しばらく蛍光灯ネタが続いてますが、あと一回だけお届けいたします。
そろそろLEDネタが恋しいですし(笑)
先日の一般T8蛍光灯スペクトル調査に続き、もう少しだけ追加調査しました。
前回の蛍光灯スペクトル早見表にも書きましたが、スドーの蛍光灯ラインナップの中に美味しそうなスペクトルを見つけたんですよ♪
径 | 商品名 | 色温度 | 演色性 | 用途 |
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T5 | フィールドホワイト Field White |
8000K | Ra84 | 水草・海水魚・熱帯魚の観賞用ランプ 透明感のある明るい光 |
カリビアンブルー Caribbean Blue |
- | - | 海水魚・無脊椎動物専用ランプ 海底の青い世界を演出 |
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エキゾチックロゼ Exotic Rose |
- | - | 海水魚・熱帯魚・水草の鑑賞用ランプ 熱帯魚を色鮮やかに鑑賞 |
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T8 | プランツマスター PLANTS-MASTER |
10000K | Ra88 | 水草育成・鑑賞用ランプ |
マリンマスター MARINE-MASTER |
14000K | Ra89 | 海水魚用ランプ | |
カリビアンブルー Caribbean Blue |
- | - | 海水魚・無脊椎動物専用ランプ 海底の青い世界を演出 |
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オーシャンクリアー Ocean Clear |
7800K | Ra80 | 海水魚・熱帯魚・水草の鑑賞用ランプ さわやかに澄んだ光 |
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オセアニアンホワイト Oceanian White |
5000K | Ra92 | 水草・無脊椎動物の育成用ランプ 太陽光に近いスペクトル |
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パンタナルホワイト Pantanal White |
6700K | Ra88 | 海水魚・熱帯魚・水草の鑑賞用ランプ より強く、より明るい光 |
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エキゾチックロゼ Exotic Rose |
- | - | 海水魚・熱帯魚・水草の鑑賞用ランプ 熱帯魚を色鮮やかに鑑賞 |
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トロピカルレッド Tropical Red |
3500K | Ra71 | 水草育成・熱帯魚鑑賞用ランプ 水草水槽に・赤色を鮮やかに |
なんと!? 一応スドーもT5バルブ出してたんですね。全然知らなかった(汗)
まあ、スペクトルはアレだけど、、、汗
一方、一般T8サイズは8種ほど出てるのですが、そのうちオーシャンクリアーとオセアニアホワイトとトロピカルレッドが美味しそうなフラットスペクトルじゃありませんか!?
で、早速お取り寄せ!
念のため、ワイドバンドブルーの期待も込めてカリビアンブルーもチェックしました。
発色はこの通り。
そして、実測スペクトルです。
今回は赤の強いトロピカルレッドもあるのでMK350で測定しました。
(たまに注釈入れてますが、UV 200nm仕様のLR1で測ると赤の感度が弱いため)
おほほほほ~!
やっぱりジューシーで味わい深いフラットスペクトルでしたよ~♪
●カリビアンブルーの色は、よくある青球ですね。ヴォルテスやBB450と大差なし。残念。
●オーシャンクリアの色は、ただの色温度7800Kではなく、青から橙にかけての濃い波長密度と、自然に抑えられた赤の波長バランスによって、スペクトル的にも色味的にも見事な水深5M再現バルブでした。前回の調査では東芝の青白球FL20SBWがスペクトル・色味ともに水深10Mでしたから、これもかなり有用なバルブだと思います。この存在が埋もれてるのは勿体ないです!
●オセアニアンホワイトの色も、説明通り太陽で素晴らしい! こんなところにさりげなくフルスペクトル蛍光灯が隠れていたなんて、、、もっと注目されるべきバルブですよ。
●トロピカルレッドは、T5によくある2波長の青+赤ではなく、なんとこれ、波長構成はウォームホワイトでした! だから演色性が高い! なのに綺麗なピンクの世界を演出!? その秘密は蛍光灯ならではの強い突出ピーク波長が青にもあり、それが赤と同等のレベルで含まれている点にありました。一見電球色なのに、青が強いので結果的にピンクなんです。これも価値あるピンクバルブですね。
最後に、メーカー公称スペクトルと実測スペクトルの比較。
うん、嘘は無い(笑)
スペクトルも色温度も演色性も概ね公称データ通りです。
スドーって今まであまり関心無かったけど、なかなかやるじゃん♪
でも、せっかくT5バルブも作ってるんだから、上記の蛍光体を使ったT5フルスペクトルバルブも作って欲しいですね。ついでにワイドバンドブルーの蛍光体も調達して、新作ブルーも作ればいいのに♪
各バルブの説明文でも判るけど、太陽光スペクトルを理解し、3波長のメリットが明るさにある点など、スドーには波長に明るいスタッフがいるね、間違いない♪
ただ、T5には未だに「明るさ」ばかりを求めるしがらみが残るせいか、波長ラインナップは無難に他社の右倣えばかりで勿体ない。。。どんなに人間の目に明るくたって、光合成に対しての波長強度がなけりゃ意味ないのに。。。もちろん、鑑賞を目的とした趣味ではあるけど、生き物を収容する以上、アクアリウム照明の第一の優先事項は光合成生物の命と生理を保つ事。観賞性・演色性なんてその次に考えたら良い。どんなに人間に綺麗に見えたって、その綺麗を生み出す色素が維持できなければ、のちに色落ちするだけです。波長をよく知るなら、そうした指導も含め、周囲のムードに臆することなく、リーダーシップを発揮して欲しいと思います。
YOU!このまま蛍光灯の世界的権威になっちゃいなYO!
まあ、でも、10年遅かったかな。。。
蛍光灯は消えゆく素材だもん。。。
大手パナソニックも来年中に蛍光灯の生産を廃止→LEDに移行とのこと。