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ペルチェクーラー「小雪」の温調基盤

マリンアクアリウム エイジ 04:10
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先日、水冷ヘッドが生まれ変わったペルチェクーラー「小雪」をご紹介しましたが、この際、温度調整基盤も専用に作り直そう!と言うことで、先日から情報収集してました。なんせ、電気の修理はプロでも、電気の回路設計はド素人なので♪

すると、回路に疎い僕でも判りやすいページに辿り着きました。
ファンコンを作ろう!(3/5)|へっぽこプログラマのページ
なるほど。こうやって回路を組むのね。

で、これをベースに、僕のペルチェクーラー向けの回路を考えてみました。

ペルチェクーラーの温調回路

もちろんこれは温調基盤部だけなので、右側のリレー部には別途ペルチェを通電するためのリレーと配線が必要です。

サーミスタTHは俗に103JTと呼ばれる10KΩ(25℃)のものを使用しました。

温度調整ボリューム周りは、サーミスタ10KΩに合わせて20~30℃程度を可変できるように、5KΩの可変抵抗(VR)と8.2KΩ(R3)を組み合わせてみました。サーミスタの温度特性(PDF)を元に計算したつもり。

また、ヒステリシス(オンオフの駆動マージン)は0.5℃を目指しました。今まで搭載していたノートパソコン組み込み用温調ボードはどんなに改造しても僕の頭じゃ2℃が限界でしたが、今回 はせっかくの自作なのでここは絶対に譲れないと決めてました。で、サーミスタの温度特性を片手にへっぽこプログラマさんのページでせっせと計算した結果、R5には2.2MΩあたりを入れたら良いんちゃうの?と結論付けました。

で、今回はNJM2403と言うコンパレータIC(2点の電圧比較によりオンとオフを得るIC)を使ってみたのですが、これの良いところは、出力電流が大きいので、リレーが直接駆動でき、回路が単純にできる!と言うところでした♪

が、実際に組むと動かない。。。
調べてみると、ICの出力電流が最大15mA、用意したリレーの駆動電流が16.7mA。。。確かにちょい足らない(汗)
で、結局上図のように、スイッチング用トランジスタを組み込むことに。手元に2SC1815のGRがあったのでそれを。ちっ。このICじゃなくて良かったやん。。。

ちなみにトランジスタのベース抵抗(R6)は、およそリレーを駆動できるだけの最低限の値としました。GRの増幅率がおよそ200~400なので仮に200として、リレーの駆動電流が16.7mAなので約20mAとして、これを満たすためのベース電流が0.1mAですから、12Vから逆算して約120KΩ。ま、100KΩでちょい多めに流しても良いかな、と。(厳密にはトランジスタ自体にも0.6V程度の電圧降下があるけど、そこまで厳密には出してない)

いざ通電。おぉ!とりあえずリレーは駆動しただわ♪
とは言え、ギャギャギャギャ・・・・。激しいチャタリング発生(曝)
すかさずネット徘徊。。。答えに辿り着かず。。。
仕方が無いので、無い知恵絞ってあちこちにコンデンサを入れてみた。すると、ヒステリシス用2.2MΩ(R5)に並列に1μFのコンデンサ(C3)を入れるのが最も具合が良いことを発見。これで良いのかどうか知らんけど、とりあえず用件満たすからOKと言うことに(笑)

そうして完成したのがこれです♪

実際に組みあげた温調基盤

苦労したのは、スペースの都合上、基盤4×18ピッチ内に収めなきゃあかんかったこと。また、パーツの裏付けや、1ホールへ複数のパーツの脚を放り込むのは負けた気がするので、そんな可笑しなポリシーも貫きつつ(曝)、やむなくICの未使用の脚をカットしたり、ジャンパーが数箇所発生したりしました。
うむむ。不恰好だなぁ。。。ま、見なかったことにしよう♪

で、実際に小雪に組み込んでみたところ。

新温調基盤を搭載したペルチェクーラー「小雪」

しばらく監視したら、ヒステリシスは約0.3℃でした。要するに、25℃に設定したら、25.3℃でオンになり、25℃でオフになる、と言う感じ。おぉ!素晴らしい♪
でも計算では0.5℃のはずなんだけど(汗)。チャタリング防止にR5に並列に入れた1μFのせいかな?
で、試しにこれを2.2μFにしてみたら更に敏感になりました(曝)。0.1℃あるかないかでカチャカチャリレーが切り替わります。うーん。。。これは不味い。で、1μFに戻す(笑)
回路理論が判らないので、深追いはしない♪

とりあえず、満足のいく仕様に仕上がりました。
コンパレータICも80円くらいだし、パーツ代全部足しても数百円くらいです♪
ペルチェクーラーの自作をご検討の方は、ちょっと頼りないけど参考にしてみてください。もちろん、保証はしませんので自己責任で♪
でもちゃんと動いてますよ(汗)
あとは、親切な方から修正案を待つだけ(曝)

この時期、ペルチェクーラー「小雪」のページには国内外からかなりのアクセスがあるんですが、多分ほとんどが温調基盤でつまづくんだろうなぁ、と以前から残念に思ってました。でもこれで少しは悩みも解消できたかしら?

あ。そうそう。
前回、水冷ヘッドがかなり省スペース化されたので、今回、デジタル水温計が筐体埋め込みになりました♪
ちょっと格好良くなったでしょ?

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コメントとトラックバック

  1. 1. さえぱぱ 2010/07/16 08:38

    おお~!すんばらすぃ!
    自分なら8Pマイコン1個+サーミスタ+トランジスタ+モニタLEDで組みますが、
    プログラムとか開発ツールの問題もありますし、アナログ回路は模倣される方に
    とっては敷居が低くて良いですね♪
    それにしてもネーミング『小雪』がシュールです。笑

  2. 2. ダニー 2010/07/16 12:30

    暇なんかぃ!(^^;)
    まだ使ってたんだ・・・・

    自分ならトランジスタの所をそのままパワーMOS-FETに置き換えてペルチェを直接駆動するかも。
    10A程度なら十分駆動出来るし、チャタリングも問題なし。
    ただ、電源間に電解コンデンサ有った方がいいかも。
    あとはヒステリ用抵抗も半固定ボリウムに交換とか。。

    DC駆動だと接点の移転でリレーの寿命短くなるのでお気を付け。

  3. 3. エイジ 2010/07/16 14:10

    さえぱぱさん、

    マイコンも興味あるんですが、僕のスキル含め準備期間が途方も無いので避けました(汗)
    それだと、サーミスタ共用で水温計の回路も入れられますか?
    今の小雪は温調と水温計が独立してるので。(当然サーミスタも2ヶ)

    8Pマイコンと言うのは8ピンのマイコンてことかな。
    検索したらありました。PICマイコンと言うのが120円で安い!
    これで良いのかしら?
    安くできるならこれもアリですね♪

    アナログ回路は敷居のため、と言うのは建前で、要は僕の敷居です(曝)
    修理の業界ではマイコン絡むものは基盤単位で交換になるので、今までなかなか触れる機会がありませんでした(泣)

    ダニー、

    名前変えたん?
    むしろ忙しいです。でも歳なので集中力が続かなくなって、こうして息抜きしないとやってられないのです(汗)

    そうか。パワーMOS-FETを使えば良いのか。ソリッドステートリレーと言うのを眺めてて、ACしかあかんやん!と憤慨してました(笑)
    こんなんで良いの?
    http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00034/

    ヒステリシスにVRは目からうろこです♪
    で、探したら大きいので100KΩくらいしか無いね。。。
    今の2.2MΩに追加するとヒステリシスが短くなっちゃうから、1MΩ×2+VRくらいにすれば良いかな。。。でも調整範囲狭そう。。。

  4. 4. さえぱぱ 2010/07/16 20:14

    はい。8Pは8ピンです。PIC、AVR、H8Tiny等々各種あります。
    マイコンは確かに最初の敷居が高いですね。
    水温センサは市販の防水センサを使うとしてADが1CHあればできますね。
    端子ドライブもリレーくらいならドライブできますが、ダニーさんが言われる様に
    MOSFETで直接ドライブの方が信頼性やコストでは上(安い)です。
    今は8bitマイコンでもC言語は当たり前ですし、内蔵ペリフェラル(ADCやタイマ等)
    のライブラリも豊富なのでそれほど大変でもないですよー。
    確か、AVRならBBASICも使えたはず。
    最初の敷居さへ超えればマイコンは夢がひろがリングですよっと。

  5. 5. エイジ 2010/07/18 02:55

    さえぱぱさん、ありがとございます。
    ADと言うのはADコンバータか何かがマイコンとは別に必要ということかな?
    あと、プログラムの書き込みと言う作業が伴うのか。。。それは面倒だ(汗)
    第一、パーツが増えると現在の基盤スペースに収まらない気も。。。
    今のが無難のようですね(苦笑)
    また別件で必要に迫られたら検討してみます。
    その時はまた手ほどき要請します♪

  6. 6. つっち 2010/07/19 02:14

    わしも制御部にはワンチップマイコン使うな。だって、アナログ回路はさっぱり分からんもん(要は基礎がまったくないw)
    ちなみにAVR使ってますが、さえぱぱさんもお書きのようにBASICが使えます。しかも試用版ならなんとタダ!(太っ腹!)
    うちの造波装置の制御にはAVR使ってます(水流ポンプをパルス駆動するのにも使ってる)
    最近は狩人さんも始めたようですよw
    でも、一般的にはPICの方がメジャーかな?(リファレンスも多いし)

    >そうか。パワーMOS-FETを使えば良いのか。ソリッドステートリレーと言うのを眺めてて、ACしかあかんやん!と憤慨してました(笑)
    MOS-FETってお手軽なんで好きですw
    直流用SSRってのもあるみたいですよ。いまいち使いどころ分かりませんけどw

    ワンチップマイコンを使う場合、その他にプログラムを書き込むためのライターが必要になります。シリアルライターもありますし、それほど高価ではありませんよ。
    ADコンバータはマイコンによっては最初から実装されてます。サーミスタのような非リニア素子は計算が面倒くさくなりますが・・・温度計測用ICのようなものなら簡単にデータを取りこめます。

    >多分ほとんどが温調基盤でつまづくんだろうなぁ、と以前から残念に思ってました。
    ペルチェでいかにして効率よく海水を冷やすかでつまづきますw

  7. 7. エイジ 2010/07/19 15:18

    つっちさん、詳しくありがと!

    とは言え、マイコンは触ったことがないのでサッパリです♪
    100円ライターならたくさん余ってるんですが・・・。

    あ。直流用のSSRもあるのね。結構頑張って探したのに。。。
    ま、今のが飽きたら挑戦します(笑)
    年取ると新しいことするのが大変で。。。

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