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10万で収まるMazarraフルスペクトル講座

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDライト Maxspect Mazarra

Maxspect G3 Mazarra

Maxspect Mazarra (G3) P/Sシリーズ
前評判はなかなかのもんですね。期待の大きさが伺えます。
皆さんももうご存知でしょう。そろそろ発売される頃ですね♪

公式サイト
http://www.maxspect.com/
http://maxspectusa.com/
USAの方が軽いかも。。。

一般情報については、既に皆さんもあちこちでご覧の通り、いまさら僕が書くことは何も無いでしょう。とにかく機能美が飛躍的に進化し、また細部のクオリティにも一段と磨きが掛かったようです。

さて、そんな革命的進化を遂げたMazarraですが、やはり僕が気になる点と言えば分光スペクトル。。。これが無くては始まりません。どんなに重箱が豪華でも、中がスカスカなおせちはご免なのです(汗)

と言う訳で、まだ誰も意識してない?Mazarraのスペクトル特性を計算してみました♪
そのための必要なLED素子・チップデータもLEDスペクトラに追加済みです。
(各光束・放射束は公式データに書き換えてご利用ください)

まず、MazarraのP/S各シリーズの各LED素子パターンは以下のようになってるそうです。
(価格はアキュリさんから引用、総光量はLEDスペクトラにて算定)

Maxspect Mazarra Pシリーズ

Pシリーズ
CH MAX
Current
Watt LED QT Flux
A 1500mA 5W Cree XM-L(T6)
CoolWhite 7000-8000K
4 540lm
B 1000mA 3W+ Luxeon Rebel Blue 460-490nm 2 88lm
Luxeon Rebel RoyalBue 440-460nm 2 1222mW
C 700mA 3W SiBDI P2N-U UV 390-420nm (400nm) 2 440mW
Luxeon Rebel Blue 460-490nm 1 70lm
Luxeon Rebel RoyalBue 440-460nm 1 910mW
D 700mA 3W Bridgelux CoolWhite 12000-14000K 4 200lm
56W+ 125,800 16 3318lm

Maxspect Mazarra Pシリーズ +420nm

Pシリーズ +420nm
CH MAX
Current
Watt LED QT Flux
A 1500mA 5W Cree XM-L(T6)
CoolWhite 7000-8000K
4 540lm
B 1000mA 3W+ Luxeon Rebel Blue 460-490nm 2 88lm
Luxeon Rebel RoyalBue 440-460nm 2 1222mW
C 700mA 3W SiBDI P2N-U UV 390-420nm (400nm) 2 440mW
SemiLEDs BlueViolet 420nm 2 500mW
D 700mA 3W Luxeon Rebel Blue 460-490nm 1 70lm
Luxeon Rebel RoyalBue 440~460nm 1 910mW
Bridgelux CoolWhite 12000-14000K 2 200lm
56W+ 132,000 16 2921lm

Maxspect Mazarra Sシリーズ

Sシリーズ
CH MAX
Current
Watt LED QT Flux
A 700mA 3W Bridgelux Blue 460-480nm 4 320mW
Bridgelux RoyalBue 440-460nm 4 300mW
B 700mA 3W Bridgelux CoolWhite 12000-14000K 4 200lm
Bridgelux NeutralWhite 6500K 4 200lm
48W 83,800 16 1755lm

PシリーズにはA,B,C,Dの4つのチャンネルがあり、それぞれのドライブ電流は1500mA(5W),1000mA(3W+),700mA(3W),700mA(3W)となっています。
またSシリーズにはA,Bの2つのチャンネルがあり、共に700mA(3W)駆動です。
・・・ということだと思います。公式サイトを見る限り。多分。。。
てことは、PシリーズのLED素子を換装する際は、チャンネルと素子の最大定格に十分気をつけないと駄目ってことですね?
あ、あと、SiBDIのP2N-Uと言うLED素子は、波長範囲が390~420nmとなってますが、これはただの400nmのUV素子なので、BlueViolet 420nmと勘違いのないようご注意あそばせ♪

さあ、これらのデータから算定された各スペクトルは以下の通りです(最大出力時)
各LED素子の波長は代表値、光束・放射束はMaxspect公式データを使用しました。

Mazarra P/P+420nm/S スペクトル計算結果

うーん。。。
もしかしてMaxspectにはスペクトルチームがいないのかな?
材料だけで満足しちゃったか(汗)、あるいは16素子のパズルにお手上げか?
スペクトルを極める前に、照度やPARだけ一人歩きしても仕方ないのに。。。
いや、普通のメーカーならこれでも十分なスペクトルなんですが、今回のMazarraは、チャンネル制御による日照コントロールやら、究極のカスタマイズ性を実現した素子の実装構造やら、すべての仕様について一切の妥協が無かったので、さぞ究極のスペクトルを召還したに違いない!と期待してたのです。それだけに、今回はちょっぴり残念なおせち料理でした。。。だって、スペクトルがG2と変わらないんだもん。。。
良く考えたら今回のMazarraのコンセプトって、何だろ?

と言う訳で、僕がちょちょいと組み直してみました。
お財布にもやさしい、Sシリーズをベースにした超簡単豪華レシピです♪

Maxspect Mazarra Sシリーズ +420nm +500nmプラン by 1.023world

Sシリーズ +420nm +500nm プラン by 1.023world
CH MAX
Current
Watt LED QT Flux
A 700mA 3W Bridgelux Blue 460-480nm 4 320mW
SemiLEDs BlueViolet 420nm 2 500mW
Luxeon Rebel Cyan 500nm 2 129lm
B 700mA 3W Bridgelux CoolWhite 12000-14000K 4 200lm
Bridgelux NeutralWhite 6500K 4 200lm
48W 83,800 + 10,000程度? 16 1976lm

表中の太字のBlueViolet 420nmCyan 500nmを2ヶずつ調達して、元のRoyalBlue全部と入れ替えるだけ♪
たったそれだけで、スペクトルがとってもジューシーに生まれ変わります♪
え? RoyalBlueが無くなっても良いのか?って?
だって、CoolWhite×4ヶとNeutralWhite×4ヶの中に、合計8ヶ分も入ってるじゃん♪
だから下のスペクトル結果を見ても、RoyalBlue 450nmにピークがあるでしょ?
しかも最大ピークやん♪

Mazarra S +420nm +500nmプラン by 1.023world

これで超浅場~浅場が賄えるでしょう♪
もちろん、チャンネル制御で青→強弱→青白→強弱→青とか日照コントロールしたい♪
好みで、420nm×2 → 400nm+420nmにしても良いし。
でもそれなら、CW×2 → Cyan×2にして、空きに400nm×2を入れるか。。。
ま、いろいろとLEDスペクトラしちゃってください。

以上、10万で収まるMazarraフルスペクトル講座でした♪

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eco-lamps KR93フルスペクトルエディション?

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps KR93SP LEDライト 自作関連

これまで、eco-lamps社の抜きん出た製品クオリティをこれでもかとご紹介してきました。

そんなeco-lampsから、遂にKR93 フルスペクトルエディション登場か!?

eco-lamps KR93 Full Spectrum Editiom

外観はノーマルとまったく変わりなし。。。

eco-lamps KR93 Full Spectrum Editiom 外観

ただ、なんとなくレンズ越しに違和感が・・・?

そして、その潜在能力や如何に・・・!?

eco-lamps KR93 Full Spectrum Editiom 配色

* スペクトルは計画値

これが、超浅場~浅場を再現する究極のフルスペクトルLEDシステムライトだっ!

実は、BHの和田さんから依頼を受け、一ヶ月間ゴニョゴニョした成果なのでしたっ!
ま、素子の調達に時間が掛かったり、親父が倒れたりが無ければ、一ヶ月も掛かんなかったけど。。。

eco-lamps KR93 Full Spectrum Editiom 配光

UV 400nm、BlueViolet 420nmの放射束と、シアン500nmの波長が厳密に設計通りなら、もっとギラギラした日差し感と、抜けるような珊瑚礁の青さが醸し出せたかな?笑

今回は試作と言うこともあり、LED素子の色ランク・出力の厳密な調達は見合わせました(と言うか、個人での限界)。よって、実測スペクトルも設計スペクトルから大きく懸け離れてしまった(汗)ため、今回は紹介するに及びません・・・と思ったら、和田さん普通に公開しちゃってますやん(曝)。しかも試作機の実測スペクトルを元に練り直した最終レシピまで惜しげもなく。。。気前が良いと言うかなんと言うか。。。笑
まあ、あとは、BHとeco-lamps社のゴニョゴニョにお任せします♪

今月いっぱいはBHで試験&展示されるそうなので、興味のある方は見てきてください♪
このKR93フルスペクトルエディションが欲しい方は、今後の両社の尽力にご期待あれ♪

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eco-lampsの採用LED素子の秘密:ビーム篇

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps LED LEDライト

eco-lampsの採用LED素子の秘密 青LED篇白LED篇ときて、今回はビーム篇ということで、ノーブランド素子とのビーム比較、光量比較の結果をお送りします。

まずは白LED素子対決です。

白LEDのビーム・光量比較

左が某ヤフオクLED採用の白LED素子、右がeco-lamps採用の白LEDです。
ヤフオクの方はごくごく普通の一般的な光色・スペクトルですが、eco-lampsのは青いっ! とにかく青い! こんな青い白LED見たことないっ!!!(汗)
アクアリウムに特化した製品作りを謳うだけあって、LED素子自体の自社パッケージング技術をフルに生かし、蛍光体材料・配合までをも細かくコントロールしているのでしょう。公称は無難に10000Kと言ってますが、この色はもっと高い色温度でしょう。まるでスーパークール並の青さです(笑)

こんなことされたら、他社はどうすりゃ良いんだ!(汗)

まさに、LED照明専業メーカーならではのウルトラCか。。。ちっ。

しかも驚いたのが、この色温度で且つノーブランドより照度が高いっ!?
普通、色温度が高いと言うことは、緑~赤抑え目、青多目というスペクトルですから、スペクトルに於ける被視感度のピーク周りの帯域強度が低く抑えられ、照度測定では不利に働きます。その条件でも一般素子より明るいということは、チップの発光量がマジぱねぇってこってす♪ それか、ノーブランドが暗いのかどっちか(汗)

で、お次は青LED素子の比較です。

青LEDのビーム・光量比較

ノーブランド素子の方は、ランプ販売元ではDeepBlue素子採用と表記されてたので、てっきりRoyalBlueのことかと思ってましたが、このスペクトルだとBlueですね。あるいは、その素子メーカーの分類上、RoyalBlueとBlueの中間にDeepBlueと言うのがあるのかな?

eco-lampsの方は完全にRoyalBlueでした。色も紫がかって見えます。

光量比較は、やはりeco-lampsの勝ちでした。この差が白対決にも反映されている訳ですね。ということは、ノーブランドと比較して、青でも白でもおよそ30lxの差がありますから、KR93 12″で42素子×30lx=1,260lx、KR93 18″で63素子×30lx=1,890lx
てことは、ノーブランドで作った場合と比較して、1,000lx以上の差がある計算になります。eco-lampsは元々1W駆動にこだわり、高効率・高寿命の大きなメリットを持っていましたが、ここにもひとつのこだわりを垣間見た気がします。。。それが積もり積もって、大光量・高効率にも繋がり、しかも相反する究極の省エネへと繋がっている訳です。

これこそが僕がLEDに期待する、本来のLEDの在り方です♪
それを引き出せているのは、さすがLED照明専業メーカーと言えるでしょう!

やることやってるなぁとは思ってましたが、想像以上の徹底ぶりですね。。。
しかも物静かに。。。
おいそれと、高効率!高出力!大光量!と謳うのが恥ずかしくなりますね(汗)

一年前。。。
あの時見つけたeco-lampsのKR92を、僕は天国に最も近い島♪と感じた。理由は単純。当時では稀有なレンズ搭載型システムライトだったから。。。
しかし今、知れば知るほど、eco-lampsに秘められた天国はそれだけではなかったことに気づいた。レンズによる集光効果は勿論のこと、こだわりの1W駆動による最高効率と大光量の両立、そしてLED素子の自社パッケージングによる唯一無二の独自スペックの追求と実現、そして妥協のないLEDチップの選定。。。この時点で既に向かうところ敵無しであることが容易に理解できるだろう。

そして今後、、、この究極の土台の上に、もし、太陽が宿ればどうなるか。。。

イヒッ♪

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