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最新LEDシステムライト総括2015

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すみません。アップするの忘れてました(汗)

2015最新システムLEDライト特集のまとめです。

■今年の夏こそ!システムLEDライト特集♪ 目次

今回は、あくまでもサンゴ育成性能に重点を置いたため、操作方法や機能紹介を期待された方には物足りなかったかも知れません。その際はご期待に添えずすみませんでした。
足りない情報はユーザーさんブログや販売元サイトを参考にして下さい。

そして、今回各最新製品をお貸し下さったLSSBHに心よりお礼申し上げます。

以下、今回のレビュー全製品の分析データ比較です。

【実測値分析】 ビーム角/ブレンド/分布

ビーム角比較

* 右側のビームは判り易くコントラストを高めています

■レンズ特性評価

製品 公称値 表面処理 ブレンド 均一分布
Prime 80° フレネル
KR90DR 60°+70° プリズム
Hydra 80° フレネル
Radion G3 Pro 80° クリア
KR93SP 55°+75° プリズム+クリア

ビーム角、光の混ざり、光の均一な分布など、いずれの製品も問題はありませんでした。 ビームに関しては昔ほど意識する必要はなさそうですね。

【実測値分析】 スペクトル強度@45cm (84×60cm2 平均)

各製品の平均PAR@45cm(84×60cm2)を縦軸としたスペクトルグラフです。
判りやすく言うと、製品の45cm下の84×60cm2の面積に対して平均的にどれくらいのPAR強度のスペクトルが降り注いでいるか?、と言うことです。判りやすいかな?汗

●AI Prime

スペクトル Prime

PAR積分値 : 54.6 umol/m2/s

●eco-lamps KR90DR

スペクトル KR90DR

PAR積分値 : 73.0 umol/m2/s

●AI Hydra

スペクトル Hydra

PAR積分値 (Hydra 26) : 125.4 umol/m2/s
PAR積分値 (Hydra 52) : 210.9 umol/m2/s

●EcotechMarine Radion G3 Pro

スペクトル Radion G3 Pro

PAR積分値 : 249.9 umol/m2/s

●eco-lamps KR93SP

スペクトル KR93SP

PAR積分値 (KR93SP-24S) : 194.5 umol/m2/s
PAR積分値 (KR93SP-30S) : 217.3 umol/m2/s

●全製品スペクトルPAR強度比較

スペクトル強度(PAR)比較

PAR積分値 (= 平均PAR @45cm @84×60cm2)
Prime KR90DR-24S Hydra 26
Hydra 52
Radion G3 Pro KR93SP-24S
KR93SP-30S
54.6 73.0 125.4
210.9
249.9 194.5
217.3

* 単位:umol/m2/s

サンゴ照明のスペクトルについて

光合成の効率や色揚げは置いといて、「飼育が可能かどうか」だけで見れば、単純な青と白のLEDを足しただけの青白スペクトルでも結構な範囲のサンゴは飼育可能です。さらに深場のLPSあたりは青LEDだけでも多くは飼育が可能です。しかし、サンゴの持つ色素や蛍光などを維持しようと考えたり、さらなる色揚げを狙うには、それらに必要な波長と強度を有した製品を求めなければなりません。
しかし現状では、各社の製品のスペクトルには各社固有の特徴や傾向が見られます。そしてそれは、多くはサンゴの要求を満たすことを研究し尽くした集大成であるはずですが、実際は必ずしもそれだけで100%成り立っているわけではありません。むしろ一般的には、コストと妥協の折り合いから行き着いた形である場合の方が多いかも知れません。
例えば、一通りの波長のLED素子を搭載しつつも、しかしそれぞれの素子には電気的な制約(定格)があるため、5W駆動が可能な素子は5Wで回し、3Wが限界のモノは安全圏の2.5Wで回す、等の仕様を持っている場合、それは果たしてサンゴのため? コストの都合? と疑問に思うことでしょう。しかし、だからといってそれがコストだけを優先してサンゴの要求を蔑ろにしたという訳ではなく、ある程度の範囲のサンゴを対象に「必要最小限」を満たす仕様を確保した上でのコストとの折り合いであり、その許容範囲や条件をどこで線引きしたかの判断が各社で異なった故の結果だろうと僕は考えています。従って、もしコストに糸目を付けず、売価も無視して良いなら、恐らく各社のスペクトルはきっと似たところに落ち着くのでは?と思います。しかし、現実問題としてそれは非常に難しいでしょう。

僕はスペクトルに関して、現状のフルスペの特性がもっともサンゴに最適だと考えています。それは4年前から変わりません。また、僕はアクアリスト兼ダイバーでもあったため、あくまでも海中での発色と、自然下での健康な生育のための光環境の再現にはこだわりましたが、観賞向けに演色性を高める(赤光を当てて赤い色素を綺麗に魅せる)、と言う設計は適用しませんでした。なぜなら、生息域の海中と異なる光環境を与えれば、生理的な影響から少なからず色彩の維持にも悪影響を与え兼ねないからです。
従って、強いて挙げれば、製品選びの分岐点はそこにあるかも知れません。観賞性・演色性にこだわる(赤い色素を綺麗に見たい)なら、フルスペは向きません。ちなみにこの場合の演色性とは、純粋な色の発色に対しての話です。トゲサンゴの赤色を綺麗に見たいならその赤を発色させるための赤の波長が入った製品の方が当然赤く見えますよ、と言うものです(トゲの赤の色素の維持についてはまた別の話)。もちろん、蛍光タンパクの発色であればフルスペやDRがオールマイティな蛍光励起に向いてます。波長強度が特定の範囲に集中した製品だと、蛍光発色も偏りがちになりますからね。
ちなみに、同じ赤でも蛍光レッドにはブルー~シアン系の波長が必要ですので、赤を当てる演色とは切り離して考えてください。

そして最後にもっとも注意して欲しいのは、サンゴ照明は波長か?演色か?の単純な二択ではないと言うことです。この条件がもたらす結果をよく想定してください。

波長OK/演色OK : 蛍光タンパク形成OK、色素タンパク形成OK、観賞OK
波長OK/演色NG : 蛍光タンパク形成OK、色素タンパク形成OK、観賞NG
波長NG/演色OK : 初めは観賞OK、但し各色素が維持できずいずれ衰退

そう、演色性を満たす照明を選ぼうが選ばなかろうが、いずれにしても波長性能が伴っていないと意味がない、ということなのです。
また、赤を入れるにも限度があります。入れすぎは白化や褐色化(蛍光褪色)の元です。そして、一般赤630nmではなく深赤660nm入りを選んでください。サンゴは630nmはほとんど吸収しません(反射している)が、660nmはよく吸収します(クロロフィルのため)
もし、サンゴの蛍光レッドが褪せていく場合は、これらの赤を弱めてください(蛍光レッドの必然性を妨げない)。そのためにも赤には独立した調光機能が必須です。

結局、サンゴ水槽に何を求めるか? それ次第です。
●海中の光環境も含め、切り取った海を再現したいのか? (海の中での発色を再現)
●サンゴの潜在色を楽しみたいのか?(自然下での発色ではなく陸上で見た色を再現)
但し、後者はサンゴの生息域の光環境ではないため、色彩変化の覚悟は必要です。

【実測値分析】 PAR関連データ

■PAR/Watt & スペクトル グラフ

無断転載禁止 / Unauthorized reproduction prohibited.
Gebrauchen die Bilder ohne Genehmigung verboten.

これらのグラフは、コピーライト表記を消して無断転載していた人がいたので、目障りですが上記のように赤文字で注意書きを入れておきます。

■PAR分布 - ブルーバンド (380-500nm)

平均PAR
@45cm
(84×60cm2)
380
|
400
nm
400
|
420
nm
420
|
440
nm
440
|
460
nm
460
|
480
nm
480
|
500
nm
Prime 0.56 3.33 6.95 9.91 9.20 4.19
KR90DR-24S 0.16 4.07 14.83 16.54 16.14 10.66
Hydra 26 0.37 4.20 19.72 53.94 15.97 3.25
Hydra 52 0.69 10.84 26.97 80.70 28.22 5.69
Radion G3 Pro 3.26 16.48 40.44 71.84 35.48 13.81
KR93SP-24S 9.40 20.17 27.87 30.49 30.14 21.46
KR93SP-30S 10.87 25.70 35.92 36.14 30.18 21.37

* 1位 / 2位 (単位:umol/m2/s/nm)

■PAR分布 - 中域以降 (500-700nm)

平均PAR
@45cm
(84×60cm2)
500
|
550
nm
550
|
600
nm
600
|
650
nm
650
|
700
nm
380
|
700
nm
Prime 6.95 5.33 3.46 4.44 54.32
KR90DR-24S 6.87 2.03 1.06 0.36 72.72
Hydra 26 9.45 8.03 5.08 4.89 124.9
Hydra 52 17.20 15.39 10.84 13.10 209.64
Radion G3 Pro 24.34 18.26 12.06 12.92 248.89
KR93SP-24S 26.48 15.53 9.28 3.06 193.88
KR93SP-30S 27.08 16.39 9.56 3.10 216.31

* 1位 / 2位 (単位:umol/m2/s/nm)

各波長毎に見ると製品毎にPAR分布は個性がありますが、380-700nmのトータルPAR強度で見るとおよそ消費電力順になっています。ま、今回の製品はいずれもビーム角が大差ないので当然ですけど。
単純にPAR強度で選ぶならRadion G3 Proってことになります。
演色性(赤が綺麗に見える)で選ぶならPrime/Hydra/Radionです。
UV域の帯域と強度で選ぶなら断然フルスペです。
LPSならDRが最適ですが、中にはフルスペを白少なめ青多めで使われてる方も♪

■PAR効率/PAR総量

PARデータ
(84×60cm2)
Watt PAR/Watt効率 PAR総量
[umol/m2/s]
@84×60cm2
30cm 45cm 60cm 30cm 45cm 60cm
Prime 47W 231.9 191.8 149.4 10901 9013 7020
KR90DR-24S 45W 296.6 267.6 231.1 13347 12041 10398
Hydra 26 78W 310.1 265.3 199.2 24190 20695 15735
Hydra 52 125W 320.6 276.2 215.0 40394 34802 26877
Radion G3 Pro 163W 283.9 253.0 209.6 46554 41238 34170
KR93SP-24S 132W 272.7 243.5 203.7 36267 32137 26882
KR93SP-30S 152W 280.1 234.3 198.8 42862 35853 30221

* 1位 / 2位

PAR総量で見ると、やはり単純に消費電力順になっちゃいますね。
それにしてもHydraは効率良いなぁ。。。

■中心直下光量

中心直下光量 中心直下PAR
[umol/m2/s]
中心直下LUX(JIS)
[lx]
30cm 45cm 60cm 30cm 45cm 60cm
Prime 516 221 121 16608 7420 4066
KR90DR-24S 348 230 164 5946 4034 2942
Hydra 26 745 342 187 15964 7276 4018
Hydra 52 1064 519 297 26440 12342 6980
Radion G3 Pro 1114 622 408 28600 15820 10502
KR93SP-24S 810 505 324 24280 14594 9784
KR93SP-30S 778 504 357 21970 13732 9382

* 1位 / 2位

中心直下のPAR強度は、HydraやRadionのようなLED素子が密集したユニットを使った製品は一点に光エネルギーが集中するため当然大きくなり、フルスペのような筐体全体に等間隔でLED素子が配置された製品はさほど大きくはなりません。
照度は人に明るく見えるかどうかの指標なので、あまり意識する必要はありません。

以上、最新LEDシステムライト特集2015でした。
各製品とも、良いところも悪いところもバッチリ理解した上で、皆さんが目的に合った良いお買い物ができたら良いなぁ~と願っております!

こちらのエントリーもどうぞ♪

最新eco-lamps KR93SPを試す

この記事を含むタグの全記事リスト: LED LEDうんちく LEDライト スペクトル

2015最新システムLEDライト第五弾(ラスト)は、eco-lamps KR93SPです。

今回は特にバッサリと最短で参りましょう~♪笑

eco-lamps KR93SP 外観

eco-lamps KR93SP 外観

かれこれ過去4年間、同じ外観/同じスペクトル設計で走り続ける超ロングランKR93SPですが、レンズがプリズム化したり、サーマルプロテクタ(温調機能)が付いたり等、小さな変更はたびたび実施されてきました。また、LED素子の出力や波長精度も年々進化しているので、現行ロットがもっともハイスペックであることは言うまでもありません。
ただ、売る側としては早くモデルチェンジして欲しいのが本音だそうですが、僕としては今のところまったく必要性を感じてなかったりして(曝)

うーん、、、WiFiとかあると便利ですかね?
一度設定したらそうそう滅多に設定しないし、その都度本体で設定すれば用足りると思うんだけど。。。あ、eco-lampsは付けたがってるみたいですが(笑)
搭載素子数が多いから、出力も基本1W駆動で十分だし。。。
でも3W駆動くらいまで引き上げた方が市場は喜ぶんだろうなぁ~笑
ただ、スペクトルに関しては、もう触る余地がなくて。。。汗
たまに380nm等のUV-Aの要望もあるけど、コストや需要を考えたらそれはバイタルウェーブの仕事だし、作るならいずれバイタルウェーブのラインナップとして考えますよ。 それか、UV素子やUV用レンズがさほどコストアップにならない時期が来たら採用はあり得るかな。 間違っても、素子を入れた事実だけで満足しちゃうとか、実質の波長強度が確保出来ずに妥協する、なんてお粗末だけは絶対に許されませんから。

eco-lamps KR93SP ビーム角

eco-lamps KR93SP ビーム角

うーん、Hydra見ちゃうとダメだなぁ。。。面積では勝ってるのに、物足りなく感じる(汗)
次の案は、サークルもサイドも同じ75°にして、その分出力アップさせますか?
フレネル加工も、、、素子数が多いからコストが掛かるかなぁ?
ま、その時はAIに相談してみよう。引き替えにフルスペの技術相談受けたりして?笑
て言うか、どのみちフレネル加工を真似するなら事前にAIに話通しておきたいしね。

eco-lamps KR93SP 採用LED

またまた撮り忘れ(汗)
他社の製品は興味津々だから真っ先に分解する(曝)けど、KRはいつも見慣れてるから分解する発想が出ない。結果、返却してから撮り忘れに気付く、みたいな(苦笑)

でも、たまたまレンズ越しの写真があったので参考まで。

eco-lamps KR93SP 採用LED素子

はい。いつもの汎用パッケージです。でもUV系はどこよりも強い最強ランクです♪

一応、波長精度はこうなってます。

採用LED素子 公称データ 実機データ 実測波長
KR93SP-24S KR93SP-30S
UV Epileds 400nm ○ Epileds 400.2nm 400.3nm
BlueViolet Epileds 425nm ○ Epileds 426.4nm 425.6nm
RoyalBlue Epileds 450nm ○ Epileds 450.1nm 449.8nm
Blue Epileds 475nm ○ Epileds 473.7nm 474.5nm
Cyan Epileds 500nm ○ Epileds 500.3nm 500.7nm
CoolWhite Bridgelux 8000K ○ Bridgelux - -
NeutralWhite Bridgelux 4000K ○ Bridgelux - -

一般的によく言われるLEDの波長誤差はよく±5nmなんて言われますが、こうしてみるとKRは±1nm、ズレても±2nmで収まってるようです。素晴らしい!笑

eco-lamps KR93SP スペクトル

まずは、KR93SP-24S。

eco-lamps KR93SP-24S スペクトル

続いて、KR93SP-30S。

eco-lamps KR93SP-30S スペクトル

スペクトルの説明は今さら不要ですよね。白chが太陽、青chが深度、2つを調光して海中スペクトルを再現、と言うコンセプトです。調光を失敗することも無いし、どう混ぜても海が浅いか深いかにしかなりません。生体にもっとも優しい安全設計です。

注意点としては、上記スペクトルはいずれも本体中心直下のスペクトルですが、KR93シリーズは筐体全体に7種類の波長のLED素子が一定パターンで順に配置されているため、素子密集ユニット製品とは違い、測定ポイントによってスペクトルがやや変化すると言うことです。そのため、サイズ毎の中心直下スペクトルも結構変わります。その意味もあって、ど真ん中にサークルがある24インチと、ど真ん中にサークルがない30インチの2タイプを測定しました。また、24インチはその中心サークルにムーンLEDも持っているため、450nmも多くなります。結果、KR93SPは測定ポイントによってスペクトル中の400nm/425nm/450nm/475nmのピーク高がピコピコ上下することになります。

KR93SP-24S 各サークル直下スペクトル

* KR93SP-24Sの各サークル直下のスペクトル変移 (測定:MK350+スマホ)

ただ、せいぜい1-2割前後の振れなので、水面の揺らぎと相まって良い感じの海面キラキラ波紋効果が得られそうだなぁ~♪とポジティブにお考え頂ければ幸いです(笑)

そして、公称スペクトルと実測スペクトルの比較。
まずは、KR93SP-24S。

eco-lamps KR93SP-24S 公称スペクトルと実測スペクトル比較

続いて、KR93SP-30S。

eco-lamps KR93SP-30S 公称スペクトルと実測スペクトル比較

うーん。。。我ながらキモチイイ(笑)

思い起こせば、4年前に設計したフルスペクトル最終案がコレ↓(左)です。

KR93SPスペクトルデザイン

「進歩が無い」と受け取るか、「完成された」と受け取るか、判断はお任せします(笑)
ただ、他社がスペクトルに迷走する中、安定のフルスペクトルを供給し続けたのも事実。
結果、他社は過去のスペクトルに対する責任から、アップグレード対応の道を残しました。
しかしそれもまたプロの仕事です。迷走と波紋だけを残した製品も多い中。。。

フルスペの場合は、当時予定していたSemiLEDsのUV素子が運悪く調達不能になり、急遽別の大光量UV素子を探す羽目になって焦りましたが、今思えば運命だったのかな。お陰で今も現役でフルスペの最強UVを支えてくれているEpiledsとの出会いに繋がりましたから。それがグラフ(右)のエピソードです。それで勝手にスーパークール・マリンブルーみたいなスペクトルになりました。狙った訳じゃないけど結果オーライ(苦笑)
その後は、ブルー系の光量も徐々にUV系に追いつき、現在の山切りカット品質に(笑)
その間も、スペクトルの基本設計は変わることなく、今に引き継がれているという訳です。
いやぁ~、我ながら未来を見越した良い設計をしましたなぁ~♪笑

eco-lamps KR93SP 操作性

操作系は、シンクロ機能が追加された2012年以降、ほとんど変わっていません(笑)
今後、その長寿記録がどこまで更新されるのか。。。汗

なんて、それだけじゃあまりに寂しいので、ちょっとだけ色気も見せておきます(笑)
と言っても、あくまで過去の提案や実験程度のモノですが。

新KR93SP案?

スマホアプリのイメージは最近eco-lampsが送ってきたモノですが、どうやらeco-lampsが現在独自に製造販売しているKRV5と言うモデル用に試行錯誤しているスマホアプリ画面イメージだそうです。そこへ僕がフルスペのスペクトルを重ねてみました(笑)。確かにこうして見ると、WiFiも良いなぁ~♪ ・・・あれれ?爆
本体LCDイメージは、かれこれ1年ほど前になりますが、将来的なKR用にどうか?と言うのでテスト表示画像を見せてもらった際に、試しにスペクトルも表示させてみて!とお願いしたモノです。エライやっつけスペクトルですが(爆)
あぁ。。。本体画面にこんな表示を出せたら最高だなぁ。。。と夢見て早1年。。。
月日の経つのは早いモノですね(爆)

と言うわけで、引き続き気長にお待ちくださいませ。いつか花を咲かせてみせます♪

eco-lamps KR93SP PAR分布

最後に、お役立ちPAR/Wattグラフをどうぞ! (クリックで大画像)

まずは、KR93SP-24S。

eco-lamps KR93SP-24S PAR分布/スペクトル

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Gebrauchen die Bilder ohne Genehmigung verboten.

続いて、KR93SP-30S。

eco-lamps KR93SP-30S PAR分布/スペクトル

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30cm距離のPAR分布は、サークル55°ビームがてきめんに効いて鋭い!痛そう!笑
ただ、横方向や45cm/60cmで見れば、やはり面発光のメリットが出ていますね。
なぜKRがコストに反してまで水槽毎にサイズを用意しているのか、コレが答えです。
水槽毎に少しでも省エネに、少しでも大光量に、少しでも満遍ないPAR分布を、と。

さらに、本来ならばKRは1W駆動の恩恵で王者に君臨するはずのPAR/Watt。。。
でも、悔しいことに、HydraにもRadionにも僅かに負けちゃいました。。。
そう考えたら、CreeやOSRAM等の大手メーカーの超高効率LED素子は凄いなぁ。。。 特にOSRAM LD CQAR(440nm)の1200mW@700mAなんてバケモンですね。 恐っろしい時代になりました。そんなの5W駆動された日にゃ勝てる気がしません(汗)
ソレに勝つには、同じバケモンを1W駆動で大量に並べるしか。。。曝

最後に、KR93SPのオススメポイントをまとめます。

  • 業界トップのUV域390-420nmの光強度!
  • 海中のワイドバンドブルー400-500nmを完全再現!
  • 太陽の白chと深度の青chによる直感的な調光システム!
  • 1W駆動×多素子による高効率&大光量!

以上、KR93SPのレビューでした。

次回、今回のレビューの総括を簡単にまとめたいと思います。

こちらのエントリーもどうぞ♪

最新EcotechMarine Radion G3 Proを試す

この記事を含むタグの全記事リスト: LED LEDうんちく LEDライト スペクトル

2015最新システムLEDライト第四弾は、EcotechMarine Radion G3 Proです。

今回もサラッと軽快に参りましょう~♪

EcotechMarine Radion G3 Pro 外観

EcotechMarine Radion G3 Pro

初期のG1と比べると、UV系素子が追加され、ファンガードが格好良くなりましたね。
天面の操作性も、やはりタッチパネル方式から物理スイッチ式に変更されました。
あとは、ファンの吸気面をXR15wのように天面に変更して、その分真ん中の空いたスペースに1ユニット追加して、さらに本体でも全ての操作性を確保して、ついでに指紋フリーなツヤ消し塗装にしてくれれば、、、望みすぎ?汗

EcotechMarine Radion G3 Pro ビーム角

EcotechMarine Radion ビーム角

Hydraのフラットな光分布を見てしまうと、ちょっぴり見劣りしますね(汗)
そのせいか、見た目は80°というより、全域フラットな60°、という感じです。ま、それはそれで普通の60°より断然優秀ではありますが。
でも波長の混ざりはグッド! こういう時、LED素子が密集した構造は有利ですね。
元々レンズが無かったことを考慮すれば、これは革命的進化です!

EcotechMarine Radion G3 Pro 採用LED

EcotechMarine Radion G3 Pro LED素子

採用LED素子が公称通りなんて当たり前だと何度も書いてきましたが、なんと!?
Radionは公称より良いモノ使ってますやん♪

採用LED素子 公称データ 実機データ 実側波長
UV SemiLEDs ○ C3535U 404.5nm
Indigo SemiLEDs ○ C3535U 414.7nm
DeepBlue OSRAM OSLON SQUARE ○ LD CQAR 443.5nm
Blue Cree XP-E ◎ XP-E2 469.6nm
Green Cree XP-E ◎ XP-E2 521.2nm
Yellow OSRAM OSLON SSL ○ LY CPDP 601.9nm
HyperRed OSRAM OSLON SSL ○ LH CPDP 666.4nm
CoolWhite Cree XP-G2 ○ XP-G2 -

BlueとGreenに最新のCree XP-E2をしれ~っと使ってるなんて!!!
Cree XP-Eを謳っておきながら、な~んて奥ゆかしい!!!
某社に爪の垢を飲ませたいね。。。

EcotechMarine Radion G3 Pro スペクトル

EcotechMarine Radion G3 Pro スペクトル

まず、安心してください。
Radionのブルー系はちゃんと440nmと470nmに分かれたワイドバンドブルーです♪
ま、440nmが強すぎるけど(汗)

が、AI Prime/Hydraでも書きましたが、UV素子の光量ランクをもっと上げて欲しい!
なんでこんなにUV系が弱いんだろう。。。理論上、もっと強いはずだけど???

波長強度分析講座:
と言う訳で、UV系400nm/420nmとブルー系450nm/470nmの波長強度関係について、LED素子の理論値と実測値にどれだけの差があるか、ザックリと分析してみたいと思います。数字が苦手な方は飛ばしてください。

  1. チャンネルUV/RoyalBlue/Blueは同じ4素子ずつなので、
    相対的には1素子ずつの強度関係と見なせる
    405nm×2+415nm×2 : 440nm×4 : 470nm×4
    410nm(簡略) : 440nm470nm
  2. Radionの採用LED素子の最高光量ランクの参考値は、
    410nm:850mW @500mA (SemiLEDs C3535U) データシートより
    440nm:1300mW @700mA (OSRAM LD CQAR) データシートより
    470nm:535mW(45.7lm) @350mA (Cree XP-E2) データシートより
  3. しかし、Radionは波長毎にドライブ電流を変えているので、
    410nm:2.5W駆動 (@600mA=@500mA×1.2倍) データシートより
    440nm:5W駆動 (@1500mA=@700mA×1.8倍) データシートより
    470nm:3W駆動 (@700mA=@350mA×1.7倍) データシートより
  4. 採用素子にドライブ倍率を反映させると、
    410nm:850mW ×1.2 = 1020mW
    440nm:1300mW ×1.8 = 2340mW
    470nm:535mW ×1.7 ≒ 910mW
  5. よって、各LED素子が最高ランクの場合はこのような波長強度関係になります。
    410nm/440nm/470nm 最高ランクの場合の波長強度関係
    しかし実測スペクトルではここまでUV系は強くありません。
  6. そこで、より実測スペクトルに近づけるために、
    410nmを最低ランクにし、440nmを1ランク下げてみます
    410nm:600mW(最低ランク) ×1.2 = 720mW
    440nm:1210mW(2位ランク) ×1.8 = 2178mW
    410nmを最低ランク、440nmを2位ランクにした場合の波長強度関係
    440nmと470nmはほぼ実測通りになったけど、UVがまだ強い。。。
    もしかしてSemiLEDsの最新C3535Uじゃなくて旧C35L-Uなのかも?
  7. と言う訳で、410nmを旧C35時代の最高ランクにしてみます
    410nm:360mW @350mA (SemiLEDs C35L-U) データシートより
    = 2.5W駆動 (@600mA=@350mA×1.5倍) データシートより
    = 360mW ×1.5 = 540mW
    410nmを旧C35-Uの450mWランクにした場合の波長強度関係
    はい。これなら実測スペクトルとほぼ同じ波長強度です。
    ま、公称では「SemiLEDs」とはあるけど「C3535U」とは書いてないので、
    恐らくC35L-Uに間違いなさそうです。
    C3535Uなら最低でも420mW@350mAはありますからね。

UV系出力に関する結論:
440nm/470nmと同様に、UV系も最新最高のランクを採用して欲しい。特にUV系をSemiLEDsにこだわるなら、最新C3535Uの高ランクを使わないと、旧C35L-UじゃまともなUV域は確保できないので、それができないなら素子数を倍以上に増やすとか、潔くEpiledsに変更するとか、その上で高ドライブで回すならデュアルチップ化するとか、色々と解決策はありますから、EcotechMarineもAIも決して現状に妥協せず徹底的にこだわりを見せて欲しいです。 かつて同じ問題を抱えていたMaxspectやIllumagicも、今では見事に克服しましたからね。Illumagic STYLEなんて、去年台湾のIllumagic本社で測りましたが見事なUV域でしたよ! そのうちご紹介しますね♪

Maxspect Razor M15000k / Illumagic STYLE 現行スペクトル

Maxspect Razor M15000K / Illumagic STYLE

UV要求種への対策:
ただ、決して現状のRadionがダメって訳ではなくて、よほどUVを要するサンゴにはスポットLEDでピンポイントに対応するやりかたもメジャーになってきました。以前イチゴ特集でご紹介したたらふく氏もそのひとり。Radion+VitalWaveスタイルで実績を上げておられます(写真左)。この方法なら、RadionだけじゃなくT5でも効果に期待が持てますよ♪
それに、なんだかんだで補助灯にはE26ソケットのスポットLEDが便利ですしね。

たらふく氏と雫來氏が維持されているストロベリー

また、雫來氏もストロベリーマスターのひとりで、写真右の個体も順調に維持されてます。 ストロベリー本来のシアン蛍光が眩しいですね♪
ちなみに
雫來氏のストロベリー写真は、敢えてバイタルウェーブを消して、フルスペ100%のみで撮られたそうです。それなら蛍光の度合いや発色の参考になりますね♪
イチゴのご相談は、Radionならたらふく氏、フルスペなら
雫來氏までどうぞ(笑)
ここには書かなかった
ノウハウや裏話などためになるお話が聞けるかも?
また、facebookにはブログをされてない影の実力者も多くいらっしゃるので、機会があればご紹介したいと思います。匿名の世界に飽きた方、リアルの世界においでやす~♪笑

話を戻して、Radion G3 Proの公称スペクトルと実測スペクトルの比較です。

EcotechMarine Radion G3 Pro 公称スペクトルと実測スペクトル比較

うん。これは正しいね♪
信用出来るスペクトルをメーカーが当たり前に公表している。。。
うん。良い時代になったぜ!

EcotechMarine Radion G3 Pro 操作性/オプション

実は僕はRadionの操作が苦手です(汗)
そもそも照明の設定如きに、いちいちクラウドにログインさせられるのも腑に落ちないのに、その上操作方法も判りづらく、たまに使う頃には手順を忘れてます(汗)
また、付属のUSBケーブルがさほど長くないので、PCの横で作業しなきゃならない。
しかも僕の場合、RadionがスペクトロメーターのCOMポートと競合するみたいで、まともにスペクトルを測らせて貰えない!←コレが一番煩わしい(笑)
などなど、決して便利には思えないし、むしろ次世代感が空回りしてる気が。。。汗
基本性能は良いと思うけど、これは絶対多くの商機を取り逃してると思うなぁ。。。

まず操作の前に、EcoSmart Liveにログインするためのアカウントが必要です。これは必要事項を送信すればすぐに登録できます。その後、USB経由かWiFi経由でRadionの検出と登録を行い、その後操作が可能になります。僕はUSB経由&マニュアル調光しかしたことがないので、操作方法はLSSの動画やサポートをご利用ください。

EcoSmart Live

* パソコンのブラウザの画面

そして、僕が冒頭で熱望した理想のRadionはこんなイメージ(笑)

Ideal Radion (CG)

これで僕みたいにハイテクが苦手なアクアリストも取り込めるやん♪
だって、スマホやパソコンからの操作も格好良いけど、基本性能としての本体の操作性は絶対に削っちゃダメだと思うの(僕の価値観)
それに、ユニットを1つ増やせば消費電力を落としても光量は確保出来るから、これならHydraのPAR/Watt記録を塗り替えられるよ!
でもディスプレイは側面の方が良いかな?
あ、あとファンの位置は単純に塩害対策です。そもそも水面側に設けてはダメよダメダメ。

EcotechMarine Radion G3 Pro PAR分布

最後に、お役立ちPAR/Wattグラフをどうぞ! (クリックで大画像)

EcotechMarine Radion G3 Pro PAR分布/スペクトル

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Gebrauchen die Bilder ohne Genehmigung verboten.

まず、30cm直下のPARを見てくださいよ。。。1000オーバーですぜ?汗
しかもユニット直下なんて1200オーバーなんだぜ?大汗
いくら160Wオーバーとは言え、こりゃただの電力食らいじゃないぜ!
ま、Radionは1ユニットあたりのLED素子数がダントツに多く密集していて、且つ最大5W駆動のチャンネルもあるので、ユニット直下はとんでもない大光量になるのも無理はありません。問題はその太”っとい光量を如何に均一に配分するか、それがレンズの仕事です。
しかし、Radionのレンズも良くできていて、フラットなPARの分布も素晴らしいですが、84×60cm2に分布するPARの総量が30cmでなんと46000オーバーですよ!
これは今回のレビューでもダントツのPAR量でした。Hydra 52でも40000オーバーフルスペ30インチでも42000オーバーでしたから。

初期のRadionはレンズ非搭載だったのに、思えばかなり劇的な進化を遂げましたね。
暗い暗いと思っていたら、いつの間にか光量でフルスペを追い抜いていたとは。。。汗
そうやってRadionは、レンズもUV系も希望通りに進化してきましたから、あともう一歩足りないスペクトルもまだまだ進化してくるでしょうね。フルスペもついに世代交代か!?
ま、さすがにその頃にはフルスペもモデルチェンジしてるか? じゃないと困る(笑)
そうして、これからも各社が切磋琢磨して、サンゴにとってもアクアリストにとっても、より良いLED製品が磨かれていくことを望みます。そのためにも僕は、今後も辛口レビューを続けていくことでしょう。

Radionの評価もなかなか明暗が分かれましたが、オススメポイントをまとめると、

  • 超高効率LED素子採用&高出力ドライブによる高効率&超大光量!
  • 高性能レンズよる光量差の少ないフラットなPAR分布!

以上、最新Radion G3 Proのレビューでした。
(2015/6/27オススメポイント書き忘れ追記)

次回はラストレビュー、eco-lamps KR93SPです。

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