またまたこれな~んだ???
前回のKessil A150Wに続き、Kessil A350 TUNA BLUEだぎゃぁ~!
Kessil A350 TUNA BLUE:外観
外観。
2つのチャンネルCH1とCH2で手動調光が可能です。
奮発して、専用クリップ(LSS研究所オリジナル)も調達しました♪
作りはガッシリしてますが、首を振るとネジが緩みます♪笑
Kessil A350 TUNA BLUE:ビーム
ビーム。
比較のためにA150Wも並べてみました。
僕が買ったA350は集光62°ですが、言うても見た目80°くらいかしら?
ちなみにA350Wなら広角で約140°だそうです。
Kessil A350 TUNA BLUE:光量
光量測定。いつものように30cm距離です。
あり?
暗くね???
照度が1万lxでビーム角が80°なら、単純計算でLEDの光束は・・・2,000lm弱?
さらにビーム角を50°換算すると、照度は・・・3万lxちょい?
ん~、まあ、そんなもんなんかな???
(計算方法はこのページの一番下を参考にどうぞ)
てことは、それなりにサンゴやるなら、最低でも3-4灯は必要ですね。。。
でも、集光でこの光量ってことは、散光だったら・・・汗
可笑しいな。。。本当に90Wあるんかな?
と思ったら、実測73-74Wでした(汗)
仮にLeDio RS122なら、レンズ60°で、消費電力21Wで、軽く3万lxオーバー。。。
あまりの格差が腑に落ちないので、実際に並べてみました。
尚、RS122 FreshWaterやReefWhiteだと白くて明るすぎて弱い者イジメになるので、近似色のReefBlueをチョイスしました。
比較 |
Kessil A350 TUNA BLUE |
LeDio RS1212 ReefBlue |
消費電力 |
90W (実測73-74W) |
21W (実測21W) |
ビーム角 |
リフレクター62°
(見た目80°程度) |
レンズ60°
(見た目50°程度) |
簡易照度 |
10,060 lx |
37,370 lx |
JIS照度(AA) |
6,474 lx |
12,920 lx |
光合成光量子束密度
PPFD |
169 umol/m2/s |
735 umol/m2/s |
なるほど。。。
Kessilはリフレクターによる60°、LeDioはレンズによる60°。この差はでかい!?
LeDioもリフレクターにしたら似たような光量になるのかも?
・・・いやいや、待て待て。
3倍以上の消費電力の差はどう解釈するのよ?(苦笑)
ビーム角のトリックを解決しても、どう見てもLeDio×3台のが明るいじゃろ?
Kessil A350 TUNA BLUE:LEDチップ
もしかしてKessilに採用されているCree擬きLEDチップって、意外と暗いのかしら?
まあ、見た目はどう見てもCreeだもんね。。。期待しちゃうのも人情です。。。
・・・確信犯?
まさかね・・・汗
そもそも、このLatticePowerと言うメーカーのLEDチップ(暫定)って、このKessilでしか見たこと無いんだけど、なんでこのチップを使ってるんだろう?
複数のチップを乗せたマルチチップ構造(この場合COB)は特に変わった技術では無いので、LEDメーカーならどこでもやってるし、SemiLEDsなりEpiledsなり、チップを差し替えるだけのはずだけど。。。
・・・いや待て。
ここでコストを下げたからこそ、販売価格を安くできたのか?
なんせ90Wで4万円弱だもんね。。。
だって、もしこれが本当に全部Creeだったとしたら、UV系は無いので除外するとして、White×11とBlue×11とRoyalBlue×14で、1素子あたり2W駆動で換算すると、ざっと少なく見積もっても、
White 180lm ×11 ≒ 2000lm
Blue 50lm ×11 ≒ 550lm
RoyalBlue 30×14 ≒ 400lm
合計 ≒ 3000lm
ビーム角80°、30cm距離なら、照度は約15000lx。50%も向上してしまう。。。
その代わり、Creeが42素子なら、素子代だけで15,000-20,000円はいくかな?
マルチチップ化することを考えると・・・やはり4万じゃ無理っぽいですね。。。
Creeなら価格も1.5倍かぁ。。。笑
安くて暗い、あるいは明るいけど高い。。。
選ぶのは我々次第です。。。
Kessil A350 TUNA BLUE:チャンネル
ちなみに、チャンネルはこのように分かれていました。
Razorと違って、どっちのチャンネルにも420nmと400nmを入れてフルスペクトルを目指してる点はナイスです♪
Kessil A350 TUNA BLUE:スペクトル
そして、気になる気になるスペクトルっ♪
上から、公式スペクトル、ASEQ LR1で測定、UPRtek MK350で測定、の順です。
まず、公式スペクトルは図が間違ってます。ALLとCH1が逆のようです。
そして、400nmが公称より低い390nmなのはご愛敬。A150Wは385nmでしたし。
一方、420nmは435nm近くあります。。。A150Wでは430nmでしたが。。。
お陰様で、410nm前後に大きく深い溝が。。。
判りやすく拡大するとこんな感じ↓
さらに突っ込むと、本来ワイドバンドなブルーを目指すなら、青は450nm+475nmくらいがベストですが、このスペクトルではRoyalBlueとBlueが完全に1本に融合しているので、よほど近い波長なのでしょう。およそ460nmと470nmくらいかな?と予想します。
うーん。。。レシピはまずまずだけど、材料のチョイスが。。。
もしこれがこうだったら↓
- 390nm → 400nm
- 435nm → 420-425nm
- 460nm → 450nm
- 470nm → 475-480nm
UVから青にかけて欠落無く連続スペクトルになったのに。。。
そして、青のウェイトをもう少しUV系にも割り振ったら、フラットになったのに。。。
さらに、もっと大光量チップを採用してたら、90Wに相応しい出力になったのに。。。
うーん。。。
Kessilって、元々は植物育成ライトが本業なのかな?
公式スペクトル見る限り、植物向けの製品は秀逸だもんね♪
アクアに参入してどれくらい経つんかしら?
Kessil A350 TUNA BLUE:総評
そう言えば、特筆すべき良かった点がひとつありました。
それは、A150Wよりも圧倒的にファンが静かっ!!!
もしかして、僕のA150Wのファンが可笑しいのかなぁ?
決して大げさじゃなく、ビュゥゥゥゥーン!って感じでうるさいです。
それに比べたら、A350なんてまったく無音です。。。
総評:良い点
- A150Wよりもファンが超静か♪
- マルチチップによりマルチシャドーが出にくい(ゼロじゃない)
- 2チャンネルの調光ができる(手動)
(後継のA360はアクアコントローラー等で制御可能らしい)
総評:残念な点
- 400nmが低く(390nm)、420nmが高い(430nm)ため、410nmが欠落
(A150Wもその傾向があるので、Kessil全体の癖と思われる)
- 90Wの光量にしては物足りない
と言う訳で、メイン照明には厳しいと思うので、補助で割り切ると良いかも?
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