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Mazarra特集:フルスペ♪

ブログ エイジ 01:40 コメント0件
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今回でMazarra特集も最終回となります。
これまでの記事はこちら。

  1. Mazarra特集:見える部分 - 5/11
  2. Mazarra特集:見えない部分 - 5/12
  3. Mazarra特集:駆動電流 - 5/18
  4. Mazarra特集:入れ違い - 5/24
  5. Mazarra特集:汎用スター基板 - 5/27
  6. Mazarra特集:代替え素子 - 5/29
  7. Mazarra特集:フルスペ♪ ←今日ここ

え? お金とれたかな?笑

今回で最後なので、とっておき超絶バリバリのフルスペMazarraを大公開っ!?
・・・と言いたいところですが、今回はお手軽簡単フルスペにとどめたいと思います。
何故って?
だって、答え出しちゃったらおもしろくないじゃん。
道は示したので、あとは皆さん各々で楽しんで組んでください♪
完全フルスペは、あ・な・た・次・第!

と言う訳で、今回のレシピです。

Mazarra P+420 → フルスペ例変更内容

ベースは、Mazarra P+420 2011年秋モデル。
換装LEDは400nmと500nmの僅か4ヶのみ。予算も3,000円程度(送料は別)
勿体ないので420nmは純正のままでいくプランです。せっかくトリプルチップだし。
そして、明るすぎるAチャンネルの白LEDの駆動電流を1500mAから1000mAに落とすのもミソです。それだけで本体の消費電力を70W→60Wへ省エネを実現♪
今年の夏の節電に間に合った~♪

ビフォー。

Mazarra P+420のLEDパターン

アフター。

Mazarraフルスペ例のLEDパターン

お勧めのProLightの400nmと、純正の400nmの明るさの違いは一目瞭然ですね。400nm前後の波長はちょっとずれても人間の目には大きく違って見えるのですが、この両者は共にジャスト400nmなので、見た目の明るさの違い=実光量の違い、と言えます。

さあ、結果や如何に!?

Mazarraフルスペ例の各チャンネルスペクトル

AとBチャンネルを足して白チャンネル、CとDを足して青チャンネル、てところです。

Mazarraフルスペ例の放射照度 vs メタハラ&他LED

純正(下の表の緑色の波形)と比べて、見違えましたね♪
お手軽簡単フルスペと言えどもバカにできませんよ!
出力を抑えた分、どうしても光量は落ちましたが、400nm盛り、440nm盛り、500nm盛りの関係を見てください。もう少し475nmを強化できれば、見事な水深15Mだと思います。フルスペほど色揚げには特化してませんが、極めて自然な光環境が再現できていると思います♪

さあ、あとは、皆さんの腕次第です!
LEDスペクトラでじっくり試行錯誤して、夢のMazarraフルスペを叶えてください♪
僕も機会があったら、今度は本気のMazarraフルスペに挑戦してみますね。

Mazarra特集、おわり

こちらのエントリーもどうぞ♪

Mazarra特集:見えない部分

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さあ、ドキドキするタイトルです。。。
「見えない部分」ってなんだ!?
それは・・・
はい、前回の分光光度計を使った、Mazarraスペクトル測定の結果発表で~すっ!
きゃぁぁぁ~っ!!!

でも、ご安心ください。
元々判ってた以上に許容外の新事実は特にありません(汗)
事前にLEDスペクトラで計算していた、ほぼその通りのスペクトルでした♪
むしろ、感心した点もちらほら?
なので、純粋にMazarraのスペックを堪能できると思います♪

Mazarra vs メタハラ :光量&スペクトル比較

いやぁ、マジ光量だけ見る分には、ホントにもう150Wクラスのメタハラなんて目じゃない!
それに、UV系やシアンは仕方ないとして、全体のスペクトルはそこまで悪くありません!
これならUV系からの蛍光励起がやや弱い点を除けば、サンゴも余裕で飼えるはず♪
Maxspectはもっと自信を持ってスペクトルを公開しちゃいなさい!

光量&スペクトル比較:Mazarra vs メタハラ

それより気になるのは、PとP+420の勝敗の行方。。。
こうやって測ってみて初めて判ることですが、実はP+420に採用されたXMLやRoyalBlueは、内蔵された青チップのピーク波長がいずれもかなり低く、ほぼ440nmを中心にした帯域を持っています。一方、Pの方は普通に450nm程度の帯域なので、ただでさえ420nmを強化しているP+420と比較すると、P+420の方は420-440nm間の補完率がかなり高くなっていることが判りますね。ま、その分、450-480nm間の強度はだいぶ痩せてしまってますが、ここら辺の補完は市販ランプでも容易ですからね。
そして、Pに足りない420-440nmの不足を見て、あのことが納得できました。そう、最近Mazarraの最新LED素子ラインナップに新設された435nmの存在意義です。なるほど、そういうことか。確かにこれ見る限り、Pには435nmの補完は必要ですね。P+420には要らなそうだけど。

Mazarra P+420 vs P:各チャンネルの光量とスペクトル

続いて、Mazarraの各チャンネル毎の光量とスペクトルを見ていきます。
一番上が放射照度比較、個別スペクトルは相対グラフです。
まずはP+420から。

各チャンネルの光量&スペクトル比較:Mazarra P+420

420-440nm間の強度がムラ無く続くのは、420nmが綺麗に420nmを叩きだしているからでしょう。波長だけ見れば、400nm、420nm、440nmの連鎖は見事なもんです。ただ、400nmにしろ420nmにしろ、絶対強度の低さは否めません。ここをしっかりクリアしないと、競合から抜きんでるのは難しいかな。。。

次はP。

各チャンネルの光量&スペクトル比較:Mazarra P

ホントにBとCが同じなのが勿体ない。。。これなら3チャンネルでええやん(汗)
そして案の定、435nmを入れたい衝動に駆られるスペクトルです。。。
ま、とは言えさすがデュアルチップのUV系素子を採用するだけあって、400nmの強度はP+420を上回ります。
あり?
だけどなんか変。。。410-420nmも入ってるはずだけど、存在感がない気が・・・?

Mazarra P+420 vs P:各LED素子の光量とスペクトル

では、さらに分解して、各LED素子単体での光量とスペクトルも見ていきましょう。
グラフの上が相対スペクトル、下が放射照度を加味したスペクトルです。
まずはP+420から。

採用LED素子スペック:Mazarra P+420

400nmは見事に400nm、420nmも見事に420が出てます。
XMLのピークも440nm、RoyalBlueも445nmあたりでしょうか。
これなら波長は綺麗に繋がりますね♪

続いて、P。

採用LED素子スペック:Mazarra P

実は400-410nmは400nmちょい、410-420nmも410nmちょいのようです。これじゃ足しても410nmにひとつ山ができるだけですね。しかもXMLもRoyalBlueもピークはほぼ445nm。道理で435nmが必要な訳だ。。。

ちなみに、400nmも420nmも、P+420/Pともに光量が大差ないのは、デュアルチップ・トリプルチップに関係なく、駆動電流が各チップに分流されるため、素子合計で見ると1チップを同じ出力で駆動した値と近似値になるからです。て事は、チップ数がいくつあっても、似たような光量ランクのチップであれば、トータルで1チップ分の光量になるだけなので、思うほど光量は伸びません。なので、デュアルチップ・トリプルチップのメリットを生かすには、より光量ランクの高いチップを採用しないと、何ワットで駆動しようが光量は伸びません。それを理解して、Maxspectはもっとチップにコストを回しましょう♪
(あるいは光量アップが目的では無く、単に耐性アップが目的なのかも?)

ん? 待てよ?
現行のP+420もZT社420nmからこの410-420nmに切り替えたのなら、あ、P+420も今後は435nm追加しないとあかんやん。。。なんてこった。。。16素子しかないのに。。。何を犠牲にすべきか。。。いっそ、410-420nmを端折るか?

そう言えば、期待のRebel ESのRoyalBlueの光量ですが・・・
ノーマルRebelとあまり変わりませんでした(汗)
でも逆にノーマルのままのはずのBlueの方が、逆に何故か少し伸びてました。
ま、LEDは素子毎にある程度のバラツキがあるのは仕方ないので、ご理解ください。

Mazarra P+420 vs P:Cree XMLの光量とスペクトル

さて、ここまでで何かお気づきの方はいますかしら?
気づいた方は鋭いっ!
そう、このP+420とPとでは、採用されているCree XMLの色温度が全然違いました。
なんと、P+420はより青白い8000K程度、Pはより黄色い5000K程度だったのです。
以下は、僕の手持ちのDXで買ったXMLとの比較スペクトルです。

採用LED素子スペック:Cree XML

話はそれるが、まず初めに驚いたのは、DXのクオリティだ。大して期待もせず買ったXMLだったが、改めて通販ページを見ると、このXMLの製品 コードはXMLAWT-0-1A0-T60-00-0001となっていて、これをCreeのbinデータから色温度を算定してみたら、見事に 6500-7000Kだった。なんと今回の測定結果と一致したのだ!
凄ぇ。。。DXなんて、てっきり適当なモノ売ってるのかと思ってた(失礼)けど、ちゃんとデータ通りのモノ売ってたのかぁ。。。ちょっと感動♪笑

話を戻して、この測定結果を見て沸き出でる疑問は、

  • P+420のみ高い色温度にこだわったXMLを採用したのか?
  • 単に新旧の時期の違いか? 現行はP+420も黄色いのか?

うーん。。。420nmの変更を考えると、XMLだけこだわり続けてる可能性は低いかな。。。となると、現行のP+420も黄色っぽい5000K程度のXMLなのかな?

あり? 待てよ?
最新LED素子ラインナップでは、XMLは8000K決め打ちで記載されてたような・・・?
実は5000-8000Kの幅があるのかな?
それとも、たまたま5000Kが混じったのかな???

うーん。。。
とりあえず今確実に言えることは、去年のP+420を買った人はラッキー?
(色温度の高い8000Kの白LEDを良しとするなら)

今度、最新のP+420がゲットできたら、また検証してみようと思います♪
持ってる人、気になる人はこちらまで→ info@1023world.net

つづく

こちらのエントリーもどうぞ♪

KRスペクトル点検

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps KR90DR KR90FW KR93SP LEDライト スペクトル

注) このページの情報は古いため、2013年現在の各機種の仕様とは異なります。
特にKR90FWの正式版の仕様は白16000KのWチャンネルと白4000KのBチャンネルの調光となります。そのため青だけを点灯させる事はできません。

スペクトル測定?
勿論フルスペも測ってるぜぃ♪
試作のKR90DR/FWも抜かりねぇぜぃ?
あぁ~、案の定設計通りだぜぃ♪
もぉ~、こんな凄ぇの一体誰が作ったんだぜぃ?
聞き飽きただろ~ぅ?
でも本家だって毎回コーラだぜぃ?

KR93SPフルスペクトルエディション2ndロットのスペクトル

KR93SPの各チャンネルのスペクトル

400nmや420nmは特に力を入れて監修してるので、初期ロットよりもさらに光量が強化されてきました。それに伴って早く青系も強化したいのですが、なかなか良いチップが見つかりません。。。まだ時間が掛かりそうです。

KR90DR試作機のスペクトル

KR90DRの各チャンネルのスペクトル

LPS向けDeepReefは水深30M以深をターゲットにしているので、白チャンネルはかなり弱く絞ってあります。一見、スペクトルだけ見ると白が入ってないようにも見えますが、一応1ユニット(12インチ)21素子中3ヶは入ってます。2ユニット(24インチ)で5ヶ。実際の海中スペクトルと比較するとかなり足りませんが、とは言え人間の目には白はどうしても強く見えてしまうので、演色との兼ね合いもあり、これくらいが妥当かなと考えています。

KR90FW試作機のスペクトル

KR90FWの各チャンネルのスペクトル

FreshWaterは淡水・水草向けですが、さすがに畑違いな部分もあってか、もう少し再考の余地がありそうです。現在、その道のベテランさんも交えて鋭意テスト中です。結果を見ながら磨いていきます。

ところで、もうひとつ有益な情報をお見せしましょう。
これもかなり気になる部分だと思います。
それは・・・メタハラとフルスペの、放射照度も踏まえたスペクトル比較データです。

KR93SP 18インチ70Wと、コーラルグロー250W、シープロ250W、SCマリンブルーを比較しました。

放射照度比較、フルスペとメタハラたち

SCとフルスペの比較は今更言うまでもありませんが、250Wクラスのメタハラの場合でも、灯具によってはかなり良い勝負になります。今回は集光の強いMT250を使用したので、直下の測定(上図)ではかなりの差が開いて見えますが、MT250は中心から10cmずれただけでも照度はすぐに半減してしまいますので、広範囲を均一な照度で照らす条件ならフルスペが有利となるでしょう。
それにしても、メタハラが半分以下の消費電力のLEDに負ける時代が来たんですねぇ♪
それも照度だけじゃなく、スペクトルまでもが!

最後に、フルスペに採用されているLED素子の放射照度も測定しておきました。
こんなデータまで見せちゃうなんて、フルスペ透明度高すぎ!笑
フルスペはスコーンと抜けた黒潮を目指します♪

フルスペの各LED素子の放射照度比較

UV系のLED素子は当分これに変わるものは出てこないと思うので、400nmと420nmはしばらく安泰です。巷の素子の軽く倍は出てますからね♪
あと、シアンは現在SemiLEDsチップを採用してますが、そろそろ順次Epiledsチップに切り替わっていくと思います。今までは波長をとるか光量をとるかの葛藤に悩まされてきましたが、今回は波長・光量とも申し分の無いチップが揃う予定です。
あとは青系ですが。。。RebelをKOできるくらいのチップ、どこか作ってないかなぁ。。。

さて。
ようやく次回あたりから、延び延びになっていた秘蔵ネタが書けそうだぜぃ?
ユーザー必見! お待たせMazarra大特集!?

  • A-B-C-D各チャンネル駆動電流設定方法
  • B-Cチャンネル反転症状(設計ミス)の矯正方法
  • 汎用スター基板流用方法
  • 純正よりも明るい社外LED素子の紹介
  • Mazarraフルスペクトル実験

等々、知りたかったあの情報や、もっとMazarraをいじり倒す丸秘奥義が遂に降臨!
もちろん、すべてはワイルドに自己責任でお願いしちゃうぜぃ?

こちらのエントリーもどうぞ♪