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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

KRスペクトル点検

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注) このページの情報は古いため、2013年現在の各機種の仕様とは異なります。
特にKR90FWの正式版の仕様は白16000KのWチャンネルと白4000KのBチャンネルの調光となります。そのため青だけを点灯させる事はできません。

スペクトル測定?
勿論フルスペも測ってるぜぃ♪
試作のKR90DR/FWも抜かりねぇぜぃ?
あぁ~、案の定設計通りだぜぃ♪
もぉ~、こんな凄ぇの一体誰が作ったんだぜぃ?
聞き飽きただろ~ぅ?
でも本家だって毎回コーラだぜぃ?

KR93SPフルスペクトルエディション2ndロットのスペクトル

KR93SPの各チャンネルのスペクトル

400nmや420nmは特に力を入れて監修してるので、初期ロットよりもさらに光量が強化されてきました。それに伴って早く青系も強化したいのですが、なかなか良いチップが見つかりません。。。まだ時間が掛かりそうです。

KR90DR試作機のスペクトル

KR90DRの各チャンネルのスペクトル

LPS向けDeepReefは水深30M以深をターゲットにしているので、白チャンネルはかなり弱く絞ってあります。一見、スペクトルだけ見ると白が入ってないようにも見えますが、一応1ユニット(12インチ)21素子中3ヶは入ってます。2ユニット(24インチ)で5ヶ。実際の海中スペクトルと比較するとかなり足りませんが、とは言え人間の目には白はどうしても強く見えてしまうので、演色との兼ね合いもあり、これくらいが妥当かなと考えています。

KR90FW試作機のスペクトル

KR90FWの各チャンネルのスペクトル

FreshWaterは淡水・水草向けですが、さすがに畑違いな部分もあってか、もう少し再考の余地がありそうです。現在、その道のベテランさんも交えて鋭意テスト中です。結果を見ながら磨いていきます。

ところで、もうひとつ有益な情報をお見せしましょう。
これもかなり気になる部分だと思います。
それは・・・メタハラとフルスペの、放射照度も踏まえたスペクトル比較データです。

KR93SP 18インチ70Wと、コーラルグロー250W、シープロ250W、SCマリンブルーを比較しました。

放射照度比較、フルスペとメタハラたち

SCとフルスペの比較は今更言うまでもありませんが、250Wクラスのメタハラの場合でも、灯具によってはかなり良い勝負になります。今回は集光の強いMT250を使用したので、直下の測定(上図)ではかなりの差が開いて見えますが、MT250は中心から10cmずれただけでも照度はすぐに半減してしまいますので、広範囲を均一な照度で照らす条件ならフルスペが有利となるでしょう。
それにしても、メタハラが半分以下の消費電力のLEDに負ける時代が来たんですねぇ♪
それも照度だけじゃなく、スペクトルまでもが!

最後に、フルスペに採用されているLED素子の放射照度も測定しておきました。
こんなデータまで見せちゃうなんて、フルスペ透明度高すぎ!笑
フルスペはスコーンと抜けた黒潮を目指します♪

フルスペの各LED素子の放射照度比較

UV系のLED素子は当分これに変わるものは出てこないと思うので、400nmと420nmはしばらく安泰です。巷の素子の軽く倍は出てますからね♪
あと、シアンは現在SemiLEDsチップを採用してますが、そろそろ順次Epiledsチップに切り替わっていくと思います。今までは波長をとるか光量をとるかの葛藤に悩まされてきましたが、今回は波長・光量とも申し分の無いチップが揃う予定です。
あとは青系ですが。。。RebelをKOできるくらいのチップ、どこか作ってないかなぁ。。。

さて。
ようやく次回あたりから、延び延びになっていた秘蔵ネタが書けそうだぜぃ?
ユーザー必見! お待たせMazarra大特集!?

  • A-B-C-D各チャンネル駆動電流設定方法
  • B-Cチャンネル反転症状(設計ミス)の矯正方法
  • 汎用スター基板流用方法
  • 純正よりも明るい社外LED素子の紹介
  • Mazarraフルスペクトル実験

等々、知りたかったあの情報や、もっとMazarraをいじり倒す丸秘奥義が遂に降臨!
もちろん、すべてはワイルドに自己責任でお願いしちゃうぜぃ?

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メタハラのUVカット

この記事を含むタグの全記事リスト: スペクトル メタハラ

GWだったそうなり。。。巷では。
そうか、世間は早くも5月だったなりかぁ?
ワイルドなりぃ?

一応、前回までの各種ランプのスペクトル測定の結果報告をもって不都合な真実シリーズは完結となりましたが、まだまだ色んなデータがあるので、今回はその中からメタハラのUVカットの有無によるスペクトルの違いをご紹介しましょう。

まず、MT250を灯具として測定した各ランプのスペクトルです。実線がUVカット無し、破線がUVカットあり。当然、UVカットありの方がUVカット無しよりも波形は小さくなります。
尚、UVカットはMT250に付属のUVカットガラスを使用しました。

MT250+各ランプのスペクトル、UVカット有りと無し

コーラルグローとGrassy glowは球自体にUVカットが処理されてる?せいか、ほとんど変化無し。それ以外はUVカットされていない球?のようで、UV~青にかけて大きな減衰が見られた。特に生体への悪影響が懸念される350nm以下の波長は完璧にカットされているようだ。一方、赤外線はまったく変わらず。。。ま、下手にこれをカットすると逆に灯具の中や球にそのまんま熱がこもっちゃう事になるので、耐久的にスーパークールのダイクロイックミラーみたいな構造にしないとあかんでしょうね。

続いて、スーパークール各種とシエロのコバルトブルー。同じく実線はUVカット無し、破線はUVカットあり。UVカットはSCの付属のガラスを使用。

SC型各ランプのスペクトル、UVカット有りと無し

と思ったけど、この辺のランプはすべて球自体にUVカットが施されてるんちゃう?
あるいはSC付属のガラスはただのガラスか?汗
ま、350nm以下が出てないので、前者だろうと思うけど。。。
でも未確認なので、あくまでも参考までに。

と言う訳で、メタハラのUVカットは350nm以下を対象にズバッとカットするのが主な役目で、ややつられて400nm~500nm前後までの減衰は見られるものの、それ以降は赤外線も含めほとんど変化を与えない特性を持っていることが判りました。

よく、僕もそうだったけど、UVの実験をするために敢えてUVカットガラスを外して使ったりもしてましたが、今は球自体にUVカットが施されているモノも多いようで、厳密にはUV計で測り比べないと意味が無いですね。
あるいは、昔の球はUVカット無しが多かったように記憶してましたが、もしかしたら僕が主に使っていたのがabやHITばかりだったので、そう感じただけかしら?
コーラルグローって昔から球自体にUVカットついてました?

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不都合な真実:T5はどうか?

この記事を含むタグの全記事リスト: T5 スペクトル 蛍光灯

前回までの関連記事

前回までに様々なメタハラのスペクトル測定結果をご紹介しましたが、多くの球にはある程度のスペクトル特性の癖があり、特に青系の球は微妙な演色の調整により、色味こそ違えど含まれている波長は大差ない事が判りました。よって極論を言えば、色の好みで球を選んでも波長の心配は無用、と言えそうです。そしてそれが言わばメタハラのメリットだったのでしょう。
しかし、あいにく今回は赤外線問題が発覚したので、せめて、この夏の節電に向けた球選びに役立てていただければと思います。

さて。まだ続きます。
実はメタハラ以外にも色々と測定してきました。
あ、もちろんLEDも測りましたが、それはまた次回。
今日はT5蛍光灯の測定結果をお送りします。

T5と言えばZEOvit。ZEOvitと言えばT5。なんかそんなイメージがありますが。。。

いろんなT5蛍光灯のスペクトル

えっと、何コレ? みんな兄弟ですね(笑)

前々から薄々判ってましたが、改めて蛍光灯って人間の目を満たすための光源なんだなぁと実感しました。人間の目って青と緑と赤を足せば白色光に見えますから、三波長型蛍光灯のように光の三原色が基本形になってる訳です。それ故、蛍光灯の原理として発光体の紫外線から励起される蛍光体のバリエーションも、450nmピークの青、540nmピークの緑、620nmピークの赤が主波長であり、本当の意味で波長目的のアクア向けランプの開発が行われない限り、400nmピークや500nmピークなどの特殊な蛍光灯は生み出されないと言う訳です。少なくとも今回測定対象となったアクア向け蛍光灯ランプ群の中には、そういったこだわりの製品は見受けられないように思いました。あくまでも一般向けランプの製造ラインを流用してのOEM製品の域を出ないものでしょう。その証拠に、巷の植物育成向け蛍光灯ランプでさえ、主波長構成はほとんど同じものです。2年以上前の古い記事ですが、それらの波長について触れた記事があるのでご参考ください。
雑学5.光合成色素の種類
ま、陸生植物のみをターゲットにしたなら、これらのスペクトルは各種光合成色素の吸収波長の要求とおよそシンクロした波長構成と言えるのですが、海水の場合は相手が光合成色素だけでは無く蛍光タンパクも備えた生物なので、特に400-500nmの波長強度は妥協する訳にはいきません。そのための専用設計の蛍光灯ランプがあれば良いのに、と思いました。

以下、今回測定した蛍光灯ランプの個別のスペクトル特性です。

いろんなT5蛍光灯のスペクトル 300-1100nm

演色を無視するなら、正直RGBの三波長がある程度カバーできてるタイプのいずれかひとつの球さえあれば、波長的にはそれ以上加算する意味はなさそうです。よって、こちらもまた、メタハラの時のように好みの色を作る事だけに注力して球を選択すれば良いのです。

今回たまたま蛍光灯ランプをブレンドした場合のスペクトルも測定したのでご紹介します。以下は、KZ社のSuperBlue 20000K、FijiPurple、NewGeneration 14000Kの3種の球をブレンドした例です。FijiPurpleはよく耳にするので人気がありそうですね。

KZ社T5蛍光灯3種ブレンド例

メンタル面でも満足度の高いブレンドだろう(汗)と思われますが、実は波長構成は大して変わらないことが判ります。変わったのはこれらの波長の比率による演色(目に見える色味)だけです。まあ、緑が強くなったり、赤が強くなることでの生体の反応の変化は勿論期待できますが、ユーザー意識としての「色んな球を足せば波長が補完しあって満遍なくスペクトルが形成されそう♪」と言う甘い期待は見事に裏切ってくれています(汗)

では、400nmや500nmを強化するにはどうしたら良いのか?
うーん。。。それに特化した製品が出ない限り、蛍光灯のみでは難しいと思われます。

  • 紫外線(400nm以下の本当のUV)や赤外線を無駄に含まない光源。。。
  • そして水温を上げたり無駄にクーラーをガンガン稼働させない光源。。。
  • 波長を満遍なく均一に再現できる光源。。。
  • 無駄に拡散せず水槽だけを効率よく照らせる光源。。。
  • ランニングコストの低減、設置スペース、調光などの機能面。。。

なんだ!
えるいーでぃがあるじゃんっ♪

一旦CMです。
ここまでの放送は、こっそりアップしたのに嗅ぎつけられて困る応援市場の提供でお送りしました。特にフルスペ12インチは時間の問題です。。。

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