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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

KR90FW正規版完成!

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps KR90FW LEDライト スペクトル

お待たせしました。
水草向けフレッシュウォーターモデルKR90FW正規版完成品のご紹介です。
ご予約いただいた方には、既に発送案内の連絡が届いていると思います。

KR90FW

フルパワー時でおよそ8000Kの色温度になります。
もちろん、UV 400nmにもこだわった贅沢なフルスペクトル照明です♪

KR90FW ビーム

各光量の実測値です。

機種 KR90FW 24インチ 50W KR90DR 24インチ 50W
簡易照度 [lx] 23,080 lx 21,900 lx
JIS照度(AA級) [lx] 21,480 lx 7,652 lx
光合成光量子束密度
PPFD [umol/m2/s]
351 umol/m2/s 430 umol/m2/s
UV(A+B) [uW/cm2] 60.7 uW/cm2 6.3 uW/cm2

UPRtek MK350による実測スペクトルです。

KR90FW スペクトル by MK350

ASEQ LR1による実測スペクトルです。

KR90FW スペクトル by LR1

ノーマルKR90や深場サンゴ向けKR90DRと違う点は、白と青のチャンネル分けでは無く、16000Kの爽快フルスペクトルをベース白色光とした白チャンネルと、照度ブースト用(兼色温度調整用)の温白色光4000Kを備えた青チャンネルに分けられている点です。
(通常機に合わせ便宜上「青チャンネル」と呼びますが、中身は温白色光です)

  • 白チャンネル(表示u):フルスペクトル 16000K 爽やかな白色光
  • 青チャンネル(表示b):照度ブースト用 4000K (兼色温度調整用)
  • 白ch+青ch フルパワー時:8000Kの白色光

これらの調光により、4000K~16000Kの色温度が調整可能になっています。
白チャンネルと青チャンネルはそれぞれ0-99%で調光タイマーが設定可能です。
演色性は、白チャンネルとフルパワー時ともにRa85程度の高演色を確保しております。決して超高演色ではありませんが、そこそこの演色性を確保しつつ、それよりも波長の再現に重点を置きました。
開発期間におよそ1年を要し、5回の試作を繰り返して磨き上げた自信作です!

  • 水草専用設計で、水草にも太陽のフルスペクトルを♪
  • 調光タイマー内蔵システムLEDで、水草にも一日の日照変化を♪

調光タイマー設定例

タイマー 開始時間 白ch % 青ch %
t1 06:00 5 0
t2 07:00 10 0
t3 09:00 50 30
t4 12:00 99 99
t5 15:00 80 99
t6 17:00 50 80
t7 18:00 10 30
終了 17:00 - -
雷効果 - - -
  1. 空が白んで爽やかな朝を迎えます
  2. 日中はフルパワーで光合成を促進
  3. 夕方には夕焼けを満喫

こんな感じで一日を演出した水草の光景はどうでしょう?

太陽を待ちわびた水草ファンの皆さん、お待たせしました。
もう、普通の白色LEDをしぶしぶ当てる必要はありません♪
思う存分、太陽を当てちゃってください!

応援市場 > ブルーハーバー > 水草用KR90FW

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KR93XP正規版完成!

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps KR93XP LEDライト スペクトル

お待たせしました!
応援市場にて予約販売を受け付けておりました、

の2機種が、BHにようやく入荷したようです。
ご予約頂いた方には順次出荷されると思いますので、今しばらくお待ちください。
あ、ずっと欠品していたKR90DRも補充されたとのことです。

早速、光量やスペクトルを測ってみましたので、順にご報告します。
まず今回は、期待の超浅場向けフルスペKR93XPをお送りします。
KR90FWは次回のお楽しみと言う事で♪

うぅ。。。ついにXPが。。。感動。。。

KR93XP

予定通り、サークルレンズもサイドラインレンズもプリズム仕様です♪
その拡散効果を見よ!

KR93XP ビーム状態

まろやかぁ~♪
もはや面発光のT5蛍光灯にも迫る勢いでしょうか?笑

一般のシステムLEDと比べてみると、こうなります。

Razor 10000K 120WとKR93XP 100Wのビーム光量比較

どっちが良いですか?
ねえねえ、どっちが(以下略)

そして気になるスペクトルは!?
最終スペクトル設計通りに仕上がったのか!?

まずはMK350にて測定。

KR93XP スペクトル測定 by UPRtek MK350

LR1でも測定。

KR93XP スペクトル測定 by ASEQ LR1

* 但し、LR1では赤がやや弱めに出ます

ブラボー!!!
KR93SPに比べ、より太陽を模した白チャンネルの太陽っぷりを見てください♪
サンゴ礁の超浅場スペクトルの光合成有効放射域を構成する波長を一つたりとも欠かすこと無く完全に再現したフルスペクトルは、もはや芸術の域だと我ながら(以下略)

蛍光タンパクのKR93SPに加え、色素タンパクのKR93XPが今ここに完成しました♪
目的や用途はこんな感じだと捉えてください。

モデル KR93SP KR93XP
対象水深 3-5M 0-3M
メリット UV系(400-420nm)特盛り 白ch:中域波長特盛り
青ch:シアン500nm入り
デメリット 中域波長弱め UV系(400-420nm)弱め
色揚げ 蛍光タンパク重視 色素タンパク重視

もちろん、どちらもある程度は調光タイマーで融通が利くようにはなってますが、これまでKR93SPで強引に0-3M設定した時の効果よりも何倍もの大きな効果がKR93XPのデフォルトでお楽しみ頂けるようになったと言う訳です♪

こりゃぁ、本当に本当に、メタハラ超えちゃったぜぇ~?
じゃ~、ついでにT5蛍光灯なんかも交えてスペクトルを比べちゃうぜぇ~?

ATI T5スペクトルとSCメタハラとKR93XPのスペクトル比較

どれが良いかサンゴに聞いてみましょうか。

■エイちゃんのフルスペ劇場
飼い主:蛍光灯の波長なんてどうだい?
サンゴ:波長がスカスカだもん・・・
飼い主:じゃあ、メタハラは?
サンゴ:赤外線とか熱が・・・
飼い主:そっか。海にいた頃みたいに太陽を浴びたいんだね?
サンゴ:ゴメンね、無理言って・・・
飼い主:いや、無理言って来て貰ったのはこっちの方だからね。
飼い主:せめて君に必要な環境を用意するのは、せめてもの義務だから♪
サンゴ:うるうる・・・来て良かった・・・わくわく・・・
飼い主:・・・さて、どうしたものか(汗)

大丈夫!
今はフルスペがあります♪
SPとXP、お好みの太陽をどうぞ♪

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Maxspect Razor R420rを試す

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDライト Maxspect Razor スペクトル

これな~んだ???

Razor ?

お待たせしました。Maxspect Razor R420rです♪ 120W 10000Kにしました!

本当は1月に注文したんだけど、発送方法で揉めて、今まで掛かりました(汗)
僕は通販のついでがあったのでいつものように海外からですが、皆さんは安心保証のために是非国内にてご購入くださいませ。ショップによっては日本へ出荷しませんし、送料も馬鹿高いです。時間も掛かります。でも、それらがチャラになるようなお値打ち価格。。。汗
現在のレートなら120Wで約4万円、160Wで約48000円。国内の半値以下です。
そう、だから頑なに引き留めるようなことはしません。いくなら自己責任でどうぞ。。。

Maxspect Razor R420r:外観

外観。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K

びっくりするほど薄いです! そして軽い♪

Maxspect Razor R420r 120W 10000K 外観

Maxspect Razor R420r:チャンネル

チャンネルはAとB、白系と青系に分かれてます。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K チャンネルパターン

Maxspect Razor R420r:ビーム

ビーム。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K ビーム

レンズ構造は旧G2のように、リフレクターとレンズが一体になったような感じです。
見た感じ、ビーム角は90°ほどかな?

Maxspect Razor R420r 120W 10000K 照射面のムラ

レンズの特性は、フラットな方だと思います。

Maxspect Razor R420r:光量

そしてお約束、ひととおりの光量を測ってみました。

Maxspect Razor R420r 120W 10000K 光量測定結果

概ね良好です♪
これなら超浅場SPSにも立ち向かえますね♪
但し、構造上光量ムラが起こりやすいので、照射範囲に注意してください。
あと、影対策で複数台並べる際は、ヒートシンクを重ねないとスペース的に無理かも。
発光部の何倍ものスペースをヒートシンクが占拠してますので。

あ、UVはオマケです。白系LEDの蛍光体によるゴースト程度のモノかと。
Razorの場合、400nm以下のLED素子は入ってませんから。

Maxspect Razor R420r:スペクトル

さあ、一番気になるスペクトルですがっ!?

Maxspect Razor R420r 120W 10000K スペクトル

ん?
R420rと、名前にまで主張された420nmはどこいった???
公式スペクトルと比べてみると。。。

Maxspect Razor R420r 10000K 実測スペクトルと公式スペクトルの差異

420nmが見当たらない代わりに、450nmがややメタボ風???笑
腑に落ちないので、LED素子のスペクトルを個別にひとつずつ測ってみました。

Maxspect Razor R420r 採用LED素子の個別スペクトル

なるほど。。。
Maxspectが公式でSuperActinic 410-420nmと謳っていたモノは、概ね420-430nmのようでした。これは、今回入手した海外流通品に限らず、国内で購入したもの(160W 10000K)も調べましたが同じ結果でした。
意図的なものなのか、はたまた気付いてないのか。。。?
410-420nmの意義については公式サイトでも熱く語られています。
以下、公式サイトの謳い文句。

Maxspect Razor R420r 公式410-420nmスペクトル

410nm/420nm Super Actinic

The R420r Lighting system also utilizes the 410/420nm Super Actinic LED chips, the spectrum that’s crucial for the success of any reef and water plant aquariums as it is required by Chlorophyll A for photosynthesis, where absorption peaks at 412nm.

おーーーい(汗)

とりあえず、RazorはMazarraのように素子を自由に交換することはできないので、このことでより大きく引き起こされるUV不足は、別途補助スポット等で補うしか無さそうです。本体がスマートなだけに勿体ないけど。。。

Maxspect Razor R420r:回路

オマケ。
気になってたLEDモジュールあたりの回路構成を調べてみました。
その結果、公式情報よりも低めの安全駆動で回ってることが判りました。

Maxspect Razor R420r 10000K LEDモジュールの回路構成

ただ、電源も含めると製品当たり約120W食ってるので、まあ妥当なところでしょう。

その他、1モジュールあたり白×2を450nm×2に変更するだけで10000Kが16000Kになるので、器用な人なら自力で機種変更できそうです(笑)

しかし、410-420nm素子は例の特殊形状のデュアルチップで、基板にも2ヶ分しか取り付けパターンが無いので、UV系素子をこれ以上増やすことは実質不可能です。また、一見Cree XP系を外して、SiBDI S35-USemiLEDs C35-Uなどの互換形状のUV素子を入れたら良いように思われますが、これらの最大定格は3Wの700mAまで。一方、Razorは1素子当たり最大1300mA流す設計なので、まったく使えません。。。

LedEnginの5WのUV素子を無理矢理乗せてみるか?

Cree XP と LedEngin LZ1 のパターン

ダメだ。。。例え純正パターン削っても、放熱面積が厳しい。。。

そう言えば、1モジュールあたりUV系素子が2ヶしか載らないのに、Razorのフルスペクトル版って、どーやって作る気なんだろ?
UV系素子がたくさん載るように、わざわざ専用基板起こすのかな???
全然情報が出てきませんね。。。
いつ出るんだろう。。。

Maxspect Razor R420r:総評

総評:良い点

  • 薄い・軽い
  • 熱くない (ファンはほとんど回る必要が無いみたい)
  • カッコイイ (好み?)
  • 十分明るい
  • 470-480nmが公式より強い

総評:残念な点

  • 410-420nmが公式より弱い (UV 400nmがより弱くなる)
    さらに、450nmと比べると420nmチップの光量ランクが低(暗)すぎる
  • 筐体が大きすぎる (複数台設置に向かない)
  • xy座標から見て色温度は10000Kではない (測定限界50000K以上)
    (16000Kならもっと青いと言うこと)
  • Bch(青)のスペクトル性は良いが、Ach(白)がタダの白でチープ感が否めない

次回はKessil A350♪

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