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MACNA2015:LED照明レビュー

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■MACNA 2015 目次

お待たせしましたぁ!
今回、MACNA2015に出品された各社LEDライトの調査結果をご報告します!
スポットや青白ライト等は華麗にスルー(笑)してますが、フルスペクトル系のシステムライトは一通り押さえてあります。

なお注意点として、各スペクトル測定データはあくまでもポータブルスペクトロメーターUPRtek MK350によるものですから、測定条件もバラツキがあり、精度はそれなりです。予めご了承くださいね。

検証LEDライト一覧

EcoTech Marine - Radion G3 Pro

いつもの見慣れたスペクトルでした。この辺は安定のスペックですね♪
詳しくは過去記事を参照のこと。

EcoTechMarine Radion G3 Pro

AI - Hydra52

こちらも見慣れたスペクトルです。詳しくは過去記事を参照のこと。

AI Hydra52

AI - Prime

こちらも見慣れたスペクトルです。詳しくは過去記事を参照のこと。

AI Prime

TRITON - LANI ONE

いよっ! 待ってました! ようやく現物にお目にかかれました~♪
最近、TRITONメソッドを始められた方も、水質分析サービスを利用された方も、そのTRITONが提供するLEDライトと言うことで、かなり気になっていたのではないでしょうか?

これがTRITON LANI ONEです。

TRITON LANI ONE

おおおおお!!!!!
UV 400nmてんこ盛り!!!!!

そして、以前スペクトル計算した結果とほぼ一致♪

TRITON LANI ONE スペクトル計算結果

但し、公称でVioletとされていた波長は420nmではなく400nmだったようです。

そして、実測スペクトルはこちら。展示水槽の左右2台とも測りました。

TRITON LANI ONE スペクトル

450nmの波長誤差は、採用されている白色LEDのブルーチップの波長差でしょうね。
440nmを使った白色LEDと450nmを使った白色LEDが混在しているのでしょう。
また、450nmが弱く、470nmが強すぎるのも、白LEDと青LEDを同じ数ずつ混ぜてるからです。僕なら白2:青1で混ぜるか、450nmを470nmの半数混ぜます。そこらへんのスキルはこれからですね。

それにしても、まさかTRITONもこんなにUV 400nmを大盛りにしていたとわ!
これだけのUVが入ってれば、蛍光ブルーも蛍光シアンもひとまず安泰でしょう♪
さすが海洋のパラメータを知り尽くしたメーカーです!
安心してください、履いてましたね(笑)
ただ、450nm不足&470nm過多により、かなり水色が強いので好みは分かれるかも?
LANI PROの方なら450nmもきっちり入ってるので問題ないでしょうが、今回のMACNAでは展示されていませんでした。見たかったなぁ。。。残念。

Maxspect - Razor M15000K

こちらもようやく現物を拝むことが出来ました。
最新Maxspect Razor M15000Kです。

Maxspect Razor M15000K

最新モデルのM15000Kは白LEDを増やしてあるので、確かにかなり明るく見えました!
これなら旧型の暗さを克服出来たかも?
ただ、スペクトルは期待したほどではなかったかな?汗

Maxspect Razor M15000K スペクトル

* 公称スペクトル画像はこちら

測定ポイントによってUV域の波長強度にムラが出ましたが、仮に最大値で比較してみても、公称スペクトルとはかなりかけ離れたカーブを描いてました。
なんかね、400nmはあるけど、420nmが抜けてるような???汗
Maxspectは絶対履いてると信じてたのに!汗
ま、正確なスペクトルは、いずれまた現物を測る機会があればご報告しますね。

Orphek - Atlantik V3

こちらも現物はお初のOrphek Atlantik V3
て言うか、てっきりOrphek Atlantik V2.1Bかと思ったら、最新のV3でした!
で、「パンフレットある?」って聞いたら、「ないからウェブを見てくれ!」って言うので、帰国してから見てみたんだけど、おいこらV3の情報まだ公式サイトに載ってないやないか!笑
だったらもっと詳しく聞いてくれば良かった。。。
別の話題で盛り上がってる場合じゃなかった♪

とりあえず現地で聞いて判ったことは、

  • ワット数が上がって180W→250W (メタハラか!)
  • UV域を単波長LEDで確保するように変更! (UV型白色LEDじゃ無理だし)
  • 結果的に白色LEDの使用数が減って効率も上がった!

あとは、、、忘れた(汗)

Orphek Atlantik V3

おおおおお!!!!!
脱!青白スペクトル!!!
安心してください、履いたんですね(笑)

V3の公称スペクトルはまだ公開されてないので、旧V2.1とスペクトル比較してみます。

Orphek Atlantik V3 スペクトル

* V2.1Bの公称スペクトル画像はこちら

見て見て! ついに待望のUV域が確保されましたよ!
これならRadion Pro/Hydra/Razorあたりとほぼ互角のUV強度がありそうですよ♪
よくぞここに到達されました! Orphek グッジョブ♪
また、V2.1B以前のユーザーにも、何かアップグレード等の対策があれば良いですね。

その他、V3の進化に至る改善と工夫の経緯については、解説すれば長~くなりますが、4月のLED講座を熟読されれば答えは自ずと見えてくると思います。

GIESEMANN - VERVVE

全然ノーマークだったニューフェイスを発見!
GIESEMANN VERVVEです。コレなんて読むの?笑

GIESEMANN VERVVE

写真はUV域が上手く測れてないけど、頑張ってなんとか↓ここまで測りました(汗)

GIESEMANN VERVVE スペクトル

で、色々気付いたこと。

  • レンズがない(リフレクターのみ)ので光量不足の懸念
    →過去のRadionのように、いずれレンズが搭載されるでしょう
  • 公称スペクトルと実測値の差が顕著、グラフも波長がズレてる
    →スペクトルに関するスキルはこれから?と言う感じかな

と言う訳で、今後に期待です。

GHL - Mitras LX

GHL Mitras LXシリーズもお初なんですが、展示中ずっとデモ運転してたので、フル出力時のスペクトルが測定できず。。。汗

GHL Mitras LX

でも、制御元のPCにたまたまスペクトル画面が出てました。
これ見る限り、Razor程度のスペクトルは確保できてるっぽいかな?
ま、でもこれもレンズ非搭載(リフレクターのみ)だったので、今後に期待です。

Kessil - A700

これもノーマークだった新型Kessil A700。しかもスポットじゃなくてシステムライトやん!

Kessil A700

Kessil A700 スペクトル

でも、スペクトルはA360をそのまま受け継いだような感じでした。う~ん。。。

それにしてもKessilっていつも思うけど、なんでいつも400nmが390nmなんだろ?
そのせいで400-410nmが不足しちゃうから、結局400nmも足したくなるし。。。
しかもこの390nmって超弱い。せめて1-2割は欲しいところ。。。
ま、コストとかスキルとか色々あるだろうけど。。。
結局Kessilって、履いてるのか履いてないのか、いまいち。。。汗

SANRISE - Aqua SanRise Plus

SANRISEは、連日ブースで担当者と話し込んでしまって、気づけば写真がゼロ(笑)
その様子がこちらに盗撮されてましたので、ブースの参考にどうぞ(笑)
リュック背負った広い背中の青いシャツが僕です(爆)
仕方がないので、もらったパンフレットのページでも貼っておきます。ウェブはこちら

SANRISE PLUS パンフレット

勿論スペクトルも測ったけど、概ね公称通りでしたよ♪
でもやっぱり保存し忘れた(笑)

SANRISEってSOSCIがやってるブランドなんだけど、昔SOSCIにfacebook友達がいたので、できた頃からよく知ってました。今回、SANRISEのブースに来ていたセールスマネージャーも、当時何度かやりとりしたことがあった人でした。
あとまだオフレコだけど、ようやくSANRISEも日本での市場獲得に本腰を入れてきたようで、既に少し前から国内の某有名企業が動いてます。まだ交渉の行方は判りませんが、正式に国内総代理店が決まれば、高品質の製品が安定供給できるようになるでしょう。僕も影ながら応援すべく、すでに現行製品の改善案もいくつか提案してきましたよ。
等々、話のネタが尽きなくて、SANRISEのブースにはかなり居座ってしまいました(笑)

あ、そうそう。現行SANRISE製品に使ってる各LED素子を見せてもらったけど、通常波長はCree XP-EやXT-Eですが、UV系チップはEpiledsを採用してましたよ♪
チップをズームで見るために、唯一SANRISEブースで撮った写真がこちら(笑)

SANRISE PLUSに採用されてるUV 405nm素子

安心してください、履いてましたよ♪笑
あ、3連レンズもUV対応品でした♪

以上、MACNA2015 LED製品レビューでした。いかがでしたか?

僕の感想としては、どうしてもコストやリスクの兼ね合いがあるので、システムLEDライトでUV系をこれ以上満たすのは厳しいかな?って印象でした。要求対象が限られる点でも、「目的の個体には個別にスポットで補完する、と言うスタイルが望ましい」という見解が多いのかも知れませんね。ただ、数年前に比べれば、当時UV系を採用してなかった各社が、今は全社で最低限のUV量を確保しようという姿勢で取り組んでいますから、ひとまず安心してください、履いてますよ♪と言える時代になったのではないでしょうか?笑

最後に、特に僕からアゲアゲでお伝えしたいのは、

  • TRITONのLEDには、UV 400nmがてんこ盛りであ~る♪
  • Orphek Atlantikは、V3からUV域が確保されて~る♪

この2点かな。

次回以降は、MACNA2015番外編をお届けする予定です。

こちらのエントリーもどうぞ♪

MACNA2015:プレゼンテーション

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■MACNA 2015 目次

今回は講演の様子です。
講演は全部で24ありました。でも拝聴出来たのは7-8くらいかな?
ま、正直僕のにわか英語力ではサッパリでした。。。泣
でも幸い少し写真を撮ってましたので、なんとか雰囲気だけでもご紹介しましょう♪
但し、プロジェクタに映されたスライドを撮影したモノなので、写りが悪いのはご勘弁を。

スピーカーの皆さんや講演スケジュールは下記リンク先(公式サイト)をご覧ください。

9/4 10:00~
John Coppolino (ジョン・コッポリーノ)
“Building an SPS Monster”

この日は彼の水槽システムSPS MONSTERの構築から運用までの解説。
実際にスイハイしてきたので、後日番外編でご紹介しますね♪

John Coppolino スライド1

John Coppolino スライド2

もうね、規模が水族館並みなので、溜め息しか出ませんよ。。。汗

9/4 12:00~
Kevin Kohen (ケビン・コーヘン)
“Unusual Fishes for Smaller Reef Aquaria”

彼は海水魚にとても詳しいLiveAquaria.comのディレクターです。
この日はリーフタンク向けのレアフィッシュの紹介でした。

Kevin Kohen スライド1

Kevin Kohen スライド2

Kevin Kohen スライド3

Kevin Kohen スライド4

魚マニアにはたまらないでしょう?
ディープダイブのコストやまめな魚の減圧を踏まえると、あの価格はやむを得まい。。。

9/5 8:30~
Dr. Sonia Rowley (ソニア・ローレイ)
“Gorgonian Corals in the Twilight Zone”

彼女はヤギ目が専門で、無脊椎動物の博士号を持つ研究者です。
この日はトワイライト・ゾーン(有光層最深部)のヤギ目の研究発表でした。

Sonia Rowley スライド1

Sonia Rowley スライド2

Sonia Rowley スライド3

Sonia Rowley スライド4

Sonia Rowley スライド5

水質による反応や変化を見るには、これくらいやらないと傾向が掴めませんよね。
求めるべきは、成果の曖昧な少数の好例ではなく、多数に於ける平均値ですから。

9/5 9:30~
Sanjay Joshi (サンジャイ・ジョシ)
“Reducing Electrical Use in Reef Aquariums”

ペンシルベニア州立大学の教授で、アクア界でも大変有名な博士ですね!
この日の講演は、水槽運用に於ける電力コストに関するトピックでした。

Sanjay Joshi スライド1

Sanjay Joshi スライド2

Sanjay Joshi スライド3

近年のアクアリウムは照明のLED化、ポンプのDC化など、省電力に貢献するアイテムが台頭してきましたから、これらを使わない手はありませんね。

Sanjay Joshi スライド4

Sanjay Joshi スライド5

Sanjay Joshi スライド6

途中、彼の水槽動画も紹介されたので、慌てて撮影してみましたがブレブレ。。。汗
それでも無いよりマシかと、試しに公開許可を打診したら、元ファイル頂きました♪
Thank you so much Sanjay !
そのうち、容量の関係でお勧めのところを1分だけ切り取ってご紹介します。音は無し。

照明も現在はLEDオンリーで、管理も基本的に換水のみですが、どのサンゴも生命力が強く感じられて、色彩の濃さ、成長具合、どれも非常に素晴らしいです!

9/5 13:30~
Julian Sprung (ジュリアン・スプラング)
“Palytoxin: Are You Experienced?”

Two Little Fishiesのオーナーで、The Reef Aquariumの著者のひとりでもあります。
今回のテーマはパリトキシン(海産毒素)の危険性についてのトピックでした。

Julian Sprung スライド1

Julian Sprung スライド2

すみません。講義内容がうまく聞き取れてませんでした(汗)
恐らく、毒素自体の生体への影響ではなく、人体への影響を危惧する内容でしょうね。
Wikiによると、パリトキシンはフグ毒のテトロドトキシンよりも強く、加熱しても毒性は変わらず、有毒渦鞭毛藻により生産され、それを取り込んだスナギンチャク、そしてそれを補食するアオブダイ等の魚へ蓄積されているとのことです。

この他にも朝から夕方まで連日著名人らによる講演が目白押しでしたが、すべては拝聴できませんでした。。。ま、そもそもヒアリングで転けて、スライド眺めてただけでしたが(泣)
もっと英語力を高めて、いつか聞き取れるようになりたいなぁ。。。

ところで、マリンアクアリスト最新刊77はもうご覧になりましたか?

マリンアクアリスト77

JohnのSPSモンスターに負けず劣らずのシステムが盛りだくさんですよ♪
まさにドリームタンク!!!
こうしたデータはビギナーさんだけではなく皆さんにとっても良いヒントになるでしょう。

次回は、、、いよいよLED製品のレビューかな♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

MACNA2015:ブース

この記事を含むタグの全記事リスト: MACNA 出張 海外

■MACNA 2015 目次

今回は会場の写真をご紹介します。
MACNA 2015がどんな雰囲気だったか、ぜひ皆さんも味わってください♪

MACNA 01

MACNA 02

MACNA 03

MACNA 04

MACNA 05

KICKSTARTERMindStream。カルシウム、マグネシウム、酸素、pH、アンモニア、ポタジウムなどがモニターできる優れもの♪

MACNA 06

フラグの販売ブースもあちこちで見られました。蛍光タンパク!蛍光タンパク!笑

MACNA 07

SENEYEのスペクトル分解能は、たったの3ポイント(RGB)だと聞いてショボーン(汗)
せめて10ポイント以上の受光素子使ってどこか作ってくれないかなぁ~。。。

MACNA 08

MACNA 09

ナイター照明に良いかも♪

MACNA 10

オーランドで開催されたMACNA2010寄せ書き状態になったソファだそうです。
フレームエンゼルの隣には「BlueHarbor KOJI WADA」も(笑)

MACNA 11

REEF GEN

MACNA 12

ORA

MACNA 13

MACNA 14

日本が誇る世界ブランドHikari

MACNA 15

たまに通販でお世話になってるAquarium Specialty

MACNA 16

その他、Reefs.comReef2ReefReefBuildersなどお馴染みのコミュニティサイトのブースもありましたよ♪

続いて、個人的にテンションが上がる(笑)LED製品のメーカーブース。

TRITON。今回のメインスポンサー。

TRITONブース

Maxspect。スポンサー。

Maxspectブース

CoralVue。スポンサー。

CoralVueブース

AI。スポンサー。

AIブース

EcoTech Marine。スポンサー。

EcoTechMarineブース

Orphek

Orphekブース

GHL

GHLブース

ELOS

ELOSブース

以上、ブースの雰囲気が伝わったら幸いです♪
その他のブース一覧はこちら

次回、講演の様子、LEDライト、その他番外編などを順にご紹介していきますね。

こちらのエントリーもどうぞ♪