随分と遅くなりました。バタバタしてたら2ヶ月遅れに(以下略)
能書きはさておき、いつものエイちゃんチェックをお送りいたします。
volxjapan Grassy Solare 製品調査!
ちなみに「Solare」とはアチラ語で太陽のことだそうです。
ドチラ語かは忘れましたが・・・汗
Grassy Solareの外観と配色
まずは外見から。
天面にはワイヤー用ネジ穴が4ヶ、もちろんワイヤーパーツ類は一式付属してます。
発光面は、センターサークルとサイドラインの構成です。ミニKRって感じ?笑
本体から短いケーブル付き電源プラグが出ていて、付属の安定器と接続します。
ちなみに、本体の左右に溝穴が2ヶずつ空いてますが、これは水槽スタンド用ではなく、現時点では熱を逃がすための通風口のようです。将来的には判りませんが、現時点では水槽スタンドの設定は無いみたい。。。
続いて、LEDの配色とビーム光。
海水用のSolare Reefには400/420/450/470/500/CW/WWの7種類のLEDを、水草(淡水)用のSolare Plantには420/450/470/500/CW/WWの6種類のLEDを採用しています。水草用には400nmは採用されていません。
照度やPPFDも測ってみましたが、見事に公称値通りでした♪
30cm測定データ |
リーフ |
プラント |
照度 |
22,340 lx |
24,990 lx |
PPFD |
474 umol/m2/s |
470 umol/m2/s |
照度は一見低いようにも見えますが、これは光エネルギーをUV側へも費やしている分、見た目の明るさが犠牲になっているからです。しかし、PPFD的には500弱@30cmも確保されているので、光合成に対しては十分に明るいと言えると思います。
ただ、レンズ特性的に広角を照らすことは無理っぽいので、1台当たりの対応水槽は30cmキューブ程度かと思います。超浅場の光量を確保するなら2台必要です。
60cmなら一般的な浅場程度なら2台、超浅場なら4台並べないと厳しいでしょう。
Grassy Solareのスペクトル
続いて、公式サイトにも掲載されていますが、念のためスペクトルも測定してみました。測定にはUPRtekのMK-350を用いました。
うむ、公称通りでした♪
リーフは400nmからのフルスペクトルで、水深5-10Mと言うところかな?
プラントは気持ちよくフラットなスペクトルですね。まさに太陽光ブレンド♪
スポットの多灯ではなかなか実現困難なスペクトルが、1台でスマートに確保できるのが嬉しいですね。
Grassy Solareを分解してLED素子をチェック
さて、ここからが容赦ないエイちゃんチェックの真骨頂!?
まずは、採用LED素子をチェックしました。
お?
Solareに採用されているLED素子は、CreeでもPhilips Lumiledsでもなく、汎用パッケージでした。素子ブランドは不明ですが、Epiledsチップ or SemiLEDsチップ + シリコン樹脂レンズの構成。シリコン樹脂なのは助かりますね。焦げないから安心♪
ちなみにLEDチップの詳細については、今回僕の借りたサンプルでは、
- 400nm : Epileds EP-U4545K
- 420nm : SemiLEDs SL-V-U40AC
- 450nm : Epileds EP-U4545V
- 470nm : Epileds EP-U4545K
- 500nm : Epileds EP-U4545V
- CW : ?(蛍光体があるため不明)
- WW : ?(蛍光体があるため不明)
でした。
もしかしたら白系はBridgeluxかなぁ?
但し、今後のロットは随時変更があるかも知れません。
でも、EP-U4545Kを採用してるあたり、ニクイですね♪
Grassy Solareの回路構成と電気特性をチェック
続いて、回路の確認です。
ほほう?
全21素子を4ブロックに分けてドライブしていました。5+5+5+6=21素子です。
一見、7×3回路=21素子の方がスマートに見えるのに、何故でしょう?
実は、一応電源はDC24Vなので、仮に7素子でも1回路当たり7×3.2V=22.4Vで収まるのですが、これを1W駆動以上で回したり、またUV系素子は駆動電圧が高めに推移するので、24Vだとギリギリか、下手すると足りなくなります。例えば、2W駆動で1素子当たり3.5V程度食う計算だと、3.5V×7=24.5Vとなり、容量オーバーです。そのリスクを避けるべく、4回路に分散したのかな、と思われます。
あるいは、電源を24Vより大きくすれば7×3回路でも良いのですが、コスト面でも量産されている安価なDC24V電源を選択することを優先したのでしょう。
では、実際の駆動電流を見てみましょう!
1台当たり4回路の測定が伴うので面倒臭~い!
まあ、リーフとプラントの2機種しかなかったのが幸い(笑)
回路 |
リーフ |
プラント |
電流 |
電圧 |
出力 |
電流 |
電圧 |
出力 |
1 |
392 mA |
17.2 V |
6.74 W |
395 mA |
16.4 V |
6.48 W |
2 |
384 mA |
16.3 V |
6.26 W |
390 mA |
16.0 V |
6.24 W |
3 |
385 mA |
17.2 V |
6.62 W |
392 mA |
16.6 V |
6.51 W |
4 |
379 mA |
20.8 V |
7.88 W |
379 mA |
19.8 V |
7.50 W |
計 |
4回路合計LED出力 |
27.50 W |
4回路合計LED出力 |
26.73 W |
各回路の電流と電圧は実測値、出力は実測値を元に計算した値です。
ちなみに製品としての消費電力はいずれも公称通り32Wでしたので、電源のロスがおよそ4Wちょいある計算になりますね。
で、各回路の電流値が380-390mA台なので、これは400mAを定格とした回路と言えるでしょう。400mAと言うと、ヤフオクLEDでよく見る1.5W駆動(420mA)より、ちょい低い値ですが、まあ、1.5W駆動の安全駆動の範囲かと思います。1.5W駆動×21素子=31.5Wなので、Grassy Solareは概ね30W型のLEDライトと言ったところかな。
以上、参考にしてください。
追伸:
検査後に適当に組み立てたら、LED素子をひとつ壊してしまいました(汗)
基板にレンズを載せてパネルをネジ締めする際に、ネジを仮締めしてから、レンズを指でグリグリ押してレンズ穴に正しくはめ込みながらズレを修正していたのですが、どうもその際にLED素子のシリコン樹脂レンズに無理な力を加えてしまい、LED素子内のボンディングワイヤーを破断(接触不良)させてしまったみたい。。。汗
うん。こういう時、シリコン樹脂レンズだと繊細ですね。。。反省。
と言う訳で、Solareの分解はお勧めしませんが、万一バラした場合は慎重に組み立ててください。もちろん壊しても保証は適用されませんのであしからず。
次回は、Grassy LeDio RS073をザックリご紹介します。
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