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色彩照度計 UPRtek MK-350を試す、其の2

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前回紹介したメジャーどころ各社ハンディ型スペクトロメーターのうち、今回僕が購入した色彩照度計 UPRtek MK-350を、もう少し詳細にご紹介したいと思います。

UPRtek MK-350の付属品

まず、付属品です。
頑丈な収納ケースと、携帯に便利なソフトケース(ベルト用バンド付)が付いてます。

収納ケースと携帯ケース

その他、電源アダプター、充電池、受光部キャップ、USBケーブル、簡単な説明書、保証書が付いてきます。今回は販売店の方が送料とSDカードをサービスしてくれました♪

UPRtek MK-350は、国内ではビズコムから購入できます。
非常~に高い買い物なので、事前に色々質問したり、参考のため実測データを何度か送って貰いましたが、担当者さんがとても親切で助かりました。清水の舞台から飛び降りて未だ落下中♪ですが、少なくとも製品のスペックと販売店の対応に満足して、なんとか生きながらえております。

UPRtek MK-350本体の各部の説明

MK-350の本体周りです。
細部の作り込みは、コニカミノルタやトプコンとも引けを取りませんよ♪

MK-350本体の各部位の説明

電源ボタンを押してから起動が完了するまでの挙動にやや不満がありますが、それも含めて販売店へ今後のファームウェアの改善要望としてご報告しておきました。

測定自体は速くて、測定ボタンを押したら瞬時~1秒程度で結果が表示されます。
表示モードは4つあり、数値だけのベーシックモードスペクトルモードCIE1931色度座標グラフCIE1976色度座標グラフ、をタッチパネルで簡単に切り替えできます。また、これらを事前に切り替えておく必要はまったく無く、測定後に何度でも自由に切り替えて表示を確認する事が可能です。もしデータを保存したい場合は、ここで保存アイコンをクリックします。測定データは数秒で保存され、ご丁寧にファイル名が表示されます。但し、保存後のデータは端末上では再呼び出しする事はできません。あとでまとめてパソコンで確認しましょう。
操作も簡単で、ホーム画面に4つのモードアイコンとオプションボタンがあるだけで、説明書を見るまでも無く直感的に全ての操作が理解できます。
少し紛らわしいのは、ホーム画面と各モード画面とでは、それぞれでオプション画面を呼び出した際に表示される設定メニューの内容が異なる点です。例えば暗補正をしたい場合、ホーム画面からではなく各モードのいずれかの画面から呼び出さなければ辿り着けません。ま、メニュー項目自体が少ないので、すぐに慣れると思いますが。

UPRtek MK-350の保存データ

測定が終わったらSDカードを抜き、パソコンへ取り込みます。エクセルデータ(拡張子はXLSだが中身はCSVなので何かアラートが出るかも)とグラフ画像が収納してあり、グラフ画像はPICTUREフォルダに格納されています。
エクセルデータには色度座標x,yu’,v’色温度CCTピーク波長λp、ピークカウント、演色性CRI照度Lux、そして360nm~760nmまでのスペクトルデータが1nm刻みで格納されています。ちなみにピークカウントとは、単なる内部処理用の数値で、我々が利用できる値では無いそうです。チッ、放射照度W/m2なら良かったのに。。。

以下は太陽光を測定した例です。
右のグラフはエクセルのグラフ機能で作成して添付した例です。CSV自体にはグラフは含まれていませんので、必要なら自分で作成する必要があります。

保存したXLS(CSV)ファイルを元にスペクトルグラフを生成した例

こちらはデータ保存時に生成されたグラフ合成画像です。左がほぼ太陽光に向けて測定したデータ(太陽に垂直だと測定限界の70,000lxを超えるのでやや傾けて測定)、右が青空に向けて測定したデータです。

データ保存時にSDカードに同時生成される各グラフの合成画像(BMP)

太陽光は本来、演色性がRa=100のはずですが、やや低いのはご愛敬。ま、適当に測ってるので、測り方の問題だと思います。
改めて、スペクトルだけじゃなく色温度や演色性が見えるのは便利ですねぇ♪
ちなみに露光時間は手動と自動が選べ、普段は自動にしておけば問題ありません。

UPRtek MK-350と一般照度計との照度測定比較

最後に、MK-350が持つ照度計機能の精度を調べるため、一般の照度計と比較してみました。MK-350はJIS等には準拠してないので、精度は非常に気になるところです。
ちなみに、MK-350の照度計特性はごく一般的な比視感度フィルターを持つ照度計なので、同じような特性を持つANA-F10TM-204と比較しました。いつものDT-1309は比視感度特性を持たないのでお休みです(笑)

晴天の日陰、LeDio RSのFreshWhiteとReefDeep、そしてフルスペを測ってみました。

光源/照度計 東京光電
ANA-F10
(JIS AA級)
TENMARS
TM-204
UPRtek
MK-350
晴天日陰 7,302 lx 9,230 lx 6,430 lx
LeDio RS122 FW 30cm 31,710 lx 32,300 lx 31,450 lx
LeDio RS122 RD 30cm 8,752 lx 6,800 lx 10,594 lx
KR93SP-12S 30cm 15,610 lx 16,230 lx 16,361 lx

判りにくいのでグラフで比較。

一般照度計との測定データ比較

うむ。
JIS AA級のANA-F10を基準とすると、前回の照度計選びの比較でも判ったようにTM-204がなかなかの精度なのが改めて読み取れますが、今回のMK-350も意外と負けていませんでした♪
やはり青系などの光源は測定値のズレが大きくなってしまいますが、光源が白系で比較的フラットな高演色スペクトルであればかなりの精度が出てるようです。ここまで出てれば僕的に大満足です♪

と言う訳で、今後はこのMK-350と共に業界をバッタバッタなぎ倒して い・く・ぜ・ぇ?
アクアLEDクリエイターエイジ・ウィズ・MK-350!
だからアクア関係各社さんも僕とお揃いでMK-350を導入しましょうよ!
手っ取り早くスペクトルが把握できる神器になるぜぇ~?
そしたらスペクトル設計も思いのままだぜぇ~?
もうエイジにグダグダ言わせねぇぜぇ~?

誰かアクアLED協会とか発足してLED製品の標準化とか進めてくれないかしら?
僕、ガンバッテ試食の係とかやりますから!
ホントですから!

あと、「あのLED測って欲しい!」などの要望があればお気軽にどうぞ♪

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