いやぁ~すっかり遅くなってしまいました。すみません。
今さらですが、1月にチェックしたMaxspect Razor 15000Kのレビューです(汗)
一応、リリースは昨年なので、2015最新LEDシステムライトレビューの続編と言うことで。
- AI Prime - 2015/06/17
- eco-lamps KR90DR - 2015/06/22
- AI Hydra 52 / Hydra 26 - 2015/06/24
- EcotechMarine Radion G3 Pro 2015/06/26
- eco-lamps KR93SP 2015/06/28
- Maxspect Razor 15000K - 2016/04/11 ← 今ココ
Maxspect Razor 15000K 外観
筐体は旧モデルと同じですが、素子構成と集光構造が異なります。
今回の検体は180Wモデルになります。
旧モデルで熱耐性に問題があったプラスチックレンズはついに廃止され、「もうレンズはコリゴリだぁ~!」と言わんばかりにリフレクター(反射板)方式に変更されました。
ま、賢い選択です。
Maxspect Razor 15000K ビーム角
旧モデルのレンズ角90度に対し、このリフレクターは120度が謳われてますが、実際に確認したところ、良い感じの100度でした。
そのため、むしろレンズの通過ロスのない90度並みの高い照度が売りになってます。
なので、「リフレクターは広角120度だしなぁ…」と身構える必要はなく、単に旧90度レンズの改良版だと思って使ってもらって良いと思います。
多分Maxspectもそのつもりじゃないの?笑
Maxspect Razor 15000K 採用LED
LED基板の全体像と発光色です。
真ん中に2箇所、一回り小さなLEDが4ヶずつ集まっているのが判りますか?
これが、Maxspectの出した答えです。
- LED基板を極端に変更することなく白チャンネルの光量を増やしたい!
- それでいてシアンの欠落を補完したい!
この2つの願いが込められているのが判りますね(笑)
旧モデルは結局かなり暗かったですからねぇ。。。
そのため、ただでさえ小さい3.5mm角のXTよりも、更に小さなXBシリーズを採用!
2.5mm角でっせ! 絶対カスタマイズしたくない!!!爆
まさかひとつの素子スペースに小さいの4ヶ入れてくるとは。。。やるなMaxspect♪
そして、僕が一番声を大に謳いたいのは、今回からRazorに採用された新UV素子!
正直、今回のRazorを見たら、Maxspectを見直しました!
と言うか、よっぽど今まで苦しめられたんだろうなぁ~と同情しつつ。。。汗
そう、もうMaxspectのUV素子は焦げません、溶けません、燃えません!!!
はい、これが3.5mm系LED素子の中で最高峰のUV素子、ガラスレンズ仕様です♪
もうLedEnginに恋い焦がれる時代は終わりです!!!爆
Maxspect、よくぞ見つけた、サンタマルターエイジも大絶賛です!!!
実はこの3535規格のガラスレンズ仕様UV素子は、今年の新型KRリリースの際に大々的にお披露目しようと企んでいたんですが、、、まさかMaxspectに先を越されようとは、、、泣
ま、新型KRの開発に取りかかってかれこれ3年経ちますから、仕方ないですけど(爆)
一応、これが昨年の秋に試作した新型KRデモ機に載ってたガラスレンズ仕様のUV素子です。多分、Maxspectも同じブランドの素子を採用したんだと思います。
ま、RazorはどのUV素子も同じ品番のチップで統一したようですが、KRでは400nmと425nmで異なるチップを採用する予定です。
と言う訳で、Razor 15000Kに採用されたLED素子は以下の通り。
採用LED素子 | 公称データ | 実機データ | 実測波長 |
---|---|---|---|
400-410nm | SemiLED | - | 400-410nm |
410-420nm | SemiLED | - | 420-425nm |
420-430nm | SemiLED | - | 415-425nm |
440-450nm | SemiLED | - | 445nm |
450-460nm | Cree XT-E | ○ XT-E | 450nm |
470-480nm | SemiLED | ? | 465-470nm |
6500-7000K | Cree XT-E | ○ XT-E | - |
4500-5000K 3000-3500K 455-460nm 465-475nm |
Cree XB-D | ○ XB-D | - |
UV系はSemiLEDsと謳われてますが、別の素子メーカーのモノです。詳細は内緒(笑)
ま、むしろもっと良い素子が使われてるから詐欺ではない(笑)
ただ、波長精度をもっとこだわって欲しかったかな。バラツキが目立った。。。
あと、470-480nmのブルー素子の所属が判りませんでした。どこかで見た覚えがあるようなないような。。。見た目はCree XT-Eに瓜二つなんですけどね。とは言えXTには見当たらない様式だし、はて?
Maxspect Razor 15000K スペクトル
まず、製品のスペクトルです。
Aチャンネル(白ch)とBチャンネル(青チャンネル)の構成は従来通り。
ただ、Bチャンネルのブルーバンドが良い感じですね~♪
特に細かく波長分けされたUV系の合成スペクトルがとても滑らかで、T5のブルー管のようです(褒め言葉になってないか)
もう少し400nmや480-500nmが欲しかったけど、これ以上は言うまい!
旧モデルから見たら革命的進化ですからね!
一応、素子毎の波長強度も見てみたので載せておきます。
UV系
バラツキが目立ちますねぇ。。。新型KRにも使うんだから不安になっちゃうやん(汗)
ただ、波長強度はメッチャ強いですなぁ~♪
ブルー系
445nm(440-450nm)って要らなかった気がしますねぇ。これ見る限り弱いし。。。
せめてOSRAM OSLON SSLのDeepBlue 445nmならRadionみたいに強力な波長強度が得られたと思いますけど。
465nm(470-480nm)も、XP-E2ならもっと強かったと思うけど。。。
ま、長波長寄りのブルー480nmあたりなら仕方ないけど、465nmなら450nm並みに強い素子はありますからねぇ。。。
ま、でも素子増やしてコスト増ですから、それだけでもヨシとしますか。
白系
4素子ミックスの白色スペクトルは良い感じです♪
470-480nmの欠落が上手~く補完できてます♪
Maxspectもだいぶスペクトルを操る域に来てますなぁ~♪
Maxspect Razor 15000K PAR分布
最後に、いつものお役立ちPAR/Wattグラフをどうぞ♪ (クリックで大画像)
無断転載禁止 / Unauthorized reproduction prohibited.
Gebrauchen die Bilder ohne Genehmigung verboten.
冒頭でも書きましたが、集光レンズを使わずにリフレクターだけでこのPPFDを叩き出してるところが素晴らしい♪
よく見ると、リフレクターの傾斜角が超絶壁なんです。これ、どう見ても「120度を作ろう♪」という生ぬるい意図じゃありません。「リフレクターだけで90度レンズ超えなきゃ!!!」という強い殺気を感じました(爆)
雨降って地固まる、良い言葉です。。。
で、ぶっちゃけ他社と比べて実際どーなのよ? 新Razorは使いもんになるの???
と言うことで、スペクトル強度比較もしてみました@50cm距離。
RadionやHydraは450nmだけずば抜けて強いけど、他の波長が弱いので波長全域に均せばトントンです。450nmだけ見て「強え~!」って勘違いされませんよう。。。笑
それより見てください、400nm域こそフルスペには敵いませんが、420nm域はフルスペ並みに確保できてます!!!すげぇ~♪
これならオージーSPSの蛍光タンパクにも良い成果を示すんじゃないかしら?
ガラスレンズハイパワーUV素子サマサマじゃぁ~~~♪♪♪
UV域が十分確保できるベスト照明としては、これならフルスペに次いでお勧めできますよ、Razor 15000Kは♪
ちなみに上のグラフ、Razorが180WでKRが150Wね、念のため(笑)
オマケ
実はこのRazor、持ち主さんが個人輸入で入手されたものだったのですが、正常に点灯しない、点滅する、暗い、といった症状が出てました。で、調べたところ、僕の手持ちの電源だと正常に点灯するし、どう見ても付属の電源の異常です。200/100V切替スイッチのミスかな?と思って調べてみたけど、この電源にはそもそもそのスイッチが見当たらない。。。
仕方がないので電源の交換を検討していた矢先、販売店から「電源に100/200V切替スイッチがあるから確認して」と連絡が入り、「だから無いっつーの!笑」と思いつつ、でもまさかと思って電源をバラバラに分解して見たら、ありました、まさかの位置に(笑)
こらぁーーー!!!
箱に穴開けとくか、ケーブルで前面に移動しとけーーー!!!笑
で、115V側に切り替えて、無事、直りましたとさ♪
ま、わざとじゃないと思うけど、海外から輸入した方される方はご注意ください(汗)