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KR93XP正規版完成!

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps KR93XP LEDライト スペクトル

お待たせしました!
応援市場にて予約販売を受け付けておりました、

の2機種が、BHにようやく入荷したようです。
ご予約頂いた方には順次出荷されると思いますので、今しばらくお待ちください。
あ、ずっと欠品していたKR90DRも補充されたとのことです。

早速、光量やスペクトルを測ってみましたので、順にご報告します。
まず今回は、期待の超浅場向けフルスペKR93XPをお送りします。
KR90FWは次回のお楽しみと言う事で♪

うぅ。。。ついにXPが。。。感動。。。

KR93XP

予定通り、サークルレンズもサイドラインレンズもプリズム仕様です♪
その拡散効果を見よ!

KR93XP ビーム状態

まろやかぁ~♪
もはや面発光のT5蛍光灯にも迫る勢いでしょうか?笑

一般のシステムLEDと比べてみると、こうなります。

Razor 10000K 120WとKR93XP 100Wのビーム光量比較

どっちが良いですか?
ねえねえ、どっちが(以下略)

そして気になるスペクトルは!?
最終スペクトル設計通りに仕上がったのか!?

まずはMK350にて測定。

KR93XP スペクトル測定 by UPRtek MK350

LR1でも測定。

KR93XP スペクトル測定 by ASEQ LR1

* 但し、LR1では赤がやや弱めに出ます

ブラボー!!!
KR93SPに比べ、より太陽を模した白チャンネルの太陽っぷりを見てください♪
サンゴ礁の超浅場スペクトルの光合成有効放射域を構成する波長を一つたりとも欠かすこと無く完全に再現したフルスペクトルは、もはや芸術の域だと我ながら(以下略)

蛍光タンパクのKR93SPに加え、色素タンパクのKR93XPが今ここに完成しました♪
目的や用途はこんな感じだと捉えてください。

モデル KR93SP KR93XP
対象水深 3-5M 0-3M
メリット UV系(400-420nm)特盛り 白ch:中域波長特盛り
青ch:シアン500nm入り
デメリット 中域波長弱め UV系(400-420nm)弱め
色揚げ 蛍光タンパク重視 色素タンパク重視

もちろん、どちらもある程度は調光タイマーで融通が利くようにはなってますが、これまでKR93SPで強引に0-3M設定した時の効果よりも何倍もの大きな効果がKR93XPのデフォルトでお楽しみ頂けるようになったと言う訳です♪

こりゃぁ、本当に本当に、メタハラ超えちゃったぜぇ~?
じゃ~、ついでにT5蛍光灯なんかも交えてスペクトルを比べちゃうぜぇ~?

ATI T5スペクトルとSCメタハラとKR93XPのスペクトル比較

どれが良いかサンゴに聞いてみましょうか。

■エイちゃんのフルスペ劇場
飼い主:蛍光灯の波長なんてどうだい?
サンゴ:波長がスカスカだもん・・・
飼い主:じゃあ、メタハラは?
サンゴ:赤外線とか熱が・・・
飼い主:そっか。海にいた頃みたいに太陽を浴びたいんだね?
サンゴ:ゴメンね、無理言って・・・
飼い主:いや、無理言って来て貰ったのはこっちの方だからね。
飼い主:せめて君に必要な環境を用意するのは、せめてもの義務だから♪
サンゴ:うるうる・・・来て良かった・・・わくわく・・・
飼い主:・・・さて、どうしたものか(汗)

大丈夫!
今はフルスペがあります♪
SPとXP、お好みの太陽をどうぞ♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

T5レビュー:まとめ

この記事を含むタグの全記事リスト: T5 スペクトル 蛍光灯

T5レビューのまとめです。

過去に調査してきたT5管はこちら。

が、前回も書いたように、測定条件の些細な差による各社の光量差が激しいので、改めて測定条件を見直し、すべて測定をやり直しました。超手間が掛かっただぜぇ?

T5測定環境

ただ、結果的にどんなに測定条件をシビアに揃えても、測定時間に対する球の光量の増減に一貫性が見いだせないため、点灯後5分後から30分後まで5分おきにモニタリングしたものをひとつの参考データとして示しておくことにしました。なんて手間の掛かる子。。。

改めて、各社の球の構成です。

ATI : AquablueSpecial×2 + BluePlus + Actinic
KZ :
NewGeneration + CoralLight 10K + Superblue + FijiPurple
SFILIGOI :
UltraWhite×2 + DeepBlue + SuperActinic03
WavePoint :
TropicalWave + SunWave + BlueWave + ReefWave
UVLighting :
Aquasun + ActinicWhite + 454 + SuperActinic
GIESEMANN :
Midday + Aquablue+ + Actinic+ + PureActinic

灯具はATI Power Module 4×24Wを用い、球の基本構成は実用的な白系×2本+青系+Actinic系としました。但しKZについてはActinic系をリリースしてないので、 FijiPurpleとATI Actinicを入れ換えたパターンも参考までに測定しました。

各社T5構成

まずは測定結果の中から光量データのまとめです。
上から簡易照度、JIS照度(AA級)、光合成光量子束密度PPFD、UV(A+B)で、それぞれの5分おきのデータをグラフにしたものです。

各社T5構成 光量測定結果(5/10/15/20/25/30分間隔)

各社毎に、時間経過に伴って光量が増加していくモノ、低下していくモノ、さまさまです。道理で測るたびにハテナが飛び交う訳です(笑)

仕方が無いので、そうした特性を認知した上で、点灯30分後の光量を各社の球の光量の評価データとして扱うことにしました。
その結果、照度やPPFD、光のタイプによって各社の順位が異なるため、ここからはより絶対的な光エネルギーの値として、スペクトルを元に積分した放射照度を用いて、最高値に100点のスコアを割り当てたランキング形式で順位付けしていきました。

最終的な各社の球構成での放射照度ランキングは以下のようになりました。

1位: 100.0点 SFILIGOI
2位: 99.59点 KZ
3位: 97.54点 KZ(FijiPurpleをATI Actinicに入れ換えた構成)
4位: 96.10点 ATI
5位: 91.27点 WavePoint
6位: 91.25点 UVLighting
7位: 87.64点 GIESEMANN PowerChrome

各社T5構成 放射照度ランキング

上の図は縦軸が放射照度を表しているので、スペクトルの高さが光量を表します。

上位4社は誤差の範囲で、大差ないと思われます。但し、KZは純正バルブだけで構成すると決定的なActinic不足になるので、他社製のActinic系バルブをブレンドすることをお勧めします。
UVLightingは、この構成だと450-500nmがかなり削られたスペクトルになります。
WavePointとGIESEMANNは・・・他社の構成と比べて弱い印象です。。。

最後にオマケとして、各バルブ毎の放射照度比較と、同系統バルブのスペクトルの一致性を比較してみました。
まずはWhite系から。

各社T5 White系 放射照度比較・スペクトル一致性比較

White系は3波長のバランスの微妙な差異により、完全にはスペクトルは一致しませんが、それでも大まかな波長の構成は極めて似ていることが読み取れます。
また、通常の青味のある白球を使うより、色温度の低いWavePoint TropicalWaveGIESEMANN Middayを使うことで、3波長蛍光灯の弱点でもある500-540nmの欠落を多少補完することも可能です。
ちなみに、特にご紹介しておきたいのがUVLighting ActinicWhiteですが、なんとこの白球には初めからActinicが入ってます♪ しかし残念なことに、400-430nmのボリュームと引き替えに、440-500nmが減退。。。惜しいなぁ。。。

続いて、Blue系。

各社T5 Blue系 放射照度比較・スペクトル一致性比較

Blue系は、細かく見れば帯域の幅や高さに差異が見られるものの、ザックリ見ればどれも同じスペクトルです。これほど一致したスペクトルなら、どれをどれに入れ換えても効果に違いは生まれないでしょう。但し、UVLighting 454だけは他社よりも僅かに帯域幅が狭いようです。Blue系はUVLighting以外のが無難かも。
ちなみに、こうしてみると判りますが、KZ FijiPurpleはBlue系に赤610nmの蛍光体を混ぜただけのものであることが判ります。ちょい赤を足したい時、赤強化系白球やピンク系を入れるとスペクトルが崩れて困るなぁって時に、既存のBlue系と入れ換えるだけで純粋に赤だけを強化できるので、なかなか重宝するかも知れません。スペクトルを知ると、理論的に無駄なく球選びができますね。

最後は、Actinic系。

各社T5 Actinic系 放射照度比較・スペクトル一致性比較

Actinic系は、光強度の違いはあれど、スペクトルは完全に各社一致です。もはや工場も同じかと疑うほどに(笑)
ちなみに、こうしてみると判りますが、WavePoint CoralWaveはActinic系に赤610nmの蛍光体を混ぜただけのものであることが判ります。ちょい赤を足したい時、赤強化系白球やピンク系を入れるとスペクトルが崩れて困るなぁって時に、既存のActinic系と入れ換えるだけで純粋に赤だけを強化できるので、なかなか重宝するかも知れません。
デジャブ。

最後に、これらのデータはあくまでも24Wバルブでの結果であり、他のサイズのバルブでも同様の関係性が保証されるものではありませんので、何とぞご理解ください。
結論として、今回の測定条件による光量の差異から見て、どこの球がもっとも明るく優れているとはなかなか言いがたい結果となりました。とは言え、ふと気付けば、実は光量と価格は見事にバランスが取れているなぁとも感じました。24Wバルブで1本3,000円前後するものはランキングの上位に、逆に2,000円前後の安価なものはランキングの下位に位置しています。あるいはそれは今後の寿命にも関係しているかも知れません。
ただ、極論を言えば、どれをとっても極端には違いません。光量も波長も、どれも似たようなものです。ここで細かなこだわりを見せる必要はないでしょう。

T5レビュー、おわり。
球選びやスペクトルの組み方の参考になれば幸いです。

こちらのエントリーもどうぞ♪

T5レビュー:KZ

この記事を含むタグの全記事リスト: T5 スペクトル 蛍光灯

多分、これがT5レビューの最終章かな?

ちなみに今まで調査してきたT5管はこちら。

最終章はKZです。

KZ

以前のSFILIGOIと同じで、特に凝った包装は無し。
コスト削減と見るか、手抜きと見るか。。。笑

  • KZ - NewGeneration 14K
  • KZ - CoralLight 10K
  • KZ - Superblue 20K
  • KZ - FijiPurple

KZ 球

でも、バルブには品名がしっかりとプリントされてますよ。

光色はこんな感じ。

KZ 光色

名前からして、NewGenerationが後発で、CoralLightが初期の白球なのかしら?
そうなると、CoralLightの方の品名がよく判りません。ページによっては、10Kと書かれてたり50% blue - 50% whiteと書かれていたり。。。それに、「CoralLight」自体はブランド名のようで、どの球にも印字されてるし。。。
ま、いっか。

また、KZには他社のようなUV系420nm球が無く、その代わりFijiPurpleが有名ですが、こちらはあくまで見た目だけピンクの、言わば緑弱め3波長白球ってとこです。
・・・もしかしてZEOvitでは蛍光タンパクはあまり重要視されてないのかな?
元々が褐虫藻過疎化プログラムだし、蛍光タンパクは必然的に増加傾向に傾くとか?
でも、だったらそこへUV系を足せば、もっと蛍光タンパクにブーストがかかるやん♪
先生、実験レシピに加えてください♪

では、スペクトルです。まずはMK350にて測定した分。

KZ スペクトル MK350測定

続いて、LR1にて測定した分。

KZ スペクトル LR1測定

僕のLR1はUVを最優先してチューニングされた200-1200nm仕様なので、赤がちょい弱めに出てますが無視してください。500nm台後半以降はMK350のが正しいです。

NewGeneration 14Kの方が緑がやや弱めなので、CoralLight 10Kより若干涼しいアクアブルーホワイトです。それはスペクトルからも判ります。ただ、球をあれこれ足していく上で、最終的にはこの違いの意義は微妙かも知れません。

Superblue 20Kは、例に漏れず他社と同じスペクトルのようです。
また、白球もそうですが、14K/10K/20Kと言う色温度は正確では無く、色度座標からも判るとおり、相当大きくかけ離れているようです。どの球も正確には100000K以上の算定不能な領域ですし。。。もしかして、アクアで示される色温度表記って、実際の色度座標に関係なく、メーカーのフィーリングで適当に付けられたものなのかも知れませんね。

あと、FijiPurpleですが、これは3波長白球の蛍光体のうち緑を弱めたモノで、青と赤のスペクトル構成は一般の白球と同一です。やはりクロロフィルに照準を合わせてるのかな?
ちなみに、昔はFijiではなくFujiかと思ってました。藤色のフジ(笑)
結局、フィジーから来たネーミングなのかな?
フィジーのなんだろ? フィジーのスペクトル???

最後にKZオールスター歌合戦です。

KZ NewGeneration14K+CoralLight10K+Superblue20K+FijiPurple

この構成での30cm光量測定結果は、

簡易照度 19,230 lx
JIS照度(AA級) 10,390 lx
PPFD 322 umol/m2/s
UV (A+B) 8.2 uW/cm2

お♪  明るい???

・・・いや待て、KZの場合Actinic 420nm系を入れてないので、FijiPurpleを緑弱めホワイトと位置づけるなら、実質白球3本構成と同義なので、このまま他社と光量を比較するのは不公平です。なので、一応目安として、FijiPurpleを外してATI Actinicを入れてみた光量も測っておきました。それがこちら↓

簡易照度 17,120 lx
JIS照度(AA級) 8,876 lx
PPFD 293 umol/m2/s
UV (A+B) 13.9 uW/cm2

うむ。。。歴代4位くらいかな。。。納得。。。

と言うかですね、いまさらなんですが、気付いたことがあります。
T5灯具の稼働時間によるのか、球によるのか、点灯開始から一定時間を置いて安定しているのかと思いきや、なかなかそうでもないようです。試しに5分おきに30分まで測ってみたら、結構変動しています(汗)。しかも面白いことに、簡易照度とUVは徐々に減少、JIS照度とPPFDはジワジワ上昇だったり。。。5分後測定はやめて、30分後測定か60分後測定にしないとダメかなぁ。。。困った困った。。。

次回は、T5レビューのまとめです。

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