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エリジオン新旧対決と採用素子Cree XP-E

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やどかり屋から新エリジオン閃光II が発売され、応援市場でも取り扱いを開始しました。
今回は、そのエリジオン閃光の新旧対決と採用素子について触れてみたいと思います。

エリジオン閃光・新旧対決!

エリジオン閃光 新旧比較

比較 旧エリジオン閃光 新エリジオン閃光II
発売時期 2009/12 2010/08
採用素子 Edison ×7ヶ Cree XP-E ×7ヶ
レンズ 拡散60°レンズ×7ヶ 拡散プリズム60°一体型レンズ
照度 14,800lx / 30cm (Blue時) 17,700lx / 30cm (Blue時)
寸法 95mmφ×100mm 80mmφ×95mm
消費電力 14W (12W安全駆動) 14W (11W安全駆動
重量 300g 250g
カラー SuperBlue:青×7
Blue:青×6+白×1
BlueWhite:青×4+白×3
White:青×1+白×6
価格 12,800円 14,800円

はっきり言って、全てに於いて進化してます!
気持ち良いくらい文句の付けようが無い。。。
悔しいけど、これはもう100点満点でしょう。
ま、値段も進化したけどね(汗)

注目すべきは、今や無く子も黙るCree社の超高効率超小型素子XP-Eを惜しげもなく採用していること、素子面積が小さく光漏れの無い一体型レンズを採用していること、軽量化小型化、そして極めつけは徹底した省エネ化です。
普通ならLEDってだけで省エネに慢心しがちですが、このエリジオン閃光II は、旧製品の時点で既に12W安全駆動を謳っていながら、今回は更に省エネを追求して11W安全駆動としたことです。もちろんこれは、採用素子にCree XP-Eを選択したことが大きく貢献しているのでしょう。
光量だけに振り回されることなく、LEDの本質を見失っていないところが嬉しいですね。
いくらLEDが省エネとは言っても、使い方次第でエコにも本末転倒にもなりますから。

新エリジオン閃光II の採用素子 Cree XP-E

新エリジオン閃光II には、Cree社の最新素子XP-Eが採用されました。
そこで、現在各社でもこぞって採用しているCree社の一般的な素子とそれぞれの違い・注意点などをまとめてみました。

Cree XLamp Color Lumen
@350mA
Lens Max
Current
XP XP-G Cree XP-G CoolWhite 139 lm (R5) 125° 1500 mA (5W)
Blue - - -
XP-E Cree XP-E CoolWhite 122 lm (R3) 115° 1000 mA (3W)
Blue 30.6 lm (K2) 130° 1000 mA (3W)
XP-C Cree XP-C CoolWhite 100 lm (Q4) 115° 500 mA (1.5W)
Blue 18.1 lm (H) 125° 500 mA (1.5W)
XR XR-E Cree XR-E CoolWhite 107 lm (Q5) 90° 1000 mA (3W)
Blue 30.6 lm (K) 100° 1000 mA (3W)
XR-C Cree XR-C CoolWhite 93.9 lm (Q3) 90° 500 mA (1.5W)
Blue 18.1 lm (H) 100° 500 mA (1.5W)

* 上から順に最新素子
* 各光束値の括弧内はグループの一般的な最高ランク
* 光束値上限はXP>XRですが、ランクが同じなら光束値は同等です
* Max Currentは最大定格、括弧内はおよその相当電力

●Creeには大型素子XR型と最新の小型素子XP型がある
現在主流のCree社の素子には、ちょい大き目で旧式のXR型と、小型で最新のXP型があります。大きさは倍以上違いますので、これは素子基盤のサイズに影響します。スポットでより点光源を望むなら、やはり最新のXPでしょう。

Cree XR-EとXP-Eのエミッタサイズ

XPとXRにはそれぞれEタイプとCタイプがあり、CはEに比べ最大定格が低く、ランクも低めの廉価版といった扱いです。
ただ、ランクが同じならXP-EとXR-E、XP-CとXR-C、それぞれ性能に差はありませんが、XPの方が高ランクが用意されていますので、いずれにしても今後はXPが主流になると思われます。

●寿命を左右する最大定格に注意!
最大定格的には、XR-CやXP-Cなら1.5Wまで、XR-EやXP-Eなら3Wまで、XP-Gなら5Wまでドライブ可能です。もちろん放熱設計は重要ですが、放熱さえしっかりしていれば、フルドライブ(定格100%)でも問題ありません。
とは言え、さすがに定格を超えたドライブとなると、極端に寿命に影響しますから、例え放熱が良くても避けた方が無難です。中には故障や輝度低下を見越して定期的に素子の交換を謳っている製品もありますから、製品を選ぶ際にはこの点についても注意が必要です。XP-G採用なら5Wまで、XP-E採用なら3Wまで、XP-C採用なら1.5Wまで、と覚えておくと良いでしょう。それを超えてドライブしている製品は、定期的な素子交換=ランニングコストを覚悟してください。

●素子だけではなくランクに注意!
更に注意点として、各グループの素子毎にランクがあり、ランクが高いほど明るくて高価です。そして、現在ランプメーカー各社はこの最高ランクの場合の値を謳っていることがほとんどですが、実際にはどのランクの素子が採用されているのか判らない以上、話半分で捉えておくのが無難です。過度な期待は禁物(笑)
今のところ、素子のランクまで公開している製品は皆無なので、およそ製品の価格から推測するしかありません。当然、安価なLED製品ほど低ランクの可能性が大でしょうね。ま、逆に高いからといって高ランク素子採用とも言えませんけど(汗)

●新エリジオン閃光II は優秀か否か
今回発売された新エリジオンII では、この中でも最新で3W耐性のあるXP-Eが採用された訳ですが、この素子なら理論的に最大で3W×7=21Wまでいけます。それを半分の11Wで駆動している訳ですから、如何に安全駆動かが判りますね。もちろんこれは長寿命に貢献するでしょう♪
そして、採用ランクは市場への影響を考慮して自主規制すべきですが(汗)、少し濁して、青の素子は最高ランクを、白の素子はXR-Eで言うところの最高ランク(XP-Eでは標準ランク)を採用しています。
要するに、素子だけで欺くことなく、中身もホンモノと言えるでしょう♪

さあ、そんな夢のような新エリジオン閃光II は、応援市場で13,800円(送料無料)です♪
是非、この光量に喘ぎ、品質に酔いしれてください(笑)

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自作LEDブレンドのスペクトル分析

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先日ご紹介した自作LEDブレンドの続報です。

オリジナルLEDブレンドの配光

このオリジナルLEDブレンドは、色味的にはアクアブルーなのですが、Grassy LeDio 9 Aqua400UVよりも遥かに白に近く、極端に言えばPearlWhiteよりも白らしい白です。そしてこのランプに照らされた水景は、黄ばみも無く、それでいて鮮やかな色彩を放ちます。特に石灰藻の赤みが映えるんですよ♪ (詳しくは前回の記事の画像を参考に)
ちなみにメタハラでこの色味を味わおうと思ったら6500Kあたりが必要ですが、普通ならそれと引き換えに黄ばみも強くなりがちです。でもこのランプなら(以下略)

さて、せっかく選りすぐりのLED素子を組み合わせて完成した夢の究極LEDランプ(自称)ですが、今のところ目立った効果は出てません(曝)
これが当たっているサンゴも当たっていないサンゴも、どちらもすこぶる元気なのでサッパリなんだぜ。。。

一方、このランプが果たしてどんなスペックをまとったのか非常に気になるところですが、とは言えなかなか量る手立てがありません。勿論、素人が作ったおもちゃを工業試験場に持ち込んで分光スペクトルを測定してもらうなんて、予算的にも絶対にありえません(曝)

そこで、光に詳しいハナアレジーさんに助けを求めました。なんと彼は光に携わる光のスペシャリストなんです♪
僕の質問は、果たしてLED素子の光束とスペクトルから、合成スペクトルが計算で導き出せるのかどうか? と言うもの。
答えは、

できますよ♪

そんなあっさりとっ!?
なんでも、素子のスペクトルと光束を比視感度に再配分して積分すればOKとのこと。
なるほど。積分ですかっ!
・・・積分てなんだっけ?(曝)

そうして挫折した僕を尻目に、ハナアレジーさんから算定いただいた今回のオリジナルLEDブレンドの特性は以下のようになりました。ついでにLeDio 9シリーズも一通り出していただけた(メーカー公称値とほぼ一致!)ので、その中から比較的僕のランプに近い特性を持つGrassy LeDio 9 Aqua400UVと比較してみました。以下の図はそれを元に僕が新たに描き起こしたもので、ついでに以前何度か紹介した光合成色素の吸収スペクトルも重ねてみたので併せてご紹介します。

計算により弾き出されたオリジナルLEDブレンドのスペクトル特性

左がLeDio 9 Aqua400UV、右がオリジナルLEDブレンド。
基本的な造礁サンゴの要求波長と、更にスギノキブルーが欲する波長を強化してあります。これは市販のLED製品では未だ実現できていない夢のブレンドです。
が、大人の事情により詳しくは割愛します(汗)
ひとつだけ言うと、誰も知らないような謎の素子が入ってます(笑)

とは言え、パッと見、同じですよね(曝)
よっぽど鋭い人じゃないと気づかないかも。。。
でも今はそれで良いのです♪
と言うか、想定していた特性をかなり下回ったので、結構ショックだったりして(涙)
ま、素人の工作なんて、こんなもんです。

イヒッ♪

と言うわけで、次回作にご期待ください(汗)
ご協力くださったハナアレジーさんに感謝いたします!

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新エリジオン閃光II発表!

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新エリジオン閃光II

ん? これは?
・・・LeDio 27か?(笑)

実はこれは本日からやどかり屋で発売される新エリジオン閃光II なのです♪

消費電力は旧モデル同様、2W素子×7ヶで14W型ですが、これを旧モデルよりも1W低く、11Wで安全駆動しているとのこと。とは言え、光量は旧モデルを遥かに凌ぎます!

その秘密は・・・なんと!?
小型スポットLEDランプの採用素子としては異例のCree XP-Eを惜しげもなく採用しちゃったんですって!!
XR-Eじゃないですよ。エックスピーイー!!

新エリジオン閃光IIが採用したCreeのXP-E

凄ぇ。。。
LeDio 27でも、このCreeの超小型素子(XP-GかXP-EかXP-Cかは知らん)を採用してるのは知ってましたが、それ以外のスポットLEDランプで採用されたのは初めて見ました。
やどかり屋。。。相当気合入ってるんだぜ♪
こりゃ他の大手メーカーは完全に置いてけぼりだ。。。

実は近日のネタとしてヤフオクのLEDとか紹介してみようかなーと考えてたんですが、これ見ちゃったら書く意欲がサクッと削がれました。ま、熱が冷めたら再検討します(笑)

ところで、普通ならこのような採用素子に関する情報などは非公開が常ですが、自信満々のやどかり屋は惜しみなくフルオープンでいくとのことでした(笑)
そこへ便乗して、新エリジオンII がどれくらいの光量を発生させるのかざっと計算してみました。流石に素子のランクは僕の自主規制が入りますが、判る人は判るでしょう(汗)
あ。照度も測ったので併せてご賞味ください。

新エリジオンII 搭載LED 全光束 30cm照度
スーパーブルー 青×7 300 lm 18,090 lx
ブルー 青×6+白×1 400 lm 17,470 lx
ブルーホワイト 青×4+白×3 620 lm 16,750 lx
ホワイト 白×6+青×1 940 lm 14,580 lx

皆さん。僅か11Wでこのスペックですよ!
ちょっと前のLeDio 21並みじゃん!
これを2台並べたらどーなるのっ!?
みなまで言うなっ♪

更に驚くのはそのサイズです。旧モデルよりも小さく、そして軽くなってます!
旧モデル95mmφ×100mm/300gに対し、新型は80mmφ×95mm/250g!

そこで、LeDio 9と並べてみました。

新エリジオン閃光IIとGrassy LeDio 9の大きさ比較

さすがに放熱の関係でLeDio 9よりも大き目のヒートシンクになってますが、全体的な印象ではさほど違っては見えません。むしろ、全長はLeDio 9よりもやや短め。

そして特筆すべきは、LeDio 27と同じ(?)拡散プリズム一体型60°レンズを採用していること。これにより、光のブレンドは勿論、素子面積が小さいので、より点光源に近くなると言えますね。

だって見てくださいよ。LeDio 9だって素子面積は決して大きくはありません。旧来のLeDio 7やロータスのような独立レンズ型に比べ、格段に小型化されました。しかし今回の新エリジオンII は、更にその上の次元に到達したのです。

え? 究極の比較が見てみたい? ホントに? 後悔しない?(汗)

ドーン!!!

新エリジオン閃光IIとLeDio 7の大きさ比較

これが、現行のスポットLEDランプでもっとも多いレンズ独立タイプの代表LeDio 7と、新エリジオンII との素子面積の比較です。大声で泣きたくなります(曝)
例えるなら、黒電話からプッシュホンへ? ディスコからクラブへ? ブラウン管から液晶へ? と言うと言いすぎか?(笑)

最先端技術によるウハウハの法則

  1. Cree XP-E採用により、基盤が小型化
  2. 素子面積が小さいので、レンズも小型化
  3. その分、ヒートシンク面積が増やせてお釣りがくる
  4. 結果、14W型なのに、LeDio7・ロータスよりも小型化♪
  5. なのに相反して光量は前代未聞!

こうして見ると、旧LeDio 7やロータスのようなレンズ独立タイプは、今や過去の遺産になりつつありますね。今からLEDスポットランプを選ぶなら、やっぱり小型化が実現できて光漏れの無いレンズ一体型で決まりでしょう♪

さて、そんな良い事尽くしの新エリジオン閃光II が、早速応援市場に登場しました!
仕様変更により価格アップは仕方ないところですが、それでも応援価格でご提供♪
配光データ等も掲載してあるので、参考にどうぞ♪

それにしても良いなぁ。。。使ってみたい。。。
読者プレゼントしてくれんかなぁ(曝)

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