+UVA+グリーンのビーム角

直下のPPFDは65-70程度@30cmですが、これが均一に水槽全体に拡がります✨

完成品3点の光学測定データ
完成品3点の光学測定データ

ワイドバンドブルー400-500nmカバー率は過去最優秀賞✨✨✨

ワイドバンドブルー400-500nmカバー率
ワイドバンドブルー400-500nmカバー率

ここで一気に失禁☺️ジャー

もはや芸術の域です😳💦
まさかこんなモノが召還される日が来るなんて…😳ワナワナ
シアン500nmの波長強度が520nmと540nmに支えられて、まさかのブルーと同じ波長強度に⁉

水深10mの海中スペクトルとの比較
水深10mの海中スペクトルとの比較

シアン強度が海中を超えてました💦笑

夢の超絶ワイドバンドブルー、完成です✨
蛍光タンパク育みタイム改め、蛍光タンパク覚醒タイム用にどうですか?笑

今回のカスタマイズ品:バイタルウェーブⅡ改とLeDio RX122改の2タイプ
今回のカスタマイズ品:バイタルウェーブⅡ改とLeDio RX122改の2タイプ

欲しい方はDMください。Xでも欲しい方を募る予定です。
※バイタルはアプリで調光可能ですが、RX122はオンオフのみです

オマケ:UVA 370nmだけカットしたい場合

サンゴが慣れるまで、あるいはLPS対策として370nmだけ当面カットして様子を見たい等の場合は、何か適当なアクリル板が便利です☝
以前、水槽の各種フタ素材の波長透過率の違いをご紹介しましたが、アクリルはUV390nm以下の波長をほぼカットするので、今回のようなスペクトルのLEDライトにアクリル板をかざすと、370nmの部分だけカットすることができます☝

アクリルは370nmをほぼカットする
アクリルは370nmをほぼカットする

今回のカスタマイズ品にアクリル板をかざした場合のスペクトルの違い↓

今回のカスタマイズ品にアクリル板をかざした場合のスペクトルの違い
今回のカスタマイズ品にアクリル板をかざした場合のスペクトルの違い

370nmだけ綺麗にカットできているのが分かりますか?
水槽フタがアクリルなら自動的にこうなります☝笑
※逆に言うとアクリル蓋の水槽にUVA370を設置しても意味がありません💦
尚、ライトにアクリル板を装着する場合は、少し距離を離して取り付けてください。近すぎると370nmの素子の面が焦げます☝💦

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