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400-420nmのLED素子を買うなら…

この記事を含むタグの全記事リスト: 400nm 420nm LED スペクトル

今まで、どんだけ買い漁ったか判らないくらい、たくさんのUV系LED素子(400-420nm)を見てきましたが、最近の傾向から、「このチップを採用したLED素子を買っておけばほぼ大丈夫♪」と言うのが見えてきました。
・・・って、こんな事書くと、また逆手に取る業者が出てこないか心配だけど。。。汗

それが、Epileds EP-U4545Kチップです。
このチップを使ったLED素子なら、400nmでも420nmでも十分な光量がありました♪
あくまでも僕調べですが。。。

例えば、同チップを使った400nmの場合、

Epileds EP-U4545K 400nm 外観とスペクトル強度

上のグラフでも判るとおり、フルスペに使ってるのはかなり高ランクチップなので飛び抜けて大光量ですが、別にそれ以外のチップが特別暗い訳では無く、これでも相当明るい方なんです。他社チップ(TEKCORE/FOREPI/SemiLEDs/etc)の場合、特に低ランク品は相当暗くて使い物になりません。例えば、上のeBay品の半分以下なんてザラです(汗)

続いて、同チップを使った420nmの場合、

Epileds EP-U4545K 420nm 外観とスペクトル強度

同チップの420nmの場合、フルスペと通販では400nmほどの差は無く、ほとんど誤差の範囲で、いずれも比較的高ランクのチップが期待できそうです♪
420nmのチップとしては、これ以外にはSemiLEDsくらいしか見かけませんが、正直あまり明るいモノは見たことが無く、帯域もEpiledsよりやや狭いので、420nmを買うならもはやEpileds一択だろうと思います。

ただ残念なのは、上記の通販品はいずれもプラスチックレンズ品ばかりで、高耐性のシリコン樹脂製のモノはほぼ皆無です。
しかし、上の400nm Shop (1)は、最近見つけた唯一のシリコンレンズの汎用パッケージ400nm素子でした。その貴重なLED素子を販売してるのが、SatisLEDです。

3W UV LED Single Chip 400-410nm - $4.69 (価格も良心的♪)

勿論、僕が買った時の話なので、あくまでも自己責任でお願いしますね(汗)
尚、同カテゴリーにトリプルチップ版がありますが、そっちはプラスチックレンズだったのであしからず(笑)

また、残念ながら、Epiledsチップ採用のシリコンレンズ汎用パッケージ420nmは、まだ遭遇してません。

で、こうして買い漁るのもそろそろ切りが無くなってきたなぁ(笑)と途方に暮れていたら、先日、あるLEDメーカーさんが各波長のシリコンレンズ採用の汎用パッケージのサンプルを作ってくれると言うのでお願いしました。既に完成→発送済みで、週末には届くはずなので、またご報告します。それがバッチリなら、自作派向けに販売も検討中です。
あ、ちなみにKRとはまったく無関係です、念のため(汗)

こちらのエントリーもどうぞ♪

面白いエフェクトLED

この記事を含むタグの全記事リスト: 420nm 500nm LED スペクトル

唐突ですが、1年前にも書きましたが、IllumagicのPurple LEDは420nmではなく青チップと赤チップを入れたデュアルチップ・パープルエフェクトLED素子でした。しかしそれ自体は、当時「Purple LED」の表記から僕が勝手に420nmを期待しただけであって、製品の目的自体は別にあった(クロロフィルニーズとか)かも知れないし、別に誰が誰を責められるモノではありません。強いて言えば、勝手な期待を広めた僕が悪いのだ(汗)
が、その責任の所在は置いといて。。。笑

今日はエフェクトLEDについてお送りします。

ちなみにエフェクトLEDとは、

  • 本来の波長(色)を有さず、別の複数の色をブレンドすることで、擬似的に近似な色効果が得られるLED素子
  • あるいは、見た目の演色(色)を得るために、別の複数の色をブレンドしたLED素子

こんな感じで使いたいと思います。。。

・・・思います???

そう、今僕が勝手に作った用語です。存在の有無は知りません(曝)

エフェクトLEDの構造の定義としては、手段は選びません。
複数チップ方式や、チップ+蛍光体方式も含まれます。

そう言う意味では、IllumagicのPurple LEDもエフェクトLEDになります。また、普段我々が見慣れたごく普通の白色LEDでさえ、青チップと黄色蛍光体により白色が得られるエフェクトLEDと言えます。

前置きが長くなりましたが、今日は2つのエフェクトLEDをご紹介します。
ひとつは青チップ+緑蛍光体によるシアンエフェクトLED、もうひとつは青チップ+赤蛍光体によるピンクエフェクトLEDです。

以下、普通の白色LEDと比べてみました。

各種エフェクトLED

クールホワイトLEDの場合、大抵は蛍光体が黄色いので、見た目でも判ると思います。
シアンエフェクトLEDの場合も、やはり緑色の蛍光体なので、まあ判別は付くかも。
ピンクエフェクトLEDの場合は、ニュートラルホワイトやウォームホワイト等の温白色LEDと紛らわしく見えるかも知れません。

ではまず、ピンクエフェクトLEDのスペクトルから見てみましょう。

ピンクエフェクトLEDスペクトル

実はコレ、420nmとして売られていたモノです。騙されて買っちゃいました♪笑
商品写真は明らかに上のように薄く蛍光体が乗って見えるモノでしたが、スペックにはmin. 420nmとかmax. 435nmとか記載されてたので、信用してみたらこのざまです。しかも、売り手が素人なのか、話が通じませんでした(汗)

僕:これ、420nm出てないよ、青と赤混ぜて作った、ただのピンク効果だよ
店:素敵でしょ? だから他社の420nmよりすごく安く提供できるんです♪
・・・押し問答・・・
僕:せめて420nmの表記消して、ピンクエフェクトと印しなさい
店:は~い、オッケ~♪

そしたら、商品名に「Pink Effect」は追記したけど、420nmは消さず終い。。。汗
ま、返金はしてくれたので当時晒しませんでしたが、時効なのでネタにします(笑)
ちょうど1年前の話です。

この場合の悪い点は、青と赤を足して見た目はピンク(よく言えばバイオレット)を作っても、それは決して420nmにはならない、ってことです。
よって、これを420nmの替わりに使用することはできません。

420nmを買う際は、商品写真をよく見て、蛍光体が乗ってないかよく注意してください。

しかし、こういうケースもあります。シアンエフェクトLEDの場合です。

シアンエフェクトLEDスペクトル

青チップに緑蛍光体を足すと、結果的に広帯域シアンが実現しちゃってます♪
コレイイ!!!
詐欺でも何でも無く、表記通りシアン500nmが含まれ、且つワイドバンド♪

まあ、ピンポイントに500nmだけ欲しい人には無駄ですが、我々のような波長補完が目的のニーズにはモッテコイでしょう。だって、普通なら460nm+500nm+540nmで作る帯域がコレひとつで実現できるんだから♪

ただ、蛍光体による構造上のロスがあるので、どうしても出力は弱め。。。

シアンエフェクトLEDスペクトル強度比較

  • 460nm 1W + 500nm 1W + 540nm 1W = 3W
  • (青チップ1W+緑蛍光体)×3 = 3W

どっちもどっちか。。。

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max-s G2 230W ハイパワーフルスペ案

この記事を含むタグの全記事リスト: 400nm 420nm 500nm Epileds LEDライト max-s Maxspect スペクトル

これまた1ヶ月以上前に手がけたネタです。順番に。

たまにMazarraのフルスペ案の相談をお受けするのですが、久しぶりにmax-s G2の相談があり、しかも今回かなり手の込んだ贅沢な内容に仕上がったので、相談者さんの了承の元、大公開しちゃいます!

max-s G2、まだまだ現役です♪

Maxspect G2 Cree 230W

↑これを↓こうしちゃいます♪
(クリックにて材料リンク付きPDF)

Maxspect G2 Cree 230W ハイパワーフルスペ設計書

Cree XP-G以外、LEDの全交換が伴いますが、LED素子代は全部で4万ちょい、予備含めても5万ちょいです♪

この設計でのミソは、UV 400nmや420nmを15Wモジュールに割り当ててしまおう♪と言う作戦です。それによって自動的に高耐性のシリコン樹脂パッケージとなります(LEDモジュールは大抵シリコン樹脂製です)。通常のLED素子で400nm/420nmのシリコン樹脂採用品を見つけるのはなかなか困難ですからね。もし焦げても良いならプラスチックレンズ採用品でも良いですが、特にUV 400nmは絶対に焦げますよ(汗)
また、青系LEDにはLuxeon Rebelの最新クールベースの最高ロットを贅沢に使います。もちろん波長にもこだわって、厳密に450nm, 475nm, 500nmが調達できたぜぇ?
それに、なんと言ってもチャンネル分けが秀逸なんだぜぇ?
これなら浅場から深場までそこそこ水深設定も実現するぜぇ?
そうしてできあがるのは、妥協の無いハイパワー&フルスペクトル仕様G2なんだぜぇ♪

まずは、UV 15W LEDモジュールの紹介から。これはeBayから買えます。
購入ページは先の設計PDFの中からリンクで飛んでください。

AC-RC UV 20W LEDモジュール

UV 400nmもこだわって、敢えて395nmをチョイス。
決め手は、チップに今が旬のEpileds 最新 EP-U4545Kを採用してたことと、スペクトルの実測データを販売ページに貼付してたから。AC-RCってイカス~♪
ちなみに、G2に使われてるLEDモジュールは付加電圧が10-12Vのタイプなので、必然的にこのタイプ(3×3チップ)の15-20Wモジュールになります。他の5×2とかだと電圧が変わっちゃうので、必ず3チップ直列で構成されたモノを見つけてください。

AC-RC UV 20W LEDモジュール 395nm/420nm

実測で392nm/416nmでした。
てことは、下は380-385nmあたりからの立ち上がりが得られそう!
オージーのアレとかソレもいけるんちゃう♪

AC-RC UV 20W LEDモジュール 395nm/420nm スペクトル

続いて、青系LEDに採用するPhilips Lumileds Luxeon Rebel クールベース仕様。
これはLuxeon Starから買えます。購入ページは先のPDF参照。

Philips Lumileds Luxeon Rebel Cool Base

クールベースはスター基板が普通のガラエポでできてるので熱くなりません。
LED部に密集したスルーホールからヒートシンクに熱を伝える構造なのです。

Philips Lumileds Luxeon Rebel Cool Base 外観

最近は450nmや500nmは意外と簡単に波長が揃うのですが、Blueの波長を475nm~480nmで揃えるのが難しいんですよね。普通は個人ではなかなか波長ロットは指定買いできませんから、下手すると460nmとか465nmが届いちゃう。でもそんなん使うと500nmとの間に波長の谷(欠落)ができちゃう。。。なので今回は470nmと表記されたモノを用意したのですが、なんと運良く実測で475nm出てました♪

Philips Lumileds Luxeon Rebel Cool Base 450nm/475nm/500nm スペクトル

超~贅沢な仕様でしょ?

今回はLEDの調達がeBayやLuxeonStarなど海外からだったので、僕が代理で購入して相談者さんへお送りしました。そこから先は相談者さんが頑張って換装されました。

じゃじゃ~ん♪ (写真は相談者さんから)

Maxspect G2 Cree 230W ハイパワーフルスペ実装例

なんと、スター基板に接続する1.25mmピッチコネクタもパーツ屋で見つけて半田付けされたそうです。だから仕上がりも製品レベルじゃん♪

設計通り、太陽光のような自然な白が得られ、ご家族からも「発色が綺麗!」と大変好評とのことでした。ご本人も大満足のご様子で、僕も一安心。
完成スペクトルこそ測ってませんが、今回は調達したLEDが波長も出力もすべて厳密に出てたので、ほぼ計算通りの出力とスペクトルが出ていると思います。

皆さんも、もしG2が運良く入手できたら、是非お試しあれ♪

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