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ライブロチェック:添加する硝酸塩

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さて、本番開始にあたり、実験バケツに添加する硝酸塩について、手順をまとめておかなければなりません。前回のヒゲゴケ処理バケツの硝酸濃度を今一度確認してみました。

ヒゲゴケ処理バケツの硝酸塩濃度

普通にLow Rangeで測ると、今ひとつハッキリしません。25ppm~50ppmくらいかなぁと言う感じ。なので、High Rangeで計り直してみました。その比較が上の写真です。尚、写真では比色が判りづらいですが、僕の目視ではおよそ25ppmのようです。

と言うわけで、今準備されている各バケツの状態は、

  1. ライブロチェックバケツ - 海水5L - 硝酸 0ppm
  2. ヒゲゴケ処理バケツ - 海水5L - 硝酸 25ppm

で、ヒゲゴケバケツからどれくらいの海水をライブロバケツに添加したら良いのか考えます。とりあえず目標値は、手持ちの硝酸試薬で判別可能な下限値として、2.5ppmくらいを考えています。
添加先のバケツは0ppmなので、単純にヒゲゴケバケツ5Lの25ppmをどれだけ希釈したら2.5ppmになるのか? と言う考察でいけそうです。10倍です。
幸いどちらのバケツも5Lなので、500ccを添加する計算になります。

ただ、10cm角のライブロック1ヶに、硝酸塩2.5ppmの海水5Lを処理させるのは、キャパ的にどうなのか? と言うのがいまいち判りません(汗)
また、どれだけの時間を要するのかも見えません。一ヶ月で足りるかしら?
と言うわけで、1ppmでいこうと思います(汗)
計算的には25倍希釈の200ccになります。

そうなってくると、うーん。ホビー試薬で1ppmと0ppmを比べるのは無理があるなぁ。。。もう少し分解能のある試薬を用意した方が良さそうですねぇ。。。
ラモッテの試薬ってまだ売ってんだろか。

ラモッテの試薬(10年前)

写真は10年前に使っていたラモッテの硝酸態窒素(左)とリン酸塩(右)の試薬。NO3-Nは0.25ppmから、PO4は0.05ppmから測定が可能でした。
まさか、と思って押し入れ探してみたけど見つかりませんでした。ま、残ってたとしても10年前の試薬ですけど(苦笑)
とりあえず「ラモッテ」とか「Lamotte」とか検索してみたけど見つからない。。。

そんな中、ライブロ・リハは本日で4日目ですが、いつものように硝酸チェックをしたら、さらにもうひとつの不安材料が・・・(汗)
始め、「あぁ、今日もライブロ・リハは硝酸ゼロかぁ」とのんきに構えていましたが、ふと、違和感を覚え、水槽の硝酸濃度と比較してみると。。。!?

8/27 ライブロチャックと水槽の硝酸塩比較

すみません。これって、ゼロと言うより、紫に近づいて見えません?(汗)
カラーチャートでは、薄い紫はLow Rangeで2.5ppmとなっています。
もしこれが紫に近づきつつある状態だとしたら、もしかして0.数ppmほど出ちゃってる???

やはり今週いっぱいはリハーサルが必要なようです。
ちょっと雲行きが怪しくなってきました。。。

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ライブロチェック:リハーサル開始

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ライブロチェック開始です。

ライブロチェック・リハーサル開始

本日8/24 AM1:00頃、下記行程1.を開始しました。リハーサル部分です。
これは念のためライブロックから硝酸が出てこないか監視するための毒抜きの意味です。
とりあえず今週いっぱいは硝酸を監視し、出てこないようなら行程2.に移ります。
予定ではこのキュア中に硝酸は出てこないだろうと予測しています。
だって約一年間、ずっと硝酸ゼロの水槽に収容されていたライブロックですもの。
尚、採れたてのライブロックで実験する場合には、付着生物や腐敗物のキュアが完了すれば、すぐに取りかかれると思います(とは言え硝酸の確認は必要)。あくまでも今回の毒抜きは、水槽で使用していたから、と言う意味です。硝酸ゼロの水槽だったけど念には念を入れて。

作業工程は以下の通り。

ライブロチェック実験行程(決定)

  1. バケツに人工海水5Lとライブロックを入れエアレーション - 本日開始
  2. 数日監視して、もし硝酸が出たら、換水やエアレーションの見直し
  3. 硝酸ゼロの推移を確認できたら次項↓を実施、それまで上記↑繰り返し
  4. 同バケツへ若干の硝酸濃度を与え、一ヶ月程度の硝酸濃度監視

ライブロチェックの目的

ライブロックだけで、本当に還元も得られるのん? と言う疑問から。
最終的に投与した硝酸が消滅すれば、目標達成です♪
万一硝酸が消滅しなければ、あるいは上昇するようなら、後日入荷間近のライブロックを用意してリトライするっきゃない!
但し、ROが無いので水道水(硝酸ゼロ確認済み)を使いますが、このことが結果に微妙に影響を及ぼす可能性も考えられそう?

実験期間中の条件

ライブロック W10×H6×D8cm程度
照明 蛍光灯ランプ13W(白熱灯40W相当) + タイマー日照設定
水温 開始時25.5℃ (室温任せ/約25~28℃前後)
比重 開始時1.025
海水 人工海水 (テトラ マリンソルト)
エアレーション 常時 (ライブロックに当てないこと)
添加する硝酸塩 ヒゲゴケ実験の海水を適量投与します (2~3ppmを目安)

* 実験期間中の蒸発分は随時水道水を補給 (水道水の硝酸ゼロは確認済み)
* 照明タイマーの点灯時間の設定は、AM6:00~PM6:00の12時間
* エアレーションは、やや強めで開始、様子を見て適宜調整予定

スターターキット

ライブロチェック・スターターキット

使用するライブロック

使用するライブロック

予定では、このライブロックからの硝酸流出は無いはずですが、これがもしある程度の硝酸濃度の水槽に入っていたものなら、行程1.の念入りなキュアが必要だと思います。
でも、あまりに高濃度の硝酸に浸っていたライブロックなら、アク抜き以前にライブロチェック自体に適さないかも知れません。いわゆるデッドロック化している場合が懸念されるためです(和田さんのブログ参照)。これは魚水槽や強制濾過のある水槽では特に起こりがちな現象ですので、なるべく硝酸がゼロを推移している水槽のライブロックを使用しましょう。ちなみに デッドロックの判断基準は微妙(?)ですが、石灰藻が剥げていたり変色しているモノは避けたいところです。

尚、写真のライブロックは、海藻がかなり生い茂っていたり、水槽で1年使用していたもの(更に入手前のストック期間も考慮が必要)であるため、採れたての新鮮なライブロックに比べ、実験結果にある程度のブレも予想されます。あるいは予想外に硝酸上昇が見られるかも知れません。
本当は新鮮なものでテストしたかったけど、それは次の機会に回します。

では、引き続きご報告していきたいと思います。

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ライブロチェックの前に

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以前から宣言しているライブロチェックですが、ちょっと今バタバタしているので、週末~週明けまでには開始したいと思っています。でも、その前に、この実験の目的の意図を明確にしておきたいと思います。(誤解している方がいそうなので)

ライブロチェックの一番の目的は、これまで信じて疑わなかったライブロックの還元能を確認するためです。初めてベルリンシステムを立ち上げた際に聞き及んでいた「ライブロックの意味」を、今ここで改めて実感しよう♪と言うものです。

当時、ネットや書籍、先輩方から教わったライブロックの意味とは以下のようなものでした。

ライブロックは表層で硝化を行い、内部で還元を行うため、発生した硝酸を窒素に返す「脱窒」が得られる → ナチュラルで低栄養塩を実現する必須アイテム

勿論、付着生物による生物層の実現や、生体への飼料供給源としても大きな役割を果たしますが、まずは水質処理としての意義を確かめたいと考えています。
砂に関しては今回は除外します。(既に明確な結果を得ているので)
最終的には実用に見合った処理量がこなせるかどうかまで追求したいところですが、とりあえずは「能力の有無」として、その存在を確認することが目的です。

この発想に至るまでの経緯としては、前回のヒゲゴケ実験にて二次的に遭遇した、処理層(バケツ)での硝酸塩の上昇がきっかけです。ライブロックが脱窒するなら、どうして硝酸塩が消えていかなかったの? と言う疑問からです。勿論、ライブロックの処理速度、許容処理量、色々と考慮すべき点があるので、現時点でもライブロックの処理能は疑っていませんし、結果を出すための条件にも入念な検討が必要です。

但し、注意していただきたいのは、今回の硝酸塩の純粋な発生源がライブロックだったとは全く思っていません。あくまでも、分解されたヒゲゴケや、ヒゲゴケの分解用に投入した微生物・小型甲殻類の死滅によるものだと認識しています。
また、海綿・海藻等のライブロックの付着生物の腐敗が絶対にゼロだったとは決して言い切れませんが、投入前の状態から推測して限りなくゼロに近いと思います。(尚、死滅した微生物類の中にはライブロック由来のものも含まれますが、投入量の比ではありません)

以上のことを改めてご理解の上、以降のライブロチェックをご観覧くださいませませ♪

今一度、ライブロチェックの方法を記しておきます

ライブロチェック実験内容(暫定)

  1. まず人工海水にライブロックを入れエアレーションで数日程度の硝酸監視
  2. もしこの条件で硝酸が出てくるようなら、換水やエアレーションの見直し *2
  3. 硝酸ゼロの推移が確認できたら以降↓を実施、ダメなら上記↑繰り返し
  4. 別のバケツに5L程度の海水を入れ、若干の硝酸濃度を与える (2~3ppm) *1
  5. 上↑のライブロックを入れる (砂は入れない)
  6. 蛍光灯で良いので、何らかの光源を与える (タイマーで日照条件に)
  7. 撹拌はエアレーションのみ *2
  8. 一ヶ月程度実施し、定期的(最高で毎日)に硝酸を測定する

*1: 尚、設定する硝酸塩濃度は、もう少し検討の末、変更する可能性があります。
*2: また、エアレーションもライブロックをかすめるべきかどうか、まだ悩んでいます。
何かアイデアやご意見があれば、お聞かせください。

もし可能であれば、皆さんの参加も大歓迎です。
むしろご協力をお願いいたします。
万一、上記の手順の意図が判らない場合はお気軽にご質問ください。

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