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フルスペの水深スペクトル

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先日、ブルーハーバーに行った際に、プチ実験をしてきました。
前々から調べてみたかったんですが、なかなか機会に恵まれず、そして最近は記憶力も劣化してるので、なかなか思い出せず。。。汗
でも、今回はなんとか思い出しました!

フルスペ水槽の水深スペクトルの変化を測定してみよう♪

あー。思い出して良かった(笑)
でも、急遽思い出したため、何の下準備もなく。。。
それでも、幸いブルーハーバーにはUPRtek MK350WiFiコントロールキット、そして防水ケースがあるので、まあなんとか簡易実験は実現できました♪

いざ実験!
なかなかのザックリぶり♪笑

フルスペ水槽の水深スペクトルの測定風景(笑)

その前に注意点ですが、

  • 防水ケースに入れてるので全体的にUV域がややロスしている
  • ミドリイシを避けながら測定している
  • 測定位置や角度が測定毎に中心から微妙にずれている
    (灯具下の測定位置によって波長分布が厳密に異なる)

などなど、かなりアバウトなメガネで見てくださいね(笑)

まず、上記写真のような感じで測定した結果、以下のようになりました。
上が波長強度分布、下が相対スペクトル比較です。

水槽内のガラス面反射あり

スペクトルの言及の前に、まず光量について解説しておきます。
まず、この各照度は比視感度フィルターが反映されたJIS照度です。よく見かける安価な照度計での値とは性質が異なります。あれだと多分3-4万ルクスと表示されるレベルです。

ところで、ご覧の通り面白い結果になりました。
なんと、この条件だと水深30cmの光量が水深20cmより上回ってしまいました(曝)
なぜか?
もしかして、水槽内のガラス面の反射光が集中して局所的に明るくなってる???
と言う仮説の元、今度は前面ガラスの内側に黒いシートを貼り付けて再度測定!
そしたらこうなりました↓

水槽内のガラス面反射なし

ほほお!!!
今度は水深に応じて見事に段階的に光量が減衰しています!!!
なるほど、、、ガラス面の反射ってバカにできないんですね。。。
てことは、思うほど多灯しなくても光はガラス面の反射で水槽内を回ってるのかな?

話をスペクトルに戻しますが、ご覧の通り、450nmや475nmあたりに測定位置の差異による誤差がやや含まれるモノの(特にムーンの450nmの有無が大きく出る)、全体のスペクトルはほとんど変化がありませんでした。ただ、400nmの変化量に関してだけは水深によるロスと見なせそうですが、それにしても非常に微々たるモノでした。

よって、フルスペの水槽に於いてのスペクトル変化はほぼ無しと見て良さそうです♪

また、これは似たような集光レンズを持つ他のLED製品にも言えると思われます。
但し、メタハラや蛍光灯などはもう少し減衰量は大きいかも知れません。
それについては4年前に実験結果を示していますので参考にどうぞ。

以上、水深によるスペクトル変化は、水槽では心配ご無用のようですね♪

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アグラオネマの照明

ブログ エイジ 21:00 コメント2件
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LEDスペクトルデザイナー、ついに観葉植物の世界にも進出か!?笑

昨年の話ですが、「アグラオネマの照明が欲しい」と依頼を受けました。
あぐらおねまってナンジャラホイ?汗

アグラオネマ (まんじゅういしさんからお借り)

* 画像はまんじゅういしさんから拝借

アグラオネマは熱帯の森林の日陰に生息する植物で、あまり強い光は要らないとか。
とは言え、日陰に差す太陽の木漏れ日も当然フルスペクトルなので、例え光量は控えめで良いとしても、スペクトル設計は妥協せず最高のお持てなしで望みたい!
あわよくば、あの空の下と同じように、スクスクと満足げに育ってくれれば言う事なし!
ならば、やはり目指すは一般的な光合成色素の吸収スペクトル実現でしょうかね。

光合成色素の吸収スペクトル

アグラオネマの光合成色素がクロロフィルaかクロロフィルbか判りませんが、とりあえず陸生植物の成長に関しては、青の波長は400-470nm、赤の波長は640-680nmあたりをカバーすれば対応できそうに思えますけど、果たしてどうだろう?

そこで、念のためアグラオネマの吸収スペクトルも測ってみました。
特にアグラオネマはトリカラー(Tricolor)と言う3色のグリーンの迷彩模様が売り?ですが、その維持や鑑賞を考えても各色部分の吸収スペクトルを知っておくことは有意義です。
但し、クロロフィルを直接測定することは僕の設備上無理なので(汗)、あくまで葉の表面色としての吸収スペクトルを見てみることにします。

アグラオネマの葉の緑色の濃淡ごとに反射スペクトルを測定

もっとも薄いグリーン部分をGreen 1、中間のグリーンをGreen 2、もっとも濃いグリーンをGreen 3と定義し、それぞれを複数の部位で測定し、平均値を探ります。

緑色の薄い順にGreen 1/Green 2/Green 3と定義

まず、Green 1の反射スペクトルから算出した吸収スペクトルです。

Green 1の吸収スペクトル

続いて、Green 2の反射スペクトルから算出した吸収スペクトルです。

Green 2の吸収スペクトル

そして、Green 3の反射スペクトルから算出した吸収スペクトルです。

Green 3の吸収スペクトル

それらを比較してみると、、、

Green 1/2/3の吸収スペクトル比較

先述のクロロフィルのような明確な特性は判りませんが、少なくともそれぞれの吸収ピークはおよそ読み取ることができました。

Green 1シアン500nm/ディープレッド670-680nm
Green 2シアン490nm/ディープレッド660-670nm
Green 3シアン500-510nm/ディープレッド660nm

やはり、クロロフィルの吸収スペクトルと大きく異なる事も無く、目指すは一般の光合成色素のフルカバーで対応できそうです♪
ま、それが大変なのですが(汗)

で、出力はさほど求められないので、手始めにバイタルウェーブをベースにLED素子の換装を試みることにしました。ただ、設計だけならスペクトラを使えば簡単にシミュレーションが可能ですが、実際にはLED素子の厳密な出力、波長誤差、実装レンズの特性などが影響し、完成品の色温度や演色性、スペクトルは微妙に異なってきます。従って、結局はひとつずつLED素子を実際に換装していって、測定結果を確認していくしかありません。なかなか地道な作業になります。

こうして、バイタルウェーブ・リーフ(葉)製作プロジェクトは静かに幕を開けました。
それが去年の12月の話。。。

バイタルウェーブをベースに何度もスペクトルデザインを試作...

その後、スペクトルシミュレーション→実装→光学測定、の繰り返しです。
途中、必要な波長を得るために何度もLEDメーカーへ新たな素子を特注したり。。。
そして、延々と試作を繰り返すこと3ヶ月、試作回数は実に14回。。。
ようやくゴールが見えてきました♪

ようやくそれっぽいのが完成♪

色温度はやや高くなりましたが、日陰なので10000Kなら許容範囲でしょう。
演色性はRa91をマーク!
なによりこのスペクトルを見てください♪

完成品のスペクトル分布

太陽も思わず嫉妬するフルスペクトル!!!笑

そして、お気づきになられましたか?笑
そう。なぜか波長ピークが10箇所もありますぜ???
バイタルウェーブのLED素子は7ヶしかないのにホワイ???

はい。実は先日のデュアルチップLED素子を贅沢にたっぷりと使いました♪
なぜあんなに多様なデュアルチップを作っていたのかこれでお判りですね(曝)

バイタルウェーブ・リーフのLED素子構成

スペクトル合成時の波長強度を分散する意味でも、シングルチップとデュアルチップの使い分けは非常に有効なんですよ。

そうして完成した、バイタルウェーブ・リーフ(葉)がこちらです!

1.023worldオリジナル、バイタルウェーブ・リーフ(葉)

ベース筐体込みで2万円位になっちゃいましたが(曝)
だって、ディープレッド680nmのLED素子だけで4000円くらいするんだもん!
ま、巷じゃ何万で売ってますから、これでも激安ですけどね(汗)
それに、この680nmチップはドイツ製ですぜ!(残りのチップは全てEpileds社製)
そこまでして680nmを入れる必要があったのか?
と聞かれたら、答えはハ~イ~です♪ (タラちゃん風)
680nm素子入りの植物育成LEDスポットって、もしかして世界初なのかしら?
660-670nmはよくありますけどねぇ。。。

そして、完成品の光合成色素カバー率がこちら。

バイタルウェーブ・リーフの光合成色素カバー率

光合成色素が泣いて喜ぶフルスペクトル!!!曝

しかも、植物育成ランプにありがちなピンク照明(笑)ではなく、日陰でありながら高演色な観賞性も見事に実現した色温度10000K高演色Ra91、そして極めつけは葉の緑が引き立つようにグリーン530nmだけはシングルチップで波長強度を確保した上での、この見事なフルスペクトルです♪

まさに植物にとっての太陽の恵みが屋内に降臨~♪

特にこの530nmの調達には本当にこだわりました。何度か入手した素子はどれも520nm前後ばかりだったので、LEDメーカーに執拗に(汗)にお願いして探してもらい、結局530nmのLEDチップだけわざわざ台湾から調達して頂いたのです(苦笑)

成長・色維持に関してはこれからですが、ひとまず発色に関しては絶賛を頂きました!
あとは、アグラオネマ本人にも満足してもらえたら嬉しいなぁ~♪
ま、自信満々ですけども~笑

以上、かなり駆け足でザックリとお送りしましたが、ご用命はメールにて承ります。

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のび太のスペクトル

この記事を含むタグの全記事リスト: スペクトル 水族館

のび太自身のスペクトル?
ではなくて、”のび太の宇宙開拓史” 的なフレーズね(笑)

facebookでは軽く触れただけでしたが、思いのほか楽しめたのでご紹介しておきます。

この中の「光と色のふしぎ」がなかなか面白かったですよ!

ドラえもん もっと!ふしぎのサイエンス VOL.6

虹の仕組み、光と色の三原色、昆虫の構造色、可視光線・紫外線・赤外線、
そしてオワンクラゲの蛍光タンパクまで出てきて、こちとら気分が高まるぅ~っ!
ちなみにオワンクラゲは、緑色蛍光タンパクの下村先生とのエピソードで有名な加茂水族館が撮影協力とのこと。これまた気分が高まるぅ~っ!笑
はい。最近SPECのドラマと映画をちょうど全制覇したところです(曝)

オワンクラゲのGFP

これは是非とも子どもに読ませたい!
・・・子どもいないけど(汗)

分光器のスペクトル

ホラ! どこかで見たような分光器のスペクトルが出てますYOっ!
これは一体どこのLEDスペクトルデザイナーが撮影協力したんだろぉ~♪曝

それは良いとして、
そう、のび太くんでも“同じ白い光でもスペクトルが違う”ことを理解できましたね!
じゃ~我々アクアリストも 「波長ムズカシイ~」 なんてもう言ってられませんよ?
特に色揚げの大部分を担う蛍光タンパクは波長の理解なしで語れませんからね♪
でも蛍光タンパクは法則さえ判ればトライ&エラーは至ってシンプルなんです。
最近、それが少しずつアクアリストに浸透してきたことに手応えを感じているところです♪

ところで、もっとも楽しかったのは、付録の空飛ぶダブルプロペラドラえもんでした!
手回しの発電機をグルグル回すと、それに応じてドラえもんが空を飛びます!笑

どらえもん もっと!ふしぎのサイエンス VOL.6 付録のおもちゃ

栗スケさんの良いオモチャができました(笑)
でも、発電機回し続けないと飛び続けないので、結構しんどいです(曝)
facebookにて動画を公開中~♪ (←見れるかな?)

これだけの内容で、こんな豪勢なオモチャまで付いてたら、¥2,200円なら買いでしょ?

PS:
手回しの発電機回してもドラえもんがうまく飛ばない際は、ケーブルを一旦切断して逆に繋ぎ直してみてください。僕のはそれで直りました。発電機の結線は完成品なので、きっと付録の業者が結線ミスしたんでしょう(汗)

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