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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

告発?警告?まずは武士の情けから

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悩んだ末の曝露です。
しかし、告発文を書いては同情し、警告文を書いては気の毒となり、まずはサイレントに自主規制を促すにとどめました。ダメだなぁ・・・鬼になれない。。。

このたびアクア業界を揺るがす驚愕の事実が発覚しました。
なんともお粗末な商売が横行していたようです。
どうして今まで誰も気付かなかったのか。。。

今回、知人含め僕自身も被害に遭い、憤慨と怒りを覚えました。
またネットでの露出度も考慮すると、かなりの被害が予想されます。
まさかダイヤの正体が石ころだったなんて、なんとも悪質で許し難いお話です。
しかしこれは価格に囚われすぎた罪と罰。
我々にも責任の一端はあるのでしょう。

書きたいことは山のようにあります。
が、取り急ぎ関係者に猶予を与えます。
夜逃げするか、謝罪するか、表示を改めるか、自主回収するか、よくご検討ください。
該当メーカーがこの記事を見るとも限りませんので、怪しいメーカーをご存じの方はどうか警告してあげてください。
さすがに今回は僕も気乗りしないので、関係者からのご相談には一切お応えできません。

一週間後の姿勢を判断し、次のステップ「警告」へと駒を進めます。

もっとも恐れるべきは、これが一社だけの行為ではなかったと言うことです。
業界汚染がこれ以上広がる前に、なんとしても食い止めねば。。。

LED初心者のためのLED素子講座

製品がCree社製LED素子の搭載を謳う場合、下記のいずれかの素子が搭載されているはずです。

アクア照明で見られるメジャーなCree社のLED素子

特に左のXRシリーズと、中央のXPシリーズはアクア業界でも有名ですね。volxjapanのLeDio 9やLeDio 21後期モデル、リーフレイのコーラルシャインにはXRが、LeDio 27ややどかり屋のエリジオン閃光II 、max-sのCreeモデルにはXPが採用されています。
尚、アクアではあまり見かけませんが、右のような素子や大き目の丸い素子もあります。

一方、Philips Lumileds社製LED素子の搭載を謳う場合、下記のいずれかの素子が搭載されているはずです。

アクア照明で見られるメジャーなPhilips Lumileds社のLED素子

左からK2、III、Rebelです。これも最近増えてきました。少し以前なら左と中央の黒い素子か、最近なら右の小さな素子が主流です。最近LSSが扱いを始めたVertexのLED照明にはこのLuxeon Rebelが採用されています。

しかし、もし下記のような素子であれば、良くても左のEdison、しかしほとんどが右の三流メーカーであり、これらは素人では容易には判別が出来ません。各社からかなり大量に生産されているパッケージ型で、どれも非常に酷似しています。

左はEdison社製LED素子、右は安価な三流LED素子

国内の通販ではCreeやPhilipsが1素子1000円以上で販売されている中、これらは200円とか300円で、Edisonでも500円前後で販売されているようなレベルです。例え素人でもおよその品質が読み取れることでしょう。

もちろん、これらはCreeでもPhilips Lumiledsでもありませんので、ご注意を!

あ、注意と言っても、これらをCreeやPhilipsと偽ることが問題なのであって、そうでないなら何の問題もありません。寿命と性能は非常に怪しいですが、価格だけで見るなら安価で買いやすい素子です。僕も実験向けに使うことがあります。(最近始めた太陽光ブレンドには使用していませんのでご安心を)

但し、日亜の特許問題はあるかも知れません。
現在、日亜とのライセンス問題を解決できているメーカーは、Cree、Philips Lumileds、Seoul Semiconductor、OSRAM、その他国内の主要メーカーだけです。それ以外のメーカー製の素子を使うのは、日亜特許の面でも非常に不利といえるでしょう。厳密には、使用されているチップや蛍光体の出所を把握する必要があります。

ま、そもそもなぜ価格差が生まれるのか。材料、品質、ライセンスなど、やるべきことをやればそれなりの価格になる、と言うことを理解して、闇雲に安価な製品を求める我々の姿勢を改めないと、こうした問題はいつまで経っても無くならないのかも知れません。

さて。当該の販売元様へ。

あくまでも故意の詐欺だとは思いたくありません。
きっと、発注先である海外の製造元に騙されていたのでしょう。
しかし、よく考えてみてください。
それは、品質管理を怠っていたと言う揺るぎない証拠です。
あるいは管理能力そもそもが疑われます。
イコール、製品を売る資格が無い、という事です。

時代背景的に省エネ・エコなLEDは良い商材です。
しかし、参入するならせめてスキルを身に付けてください。
海外への委託製造なんて素人にもできるのですから。

心配なのが、該当製品のユーザーです。
彼らは、CreeやPhilipsなどの高品質のLEDランプを、とても安価に入手できたと満足しています。ネットを見ていてもその喜びがひしひしと伝わってきます。
明るさについても彼らは比較手段を持たないため、それを明るいと信じて疑いません。
なんと気の毒な、そして切ない状況でしょうか。。。
それを見てなんとも思わないのでしょうか?
罪悪感に苛まれませんか?
景品表示法違反です。

警告まであと一週間です。
その後、実名の公表による告発となります。

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太陽光LED:太陽光ブレンドLED製作受付

この記事を含むタグの全記事リスト: LED 太陽光ブレンド 自作関連

LED素子

画像は本記事とは関係ありません

大量に受け付ける予定はありませんが、LEDの可能性に興味のある方、LEDだけで太陽光スペクトルを体験したい方を対象に、少数ではありますがオリジナルブレンド4号機の製作代行を受け付けます。目的はあくまでも商売ではなく、業界への貢献と活性化です。これでメーカーが危機感を感じたなら、今後の開発に期待できるでしょう。
詳しくは、ここ数日の記事を通してご覧ください。

現時点で既に何名かのご依頼があるため、思い切って素子の調達に取り掛かりました。
とは言え、ふところ事情もあり大量には発注できません(汗)ので、足りなくなったら随時少量ずつ調達していく予定です。

日本国内の個人のアクアリストが対象です。Japanese only.

製作は、お手持ちのLEDランプ(LeDio 7/21)をお送りいただいての施工か、本体を持たない方は別途調達してお送りいただくか、お任せいただけるならこちらで調達しての改造となります。7Wか21Wか、どちらを何個必要になるかお知らせください。
また、LeDio以外のランプでも、前面カバーを外して素子面の写真を撮ってお送り頂ければ、改造の可否を判定してお知らせいたします。メーカーと型番もお忘れなく。
現時点で改造対象となる製品は、LeDio 7、LeDio 21、旧エリジオン「閃光」の3機種です。LeDio 9や27、新エリジオン等は素子が合わないため作業できません。また、レコルトロータスやオークション品などは素子面の画像を見てみないと判りません。
もちろん、それらの製品の保証は無効になりますので、その点はご理解ください。

価格等詳しくはメールにてご説明いたします。
イメージとしては、素子は一流ブランドの耐性の高いものを惜しげもなく使用しますので、素子1ヶあたり1,000円は覚悟してください(シアン素子のアタリ・ハズレも選定するため)。LeDio系なら1台あたり7ヶ使用しますので、単純計算7,000円は掛かる計算になります。更に気持ち程度(1,000円程度)のお駄賃も頂きます(汗)
また、お決まりですが、代金は事前に振込みで頂戴させていただきます。

その他、個人利用では問題にならないと思いますが、念のため素子の選定は日亜の特許問題も回避しています(苦笑)

尚、基本的に本業の傍らでおこなうボランティアなので、制作期間には余裕を見てください。急かすの厳禁!(笑)

不明な点はメールにてお問合せください。
ご依頼・予約はこちらまで→ info@1023world.net

2010/11/14 2:40 追記
数名のご依頼ありがとうございます。届いたものから順に取り掛かります。しばらくお待ちください。
Hさん、頂いたメールへ返信してもメールがエラーで戻ってきてしまいます。メールアドレスに誤りが無いかご確認願います。もしメールアドレスが正しいなら、送信されたメールアドレスのプロバイダのメール設定を確認し、受信許可リスト(ホワイトリスト)に僕のメールアドレス「info@1023world.net」を追加してください。多分、スパム機能か何かが働いているのかと思われますので、適切な設定をお願いします。あるいは確実なメールアドレスを別途お持ちなら、そちらから再度メールを送信してください。

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太陽光LED:即席シアン策、但し難あり

この記事を含むタグの全記事リスト: 500nm LED 太陽光LED 自作関連

既製の全てのアクアLED照明が抱えているシアン欠落問題を解決する手っ取り早い方法としては、まずはシアン(青緑色)のLED素子を該当照明に追加してみる方法が考えられます。昨日の投稿で案内したオリジナルブレンド4号機もこの方法により実現しています。メインのデモ機第3弾は違うけど。

ただこれは非常に作業効率が悪いようです。
と言うのも、これは経験からの推測ですが、光束や色温度がある程度管理されている白LEDと違い、単色LED素子の場合は光束を基準としたランク分けはあっても、波長のバラツキまでは区分されていないようなのです。要するに製造元の規定では、シアンの場合ならおよそ490~520nmの範囲であればOKってことになってるみたい。
しかしシアンと言う色はかなりシビアな範囲のようで、たった30nmの範囲とは言え、490nmだと青みが強いし、520nmだと完全に緑になってしまいます。ま、青い分にはむしろ嬉しいけど。。。いずれにしても、どんな色味のものが届くのか蓋を開けるまで判らず、希望通りの505nmが入手できる保証はどこにもありません。。。

シアンのばらつき

↑これは実際に僕が各社の各シリーズからシアン素子だけで20以上入手して色味の違いを検査した結果の一部です。左上が理想的なシアンですが、このスペックを持つものは少なく、大半がその他のような緑色に発光します。特に下の段はどう見ても520nm近い緑でしょう。困ったものです(汗)

ちなみに、どこのどれが良いとか悪いとかは敢えて書きません。シリーズによっては安定していそうに思えるものもありましたが、それは社外秘と言うことで(笑)

では、実際にこのシアンのアタリとハズレ(緑)で、それぞれブレンドにどう影響するかシミュレーションしてみましょう。

白へシアンと緑を混合するシミュレーション

左上Aが白のみ、右上Bが白+シアン、左下Cが白+緑、右下Dが白+シアン+緑です。

Bのようにシアンの欠落にシアンを足せば当然有意義なスペクトルになりますが、Cのように緑を足してもほとんど意味を成しません。巻き込みにより僅かにシアンも引き上げられる分はありますが、ごく微々たるものです。また、光合成色素の波長要求はクロロフィルもカロテノイドも一部のフィコビリンも青~シアンに集中していますが、緑を要求するのは一部のフィコビリンのみです。その意味でもシアンと緑の存在意義に大きな違いがある訳です。くれぐれも、シアンだと信じて満足していたら実は緑だった!なんて事態にならないようご注意を(苦笑)

ところで、シアンを足すと今度はその分緑の帯域に谷が出来てしまう(B参照)ので、Dのようにいっそのことシアンも緑も両方とも足しちゃうのが波形的には理想かも知れませんね。これでSCのマリンブルーの出来上がり♪
ただ、これは一般の白LED(Blue+YAG)の場合です。また、諸事情によりそれぞれの素子の組み合わせ個数・光束値は社外秘にしておきます(苦笑)。ま、光束・スペクトル等の光学試験が出来ているメーカーさんにとっては朝飯前でしょうし。

ちなみに昨日案内したオリジナルブレンドについては、僕がしっかりとシアンの現物を見定めた上で組み上げてお渡ししますのでご安心ください。分光スペクトルの観測結果も血統書付きでお渡しします♪

おまけ。

あまりにシアンのアタリ率が低いので、一時は血迷ってPhilipsのLuxeon Rebelにまで手を出したこともありました(汗)
せめて予算の都合もあり、ランクは最低の0030を。LXML-PE01-0030です。

Philips Luxeon Rebel

ちっさっ! (一目盛り1mm)
これをどう使うねん!(曝)

で、試しにリフローしてみました。

LEDのリフローテスト

専用の基板が無かったので、汎用のスター基板を少し加工して載せてみました。

リフロー後の点灯試験

おおお。。。これはアタリだったみたい♪
でも3mmの素子のリフローなんてとてもじゃないけどやってらんないので、残りの在庫はそのまま封印しました。よって、Luxeon Rebelのアタリ率は出してません♪ ヨロシク哀愁!

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