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オワンクラゲの発光展示が再開実現

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先日もドラえもんネタで軽く触れた山形の加茂水族館ですが、今日3/10、明日3/11と、国際クラゲ会議が開催されています。それに先立ち、しばらく休止していたオワンクラゲの発光展示が3/5から再開されました!
展示するオワンクラゲには、かの緑色蛍光タンパクの発見でノーベル賞を受賞された下村先生が当時研究で使用されたものと同じアメリカ産を用いたそうです。
加茂水族館と言えば、今ではすっかり世界的なクラゲ水族館としての地位を獲得されましたが、当時下村先生からのアドバイスによりオワンクラゲの二世個体を見事発光させることに成功したエピソードでも有名ですね♪

オワンクラゲの発光展示

* 加茂水族館のfacebookに動画があります

ところで、なぜしばらく発光展示を休止ししていたかというと、それまではブラックライトを当てていたそうですが、それでは緑色蛍光タンパクGFP自体の発光も弱く、そもそも暗くてクラゲがよく見えない(汗)ということもあり、発光展示を断念していたそうです。
そもそもブラックライトは波長が360-370nmなので、GFPの励起にはやや波長が低すぎますし、何より蛍光灯なので暗いのも当然です。結果、 GFPを満足に発光させられず、観賞的にも暗かったと言う訳です。また、よりGFPの励起に適したブルーLEDを当てると言う方法も考えられましたが、それだとGFPは発光するけど水槽自体が真っ青になり、クラゲの観賞にはあまり適さなかったようです。

しかし、今回あるライトにより発光展示が見事再開できました!

バイタルウェーブ400nmスペシャル

はい。皆さんもよくご存じのバイタルウェーブです♪
でも、発色パターンが少し変ですね?
そうです。今回のクラゲ展示用に全素子400nm仕様を特別に作ったのでした!
もちろんKR用の大光量ランクのLED素子ですから、本来目に見えにくい400nmの波長にも関わらず、こんなにも明るく見えます!
そのお陰で、今回のオワンクラゲの発光展示にも最適だったようですね♪

先日、ブルーハーバーから依頼を受け、すぐに作って加茂水族館へ送らせて頂いたのですが、すごく喜こんで頂けたそうで、僕も凄く嬉しく思いました。
まさかこんな分野でお役に立てる日が来るとは!笑
これまでもKRフルスペシリーズ等は全国の水族館へ納入されてきましたが、クラゲ用と言う用途へは初の試みでした。今後も色んなシーンでお役に立てれば幸いです。

皆さんも是非、オワンクラゲの発光展示を見てきてください!

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max-s G2 160Wフルスペ化レビュー

この記事を含むタグの全記事リスト: LED LEDライト Maxspect スペクトル 紫外線LED 自作関連 電気系

以前、MAX-S160WについてのスレッドでMaxspect max-s G2 400 160Wのフルスペ化の依頼を受けましたが、ようやく調達していたパーツが全て揃ったので、先日ヘタレ金魚さんから本体をお送りいただきました。

Maxspect max-s G2 400 160W

光量確保のためのレンズキットオプションも装着済みでした♪

まずはオペ前の診断から。。。

Maxspect max-s G2 400 160W:15Wモジュール不点灯...汗

えっと、、、15Wモジュールが死んでますけど。。。汗
原因を調べたら、15Wモジュール自体は健在で、電源基板の方が死んでました(汗)

Maxspect max-s G2 400 160W 15Wモジュール用ドライバー死亡...

修理をどうするか確認したら、どうやら保証が無いとのことで、僕が修理することに。
とは言え、僕もこんな電源基板は持ってない。。。
とりあえず、基板の印字からDC60V出力のドライバーだと言うことは判ったので、逆算して電流はおよそ1000mA程度かな?と判断して、eBayで探して同等のドライバーを発注することにしました。ただ、eBayからの到着には時間が掛かるので、ドライバーが届くまでは取り急ぎ応急回路を組んで試験運転する事にしました。

今回の改造は、以前紹介したmax-s G2 230W ハイパワーフルスペ案に準拠した内容になります。ただ、各LED素子をコストダウンするため、Philips Lumiledsではなく、先日LEDGroupBuyから各種LED素子お取り寄せで紹介したLEDGroupBuyから安価なLED素子(とは言え出力も波長精度も前回確認済み)を調達することにしました。これで大体、半額程度になったかな?

Maxspect max-s G2 400 160Wフルスペクトル化の材料

注1) ノーマル15Wモジュールの両端電圧は約12V(4×3チップ)、対して今回eBayから調達した15Wモジュールの両端電圧は約9V(3×3チップ)なので、無難に駆動するべく、調達するドライバーは40V程度の仕様にしました。ノーマルの電源の仕様によってはこの電圧差20Vを吸収するだろうと思われますが、ノーマルの仕様が判らない以上、安全策として40Vのドライバーを選択することにしました。皆さんもこのレシピを参考にされる場合はその辺をご理解の上、自己責任でお願いします。但し、調達された15Wモジュールが4×3チップであれば電源を差し替える必要は無いでしょう。

注2) 1.25mmピッチコネクタ付きケーブルは、ライン基板側がコネクタ式に変更されたmax-s G2後期モデルで必要になります。旧モデルは基板に直接ケーブルを半田付けする形式なので、コネクタ付きケーブルは不要です。

換装後のLEDデザインはこのようになりました。

Maxspect max-s G2 400 160Wフルスペクトル化のLEDデザイン

  • 1ch (UV/4モジュール): 395nm×2 + 420nm×2
  • 2ch (白ch/18素子): NW×10 + 475nm×4 + 495nm×4
  • 3ch (青ch/18素子): 450nm×6 + 475nm×6 + 495nm×6

換装後のスペクトルはこの通り。

Maxspect max-s G2 400 160Wフルスペクトル化の完成スペクトル

15Wモジュール回路は即席電源につきノーマル時の8割ちょいの出力になってますが、それでもKR並のUV帯域が確保できました♪

ワイドバンドブルー・フルスペクトルの完成です!
これでオージーの蛍光タンパクも攻略できるでしょう~♪

さ、肝心のドライバーはいつ届くかな。。。笑

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ナイトライドUV 365nm LEDも試す

ブログ エイジ 11:03 コメント2件
この記事を含むタグの全記事リスト: LED Nitride スペクトル 日亜化学 紫外線LED

久しぶりにナイトライドのサイトを見たら、知らないUV素子が何種類も充実してました♪

あ、ナイトライドは国内屈指のUV LEDの専業メーカーです。
数年前、ナイトライドがUV+RGB蛍光体の自然光LEDを開発して盛り上がってた頃は、僕も開発ブログをちょくちょく覗いていました。ちょうど僕が太陽光LEDライトの実験に励んでいた頃です。
でも、実験の終了と共に、いつしかナイトライドも忘却の彼方へ。。。汗

しかし、前回の日亜UV素子の検証で再燃して、あれ以来ぶりにナイトライドの製品ページを見てみた訳ですが、、、すすすすごい!!!
パワーUV LEDの玉手箱やぁ~♪笑
しかも特筆すべきは、なんとCree XP互換の3535 SMD型まで勢揃い~!!!

Nitride製品ページ (NSx-3SVR)

・・・え!?
UV 405nmが・・・960mW @ 500mA・・・だと!?
マ・・・マジか!?
いくら何でも高出力過ぎやしないか???
これは500mA(2W駆動)時の出力だけど、350mA(1W駆動)換算だといくつだ?
データシートの電流光量特性からざっと計算してみると、、、

  • 385nm - 1100mW @ 500mA → 732mW @ 350mA
  • 395nm - 1000mW @ 500mA → 666mW @ 350mA
  • 405nm - 960mW @ 500mA → 639mW @ 350mA

はああああああああああ?????
1W駆動で500mW越えでもチビるのに、600-700mWだとぉぉぉ???
前回のLedEngin越えの日亜に驚愕してまだ日も浅いのに、早くも日亜越えか!?
ここここれは是非とも試したい!!!

すると、見積もり依頼のフォームがあるではないかっ!
しかも1ヶから販売可能となっ!?

結局、この製品についてはMOQ(最低注文数)が10ヶからで、単価も豪華ランチ(笑)ほどしてましたが、スペックを見る限り3000-4000円のLedEnginよりも高出力なのに全然安いし、どうしても試したい欲求を抑えられず。。。
それに、ラインナップには載ってなかったけど、試しに尋ねてみたら、「365nmもサンプルが少量あります」とのことで、もう気がついたら右手が勝手に発注してました~汗

すぐに送って頂けました♪

Nitride 3SVRシリーズ

BINも教えて頂けました。

  • NS365L-3SVR : 360-370nm, 840-920mW, 3.8-4.2V
  • NS405L-3SVR : 400-405nm, 1000-1100mW, 3.4-3.8V

おいおい。。。笑
365nmはデータシートがないけど、405nmは1000mW越えちゃってるぜ~!?汗
とは言え、これでも中の上のランクなんだって。。。恐ろしい。。。

早速、手持ちのCree XP用スター基板にリフロー♪

Nitride 3SVRシリーズをXPスター基板へリフロー

チップはSemiLEDs SL-V-U40ACにそっくりだけど、ワイヤー位置が異なります。

Nitride 3SVRシリーズのチップ

まずは小手調べに、視覚的にビーム強度を満喫(笑)

Nitride NS365L-3SVRと他社とのビーム比較

ふふふ。。。
どうせこの見た目を良い意味で裏切ってくれるんでしょ?笑

さあ! お待ちかねのスペクトル測定結果です!!!

まずは365nm対決。

  • 前回、過去最高値を破られたLedEngin LZ1-00UV00
  • それを破った日亜NCSU276A
  • そして、ニューフェイスNitride NS365L-3SVR

結果や如何に!?

Nitride NS365L-3SVRと他社との波長強度比較

きゃぁぁぁぁぁ!!!

そして400nm対決。

  • 過去最高値を誇るLedEngin LZ1-00UA00-U7 (400-405nmランク品)
  • LedEnginには負けるけど汎用パッケージ最強を誇るKR用 UV 400nm
  • そして、ニューフェイスNitride NS405L-3SVR

結果や如何に!?

Nitride NS405L-3SVRと他社との波長強度比較

* 光束測定用の積分球の反射材がUV非対応のため、ちょうど可視光線の下限にあたる400nm前後から下にかけての減衰が大きく、波形が歪んでいる点にご注意ください

鼻水出た!!!曝

365nmの高出力もさることながら、405nmに至っては突き抜けすぎて爽快です♪
しかもLedEngin×1ヶ分でナイトライド×2-3ヶは買えちゃうハイコストパフォーマンス♪

今まで、時間と費用を掛けて海外からあらゆるLED素子を取り寄せてきましたが、本当に良いモノは目の前にあったと言う、、、まさに灯台もと暗しっ!
どこかで聞いた風な言い回しだけど(笑)

ただ、ひとつ残念なのは、ざっと探しても今回のナイトライドのパワーUV LED類を販売している小売り通販が見当たらないこと!
メーカー直販だとMOQ縛りがあるので、モノによっては大量購入が強いられ。。。汗
エルパラさん、LED-ONさん、HOLKINさんあたりが取り扱ってくれたら良いのに♪笑

ナイトライドの365nm/405nmが各10ヶあります。出力は上記の通り過去最高値!
ソルダーパターンはCree XP互換です。必要ならスター基板にリフローします。
興味のある方はメールにてご連絡ください。購入価格にてお譲りします。

↑無くなりました(2015/3/23)

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