LEDスペクトラに、メジャーなメタハラと蛍光ランプのスペクトルデータを追加しました。
メタハラは、アストロビーム、コーラルグロウ、スーパークール、シエロを追加。
蛍光ランプはNECのビオルクス、パナソニック、東芝のプラントルクスとフィッシュルクス、そしてもちろんATIとKZも追加しました。
また、今回の更新では、スペクトル曲線の精度が向上したほか、ライトデモのスペクトルを加算か入れ替えか選択できるようになりました。入れ替えモードでは今までのようにライト名をクリックすると製品スペクトルが切り替わるだけですが、追加モードを選ぶと製品スペクトルをどんどん加算していく事が可能になりました♪
これで、お使いの水槽照明のトータルスペクトルの算定がしやすくなるでしょう♪
特にT5はランプを複数ブレンドして使うのがデフォルトでしょうから、この機能によってどんな合成スペクトルが得られるのか把握しやすくなると思います。
追加希望のランプがあればお気軽にどうぞ。公式データが開示されてなくても、球さえ調達できればそのうち測定してみますので。
また、今回は特別に、もうひとつ追加した機能があります。
それは、開発者モードで動作させた際には、合成スペクトルの絶対値データと相対値データのエクセルデータ(CSV)がダウンロードできるようになりました!
↓画面右上にエクセルボタンが!?
これを使えば、計算したスペクトルグラフに1.023worldのコピー表記が入る事がないので、社内のプレゼンや資料にも安心して使用できるでしょう♪ (開発時には利用できますが、製品の公式データとしては正式な実測データをお使いくださいね念のため)
気になる費用は・・・もちろんタダ♪
その代わり、しっかりとスペクトル設計した、よりよい製品を開発してくださいね。
ダウンロードしたCSVファイルはこんな感じです↓
相対データ同士なら、このようにエクセルのグラフ機能ですぐにグラフ化が可能♪
ご希望の方は、【LEDスペクトラ開発者モード利用希望】のメール件名で、メーカー名、部署名、お名前、主な開発内容を添えて、info@1023world.netまでお申し込みください。メーカーでなくても、ショップや代理店さんの方で、製品のスペクトルを吟味して業務に役立てたい!とお考えの方でもOKです。いずれの場合も、費用等は一切掛かりません。あ、もちろん守秘義務は守りますからご安心を。△△社の○○さんが使ってますよ♪とか絶対に口外しませんから(汗)
尚、個人の方はご利用いただけません。
1. むら 2012/07/23 11:30
はじめまして「むら」と申します。
私は水槽ではなくテラリウムでカメレオンを飼育しております。
ご存じの事と思いますが、爬虫類はUVが非常に重要で、UVBによって体内のビタミンをカルシウムに変えるという生態を持っております。
市販のライトではこのUVBが有効に放出しているのかが疑問に思い、メタハラ球なども使用しておりましたが発熱や電気消費量の問題があり、LEDで代用できないかとネットを彷徨っておりました。
その過程で貴サイトを見つけまして、この考察力に感服しておりました。
まだすべての記事を読んでいるわけではありませんのでうろ覚えになりますが、UVB UBAとの比較などが測定されていないように感じました。アクアリウムでは必要ない事柄なのかもしれませんが、これらも加えて頂ければアクアリウムだけでなくテラリウムで爬虫類飼育していく上での照明選びの指針になるのではないかと思います。というか、私が知りたいです。
以上、もしご興味があり、お暇な時間が作れるようでしたら是非お願い致します。
2. エイジ 2012/07/23 12:54
むらさん、コメントありがとうございます。
UV-Bはアクアリウムに必要ないので測っていませんでした(汗)
また、LEDに関して言えば、LEDは設計された仕様上の単波長しか発しないので、例えば何かのLEDがイレギュラーでUV-Bを発する、と言う現象はあり得ないため、測る必要が無かった、とも言う部分もあります。
最近のスペクトル測定では、UV-B入りの蛍光ランプなども「測ってみようかな?」と思った事はありました。ただ、僕らにとってあまりに必要性がないことと、あとは予算の都合で割愛しました(汗)
ちなみにUV-BのLEDへの代替えについては、まだ時期尚早だと思います。は虫類がどの程度の光強度のUV-Bを必要とするのか知りませんが、それなりの出力のUV-BのLEDは非常にビックリ価格です。UV-B入りの蛍光ランプが何本も買えてしまうと思います。
また、それなりの出力のUV-BのLEDを機器に搭載するには、対紫外線構造も極めなければなりません。市販のLEDと同じ感覚で設計すると、レンズがすぐに劣化します。そのためのコスト投入が不可欠になりますね。
現状では、メタハラなり蛍光ランプなり、UV-B界隈にある程度のピークを持つ光源がもっとも適していると考えられます。もしLEDで実現するにしても、280nm、300nm、320nmあたりにフラットにピークが必要なら、最低限2~3種のUV-BのLEDをブレンドしなければなりません。やはりコスト的にまだまだ難しいと思われます。
試作レベルで試されるなら、アジアあたりの通販を探せば、一応はUV-BのLEDは入手可能です。ただ、高い割に、出力はとてもチープです。
3. エイジ 2012/07/23 13:11
あるにはありましたが、価格は問い合わせないと判りません。
中国(珠海)のメーカーさんです。
やはり出力は僕らが扱うLEDに比べるとかなりチープです。
280nm
http://www.uvled168.cn/page/offerdetail.htm?offerId=907802342
310nm
http://www.uvled168.cn/page/offerdetail.htm?offerId=1106146017
4. むら 2012/07/23 16:19
エイジさん
返信ありがとうございます。
そうですかUVBが放出しているLEDは現状ではお寒い状況なのですね。
コスト度外視するような身分ではないのでもう少し静観してみます。
爬虫類飼育界にもエイジさんのような方が現れるといいのですが(笑)
5. エイジ 2012/07/23 22:35
僕は理屈をコネてるだけで、それを検証するには測定器など使える環境が無いと難しいですね。特にスペクトルや放射照度は個人が測ろうとすると専門機関へ持ち込んで1回ン万円とか掛かりますもんね。僕は恵まれています。
UVメーターくらいなら頑張ればUV-AとUV-Bを個別に測れる測定器が買えないことは無いですが、それだけのために大枚叩くのもどーですかね。専門ショップさんくらいなら持ってる場合もあるでしょうから、仲良くなって色々測ってみて貰うのもひとつの手かも知れません。
6. むら 2012/07/24 09:26
おはようございます。
ちょっと調べてみたのですが、例えばGrassy LeDio 9+のUV3であると紫外線量はUVAUVBの総量と記してありますが、これはUVAがほとんどでアクアリウムに必要ないUVBは出ていないと判断すべきなのでしょうか?ポチっちゃいました(笑)
メタハラにしろLEDにしろアクアリウム前提の記事は沢山ヒットするのですが、爬虫類飼育用に、と言う記事はほとんど出ていなくて、出ていても何の検証もなくただメタハラは良いのだっていう記事ばかりでホントにいいのか?っていつも疑問に思っていたのです。しかも、結局日光浴させるといいって結んでいるので、じゃアクアリウムはどうなの?珊瑚や魚たちに日光浴させていないでも健康に育てているんじゃない?って考えちゃうんですよ。
爬虫類飼育自体がまだまだ発展途上のようなので仕方ないのかと思うのですが、もっと検証記事が増えても良いのではないか?って・・・え?自分で検証しろ?
安い簡易測定器を買ってみたのですがUVAは測れたのですがUVBは日向で測ってもゼロという・・・(笑)やはりきちんとした測定器じゃないとダメですねというオチでした。
爬虫類専門ショップでも知っている限りでは所有しているところはありませんでした。
エイジさん是非やってください。きっと市場独占できますよ。といってもアクアリウムに比べると限られた市場でしかないと思いますけど。
7. エイジ 2012/07/24 16:14
むらさん、こんにちわ。
> 例えばGrassy LeDio 9+のUV3であると紫外線量は…
LeDio 9+UV3もそうですが、アクア向けLEDランプでUV入りが謳われている物はすべてUV=400nmのピンポイントの波長を出力する単波長のLEDが搭載されている事を指しています。実際の紫外線域10-400nmの範囲の出力を含む訳ではありません。
多くの分野で「紫外線」と言えば10-400nmのUV-C/UV-B/UV-Aの広い範囲の紫外線域を対象としますが、LED業界では特に波長の断り無く「UV-LED」と表したものはほぼ400nmのLEDのことです。恐らくLEDの進化の中で青LEDに次いで最初に開発されたのが400nmであり、しばらくその時期が続いた経緯もあるのかも知れません。今は365nm LEDや310nm LEDなど波長を呼称に含めて区別しています。ですので、残念ながら巷のLED製品でUV-Bが期待できる物は皆無です。医療用機器の中にはあるかも知れませんが。いずれにしてもUV-Bを含むならそのことが大々的に謳われているはずです。謳われてもいないのに期待できるケースは完全に0%です。それがLEDの特性でもあるので。
> 珊瑚や魚たちに日光浴させていないでも健康に育てているんじゃない?
今のところ、趣味の範囲で飼育対象となっている海洋生物の育成に必要なのは、光合成に必要な400-700nmの波長群が主であって、それ以外の紫外線や赤外線は特に重要とされていません。とは言え、これまでのメタハラや蛍光灯には少なからずそれらも含まれていたので、知らずに恩恵を受けていた可能性はあります。実際、今LEDライトが普及してサンゴ飼育がうまくいかないケースが非常に多いのも、その中の何かが足りていないから、とも言われています。(多くはUV域にかぶる360-400nm帯域の欠落が原因であって、赤外線が不要なのは海中スペクトルの特性から見てもほぼ間違いないですが)
とは言え、アクア用のメタハラでも、含まれる紫外線はせいぜいUV-Aの後半が主であり、元々UVカットが謳われるランプばかりなので、UV-Bを含むランプは残念ながらありませんね。
参考:www.1023world.net/blog/2012/04/27
> UVAは測れたのですがUVBは日向で測ってもゼロという
UV-Aはある程度の帯域がありながらそれでも日光にはせいぜい3.0mW/cm2程度しか含まれませんが、UV-Bはかなりピンポイントの帯域(280-320nm)ですし、減衰する要因も多いので、なかなか拾いにくい波長だと思います。とは言え、晴天なら多少は拾えそうですが・・・あとは計器の問題?汗
> きっと市場独占できますよ。
爬虫類に関係なく、機会があれば測ってみますが、積極的に測る事は期待しないでください。球代だれが払うんだ?と言う事になりますし(汗)
ただ、今のところ太陽光以外で300nmあたりが出てたランプは皆無です。やはりそこがアクア用途です。