練りに練られたKR93SPフルスペのスペクトル改善案、それは最終的にバージョン3に至りました。そして正式採用も決定し、初期ロットから反映される予定です。お楽しみに♪
こだわったのは、フルスペクトルは勿論のこと、スペクトル自体の整合性です。白chと青chそれぞれに独立した高次元のフルスペクトルを確保すること、そして白chと青chをどのような比率でブレンドしても、スペクトルが破綻しない強固な整合性を実現すること。。。
そしてその完成度はついに前人未到の域に踏み込んでしまいました。こんな高みに登ってしまって良いのだろうか。。。今後他社はついて来れるだろうか。。。なんちゃって(汗)
LED素子配列と各波長の光量分布
白chと青chはこのような構成になっています。18インチ(45cm)の例です。
* 照度とPPFDは点光源+ビーム角65°+30cm距離の条件で計算したもの
18インチ(45cm)の場合の全素子数は62素子(ムーンを含めて63素子)。うち41素子が白ch、残り21素子が青chに割り当てられています。それぞれのチャンネルを個別に見れば、素子配列は比較的単純ですね(汗)
そして、スペクトルの優先により犠牲になった光量についても触れておきます。
以下の表は、設計ver.3とver.1での設計光量の違いを表したものです。但し、LED素子はver.3で決定した最終スペック品に統一して計算しています。また、シアンは白の補完を目的としているため白にカウントしています。
LED素子 | KR93SP 18″ ver.3 | KR93SP 18″ ver.1 | ||
---|---|---|---|---|
QT | lm (mW) | QT | lm (mW) | |
CoolWhite | 13 | 108lm×13=1,404lm | 21 | 108lm×21=2,268lm |
NeutralWhite | 6 | 98lm×6=588lm | 12 | 98lm×12=1,176lm |
Cyan 500nm | 6 | 55lm×6=330lm | 6 | 55lm×6=330lm |
White total | 25 | 2,322lm | 39 | 3,774lm |
Blue 475nm | 12 | 15lm×12=180lm | 7 | 15lm×7=105lm |
RoyalBlue 450nm | 6 | 500mW×6=3,000mW | 3 | 500mW×3=1,500mW |
BlueViolet 420nm | 10 | 300mW×10=3,000mW | 7 | 300mW×7=2,100mW |
UV 400nm | 10 | 250mW×10=2,500mW | 7 | 250mW×7=1,750mW |
Blue total | 38 | 180lm+8,500mW 約12,000mW |
24 | 105lm+5,350mW 約7,500mW |
total Watt | 63 | 63W | 63 | 63W |
* ムーンはRoyalBlue×1として換算 (実際には7チップのため7ヶ分に相当)
見てお判りの通り、余裕で3,700lmもあった白chを、スペクトル優先のため2,300lmまで削りました。その分をすべて青chへ、特にバイオレット帯域に注ぎ込んだと言う訳です♪
そして、試しに他社のUV+BlueViolet入りモデルと比較してみましょう。
LED素子 | KR93SP 18″ | Mazarra P | Illumagic S45 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
QT | lm (mW) | QT | lm (mW) | QT | lm (mW) | |
CW | 13 | 108lm×13 =1,404lm |
4 | 540lm×4 =2,160lm |
6 | 310lm×6 =1,860lm |
NW | 6 | 98lm×6 =588lm |
- | - | 2 | 270lm =540lm |
WW | - | - | 2 | 232lm×2 =464lm |
- | - |
500nm | 6 | 55lm×6 =330lm |
- | - | - | - |
total | 25 | 2,322lm | 6 | 2,624lm | 8 | 2,400lm |
475nm | 12 | 15lm×12 =180lm |
4 | 88lm×2 +88lm×2 =352lm |
2 | 90lm×2 =180lm |
450nm | 6 | 500mW×6 =3,000mW |
4 | 1,222mW×2 +910mW×2 =4,264mW |
2 | 1,080mW×2 =2,160mW |
420nm | 10 | 300mW×10 =3,000mW |
1 | 600mW×1 =600mW |
2 | 350mW×2 =700mW |
400nm | 10 | 250mW×10 =2,500mW |
1 | 500mW×1 =500mW |
2 | 300mW×2 =600mW |
total | 38 | 180lm +8,500mW |
10 | 352lm +5,364mW |
8 | 180lm +3,460mW |
Watt | 63 | 63W | 16 | 56W | 16 | 46W |
* Mazarraは公称値で計算、Illumagicは一番近いS45を最高ランクで計算
まあ、いずれの製品も消費電力が異なるので、厳密な光量の比較にはなりませんが、およそスペクトルのウェイトはつかめると思います。それに、光量は台数で解決できますから。
ただ、KR93SPの方は、人間の目には捉え難いUV~BlueVioletに光強度が集中しているため、全体の明るさがやや暗く見えたり、見た目の色味も他社ほど青くは見えないかも知れません。但し、その分、SCのようなギラギラしたメタハラ感を味わえるでしょう♪
KR93SP ver.3による水深スペクトルイメージ
そして、例の水深イメージも更新されます♪
見よ! この驚異的な進化を!
もはや説明は不要でしょう。
「これ使わないでどれ使うの?」
という売り文句は、果たして大げさでしょうか?笑
そうそう。
皆さん、Tankさんのアンケートはもうご覧になられましたか?
↓本日9/29 0:00現在
嬉しいなぁ~♪
ここまで頑張れたのも、こうした皆さんの声も大きな励みになったからです♪
Tankさん、皆さん、ありがとうございます!
完成が本当に楽しみです!
まだ予約されていない方は、なんとか冬ボを当てられるよう、お祈りしています♪
年末に向けて、今のうちに少しずつ嫁さんにゴマすり始めると良いかも!(笑)