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紫外線LED:Kミドリイシの防御反応

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「ケントパパミドリイシ」は長いので、Kミドリイシとする(笑)

まず、ここ3日間でのKミドリイシの損傷部の修復具合から。

3日間で修復された損傷部

KミドリイシD.の損傷部は、ほぼ修復率100%と言える。思ったより早い早い♪

で、調子こいて早速LEDランプを少し下げてみたら。。。

防御反応と思われる刺糸

まだイヤだそうです(苦笑)

ミドリイシの防御反応:刺糸
てきめんに光強度がフローすればポリプの萎縮が見られるが、刺糸を出す程度ならまだ応戦できるほどの余裕があると見える(笑)。とは言え無理はさせたくないので、照明は元の高さに戻した(汗)
で、刺糸が落ち着くのにどれくらいの時間を要するのか観察してたら、5時間程度を要した。それでも若干引っ込みの悪い刺糸もあったけど。
やはり光をいじるのは全快してからの方が良さそうですね。

もうひとつの防御反応:共肉表皮の萎縮

防御反応と思われる共肉表皮のしわ

これは厳密に見ると萎縮なのか膨張なのか判断が微妙だが、いずれにしても表皮形状に極端な凹凸(ふやけたような皺)が見られる。この現象は、修復された損傷部だけではなく、元々の健常部にも見られる。
これが何を意味するのか、何が原因なのか推測すると、やはり光の照射面に顕著に見られるので、光に対する反応には間違い無さそうだ。ま、現時点では単に光が強いだけではなく、輸送ストレスによる光耐性の低下(共肉組織・渇虫藻の機能低下)とも関連して、より顕著に反応していると言えそうだ。

うーん。。。早くガンガン照らしたい。
放っておくと、すぐ茶色くなりそうで(汗)

ところで、だにミドリイシ(以降、Dミドリイシ)のC.は、LeDio7 UVの直下のやや後ろに移動させた。特に拒否反応も無いので、様子を見ながら更に光量をアップしていこう。
また、UV3Wを当てている方のDミドリイシA.が、日に日に赤くなってきた♪
詳細は次号を待て(笑)

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紫外線LED:ケントパパミドリイシの治癒能力

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さて、ケントパパミドリイシの損傷部の回復状況です。

ミドリイシの2日間の回復状況

おととい撮影した画像との比較ですが、枝によってはほぼ完治した部位もあります。
到着からまだ5日、上の撮影からまだ2日しか経ってませんが、やはり前回のだにミドリイシと比べ、輸送ストレスを低く抑えられた成果なのか、損傷部の回復が思ったよりも早かったです。到着時の水温が15°だったので一時はどうなることかと思いましたが、まずは一安心といったところです♪

さて、この3体の回復具合から受けた印象としては、

  1. 紫外線照射量の多い個体の方が修復が早い?
  2. 枝の先端・頭頂部など、光が強く当たる部位ほど、回復が早い?
  3. 修復された共肉には渇虫藻が多いためか、健常部より茶色い?

以上、私感です。

  1. ケントパパミドリイシA.は、頭頂部以外はほぼ完治しました。LeDio7 PearlWhite + UV3Wがメインで、約8,000lx環境。
  2. B.は頭頂部の修復は早いが、それより下の部位は修復が遅い。東芝LED改アクアブルーがメインで、約8,000lx環境。
  3. C.は頭頂部の修復は早いが、それより下の部位は遅い。LeDio7 UVがメインで、約7,000lx環境。

以上、各個体の状況です。

紫外線の有無による傷の修復速度の違いについては何の根拠も無いが、仮に理由付けるとすれば、対紫外線色素MAAsによる活性酸素処理や免疫低下時の感染症防止の機能がより活発となって、傷の修復速度にも良い影響を与えているのかもしれない。もちろん、それ以外の作用も考えられる。でも僕には判らない(汗)

また、修復部は健常部より色が汚い。これは共肉内の渇虫藻密度の違いによるものと思われる。恐らく通常の成長時の共肉の増加とは異なるプロセスによるものだろう。確かに渇虫藻を動員して代謝をより早めたほうが、傷の早期修復に有利なのだろうと思う。

一方、現在は治療のためやむなく照度を抑えているが、その影響なのか各個体とも全体的に褐色度が増してきているように感じる。到着時のようなバイオレットの鮮やかさが減衰してきたような。。。早く完全治癒して、照度をガンガン当てたくてしょうがない。うずうず。

以上、本日の考察でした。

ちなみに、だにミドリイシC.は、ようやく落ち着いたような気がします。
共肉の減退も止まり、露出した骨面と共肉の境界面がハッキリしてきて、今から盛り返していく体制に入ったような感じがあります。
なので、これから少しずつ他のミドリイシと同じ光強度下に戻していこうと思う。

さらに面白いことを知りました。
なんと、このだにミドリイシC.は、今回ケントパパから送ってもらったミドリイシと同じものだそうです。どうやら僕よりも以前にケントパパから譲ってもらった個体の一部なのだろう。
それにしても色が全然違うのは、だにやんのせいか、僕の輸送のせいか(汗)
でも同じDNAなら、環境次第で綺麗なバイオレットに返り咲く可能性は十分にあるし、尚更良い比較対象ができました。

今後に期待♪

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紫外線LED:だにミドリイシ経過

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今回は、だにやんから頂いたミドリイシの経過報告です。
これらのミドリイシ片が我が家に来たのは11/30のことでしたが、長期に渡り輸送ストレスからの回復を待っていたため(ミドリイシC.は現在進行中)、正式にミドリイシ色揚げ実験の開始を案内したのは12/15でした。

さて、かれこれ一週間が経過しましたが、ミドリイシに変化は見られたのでしょうか?
でもその前に現在のテスト環境をご説明します。

2009/12/23現在のミドリイシ色揚げ実験の環境状況

テスト環境がたびたび変更になりすみません(汗)
先日届いたケントパパミドリイシの輸送ストレスの治療のため何卒ご理解ください。
結局、当初のランプ高さ15cmから、現在では倍の30cmとなっております。
しかもLeDio7と東芝は若干角度を前方へ向けて照度を調整しております。
それでも水面部の照度は左で約8,000lx、右で7,000lx程度ありますから、LEDの多灯によるクロス照度効果が如何に高いかお判りいただけると思います。
早くミドリイシが回復して、もっとランプを下げてガンガン照度を当てたいと思います♪

では、だにミドリイシの経過を。
まずは、だにミドリイシA.から。

だにやんミドリイシA.の変化

背景の壁の色が違って見えるのは、ランプの高さ変更により壁も照らされるようになったためです。また、パナソニックLEDでの撮影では、厳密なランプ位置が固定出来ていないため、写りに若干のコントラストの違いがありますがご容赦ください。撮影位置・角度も微妙に異なります(汗)
とは言え、カメラの設定は同じですので、個体の色彩の比較には問題ないでしょう。

LEDランプの演色も含めた環境光での色彩比較(上)では、あまり違って見えませんね。どちらも綺麗なバイオレットに見えます。もちろん、「これで色が揚がったぁ~♪」なんて浅はかな発言はいたしませんよ(汗)。そのために、太陽光相当の6,500Kのランプでも撮影している訳ですから。

脱線しますが、このことはしばしばアクアリストを混乱させます。
例えば、ブルー光が当たりブルーに着色されたサンゴを見ると、どうしても「わぁ、青く色が揚がりましたね♪」なんて思いがちです。しかし、これはあくまでも演色効果であり、サンゴ自体が青くなった訳ではありません。本来の色を知るには、水槽の照明を消し、部屋を明るくするか、自然光の元で観察すると良いでしょう。その上で且つ青いなら、それはれっきとした青いサンゴです(笑)
そういうことも踏まえて、ネット上の水槽写真を鵜呑みにせず、吟味すると良いでしょう。
(サンゴ自体の色を判断するなら、と言う意味です)

話を戻しますが、上のだにミドリイシA.の本来の色彩の変化が判りますか?
下の写真をよく見比べると、枝の先端にピンクっぽい着色が現れ始めているのが判ると思います。もちろんこの撮影ではUVランプは点けていません。
このことから、恐らくUVの照射によってピンク(と言うかバイオレットかな)の色素が優位になり始めているのだろうと推測できます。
参考までに、ブルーベーリーのアントシアニンと言う紫色の色素は、紫外線により発色が促進されるそうです(参考:光放射と生物 - パナソニック電工 1P参照)。
このミドリイシにも、きっとこれと同様の現象が起きているのだろうと思われます。
わずか一週間でこの効果ですから、今後が益々楽しみです♪
そうそう。根元の傷も塞がり始めてますよ。

次に、だにミドリイシB.の経過です。

だにやんミドリイシB.の変化

こちらは東芝LED改アクアブルーだけなので、A.のようなピンク乗りはハッキリとは確認できません。しかし、照明を高くしたことで左右からのUV(左UV3W、右LeDio7+UV)の照射範囲に入った可能性もあり、もしかしたらその恩恵が出始める可能性があります。今も良く見ると、少しピンクが乗ってるような乗ってないような。。。汗
ま、これはもう少し顕著になったら、またご報告します。

それよりも、枝が全体的に太くなってきました。
左下の枝の先端の剥げも、綺麗に修復されました。
また、最近ではポリプも徐々に大きく広がり始めました♪
輸送ストレス・光障害は、もう乗り切ったと見て良いでしょう。
ただ、ヤドカリやヨコエビなど撹拌生物が多いため、どうしてもこのように砂に埋没していきます(曝)。なんか対策せなアカンなぁ。。。

とりあえず、今のところUV-LEDを使う価値はアリかな?と言うところです。
引き続きレポートしていきますね。

そうそう。応援市場に出してるUVサンプルモデル、あとラスト一台ですよぉ。
時代を先取りしたい方、これを逃す手は無いですよぉ(笑)

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