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最新eco-lamps KR90DRを試す

マリンアクアリウム エイジ 15:15
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またまたお待たせしてスミマセン!
先週はAI Primeの記事をアップした後、すぐに東京へ出張になり。。。その件は最後に。

2015最新システムLEDライト第二弾は、eco-lamps KR90DRです。

  • AI Prime - 2015/06/17
  • eco-lamps KR90DR - 2015/06/22 ← 今ココ
  • AI Hydra 52 / Hydra 26
  • EcotechMarine Radion G3 Pro
  • eco-lamps KR93SP

今回もあっさり簡潔に参りましょう~♪

eco-lamps KR90DR 外観

20150616-body-kr90dr

かれこれ過去3年間、同じスペクトルデザイン/同じ外観で走り続けるロングランKR90DRですが、レンズがプリズム化したり、天吊り時のワイヤー金具が改善されたり等、小さな変更はたびたび実施されてきました。また、LED素子の出力や波長精度も年々進化しているので、現行ロットがもっともハイスペックであることは言うまでもありません。

eco-lamps KR90DR ビーム角

20150616-beam-kr90dr

以前のクリアレンズの時はセンターライン55°/サイドライン75°が公称表記でしたが、2年前のプリズムレンズ化の際にセンターライン60°/サイドライン70°表記に変わりました。
ただ僕の印象では、ぶっちゃけ実際の角度は大差ないんじゃないか?と思っています。
ま、ビーム角はスポット並みでも、広い筐体面積に対してLED素子をたくさん配置しているため、正味の照射範囲は80°のPrimeよりも広範囲に渡ります。それが1W駆動×多素子構造の強みです。その意味をきちんと理解しないと、闇雲に「80°は60°よりエライ♪」と履き違え兼ねません。

eco-lamps KR90DR 採用LED

AI PrimeみたいにCreeやOSRAMのLED素子を使ってるなら、詐欺がないことを証明すべくLED素子の写真も載せるのですが、KRシリーズはいつもの汎用パッケージ素子なので割愛します。まあ、撮り忘れたとも言いますが。。。汗
たまたま別の目的で撮った写真に少し写ってたので↓これでご勘弁を(笑)

eco-lamps KR90DR LED素子

まあ、いつも通りEpiledsチップを使った汎用パッケージ素子です。

一応、波長精度はこうなってます。

採用LED素子 公称データ 実機データ 実測波長
BlueViolet Epileds 425nm ○ Epileds 427.6nm
RoyalBlue Epileds 450nm ○ Epileds 450.1nm
Blue Epileds 475nm ○ Epileds 474.6nm
Cyan Epileds 500nm ○ Epileds 500.2nm
CoolWhite Bridgelux 8000K ○ Bridgelux -

まあ、KRでは今さら当然のクオリティですけど。

eco-lamps KR90DR スペクトル

eco-lamps KR90DR スペクトル

ブルー系と同じ光強度が確保されたUV系425nmバイオレット帯域の存在感っ!
例えばシアン蛍光タンパクは、450nmブルーでもパワーで強引に叩けばそれなりに稼げますが、KR90DRならシアン蛍光励起にビンゴのバイオレット帯域がソヨソヨ撫でるだけでも、あらあらまあまあ、ビッカビカの太陽拳~
その辺の原理については、以前書いたイチゴ講座を熟読ください。

公称スペクトルと実測スペクトルの比較。

公称スペクトルと実測スペクトル比較

425nmの出力が当初より上がってきたみたい。ま、この辺が頭打ちだと思うけど。

また、相変わらずUV 400nmを入れて欲しいという要望をいただくのですが、以下の理由によりなかなか実現は難しいです。

  • フルスペの半分の素子数しかないので、素子の種類を増やすと設計が困難
    (照射面積に対して波長ムラが生じる/歪なスペクトルでは妥協出来ない)
  • そもそも400-420nm間は現425nmのカバー量で十分なLPS専用モデル
    (色揚げ的に強化したい場合は別途バイタルウェーブ追加にて解決)

どうしてもライト1台で400nmもカバーしたい場合は、フルスペをお勧めします。

eco-lamps KR90DR 操作性

これまでと変わりません(汗)

但し、近々ディスプレイが改良されるみたいですぜ?

eco-lamps KR90DR 次期ディスプレイ

もともとKR90シリーズは狭いLCD(3文字)にむりやり文字を詰め込んでいたので、表示が判りにくいと言うのが発端のようです。だからフルスペより先にリニューアルするのでしょう。
今月末か来月中には反映される予定だそうです。またお知らせしますね。
ま、表示内容が豪華になるだけで、機能的に何か特筆すべき進化がある訳ではないので、あまり過剰な期待は禁物です。WiFiも付かないっぽいし。。。
あ、でも月齢周期が付くそうです♪

ちなみに、KR93シリーズの方は、まだそんな話はありません。いくらスペクトルが完成してるとは言え、4年もモデルチェンジしないなんて、ロングランにも程がありますが。。。汗
ま、「WiFi付けたいね~」とか「出力アップしたいね~」とか、アイデアは色々出してるので、いつの日かリニューアルはあると思いますが、現時点ではまだ何もアナウンスはありません。気長にお待ちください(汗)

あ、そう言えば、「KRの新型が出る!」ってどこかで吹聴してる人がいるんですか???
なんだろ。気持ち悪い。。。そんな話、僕やBH以外から出てくるはずないのに。。。
もしや、買い控えを狙った悪質な嫌がらせなのかしら?

eco-lamps KR90DR PAR分布

最後に、今回の特集の目玉、お役立ちPAR/Wattグラフをどうぞ♪ (クリックで大画像)

20150616-par-kr90dr-24s

無断転載禁止 / Unauthorized reproduction prohibited.
Gebrauchen die Bilder ohne Genehmigung verboten.

前回のAI PrimeのPAR/Wattグラフはこちら

スペクトルに関しては、KR90DRはLPS用なのでPrimeとは純粋に性能を比較することは出来ませんが、あくまでもPAR/Wattの効率の比較として比べてみると、以下のような差が見えてきます。

KR90DR vs Prime PAR特性比較

製品 消費電力 LED数 PAR [umol/m2/s] @ 30cm (84×60cm2)
中心 総量 平均 PAR/Watt
KR90DR 45W 42 348 13,347 80.9 296.6
Prime 47W 13 516 10,901 66.1 231.9

KR90DRは中心直下のPAR値こそPrimeに負けますが、筐体面積分を満遍なく照らしているので測定範囲の面積84×60cm2のPAR総量はPrimeより多く、またPrimeより僅かに省エネであることも貢献して、最終的なPAR/WattはPrimeの軽く1.2倍以上を確保しています。これが、1W駆動×42素子と、3W駆動×13素子の違いです。

かなりあっさりと紹介しましたが、KR90DRのオススメポイントをまとめると、

  • ブルーと同じ波長強度を持つバイオレット帯域!
  • 面発光による光量差の少ないフラットなPAR分布!
  • 1W駆動×多素子による高効率&大光量!

以上、最新KR90DRのレビューでした。

次回は、AI Hydraです。

さてと。東京出張ですが、その目的は下記施設でのミッションでした。

まずエプソン水族館は、以前ジャパンペットフェアの時も伺いましたが、現在来月のオープンに向けて益々慌ただしい中、今回大量導入されたKR群のシンクロパターンや点灯スケジュールの最終チェックを行いました。

エプソン品川水族館

報道規制の関係?で、内部の写真は非公開です。まあ、そもそも撮ってませんが(笑)

続いて、サンシャイン水族館ですが、やはりこちらもKRが多く設置されているので、その点検および測定、そしてスタッフの皆さんとスペクトル勉強会をしてきました。

サンシャイン水族館

写真は、バックヤードのサンゴ水槽で、スペクトルを測ったり水中のPPFDをチェックしているところ。太って見えるのはレンズの収差かなぁ???

ご縁があれば、いつかあなたの街の水族館にも伺います!

こちらのエントリーもどうぞ♪

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