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404特許、もうひとつの期限

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今日は皆さんあまり興味のない話題かな、多分。

今日でちょうど20年が経ちました。

1990年10月25日、田舎の化学薬品会社の、ひとりの研究員によって、ある特許が出願されました。通称「404特許」。2001年~2005年に「青色LED裁判」で争われた特許と言えばご存知かもしれません。具体的には、青色LEDに不可欠なGaN(窒化ガリウム)結晶膜の成長法に関する特許です。

世紀の大発明、青色LED

ちなみに、通称「青色LED裁判」とは、当時、高輝度の青色LEDを世界で初めて製品化に導いた中村修二氏と、その中村氏が当時在籍した日亜化学工業との、特許の帰属確認と特許法第35条の「相当の対価」を求めた裁判です。別名「中村裁判」とも言われています。

一審で、特許の所有権こそ認められませんでしたが、「相当の対価」については中村氏の主張が認められ、日亜に対して200億円の支払いが命じられたことで、当時はかなり世間を賑わしました。しかし、その後の控訴審では双方の主張は審議されず、和解勧告となり、延滞金含め8億円での手打ちとなったのです。興味があれば「404特許」「中村裁判」等で検索してみると良いでしょう。(日亜の主張だけ見ると判断が偏るので注意)

その後、日亜は保身上の都合もあり、2006年に渦中の404特許は放棄しましたが、もしあのまま存続していたとすれば、20年の特許の有効期間により、今日2010/10/25が特許の命日だった、と言う訳です。

とは言え、日亜が保有する特許はこれだけではなく、青色LEDに必要な窒化ガリウムのP型化に関する特許含め、その他の青色LEDに関する特許群や、その青色LEDを使った白色LEDに関する特許群も含めると、日亜の支配はまだ当分は終わりそうもありません。また、2006年には、6つの既得特許による「白色LEDの特許網」をわざわざ強くアピールしたくらいですから、日亜による競合他社への訴訟合戦はまだまだ続きそうです。特に台湾・中国などのアジア圏は要注意です。

もともと日亜は、蛍光灯などの蛍光体を製造する徳島の目立たない化学薬品会社でした。しかし、当時在籍した中村氏が青色LEDの開発を提案し、着手し、そして実現したことにより、一躍世界から注目される企業へと変貌を遂げたのです。残念ながら裁判では404特許の価値の是非は最終的に不明なままとなりましたが、今思えば特許云々は別としても、中村氏の貢献が無ければ日亜が世界で脚光を浴びたり、利益を1桁から3桁(億)に一気に伸ばすことはなかったでしょう。そういう意味でも、200億の対価は認められてしかるべき額だったようにも思えます。

で、何が言いたかったのかと言うと、現行のアクア向けLED照明・・・

おっと、もうこんな時間か。
続きはまた。

参考文献:
日亜化学工業株式会社
負けてたまるか!/中村修二著書
ごめん!/中村修二著書
Tech-On!

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