今でこそ僕は小規模な最低限のナチュラルシステムに落ち着きました(?)が、現役当初はバリバリのベルリン方式で水槽を維持していました。
ベルリンシステムを簡単に説明すると、ナチュラルシステムをベースにスキマーやリアクターなど良いものは何でも付けようよと言う、アクティブな姿勢が売りのシステムかな。
また当初はリフジウムも流行っており、こぞって僕も水槽に併設したものです。
もちろん、水槽に不足しがちなワラワラ(微生物群)を供給することが大きな狙いですね。
ワラワラを意識した生物層が豊かであればあるほど、その恩恵は測り知れません。
魚への飼料としてはもちろん、サンゴへの供給、コケの天敵としての配備など、メカニカルな管理だけでは行き届かない効果を発揮してくれます。
そしてそれはもちろん「海を創るには」欠かせない要素と言えます。
だって、海にいた生き物を飼うのですから♪
そう言うわけで、今でも僕が推奨する水槽システムは、リフジウムを採用してワラワラリッチを目指したシステムです。 そう言う意味では、EcoSystemも限りなく僕や生体の欲求を満たしてくれる嬉しいシステムだと思います。
一方、上でも書きましたが、ベルリンは「なんでもあり」と言う性質上、アクアリストによってその様式は様々です。 スキマーやリアクターが無かったり、逆に超強力だったり、砂を入れずライブロックだけだったり、逆に砂を厚く敷いたり、メタハラなのか蛍光灯なのか、そのバリエーションは多岐に渡ります。
また、収容する生体の種、数、サイズ、違いを挙げればキリがありません。
ここで、「ベルリン」とだけ呼ぶことの怖さが生まれます。
最近僕も、ワラワラに関する記事をいくつか投稿してきましたが、これは今一度ワラワラに目を向けて貰うことが目論みです。
それは、アクアリストの意図に関わらず、水槽のワラワラの欠如、あるいはEcoSystemにも迫る生物層、その違いの規模と効果を再認識して貰いたいなと思ったからです。
Tetsuoさんが興味深い記事を投稿されています。
このFrakes氏が用意したEcoSystemとベルリン方式の観察データによれば、15ヶ月後のサンゴの生存率はEcoSystemでは90%以上、ベルリンでは50%以上だったそうです。
僕も初め見たときは、ベルリン低いなぁ、と感じました。 でもよく考えてみれば、この時の「ベルリン」てどんなのだったんだろう? と言うことに気づきます。
そこで、上での考察が必要になってきます。
最終的には、スキマーやリアクター、砂の量などスペックが判らない以上、生体にとって極めて厳しい条件下だったんだろうな、くらいに考えるしかありません。それ以上考えても、結論は出ませんもの。あくまでもひとつの実験データに過ぎないと言うことです。
こういうことを思考させてくれたと言う点でも、良い刺激になる記事ではないでしょうか?
勿論、ワラワラに関するTetsuoさんの考察も大変参考になります。
ちなみに僕が思うに、Tetsuoさんは敢えてこのデータを出してEcoSystem万歳とした訳ではなくて、やはり僕のようにワラワラの重要性を現在のアクアリストに再認識して貰うことを目的としていたように感じます。決してベルリンを否定したり混乱を意図したものではないはずです。だって、Tetsuoさんですもの♪
なお僕もそうでしたが、初心者に誤解を与えることを危惧して、雪風さんがその旨コメントされてます。確かに真に受ける人もいそうですから、僕も同感でした。
ただ、変態幼生が無ければ格好良かったんですがねぇ(笑)
さて、そうなると怖いのが、ワラワラが欠如した水槽です。
もちろん全くのゼロな訳はありませんが、最低限の生体の生理や欲求を満たす生物層が満たなければ、いずれ生体の調子を崩しかねません。
かと言って魚バリにサンゴへの給餌を繰り返せば、今度は水質の管理が大変です。
そして水質の悪化は、生体へのダメージと同時に、コケの蔓延など生物層のバランスをも崩していきます。
ワラワラリッチを目指すなら、ヨコエビだけ見つけて喜んでいてはダメですよ♪
まだの方は、まずリフジウムを検討してみませんか?
追記:上記EcoSystemとベルリンの実験方法の詳細をTetsuo氏がコメントされました♪
http://coralsuki.blog14.fc2.com/blog-entry-27.html#cm
でも砂があったのかどうか判りませ~ん(汗)