1.023world - ヤドカリパークとマリンアクアリウム -

海洋の仕組みと細菌・微生物から学ぶマリンアクアリウムサイト

1.023world Facebook

結果 Oh! Life (旧ブログ)

懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

おいしい蛍光灯♪

マリンアクアリウム エイジ 15:47
この記事を含むタグの全記事リスト: T5 スペクトル 蛍光灯

アクアT5の未来のため、身近な蛍光灯バルブの中からフルスペクトル製品やワイドバンドブルー製品を見つけるべく、また既存の蛍光灯バルブの蛍光体バリエーションを把握しておくためにも、いくつかのバルブを取り寄せてみました。あいにく、全部T8ですが(汗)

蛍光灯バルブ各種到着

各発光色と価格。

蛍光灯バルブ各種光色

各発光色と、色温度・演色性の公称値と実測値の比較結果。( )内が実測値です。

蛍光灯バルブ品番と光色

ちなみに、いずれのバルブにも○PSEマークがありますが、蛍光灯バルブは経産省が定める電気用品安全法のうち、特定電気用品以外の電気用品(341品目) > 光源・光源応用機械器具 > 288:蛍光ランプ に該当するので、日本国内では○PSEマークが無いと販売する事が出来ません。なので、もし○PSEマークの刻印の無い蛍光灯バルブを見つけたら、危ないので経産省のご意見・お問い合わせフォームから通報しましょう。折り返し、経産省の製品安全課の担当者からメールが届くので、いつどこで購入したものか詳しくお伝えください。最終的には、担当者が首をかしげるような製品に対しては、経産省からの製品調査が入ります。但し、調査結果については守秘義務があるので第三者が知る事はできません(悪質なモノは経産省から該当業者に対して行政処分または警告がなされ、経産省のニュースリリースに掲示されるので、後日知る事はできるでしょう)

さてさて、気になる気になる実測スペクトルはこちら。

蛍光灯バルブ各種実測スペクトル

始めからフルスペクトルとワイドバンドブルーの目星を付けて注文したので、いずれも大変美味しいスペクトルでした~♪

メーカー 型番 適用 光色 演色
ランク
色温度
(実測)
演色性
(実測)
東芝 FL20SB 青色 - - - -
FL20SBW 青白色 - - - -
FL20SF 生鮮食品用 昼白色 - 5000K
(4822K)
Ra84
(Ra86)
FL20SN-SDL ネオラインデラックス 昼白色 AA 5000K
(4683K)
Ra90
(Ra85)
FL20SN-EDL 色評価用 昼白色 AAA 5000K
(4743K)
Ra99
(Ra97)
FL20SD-EDL-D65 色比較・検査用 D65 昼光色 AAA 6500K
(6092K)
Ra98
(Ra96)
NEC FL20SB 青色 - - - -
FL20SN-SDL 高演色彩 昼白色 AA 5000K
(4514K)
Ra92
(Ra91)
Panasonic FL20SN-EDL 高演色性 昼白色 AAA 5000K
(4805K)
Ra99
(Ra97)
FL20SN-EDL-NU 美術・博物館用
紫外線吸収膜付
昼白色 AAA 5000K
(4842K)
Ra99
(Ra97)
三菱 FL20SN-SDL ハイデラックス 昼白色 AA 5000K
(5091K)
Ra93
(Ra97)
FL20SN-EDL-NU 色評価用
紫外放射吸収タイプ
昼白色 AAA 5000K
(4862K)
Ra99
(Ra98)

あ、但しひとつだけ、東芝FL20SN-SDLはタダの3波長型ですが、これは あること を確認するために敢えて注文してみました。それは、今回各社の公称スペクトルを眺めていて気付いたのですが、もしかして生鮮食品用のバルブには大抵660nmが含まれている? と言う事を検証するためです。結果、植物育成用≒生鮮食品用を確信しました。 ま、価格的メリットはあまり無さそうですが、代用には十分であることと、バリエーションの少ない植物育成用と違って、生鮮食品用はこの660nmの放射強度に豊富なバリエーションがあるので、バルブの組み合わせによって目的の光合成量コントロールも可能になる、と言えそうです。水草などで興味のある方は一度お試しください。

生鮮食品用の蛍光灯スペクトルには660nmが含まれる

また、今回の調査で究極のマリンアクアリウム向けスペクトルの蛍光灯を発見しました。
味付け無しでこのままお召し上がれます♪
まさか、東芝が水深10M蛍光灯バルブを出してたなんて~♪笑

海中スペクトルと近似な蛍光灯バルブを発見!

なんと!
波長構成がそのまんま海中スペクトルやん♪
名付けるなら、ワイドバンドシアンかな?
これと、ワイドバンドブルーフルスペクトルホワイトを組み合わせたら、、、
ついに蛍光灯水槽にも太陽が降臨しますよ!

とりあえず国内の一般的なT8灯具の方は、上記バルブをすぐに試せます♪

一般的なT8蛍光灯灯具

巷の海水向けバルブの白系の多くは波長の欠落が多い3波長型なので、上記フルスペクトル白色バルブへ変更すれば色素タンパクに対するウィークポイントも克服されます。

ホワイト系蛍光灯の今までとこれからのスペクトル

また、海水向けバルブの青系もUV 400nmが欠落しているので、上記ワイドバンドブルーへ変更すれば蛍光タンパクはもれなく救済する事が叶うでしょう♪

ブルー系蛍光灯の今までとこれからのスペクトル

既存の蛍光灯を何本足しても補完できなかったUV 400nm域が、ワイドバンドブルー1本でガツンとカバー♪
蛍光タンパク励起波長域カバー率、世界最強!

そして、それらを白チャンネルと青チャンネルとしてブレンドした場合のスペクトル↓

ブルー+ホワイト系蛍光灯の今までとこれからのスペクトル

サンゴ飼育と色揚げのための夢の完全フルスペクトル蛍光灯構成を遂に実現!
もう、煩雑なバルブラインナップや波長不足に悩まされる必要はありません。
フルスペクトルな太陽の白とワイドバンドな深度の青、その2つさえあれば良い♪
まずは一般のT8灯具ユーザーさんからお試しください。

本数 用途 組み合わせ 実売価
2本 超浅場SPS 東芝 FL20SB 青色 (400nm強化) \580
東芝 FL20SF 生鮮食品用 昼白色 (580nm/660nm強化) \800
浅場SPS 東芝 FL20SB 青色 (400nm強化) \580
NEC FL20SN-SDL 高演色彩 昼白色 \240
好日ソフト NEC FL20SB 青色 \370
NEC FL20SN-SDL 高演色彩 昼白色 \240
深場LPS NEC FL20SB 青色 \370
東芝 FL20SBW 青白色 \580

* 上記はあくまでも波長再現ですから、必要な光量については本数で確保してください

2本に独立したコンセントがあるなら、タイマーを併用して、朝夕は青チャンネルのみで蛍光タンパク促進、日中は青+白でサンゴ礁再現♪なんてのもお勧めです。
3本以上での組み合わせでお悩みの方はご相談ください。

T5ユーザーさんは、どこかのアクアメーカーが名乗りを上げるか、僕が実現に関わる機会を得るまで、気長にお待ちください。

こちらのエントリーもどうぞ♪

コメントとトラックバック

  1. 1. シュウ 2014/03/05 05:24

    エイジさんありがとうございます
    東芝の青白蛍光灯をかなり前から使っています
    LPSとソフトコーラルの飼育では
    とても良い結果が出ています
    こうして実測値を公表していただけると
    安心できますね!
    この蛍光管もしかしら製造中止になっちゃうかも?
    って心配してましたので
    これで使う人が増えて売れてくれれば嬉しいです(笑)
    もし時間があれば私のブログを覗いてみてください
    すごくつまんない内容ですけど・・・

  2. 2. エイジ 2014/03/05 08:49

    シュウさん、おはようございます。

    ブログ拝見しました。そしてびっくりしました!
    3年以上も前に既にシュウさんが書かれてるじゃないですか!汗
    しかも「水深10M」って僕とまったく同じ答えに行き着いてますね!
    これじゃまるで僕がパクッたと言われてもおかしくない!!!汗
    僕の名誉はどーでもいいですが、一応、僕はやってませんのでご了承ください(笑)

    それにしても、波長に関する考察で話が通じる方がいらして凄く嬉しいです。
    しかも僕のは実証前の仮説ですが、シュウさんは既に試されて実績を持たれるのですね。
    確かに各光源のスペクトルのこと、海中のスペクトルのこと、実際に海に潜った時の環境光、全てを知る人にとっては、この青白光のスペクトルはすぐに目にとまりますね。
    僕は今までLEDばかりだったので遅くなりましたが、スペクトルさえ見れば一発でした。

    そしてこの蛍光体構成はなくならないで欲しいですね。
    以前、プリンス電機に見積もりを取った時に、あいにく400nm前後の単体蛍光体は需要の関係で3年前に廃止になったと聞かされたので、この青白もあまりに需要がないと廃止が心配です。アクア業界から大量に発注させないと(笑)

    皆さんにもシュウさんの記事を紹介しておきます。
    でも僕はやってません(汗)

    光の波長7 実践編 - 2010/12/06
    http://blog.livedoor.jp/shu1161/archives/65512949.html

    光の波長6 蛍光灯編 - 2010/12/04
    http://blog.livedoor.jp/shu1161/archives/65511943.html

  3. 3. シュウ 2014/03/05 20:59

    エイジさん!
    そんなそんな
    パクったなんて少しも思ってないですよ!
    それに本音を言えばパクって欲しいって思ってたんです
    (本当にパクったとは思ってません(笑))
    私の辺境ブログではどんな記事を書こうが影響力が全くありませんが
    エイジさんに取り上げてもらえば多くの人に知ってもらえます
    今まで様々な照明を使ってきましたが
    この蛍光管が最も良い結果が出ています
    私のブログを読んだ方の中で数人がこれを使ってるようですが
    やはり良好な結果だと報告も受けています
    浅場SPSでは光量不足の致命的欠点がありますが
    中場~深場サンゴにはかなり有効なアイテムだと感じています
    ぜひとも宣伝して売れるようにしてあげてください
    さもないとLEDに押されて製造中止の危機です!

  4. 4. こばやし 2014/03/06 01:18

    あ?私、シュウさんブログは過去分含めて全部見てるはずなので、このシュウさんの記事読んだはず…。改めて見たらFL8Bのスペクトルも何気に登場してるし…。アクアに有用な蛍光管が存在する、という情報はシュウさんに事前に刷り込まれていたものだったのか…!まあ私の記事はオリジナルに比べて劣化しているので、パクリにもなってないので安心です(?)しかし「SBW」のスペクトル、色味、キレイですね~。

  5. 5. シュウ 2014/03/06 18:22

    こばやしさん
    お久しぶりです♪
    私のブログの数少ない理解者のこばやしさんでさえ
    忘れちゃうんだぁ(T-T)
    やっぱりつまんないブログなんだなぁ(涙)
    まぁそんなことはどうでもよくて
    とにかくSBWはスペック、実績ともにとても良い照明です!
    それを裏付けてくれたエイジさんに感謝します
    難点は光量と20、40Wしかないこと
    この記事から高出力T5や他のサイズも作るメーカーが
    出てきてくれたら嬉しいんですけどね

  6. 6. エイジ 2014/03/06 19:59

    シュウさん、
    そういう情報はもっと発信すべきですね!
    青白球レビューとして、使用者の方から使用感・結果を集めたいです。
    もっと大勢のアクアリストのみなさんに知って貰いましょう~♪
    実績を知って見込みが付けば、アクアメーカーも気合い入るかも?笑

    こばやしさん、
    かれこれ10年以上前からアクアOB状態なので、最近は全然アクアサイトの巡回してなくって。。。面目ない。。。汗
    SBWは単体で使うとすごい水色の世界です。もう少し青を足して夜モード、もう少し白足して昼モード、かな?

  7. 7. こばやし 2014/03/07 02:16

    シュウさん
    いやいや!メチャ面白いですって!マジで!忘れちゃったのは、私の脳の問題です。つーか、次の記事待ってますよー。

    エイジさん
    アクアOBですか…勿体無い…。勝手なことを言えば、サンゴ飼育のノウハウを体系的に放出して欲しいっす!いろいろ検索しましたが、サンゴ飼育をしっかり説明したサイトって殆どないですよ(泣)スーリン様のところがありますが、難しすぎるw サンゴ飼育ノウハウ本をAmazonKDPで自費出版とかいかがですか?あ、シュウさんにも書いて欲しいな。

  8. 8. シュウ 2014/03/07 02:37

    エイジさん
    それを言われると肩身が狭い(>_<)
    ブログにも書いてますが、あれはあくまでも
    自分の考えをまとめるためだけに書いてるんです
    とても人様にお見せするようなものではありません
    その証拠にあれを見た人のほとんどの感想が
    読んでて頭が痛くなった
    何が書いてあるのかさっぱりわからん
    なんて感じなんですよ(笑)

    こばやしさん
    そう言ってくれて嬉しいです♪
    だからこばやしさんは数少ない理解者なんです
    ちなみにあれを面白いと思う人は「変態」と呼ばれるようです(笑)
    更新ごめんなさい!
    近いうちに再開する気持ちはあるんですが・・

  9. 9. エイジ 2014/03/07 12:29

    こばやしさん、
    確かにノウハウは「何をどうしたら好結果」と言う情報はあっても、「どうしてそれが必要なのか」の説明は少ないような気がします。それが偶然や失敗から生まれた場合もあるからかな。理論立てて検証して成功して再現性を確かめて、、、と進めたくても、なかなかコストの問題もありますしね。
    幸いにして?僕は最近LEDに関わるようになり、その流れで海洋の光環境について考えるようになりました。そして、今も昔も変わりませんが、僕の信念は「特効薬」では無く「予防薬」の追求です。ノウハウってある種の特効薬だと思うから、ノウハウを見つけた人は本当に凄いと思います。一方僕のは、失敗が怖いから自然を真似て太陽を作っただけですが、「どうして」を先に考えて結果につなげていくので、いつかはこれがノウハウになると信じています。そう思えば、散財だって辛くないやい!笑

    シュウさん、
    実績の伴う検証ってなかなか真似できる事ではありませんし、シュウさんの実績こそノウハウだと思います。成功の裏付けが取れた有益な情報はこの上なく有り難いです。
    僕もこれから少しずつシュウさんの記事を遡ってみようと思います。
    理解できれば良いなぁ。。。汗

コメントフォーム