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Mazarra特集:見えない部分

マリンアクアリウム エイジ 18:24
この記事を含むタグの全記事リスト: LEDライト Maxspect Mazarra スペクトル

さあ、ドキドキするタイトルです。。。
「見えない部分」ってなんだ!?
それは・・・
はい、前回の分光光度計を使った、Mazarraスペクトル測定の結果発表で~すっ!
きゃぁぁぁ~っ!!!

でも、ご安心ください。
元々判ってた以上に許容外の新事実は特にありません(汗)
事前にLEDスペクトラで計算していた、ほぼその通りのスペクトルでした♪
むしろ、感心した点もちらほら?
なので、純粋にMazarraのスペックを堪能できると思います♪

Mazarra vs メタハラ :光量&スペクトル比較

いやぁ、マジ光量だけ見る分には、ホントにもう150Wクラスのメタハラなんて目じゃない!
それに、UV系やシアンは仕方ないとして、全体のスペクトルはそこまで悪くありません!
これならUV系からの蛍光励起がやや弱い点を除けば、サンゴも余裕で飼えるはず♪
Maxspectはもっと自信を持ってスペクトルを公開しちゃいなさい!

光量&スペクトル比較:Mazarra vs メタハラ

それより気になるのは、PとP+420の勝敗の行方。。。
こうやって測ってみて初めて判ることですが、実はP+420に採用されたXMLやRoyalBlueは、内蔵された青チップのピーク波長がいずれもかなり低く、ほぼ440nmを中心にした帯域を持っています。一方、Pの方は普通に450nm程度の帯域なので、ただでさえ420nmを強化しているP+420と比較すると、P+420の方は420-440nm間の補完率がかなり高くなっていることが判りますね。ま、その分、450-480nm間の強度はだいぶ痩せてしまってますが、ここら辺の補完は市販ランプでも容易ですからね。
そして、Pに足りない420-440nmの不足を見て、あのことが納得できました。そう、最近Mazarraの最新LED素子ラインナップに新設された435nmの存在意義です。なるほど、そういうことか。確かにこれ見る限り、Pには435nmの補完は必要ですね。P+420には要らなそうだけど。

Mazarra P+420 vs P:各チャンネルの光量とスペクトル

続いて、Mazarraの各チャンネル毎の光量とスペクトルを見ていきます。
一番上が放射照度比較、個別スペクトルは相対グラフです。
まずはP+420から。

各チャンネルの光量&スペクトル比較:Mazarra P+420

420-440nm間の強度がムラ無く続くのは、420nmが綺麗に420nmを叩きだしているからでしょう。波長だけ見れば、400nm、420nm、440nmの連鎖は見事なもんです。ただ、400nmにしろ420nmにしろ、絶対強度の低さは否めません。ここをしっかりクリアしないと、競合から抜きんでるのは難しいかな。。。

次はP。

各チャンネルの光量&スペクトル比較:Mazarra P

ホントにBとCが同じなのが勿体ない。。。これなら3チャンネルでええやん(汗)
そして案の定、435nmを入れたい衝動に駆られるスペクトルです。。。
ま、とは言えさすがデュアルチップのUV系素子を採用するだけあって、400nmの強度はP+420を上回ります。
あり?
だけどなんか変。。。410-420nmも入ってるはずだけど、存在感がない気が・・・?

Mazarra P+420 vs P:各LED素子の光量とスペクトル

では、さらに分解して、各LED素子単体での光量とスペクトルも見ていきましょう。
グラフの上が相対スペクトル、下が放射照度を加味したスペクトルです。
まずはP+420から。

採用LED素子スペック:Mazarra P+420

400nmは見事に400nm、420nmも見事に420が出てます。
XMLのピークも440nm、RoyalBlueも445nmあたりでしょうか。
これなら波長は綺麗に繋がりますね♪

続いて、P。

採用LED素子スペック:Mazarra P

実は400-410nmは400nmちょい、410-420nmも410nmちょいのようです。これじゃ足しても410nmにひとつ山ができるだけですね。しかもXMLもRoyalBlueもピークはほぼ445nm。道理で435nmが必要な訳だ。。。

ちなみに、400nmも420nmも、P+420/Pともに光量が大差ないのは、デュアルチップ・トリプルチップに関係なく、駆動電流が各チップに分流されるため、素子合計で見ると1チップを同じ出力で駆動した値と近似値になるからです。て事は、チップ数がいくつあっても、似たような光量ランクのチップであれば、トータルで1チップ分の光量になるだけなので、思うほど光量は伸びません。なので、デュアルチップ・トリプルチップのメリットを生かすには、より光量ランクの高いチップを採用しないと、何ワットで駆動しようが光量は伸びません。それを理解して、Maxspectはもっとチップにコストを回しましょう♪
(あるいは光量アップが目的では無く、単に耐性アップが目的なのかも?)

ん? 待てよ?
現行のP+420もZT社420nmからこの410-420nmに切り替えたのなら、あ、P+420も今後は435nm追加しないとあかんやん。。。なんてこった。。。16素子しかないのに。。。何を犠牲にすべきか。。。いっそ、410-420nmを端折るか?

そう言えば、期待のRebel ESのRoyalBlueの光量ですが・・・
ノーマルRebelとあまり変わりませんでした(汗)
でも逆にノーマルのままのはずのBlueの方が、逆に何故か少し伸びてました。
ま、LEDは素子毎にある程度のバラツキがあるのは仕方ないので、ご理解ください。

Mazarra P+420 vs P:Cree XMLの光量とスペクトル

さて、ここまでで何かお気づきの方はいますかしら?
気づいた方は鋭いっ!
そう、このP+420とPとでは、採用されているCree XMLの色温度が全然違いました。
なんと、P+420はより青白い8000K程度、Pはより黄色い5000K程度だったのです。
以下は、僕の手持ちのDXで買ったXMLとの比較スペクトルです。

採用LED素子スペック:Cree XML

話はそれるが、まず初めに驚いたのは、DXのクオリティだ。大して期待もせず買ったXMLだったが、改めて通販ページを見ると、このXMLの製品 コードはXMLAWT-0-1A0-T60-00-0001となっていて、これをCreeのbinデータから色温度を算定してみたら、見事に 6500-7000Kだった。なんと今回の測定結果と一致したのだ!
凄ぇ。。。DXなんて、てっきり適当なモノ売ってるのかと思ってた(失礼)けど、ちゃんとデータ通りのモノ売ってたのかぁ。。。ちょっと感動♪笑

話を戻して、この測定結果を見て沸き出でる疑問は、

  • P+420のみ高い色温度にこだわったXMLを採用したのか?
  • 単に新旧の時期の違いか? 現行はP+420も黄色いのか?

うーん。。。420nmの変更を考えると、XMLだけこだわり続けてる可能性は低いかな。。。となると、現行のP+420も黄色っぽい5000K程度のXMLなのかな?

あり? 待てよ?
最新LED素子ラインナップでは、XMLは8000K決め打ちで記載されてたような・・・?
実は5000-8000Kの幅があるのかな?
それとも、たまたま5000Kが混じったのかな???

うーん。。。
とりあえず今確実に言えることは、去年のP+420を買った人はラッキー?
(色温度の高い8000Kの白LEDを良しとするなら)

今度、最新のP+420がゲットできたら、また検証してみようと思います♪
持ってる人、気になる人はこちらまで→ info@1023world.net

つづく

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