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Philips Lumileds Luxeon UVを試す

ブログ エイジ 07:21 コメント0件
この記事を含むタグの全記事リスト: 400nm 420nm LED スペクトル 紫外線LED

Philips Lumiledsから遂にUV LEDが出ましたよ!
その名もLuxeon UV
MOUSERにも出品されたので早速取り寄せてみました。

LED 波長 通販(MOUSER) 出力
Philips Lumileds
Luxeon UV
380nm LHUV-0380-0200 325mW@500mA
385nm LHUV-0385-0250 375mW@500mA
390nm LHUV-0390-0450 470mW@500mA
395nm LHUV-0395-0500 525mW@500mA
400nm LHUV-0400-0500 525mW@500mA
405nm LHUV-0405-0650 675mW@500mA
410nm LHUV-0410-0650 675mW@500mA
415nm LHUV-0415-0650 675mW@500mA
420nm LHUV-0420-0650 675mW@500mA
425nm LHUV-0425-0650 675mW@500mA

と言っても、380-425nmまで5nm刻みで10種類もあって、全部買うと破産するので(汗)、有用な380nm/400nm/420nmの3種類だけ注文しました。
だって、どれも1ヶ2,000以上するんだもん(汗)

注文して3日。相変わらずMOUSERは速い!

MOUSERから荷物が到着

おっと!?
いきなりハプニング?
全部2ヶずつ頼んだのに、420nmだけ3ヶ入ってる♪
1ヶ2,000円以上するのに、も~MOUSERったら~太っ腹なんだから~♪

1ヶ多い♪

・・・て言うか、ちょっと待て!?
なんだこの欠片は???

Philips Lumileds Luxeon UVが小さすぎる...

ええええええええ!!!
Luxeon UVってこんなに小さいのぉぉぉ???

Philips Lumileds Luxeon UVのサイズは1-2mmの世界...

1センチじゃないよ!!! 1ミリだよ!!!曝
何の嫌がらせだこれは。。。

そうか。。。
これが、あの、Luxeon Zサイズなのか。。。
何もここまでせんでも。。。わなわな。。。

今までLuxeon RebelやCree XP系でさえ小さいと思ってたのに。。。汗

Philips Lumileds Luxeon UVとRebel、Cree XP-Eとの大きさ比較

用意した日亜のRigel用スター基板じゃ果たして、、、乗るのか、、、乗らないのか、、、

Philips Lumileds Luxeon UVのリフロー

これ、安易にリフローしたら、どっちかに吸い寄せられちゃうんちゃうん???
そんなこんなで2-3度やり直してるうちに、、、素子ぶっ壊す自信あり♪曝

バカーーーーーーーーーー!!!!!

と言う訳で、ピンセットで固定しながら手堅く普通のハンダ付けに挑戦~♪

Philips Lumileds Luxeon UVの通常のハンダ付け

乗った、、、乗ったぞ、、、老眼鏡なかったら絶対死んでた、、、プルプル

@350mA駆動時のビーム色。
あ、レンズが無いから指向性が180°ですね。

Philips Lumileds Luxeon UVの発光色

チップ発光色。
うむ。いつもの見慣れたLuxeonチップです。

Philips Lumileds Luxeon UVの発光時のチップ色

そして、肝心の実測スペクトルと波長強度@350mA。

Philips Lumileds Luxeon UVの実測スペクトル

過去に測定した類似波長との比較。

Philips Lumileds Luxeon UV 380nmと他社製LEDとのスペクトル強度比較

Philips Lumileds Luxeon UV 400nmと他社製LEDとのスペクトル強度比較

Philips Lumileds Luxeon UV 420nmと他社製LEDとのスペクトル強度比較

うむ。

420nmは、フルスペ採用品のEpileds EP-U4545K高ランク品と遜色ないので、マジで470mW@350mAはありそうです(公称スペックでは675mW@500mA、データシート(PDF)の光強度電流特性では350mA時約70%なので=約470mW)
とは言え、帯域幅を見ると、まだEpiledsの方が太くて良いなぁ。。。

400nmは、まあ悪くは無いけど、特別使いたいほどのものでは無いかな。

380nmは、F.P.ドクターに使ってるAOTチップと大差ないけど、でもまあこの波長にしては光強度は強い方かと。

ただ、Luxeon UVはいずれも1ヶ2,000円以上はしてるので、コストを考えたら、どう考えても選択は無いです、今のところ(汗)
勿論、品質は折り紙付きだと思うので、あとはどこまで価格が下がるか、それ次第で今後のアクア製品への採用も検討されるでしょう。

以上、参考になれば。

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Maxspect G2用30W UVモジュール

この記事を含むタグの全記事リスト: 400nm 420nm LED max-s Maxspect スペクトル 紫外線LED

またまたこんなモノを特注で作ってみました。

30W UV LEDモジュール

30W(24W)の400nmと420nmのLEDモジュールです。

400nmと420nm

24W駆動時の各スペクトル強度はこんな感じ。

24W駆動時の各スペクトル強度

特注にも関わらず、400nmが$38.00、420nmが$42.00。安い♪
ま、海外からなので送料は高いですが。

実はコレ、旧Maxspect G2の初期型(非Creeモデル)に使われてた白球30Wや青球30Wと同型のモジュールなんです。
以前もMaxspect G2(Creeモデル)の400nmと420nmの20Wモジュールでを調達したことがありましたが、あの時はたまたま同じ形状のUVモジュールがeBayに出てたので簡単に買えましたが、今回の30Wモジュールは8チップ×3=24チップのマイナーなモジュール?のためか、どこを探してもUVタイプはおろか白や青さえも見つかりませんでした。
でも、試しに何度かオリジナルLED素子をオーダーしたことのあるLEDメーカーに聞いてみたら、「イエス、ノープロブレム」と言う頼もしい返答が。。。笑
さすが、餅は餅屋!

さて、続いて3WのLED素子も探さなくては。。。
ただいま、G2ユーザーさんから依頼を受け、G2 230WとG2 160Wのフルスペクトル化に必要なスペクトル設計&LED素子の調達中です。

あ、この記事は前回の記事とは関係ありません。

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波長を作るということ

この記事を含むタグの全記事リスト: LED スペクトル 紫外線LED

余興というか伏線というか、軽い暇つぶしネタです。

カラーフィルムに光を通しても、「波長を作る出す」ことはできません。
光源に含まれる波長のうち、フィルムの色以外の波長が減光されるだけです。
もっと判りやすく言えば、フィルムの色の光だけが通過する、と言えます。
赤いフィルムに青い光を当てても、赤い光は出てきません。

でも、車のストップランプは、白い球を入れたら赤い光が出ますよね?
なぜ、白い光が赤い光に変換されるのか?
それは白い光に赤い波長が含まれているからです。
白い光は主に青+緑+赤の波長で構成されているため、ストップランプの赤色のカバーによって青と緑がカットされ、赤い光だけが通過するから赤く光って見えるのです。
こーゆーのは「フィルター」と言います。

では、波長を作り出すにはどーしたら良いのか?
手っ取り早く波長を作るには、お馴染みの「蛍光」があります。
ちょっとした蛍光実験をご紹介します。

蛍光スペクトル測定

まず、370nmのUV LED素子を測ってみると、このようなスペクトルが観察できます。

スペクトル 370nm

続いて、蛍光紙に370nmのUV光を当てると、370nmの波長を励起源とした蛍光現象により別の波長帯域が発生するため、それらがミックスされたスペクトルが観察できます。

スペクトル 370nm+蛍光紙

この場合、400-500nmに現れたブルー光の帯域が、蛍光紙による蛍光発光です。

そして、蛍光紙の上に蛍光オレンジのフィルムを置いて370nmのUV光を照射した場合の反射スペクトルを測定すると、さらに面白いスペクトルが観察できます。

スペクトル 370nm+蛍光紙+蛍光オレンジ

さきほどの蛍光紙の蛍光以外に、580-620nmにもオレンジ光の帯域が発生しました。

光源に特定の波長だけを用いて、光源の波長以外のいくつかの波長を得る。
これが「波長を作る」ということです。

スペクトル比較

注) 励起光により蛍光を得る際、元の励起光は大きく減衰します。
例えば上のグラフでは、比較のため370nmのみ極端に出力を絞って比較しているため、370nmと370nm+蛍光紙のスペクトルの最大値は倍ほどしか違いませんが、本当は5倍以上の開きがあります。
一般の白色LEDでも、蛍光体さえ無ければ、青のピークは何倍もの強度があります。また、蛍光への変換ロスもあるため、変換後の光エネルギーは必ず元の励起光よりも小さくなります。(「照度」は比視感度のトリックによって大きくなりますが)
仮に、青のLEDチップ単体では500mW/20lmあったとしても、これに蛍光体を被せ白色LEDにすると、例え照度は100lmに増えても、光エネルギー自体は正味300-400mW程度まで落ちるでしょう(適当)

比視感度については、過去に色々書いてると思うので、探してみてください(手抜き)
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