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Mazarra特集:駆動電流

マリンアクアリウム エイジ 02:19
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つ・ついに禁断の扉が開くのか!?

と、その前に。。。

Mazarra駆動電流設定の心得

ひとつ、電流値は上げるよりも下げろ!
ひとつ、自信がない人、電気に疎い人は諦めろ!
ひとつ、可笑しいな、変だぞ? 迷ったら元に戻せ!
ひとつ、回路や素子を壊してもすべては自己責任である!
ひとつ、くれぐれもショップやメーカーに迷惑をかけるな!

これが出来ない人はじっと我慢の子です。

事前準備:ファームウェアの確認

Mazarraファームウェアバージョン MP1.5

まず、ファームウェアを最新のバージョンへアップデートしてください。とのこと。
今回僕が触ったモノはいずれも最新のMP1.5と言うバージョンで、2011/10国内購入分のP+420は先日販売元でアップデート済み、2012/1海外購入分のPは初めからMP1.5でした。なので、異なるバージョンでは、このページの情報の通りにいかない可能性があります。と言う建前(笑)
ちなみにファームウェアアップデートはショップに出せば受けて貰えるはずです(未確認)
尚、海外通販で買われた方は、バージョンがMP1.5以上であることを確認してから作業してください。とりあえず、今年1月以降のロットなら多分MP1.5だと思われます。
ま、仮にバージョンが違っても、強行するかどうかは自己責任の上で自由です♪本音

予備知識:駆動電流の試験データ(参考)

まず、

Mazarraは本当に駆動電流が可変出来るのか?

それを確かめるすべく、僕が色々と試した実験結果を、参考までに記しておきます。
以下の表の上から3つはMazarra P+420トリプルの各1台の駆動電流設定結果、表4つめは内1台の回路と素子を入れ替えての電流値確認結果、表5つめがMazarra Pの設定結果です。

Mazarra P+420 (2011/10)

Mazarra P+420 (2011/10) (a) 67-68W
ch A B C D
1.5A 1.410A - 1.342A -
1.0A 0.978A 0.880A 1.071A 0.937A
0.7A - 0.722A - 0.732A
Mazarra P+420 (2011/10) (b) 67-68W
ch A B C D
1.5A 1.433A - 1.325A -
1.0A 0.988A 0.935A 0.965A 0.936A
0.7A - 0.717A - 0.740A
Mazarra P+420 (2011/10) (c) 67-68W
ch A B C D
1.5A 1.452A - 1.355A -
1.0A 0.965A 0.978A 0.964A 0.903A
0.7A - 0.727A - 0.739A
Mazarra P+420 (2011/10) (c) 回路と素子の入れ替えテスト
ch A回路→B素子 B回路→A素子 C回路→D素子 D回路→C素子
1.5A - - - -
1.0A 0.959A 0.958A 0.933A 1.006A
0.7A - 0.727A - 0.739A

Mazarra P (2012/1)

Mazarra P (2012/1) 73-74W
ch A B C D
1.5A 1.385A - 1.374A -
1.0A 0.988A 0.989A 0.984A 0.976A
0.7A - 0.731A - 0.735A

こうして各数値を見ると、なかなか良い結果が出てるでしょ?
結論として、駆動電流設定は非公式ながら生きていることが判りました。

検証に時間が掛かった訳▼ - 興味が無い人はスルーしてください

さて。なぜ駆動電流設定にこだわるのか?

そもそも、僕が電流を変更しようと思ったのは、Aチャンネルのデフォルト1.5Aを1.0Aに落としたかったからです。何故かというと、MazarraのAチャンネルに搭載されているXML(白LED)の1.5A駆動は明るすぎるので、残りのチャンネルへ青やUVをどう盛っても、スペクトル全体のバランスが取れない=フルスペクトルが困難だったのです。でもこれで夢が叶います。目指せ、Mazarraでフルスペクトル♪
皆さんも、電流を増やすことばかり考えないで、下げてなんぼなスペクトル設計を目指してみてください。その方が省エネだし、何より安心・安全です。実験では、Aチャンネルを1.5A→1.0Aに変更するだけで、製品トータルの消費電力が10W近く下げられました。
逆にもし電流を増やす場合は、万が一放熱が間に合わなくなって、異常加熱で壊れても泣き寝入りだってことをお忘れ無く!

実践:駆動電流の設定方法

さあ、いざ本番です。
以下の写真をよく見て、設定方法を間違えないように慎重に作業してください。
もちろん、作業中は電源を外し、感電やショートなどの事故にくれぐれも注意すること!

まず、P+420も含め、Pが持つA-B-C-Dの各チャンネルには、それぞれに以下の2択の電流設定が用意されています。使用しているLED素子の最大定格に注意しながら選択してください。勿論、定格を超えた設定はLED素子を破壊しますので絶対に厳禁です!

Aチャンネル: 1.5A/1.0A
Bチャンネル: 1.0A/0.7A
Cチャンネル: 1.5A/1.0A
Dチャンネル: 1.0A/0.7A

以下は、P+420 (2011/10期)の内部基板構造と、駆動電流設定のジャンパーピン構造です。

Mazarra P+420 駆動電流設定

自作PCの経験がある方はピンとくると思いますが、3本出ているピンのうちどちらか2ピンをショートピンで接続すると設定が反映すると言う仕組みです。例えば上の写真では、右のAチャンネルは1.5A側にショートピンが刺さってますので、1.5Aで駆動されます。左のBチャンネルは0.7Aで駆動されます。
あ、写真では判りやすくするためにすべてのコネクタを外してますが、実際の作業ではコネクタ類は繋がったままでOKです。

駆動電流設定ピン

続いて、P(2012/1期)の内部構造です。

Mazarra P 駆動電流設定

先ほどの2011/10期モデルのP+420と違って、現行の駆動電流設定方法はこのように判りやすくピンが2つに分割されています。2つの電流選択肢に対してショートピンはひとつしかないので、どちらかに刺して使うことになります。
尚、ピンときた方は鋭いですが、下側のピン(低い値側)はただの箸休めになってます。回路が繋がってません。要するに、右上側のピンににショートピンを刺すかどうかで、設定のオン(高い方の電流)/オフ(低い方の電流)が決定される訳です。なので、ショートピンを無くしたら自動的に低い方の電流での駆動となります。

ついでに駆動電流の仕組みについて簡単に触れておくと、このドライブ基板と繋がっているコントロール基板は、ドライブ基板へ直接駆動電流を流している訳では無く、あくまでも制御信号としてのパーセンテージ値を伝えているだけです。それをドライブ基板は、設定ピンで設定された駆動電流の最大値を100%として、コントロール基板からのパーセントを加算して電流値を制御している訳です。

さあ、Mazarraの駆動電流設定、いかがでしたか?
こんな面白い機能を使わないなんて勿体ないですね。
故障のリスクなんてカスタマイズ性を提供する時点で覚悟する訳ですから、是非コレは公式に扱って欲しい機能です。

つづく

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