1.023world - ヤドカリパークとマリンアクアリウム -

海洋の仕組みと細菌・微生物から学ぶマリンアクアリウムサイト

1.023world Facebook

結果 Oh! Life (旧ブログ)

懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

Maxspect Razor R420rを試す

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDライト Maxspect Razor スペクトル

これな~んだ???

Razor ?

お待たせしました。Maxspect Razor R420rです♪ 120W 10000Kにしました!

本当は1月に注文したんだけど、発送方法で揉めて、今まで掛かりました(汗)
僕は通販のついでがあったのでいつものように海外からですが、皆さんは安心保証のために是非国内にてご購入くださいませ。ショップによっては日本へ出荷しませんし、送料も馬鹿高いです。時間も掛かります。でも、それらがチャラになるようなお値打ち価格。。。汗
現在のレートなら120Wで約4万円、160Wで約48000円。国内の半値以下です。
そう、だから頑なに引き留めるようなことはしません。いくなら自己責任でどうぞ。。。

Maxspect Razor R420r:外観

外観。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K

びっくりするほど薄いです! そして軽い♪

Maxspect Razor R420r 120W 10000K 外観

Maxspect Razor R420r:チャンネル

チャンネルはAとB、白系と青系に分かれてます。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K チャンネルパターン

Maxspect Razor R420r:ビーム

ビーム。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K ビーム

レンズ構造は旧G2のように、リフレクターとレンズが一体になったような感じです。
見た感じ、ビーム角は90°ほどかな?

Maxspect Razor R420r 120W 10000K 照射面のムラ

レンズの特性は、フラットな方だと思います。

Maxspect Razor R420r:光量

そしてお約束、ひととおりの光量を測ってみました。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K 光量測定結果

概ね良好です♪
これなら超浅場SPSにも立ち向かえますね♪
但し、構造上光量ムラが起こりやすいので、照射範囲に注意してください。
あと、影対策で複数台並べる際は、ヒートシンクを重ねないとスペース的に無理かも。
発光部の何倍ものスペースをヒートシンクが占拠してますので。

あ、UVはオマケです。白系LEDの蛍光体によるゴースト程度のモノかと。
Razorの場合、400nm以下のLED素子は入ってませんから。

Maxspect Razor R420r:スペクトル

さあ、一番気になるスペクトルですがっ!?

Maxspect Razor R420r 120W 10000K スペクトル

ん?
R420rと、名前にまで主張された420nmはどこいった???
公式スペクトルと比べてみると。。。

Maxspect Razor R420r 10000K 実測スペクトルと公式スペクトルの差異

420nmが見当たらない代わりに、450nmがややメタボ風???笑
腑に落ちないので、LED素子のスペクトルを個別にひとつずつ測ってみました。

Maxspect Razor R420r 採用LED素子の個別スペクトル

なるほど。。。
Maxspectが公式でSuperActinic 410-420nmと謳っていたモノは、概ね420-430nmのようでした。これは、今回入手した海外流通品に限らず、国内で購入したもの(160W 10000K)も調べましたが同じ結果でした。
意図的なものなのか、はたまた気付いてないのか。。。?
410-420nmの意義については公式サイトでも熱く語られています。
以下、公式サイトの謳い文句。

Maxspect Razor R420r 公式410-420nmスペクトル

410nm/420nm Super Actinic

The R420r Lighting system also utilizes the 410/420nm Super Actinic LED chips, the spectrum that’s crucial for the success of any reef and water plant aquariums as it is required by Chlorophyll A for photosynthesis, where absorption peaks at 412nm.

おーーーい(汗)

とりあえず、RazorはMazarraのように素子を自由に交換することはできないので、このことでより大きく引き起こされるUV不足は、別途補助スポット等で補うしか無さそうです。本体がスマートなだけに勿体ないけど。。。

Maxspect Razor R420r:回路

オマケ。
気になってたLEDモジュールあたりの回路構成を調べてみました。
その結果、公式情報よりも低めの安全駆動で回ってることが判りました。

Maxspect Razor R420r 10000K LEDモジュールの回路構成

ただ、電源も含めると製品当たり約120W食ってるので、まあ妥当なところでしょう。

その他、1モジュールあたり白×2を450nm×2に変更するだけで10000Kが16000Kになるので、器用な人なら自力で機種変更できそうです(笑)

しかし、410-420nm素子は例の特殊形状のデュアルチップで、基板にも2ヶ分しか取り付けパターンが無いので、UV系素子をこれ以上増やすことは実質不可能です。また、一見Cree XP系を外して、SiBDI S35-USemiLEDs C35-Uなどの互換形状のUV素子を入れたら良いように思われますが、これらの最大定格は3Wの700mAまで。一方、Razorは1素子当たり最大1300mA流す設計なので、まったく使えません。。。

LedEnginの5WのUV素子を無理矢理乗せてみるか?

Cree XP と LedEngin LZ1 のパターン

ダメだ。。。例え純正パターン削っても、放熱面積が厳しい。。。

そう言えば、1モジュールあたりUV系素子が2ヶしか載らないのに、Razorのフルスペクトル版って、どーやって作る気なんだろ?
UV系素子がたくさん載るように、わざわざ専用基板起こすのかな???
全然情報が出てきませんね。。。
いつ出るんだろう。。。

Maxspect Razor R420r:総評

総評:良い点

  • 薄い・軽い
  • 熱くない (ファンはほとんど回る必要が無いみたい)
  • カッコイイ (好み?)
  • 十分明るい
  • 470-480nmが公式より強い

総評:残念な点

  • 410-420nmが公式より弱い (UV 400nmがより弱くなる)
    さらに、450nmと比べると420nmチップの光量ランクが低(暗)すぎる
  • 筐体が大きすぎる (複数台設置に向かない)
  • xy座標から見て色温度は10000Kではない (測定限界50000K以上)
    (16000Kならもっと青いと言うこと)
  • Bch(青)のスペクトル性は良いが、Ach(白)がタダの白でチープ感が否めない

次回はKessil A350♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

Everlight LEDお試し

この記事を含むタグの全記事リスト: LED スペクトル

台湾Everlightと言えば、日亜の鉄壁白色LED特許網を崩した話題のLEDメーカー♪
過去の記事はこちら。

日亜も、昨年5月の無効審判に対してはプレスリリースで反論してましたが、12月の時は無反応。。。諦めたのか?汗
反論をやめたと言う事は、そういうことと受け取られても仕方ない?
これで自由に白色LEDが使えるようになるのかなぁ~♪
もう、使う気満々です♪笑

ところで、このエバーライトのLEDってどこで買えるんだろう???
と思ってたら、たまたまMOUSERで見つけたので、早速買ってみました。

Everlight 3W Blue 455-470nm - ¥325.5

Everlight LED

どう見ても、Philips Lumileds Luxeon Rebelの互換パッケージ?

Everlight LED 外観

うむ。間違いない。Rebel基板に載るね♪

載りました♪

Everlight LED 駆動テスト

チップはEpistarのES-CADBV45Cだと思われます。

スペクトルも測ってみたけど、光強度もまずまずです。

Everlight LEDスペクトル強度比較

ただ、普段青系LEDはあまり買わないので、比較対象が少なくてすみません(汗)

ひとつ問題点としては、我々アクア人が使う場合、スペクトル補完のポイントとして450nmや475nmあたりが欲しいのだけど、このEverlightのブルーはおよそ460nmだったので、ちょっと使い道がありません。。。汗
まあ、450nmと475nmの間を埋める用途でも良いけど、大抵の場合、使える素子数に限りがあると思うので、そんなん入れる余地があるなら別の波長を入れますよねぇ、うん。

・・・とりあえず、天下のEverlightの製品が拝めて良かったです♪笑

こちらのエントリーもどうぞ♪

400-420nmのLED素子を買うなら…

この記事を含むタグの全記事リスト: 400nm 420nm LED スペクトル

今まで、どんだけ買い漁ったか判らないくらい、たくさんのUV系LED素子(400-420nm)を見てきましたが、最近の傾向から、「このチップを採用したLED素子を買っておけばほぼ大丈夫♪」と言うのが見えてきました。
・・・って、こんな事書くと、また逆手に取る業者が出てこないか心配だけど。。。汗

それが、Epileds EP-U4545Kチップです。
このチップを使ったLED素子なら、400nmでも420nmでも十分な光量がありました♪
あくまでも僕調べですが。。。

例えば、同チップを使った400nmの場合、

Epileds EP-U4545K 400nm 外観とスペクトル強度

上のグラフでも判るとおり、フルスペに使ってるのはかなり高ランクチップなので飛び抜けて大光量ですが、別にそれ以外のチップが特別暗い訳では無く、これでも相当明るい方なんです。他社チップ(TEKCORE/FOREPI/SemiLEDs/etc)の場合、特に低ランク品は相当暗くて使い物になりません。例えば、上のeBay品の半分以下なんてザラです(汗)

続いて、同チップを使った420nmの場合、

Epileds EP-U4545K 420nm 外観とスペクトル強度

同チップの420nmの場合、フルスペと通販では400nmほどの差は無く、ほとんど誤差の範囲で、いずれも比較的高ランクのチップが期待できそうです♪
420nmのチップとしては、これ以外にはSemiLEDsくらいしか見かけませんが、正直あまり明るいモノは見たことが無く、帯域もEpiledsよりやや狭いので、420nmを買うならもはやEpileds一択だろうと思います。

ただ残念なのは、上記の通販品はいずれもプラスチックレンズ品ばかりで、高耐性のシリコン樹脂製のモノはほぼ皆無です。
しかし、上の400nm Shop (1)は、最近見つけた唯一のシリコンレンズの汎用パッケージ400nm素子でした。その貴重なLED素子を販売してるのが、SatisLEDです。

3W UV LED Single Chip 400-410nm - $4.69 (価格も良心的♪)

勿論、僕が買った時の話なので、あくまでも自己責任でお願いしますね(汗)
尚、同カテゴリーにトリプルチップ版がありますが、そっちはプラスチックレンズだったのであしからず(笑)

また、残念ながら、Epiledsチップ採用のシリコンレンズ汎用パッケージ420nmは、まだ遭遇してません。

で、こうして買い漁るのもそろそろ切りが無くなってきたなぁ(笑)と途方に暮れていたら、先日、あるLEDメーカーさんが各波長のシリコンレンズ採用の汎用パッケージのサンプルを作ってくれると言うのでお願いしました。既に完成→発送済みで、週末には届くはずなので、またご報告します。それがバッチリなら、自作派向けに販売も検討中です。
あ、ちなみにKRとはまったく無関係です、念のため(汗)

こちらのエントリーもどうぞ♪