1.023world - ヤドカリパークとマリンアクアリウム -

海洋の仕組みと細菌・微生物から学ぶマリンアクアリウムサイト

1.023world Facebook

結果 Oh! Life (旧ブログ)

懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

Epileds EP-U4545K 420nmを試す

マリンアクアリウム エイジ 04:48
この記事を含むタグの全記事リスト: 420nm Epileds LED

昨日紹介したEpiledsの最新LEDチップEP-U4545Kですが、

ホンマに1W如きぬるま湯風情が500mWオーバー弾き出すんかいっワレェ!

と言うのはJAROですが、疑惑の目も無理は無いので、ちょっと検証してみましょう。

と、その前に事前知識として、最近更新されたMazarra採用LEDの最新ラインナップを見てみましょう。嬉しいのは、光量の不足しがちなUV系素子が揃ってデュアルチップに変更されたこと。これによって3W駆動(700mA)時には実質1W駆動(350mA)の2チップ分流となり、1W時の大光量・高効率×2チップとしての恩恵が得られるようになりました♪

Mazarra最新LEDリスト カラーLEDラインナップ

例えば、旧採用LEDラインナップと比較すると、このように進歩しました。

LED 旧採用LED素子 新採用LED素子
400nm 500mW @700mA 550mW @700mA
420nm 600mW @700mA 650mW @700mA
435nm - 680mW @700mA

一見、大して変わってないようにも見えますが、1チップを3W駆動して低効率で得た600mWと、かたや2チップを正味2W駆動して得た650mWでは、
3W→600mW vs 2W→650mW
の大きな違いがあります。そしてこれは今後もMazarraの大きなメリットとなるでしょう。

さて、話を戻して。

Mazarraの最新デュアルチップでさえ700mAで650mWやんけっ!
おどれの1Wはホンマに350mAで500mWオーバーなんかいっ!!!

JAROに益々磨きが掛かりますが、まあ要するに疑惑の意味するところはこんな感じ。
そこで、ちょっと雑ではありますが、手持ちの420nm LEDを使って比較実験をしました!

いざ、420nm LED対決!

用意したのは以下の3品です。

420nm LED素子対決

左は以前紹介した、ZT社で一番高い420nm 1W素子で、単価は$10(10ヶロット時)。 これはSemiLEDsSL-V-U40AC(PDF)と言うチップを採用しています。ZT社での公称出力は250-300mW @350mAとなっています。

続いて中央は、先日ある有名なブロガーさんから頂いたMazarra専用420nm LEDで、同じくSemiLEDsのSL-V-U40ACチップを採用したSiBDI社のS35-Uと言うLEDのU70ランク(410-420nm)です。Maxspectでの公称出力は600mW @700mAとなっています。1Wに換算すればおよそ350mWくらいでしょうか。値だけ見ると、上のZT社のひとつ上の光量ランクのチップかな?と思わせます。

そして右は、Epileds社の最新チップEP-U4545Kを、eco-lampsが自社パッケージングしたLED素子で、既にバイタルウェーブ・バイオレットでも採用済みのLEDです。一応、公称出力は控えめに450mW @350mAを謳います。

これらをそのまま1Wで駆動すると、以下のような感じになりました。

420nm LED対決 ノーマル発光状態

一見、ZT社の方がMazarraよりも明るく写ってますが、これは素子形状やビーム角の問題だと思われます。また、Epiledsも素子自体にリフレクターが内蔵されているので、ビーム角がやや狭く、より前方へビームが届いて見えます。
と言う予備知識をまずは念頭に置いて、お次は、これらの不揃いのビームを対等な土俵に上げるべく、それぞれに同じリフレクターを装着して、放射光をすべて同じビーム角に揃えてみます。

420nm LED対決 リフレクター装着

これでほぼ不公平は無くなりました。やはりMazarraの方がZT社よりもやや明るめかな?
ただ、相変わらずEpiledsの方は、より前方へ光が飛んでいるようです。やはり素子内蔵のリフレクターの影響でしょうか。。。

が、こんな画像をいくら並べても具体的な光量は一向に見えてこないので、何か測るものを・・・と考えて、とりあえずPPFDメーターを用いました。何しろ420nmが相手ですから、照度計で人間様が見えにくい波長の照度を測っても仕方ないので、始めから400-700nmを測定対象とした光合成光量子束密度PPFDの方がまだマシだろう、と(笑)

そして、驚愕の結果が得られました。
上は1W駆動、下は3W駆動時の10cm前方のPPFD(μmol・m-2・s-1)です。

420nm LED対決 リフレクター装着時の10cmのPPFD測定比較

リフレクターでビームを揃えているとは言え、どうもEpiledsの方は素子内蔵のリフレクターによる恩恵が5割増しくらいありそうな値です。大光量にもほどがある(汗)
と、Mazarra贔屓目で考えても、どうやらEpileds圧勝のようでした。

一応、この結果を理由づけてみると、仮にMazarraの方が公称通り600mW @700mA出てるとして、1W駆動時のZT社との比較から、ZT社も公称通り250-300mWは出ていそうです。そしてEpiledsも、仮に1.5倍効果(笑)が発動してるならば、およそ500mWは出てる計算になるので、まあいずれも公称程度の出力は出ていると見て問題ないでしょう。

ただ特筆すべきは、Epiledsの3W時の出力です。1.5倍効果を差し引いたとしても、ざっと900mW @700mAは出てそうな計算になります。す凄げぇ。。。

フルスペは、とんでもないLEDを採用しようとしています。。。

今でさえ他社が真似できないバイオレット出力を誇るのに、まだ進化しようと言うのか!?
その実力のほどは、まずはバイタルウェーブのバイオレットでお試しアレ!

最後にひとつ、Mazarraに提案します。例えば、同じEpiledsの500mWのデュアルチップ化はどうかしら。それで700mA時に1,000mWになるし、フルスペに一歩迫ることが出来ると思います。ただ、コストの問題は・・・どうにかしてください(汗)
まあ、他社の3倍の素子数をこなすフルスペに比べたら、全然現実的ですよ!
さすれば、Mazarraユーザーに益々ハッピーが訪れるでしょう♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

コメントとトラックバック

コメント及びトラックバックはありません

コメントフォーム