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高演色LEDでスペクトルリッチなLED照明を作ろう♪

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始めから答えが判っちゃうと面白くない方もいるでしょうけど、そこはそれ、空気を読んでお願いしますね(笑)

先日、いつものように秋月でお買い物をしていると、知らない間にシャープの銭型のミニ銭がラインナップされていたので、値段も安いし、試しに買ってみました。
5000KGW5BTC50K006500KGW5BTC65K00です。

シャープのMinuZENI

新旧ってほどではありませんが、便宜上、銭型を旧、ミニ銭を新とします。

ちなみに僕の中での最高の銭型は、過去に何度か紹介しているGW5BNC15L02(5000K)やGW5BNC15L12(6500K)等の、銭型シリーズ最高峰の高演色LEDモジュールです。さすが高演色を謳うだけあって、演色性もRa90を誇り、お陰でシアンの欠落も極力抑えられ、価格・入手性も考慮すると、もっとも天国に近い高演色LEDのひとつでした。例の太陽光LEDシステムの初号機にも採用しておりました♪

さあ、今回のMiniZENIはどうなのか?

まずはビームと光色を見てみましょう。僕のお勧めの旧銭型との比較です。

シャープ銭型、新旧ビーム光色比較

左側が旧銭型、右が今回のミニ銭です。
うん。色温度はほぼ同じですね。
そして嬉しいことに、公称通り、光量が僅かにアップしているようです♪
まあ、技術の進歩は速いですね~。
あと、型番が判りやすくなったのもグッド♪ (色温度が型番から容易に判る)

しかし、肝心なのはスペクトルだ!
今までも、光量を優先するあまり、スペクトルが犠牲になってきた製品をいくつも見てきた。きっとこのミニ銭もそうだろう。僕が崇拝してきた旧銭型のRa90の美味しいスペクトルには、到底敵うまいて。。。

ま、試しにスペクトルも見ておくか。。。

シャープ銭型、新旧スペクトル比較

え?

これ、普通に青+赤緑蛍光体による高演色LEDやん♪

・・・うっかりしてました!
当時、ミニ銭のデータシートを見た際に、記載されていたCRI値が旧銭型よりも低かったので、てっきりスペクトルも一般白色LED(青+黄色蛍光体)並みかと思い込んでました(汗)
そっかぁ。。。これ、高演色LEDだったのかぁ。。。僕としたことが。。。
しかも旧銭型と比較すると、5000Kは変わりないけど、6500Kはシアン補完率がアップしているように見えます♪ (と言うか、青チップの波長ピークがやや長波長側にシフトしているだけのようにも見えるけど・・・)

うおおおおおおっ!!!

では、今回のミニ銭の公称スペクトルを見てみよう。

シャープMiniZENIの公称スペクトルデータ

あああ・・・もっと早く気づくべきだった。。。確かにCRIが旧銭型より低い分、スペクトル完成度もやや劣って見えるが、価格を考えれば十分なスペックと言えるだろう。しかも、やはりシアンは相対値4割も確保されているため、これならシアン素子の追加は不要です♪
ただ、その反面、470~480nmがやや落ち込んでいる点が気になりますが、この帯域はごく普通のブルーLEDで補えるので、補完は超容易です♪

ありがてぇぇぇっ!!!

と言う訳で、これは使わない手はありません!
まずは簡単な自作例として、こんなのはどうでしょうか?

高演色LEDでスペクトルリッチなLED照明を作ろう♪

材料♪

あと、ハンダゴテとかハンダとか、、、お任せします。

あるいは、今回のミニ銭は3.6W型360mAだったので、上の回路では4ヶ×2列に分けて1列あたり350mAの分流としましたが、上位モデルの6.7W型640mA(最大700mA)のミニ銭を使えば、並列なしで直接4ヶ直列で接続することもできます。それでも消費電力はほぼ同じ29Wで、LED数は半分で済みます。ま、価格が倍ほどするのでコストはあまり変わりませんけど(笑)
でも、その場合のひとつのメリットとしては、空いたスペースへもう1つ同じ回路を足せると言うこと。そうすれば、(ドライバ+6.7W×4ヶ)×2=54W型が実現できます♪
但し、それくらいの熱量になるとさすがに外部ファンの設置が必須になってきますね。
あ、もちろん、3.6W×8=29Wの仕様でもファンがあればより安心・確実ですが、熱量的にはファン無しでもOKです(上記ヒートシンクを使う場合)

また、ヒートシンクへの穴あけ、タップ(ネジ切り)加工はしんどいと思うので、潔く硬化タイプの放熱シリコンでLEDモジュールを直接ヒートシンクへ接着してしまう方法としました。その方が楽でしょ?(笑)

これで材料費は15,000円弱、細かいもの入れても2万なんていかないわよ♪
海水のメタハラ代替LEDとして、水草にも贅沢なフルスペクトル♪
僕もそのうち作ってみたいと思います♪

また、こだわり派のあなたは、475nmあたりの青を補完しても良いですね♪
そうなるとUV(400nm)も入れたくなってきたりして・・・汗
でも面倒なら、LeDio 9等のスポットで、いくらでも青やUVは補完できます♪

重要なのは、メタハラに代わる本当の白をLEDで構築することです♪

解けないパズルで悩むのは、もうやめましょう!
解けるパズルがあるのですから♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

太陽のための超~高演色LEDの話

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDうんちく

太陽光LEDとか高演色LEDとか一体なんやねん!?

と言う方のための簡単なLED講座なんかをお送りしましょう。
昨年から温存してきた蔵出し情報なども惜しみなく織り交ぜて(笑)

高演色LED素子の現時点での選択肢

僕が今使っている自作LED照明には、現時点でもっとも太陽光に近いとされる超高演色白色LED (UV+RGB蛍光体)を使っています。演色性は軽くRa95オーバーです。
また、この自作機のバージョン1で補助回路に採用していた高演色白色LED (Blue+RG蛍光体)は、その次に優れたスペクトルを持つLEDです。Ra90以上はあるでしょう。

高演色LED素子、超高演色LED素子

Blueチップと緑赤蛍光体による高演色LEDは各社から製造・販売されています。日亜のH1シリーズ、シャープの銭型Hiシリーズ、シカト社(Xicato)のアーティストシリーズ、など。但し、日亜の素子は、高演色を謳うダウンライト等に採用されているのはよく見かけますが、個人向けにはあまり流通していないようです。そこで有望なのが、シャープやシカトですが、シカトはモジュールが大きく、しかも高価なので、あまり現実的ではありません。スペクトルは最高なのですが。。。となると、選択肢は必然的にシャープに絞られます。これが現時点でもっとも入手性・価格・スペクトルが手ごろなLEDではないかしら。こばやしさんもこれで自作中です。

下記表のリンク先はRSオンラインです。品薄なので欲しい人は今すぐ購入だ!(笑)

シャープ銭型
High CRI型
出力 色温度 光束 演色性
GW5BNC15L02 3.6W (10.2V/360mA) 5000K 190lm Ra90
GW5BNC15L12 6500K
GW5BNF15L00 6.7W (10.2V/640mA) 5000K 350lm
GW5BNF15L10 6500K

しかし、問題はUVチップと青緑赤蛍光体による超高演色LEDです。僕の知る限り、このLEDを部品として販売しているところはありません。ただ、辛うじて製品化された照明としての流通はありますので、試してみたい方は以下の製品を買われてみると良いでしょう。

超高演色LED採用製品 出力 素子数 演色性 実売価 備考
CCS EXLN-NW022050E11JW 4W 3 Ra95 15,750円 E11口金
KOIZUMI ADE951191 4.5W 3 Ra95 12,000円 別途電源が必要
AEE690037

とは言え、この出力で且つこの価格です。。。目眩が。。。汗
しかも僕は当時これを見つけるために既製品を買い漁って散財しましたからね(泣)
でもね、この子らは何物にも変えがたいスペクトルを備えているのですよ。

照明別スペクトルと演色性

LED素子のブレンド無く、単一素子だけで太陽光スペクトルを実現するには、現時点ではこの方法しかありません。昨年僕が作った太陽光LEDシステムライトも、今試してる各試作機も、いずれもこのUV+RGB蛍光体によるLEDを採用しています。

ちなみに、昨年末から僕が製作してきた太陽光ブレンドは、あれは単一の白色LEDではなく、数種類の白色LEDとシアンLEDを組み合わせて、安価に擬似太陽光スペクトルを実現したランプです。混同しないようにご注意あそばせ (太陽光ブレンドは現在は製作しておりません)

既製の白色LEDの演色性の違い

もう、かれこれしつこいくらい繰り返してきました。

隣の芝生が青く見えるのは本当に青いからです(曝)

世間一般の既製品のLED照明には、高演色タイプと謳われた製品があり、それらの製品には一般白色LED(青チップ+黄色蛍光体)とは異なる発光原理を持つ高演色LED素子(青チップ+緑赤蛍光体)が採用されています。
しかし、しかしなのです。アクアLEDに関しては、高演色LEDを採用した製品が未だに皆無です。すべて一般白色LEDで、青と黄色の山しかないしょんぼりスペクトルです。何故か? メーカーにお金が無いか、知識が無いか、両方でしょう。どんなに高くても良いものが欲しいと考えるユーザーが僅かでも居ようとも、「僅か」くらいではメーカーは動けません。本当は良いものを作りたい、でも高いからあまり売れない、だから少し性能を落として安いものを作る、するとまあまあ売れる、じゃあ売れる方を作りましょう♪ っておい!

一般素子、高演色素子、超高演色素子、それぞれのスペクトルはこうなっとるのじゃ。

既製白色LEDのスペクトル比較

どんなに安くて手頃な価格でも、それで命が繋がらなければ意味がないのじゃ。
まあ、100歩譲って、足りないもんを補助ランプで補うことはできる。UVや赤はの。
じゃが、シアンはどうするんじゃ?
太陽光スペクトルの中でもっとも強いシアンじゃ!
海中でも最も大きな存在であるシアンじゃ!
あらゆる光合成色素が利用しとるシアンじゃ!
しかも、シアンは補助ランプも存在しとらんのじゃ!?
こりゃ、どゆこっちゃ!?

アクアリストは迷走するじゃろうて。。。
なしてLEDだとサンゴがいまいちなんじゃと。。。
なして飼えるサンゴと飼えないサンゴに分かれるんじゃと。。。
メーカーは答えんじゃろう。
いや、答えられんじゃろう。。。

・・・と、愚痴はこんくらいにしとくかの。

具体的な製品別スペクトルはこんな感じです。一般白色LEDはどこも大差ないので代表例のみ、その他Blue+RG蛍光体と、UV+RGB蛍光体と、あとおまけで素子ブレンドによる擬似太陽光も並べてみました。

高演色LEDのスペクトル一覧

目指すは、太陽光のような、欠落の無い連続スペクトルです。各社いずれもシアンが不足しがちな中、UV+RGB蛍光体の滑らかな連続スペクトルを見てください。もちろん、UVと赤の強度も見逃せません。これが無理なら、せーめーてー、Blue+RG蛍光体でいきたいところです。一般白色LEDで誤魔化せるのは飼い主のメンタルだけです。生体は誤魔化せません。
ただ、先日発売されたLeDio 21e PearlWhiteのシアン補完率は秀逸です。また、例え高演色LED素子を使わなくとも、一般素子のブレンドだけで高演色を実現した良い例です。現状のアクア各社で白と青を混ぜ混ぜした単純な製品しか無い中、スペクトル派はこれを買わない手はありません!
と言いたいところですが、昨日の案内の後、やはり即効で応援市場分の21e PWは売切れてしまいました(汗)。次の入荷は8月なので、欲しい方はあちこちのショップの在庫をご確認ください。

太陽のための超~高演色LEDの話

もう古くなったけど、超高演色LEDに興味のある方は、こちらの記事がお勧めです。

上で書いたCCSやKOIZUMIのLEDのことも書かれてます。この記事によれば、これらの超高演色LED素子には、三菱化学のUVチップと蛍光体が使われているとのこと (三菱化学紫LEDチップ、紫励起蛍光体)。それらを各社が自社パッケージングしている訳です。

このUVチップとRGB蛍光体を組み合わせれば、先に記したような超高演色LEDのスペクトルが得られます。

超高演色LED(UV+RGB蛍光体)のスペクトル

* 波形はイメージです

およそ太陽光に含まれている光合成に必要な波長が、これで一式揃うことになります。

今、サンゴ飼育を可能にするために必要なLEDは、まさにこれだ!

と言うことで、かれこれ1年前から牛歩の歩みで進めておりますアクア向け太陽光LEDの製品化♪ でもまだ少し時間が掛かりそうです。。。気長にお待ちください。。。

ところで、欲望の赴くまま、新たな技術を考案しました。
ただでさえ効率や光量が落ちやすい超高演色LEDに対し、さらにその上を行くウルトラハイパー太陽光LED(UV+VRGB蛍光体)の草案です♪

極超高演色LED(UV+RGB蛍光体)のスペクトル

目的は、360nmをスペクトルに含める意味と、紫蛍光体による420nmの補完です。
さすがに360nmともなると、一発で蛍光体を劣化させちゃうかしら?(曝)

肝心の紫色蛍光体は、、、一応ヒットしました。少ないけど(曝)
紫色蛍光体って、果たして製品として供給されてるのかしら?

でもこれが実現できたら・・・さぞ太陽だろうなぁ。。。
まあ、現状の360nmの放射強度から見て、光量も効率もかなり落ちるだろうけど。
それか、光源チップは400nmのままで、紫蛍光体を足すだけの方が現実的かしら?

どこかのLEDメーカーさん、試しに作ってみません?
お金? ないです♪ (きっぱり)

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Grassy LeDio 21eパールホワイト満員御礼♪

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio 21e LEDスポット volxjapan 応援市場

7/1解禁から、早くも一週間が経過しました。
スペクトル革命、Grassy LeDio 21e

えっと~、とりあえずパールホワイトがほぼ完売だそうです(汗)
残りは各ショップ在庫分で初期ロット終了、あとは8月まで増産入荷待ちだそうです。
ま、応援市場で売れた数は大したことないので、多分、取り扱い店舗や取り扱い台数が増えたのでしょう。大人気のようです。・・・宣伝しすぎたか?(汗)

応援市場分も、あと数台で無くなるそうです。
お早めに♪

尚、パールホワイト以外のカラーは、まだあるとのこと。

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