先日、シュリンプさんや横海老屋さんから各プランクトンを購入・導入して、約2週間が経過しました。またその間、僕自身もワラワラ採集に勤しみ、何度か水槽に導入してきました。
今回のワラワラ追加の第一の目標は、最近手が付けられなくなったヒゲゴケの抑制です。
リンは測ってませんが、現在の水槽では数匹のヤドカリを維持しているだけで、給餌も週に1~2度もあるかないかの状態ですので、恐らくほぼ皆無と見ています。硝酸もホビー試薬でゼロを推移しています。
しかしそれでもヒゲゴケは出ます。
多くの場合、皆さんは栄養塩ばかりに目を奪われがちだと思いますが、実はヒゲゴケ蔓延の一番の原因は、栄養塩以上に「天敵の欠如」に起因していると僕は考えています。ですから、比較的低栄養塩の水槽でも、ヒゲゴケの蔓延と言うのは、ある程度時間が経過した水槽では見られがちな現象なのです。ヒゲゴケに限らず、単一種の蔓延の原因は、ほぼこのような抑制要因の欠落が関係していると思われます。
例えば昔から、ライブロックを追加したらヒゲゴケが消えていった、と言う現象も良く体験されてきたと思いますが、実はこの微生物源の追加により、水槽に欠如していたコケの天敵が持ち込まれ、それが作用したと考えられます。
勿論、コケの天敵は微生物に限りません。草食魚やウニ、ヤドカリなんかも非常に有効です。彼らの日々の気質走査により、コケは育つ間もなく抑制されるでしょう。しかし、全ての種のヤドカリが岩を磨くわけではなく、ましてやワラワラのような規模で実装することはとても困難です。
化学の実験のような面白味には欠けるかも知れませんけど、水槽に負担を与えない仕組みとしては、僕は安心して勧められる方法だと思います。
特に現在リフジウムを設置されている方は、その本来の機能をより強化すべく、もっとワラワラに目を向けて欲しいなと思います。
長くなりましたが、結果報告です。
写真は6/13現在のもので、判りづらいですが、ヒゲゴケ天国になったライブロックと、砂にまでヒゲゴケが広がっていた状態です。この実験のために敢えてヒゲゴケを栽培しておきました(嘘)
今回はとりあえず、ライブロックと砂の一部を取り出し、ここへワラワラを追加しました。併せてガラス面を掃除して、コケの取れない砂はなるべく砂に埋めるか砂を掛けるようにして、人為的にも抑制を加えました。(時間が掛かるので、予め可能な限りヒゲゴケは駆除してからワラワラを投入すると吉です)
これが今日(6/30)時点での状態です。砂に残っていたヒゲゴケは、綺麗サッパリ消滅しました。とりあえずワラワラ追加によるヒゲゴケ抑制は大成功です。(ま、判ってはいましたがネタとして公開したかったので)
実は以前からも気になる度にヒゲゴケを刈ったり砂に埋めたりしてましたが、すぐに再発して手が付けられませんでした。これは、どんなに低栄養だろうと、山羊がいなければ雑草は伸びると言う良い例です。
今後もなるべくワラワラを維持するよう、注意していこうと改めて思いました。
尚、ライブロックの方は、現在もバケツでキュアリングしながら、併せて大量のワラワラを投入してヒゲゴケの消滅を期待しています。かなり分解されて半分くらいはデトリタス化して沈殿しましたが、まだ半分は残っている状態です。また、ワラワラも目に見えて減少しているようなので、何度か追加した方が良さそうです。ちなみにこのバケツはエアレーションと室内光のみで回しています。光が弱いことも、ヒゲゴケの消滅に繋がると考えています。
このバケツの方はまた結果を報告しようと思います。
みなさんもまだワラワラの恩恵を体験していない人は、どうか一度騙されたと思ってお試しください。
ワラワラの販売ショップは、ワラワランドの微生物の購入のページでご紹介しています。
また、これからは良い季節なので、是非海に行ってワラワラをゲットしてみてください。
おまけ
こないだ採集してきた砂依存型のヨコエビの画像です。
どこにいるでしょう? 判るかな?
こうすると判るかも(笑)
砂で半身浴しながら4本の触手でアンテナを張ってるのがそうです。
この子らはメチャンコ砂を撹拌してくれます。
今度はスナホリガニも採ってこよう♪