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真実の目:EcoTechMarine Radion XR30w

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と言う訳で、本日はEcoTechMarine Radion XR30wを真実の眼で舐め回します♪
歯に衣着せぬ、奥歯にものが挟まらない、華麗な検証を目指すぜぇ?

EcoTechMarine Radion XR30w

いつものように高級車でスペクトル測定です。
Radionはパソコンソフトで色々と制御できますが、その中に手動モードとして色温度モードとLED個別モードが用意されていますので、それらをすべて測定してみました。
まずは色温度モードから。

EcoTechMarine Radion XR30w 実測スペクトル 色温度モード

上が放射照度比較、下が相対グラフです。
勘の鋭い方は何か違和感を覚えたかも知れませんが、とりあえず後回しで(汗)

続いて、LED個別モード。

EcoTechMarine Radion XR30w 実測スペクトル LEDモード

これはあくまでもデモ的なものですね。実際にこれを使うことは無いと思うし。。。
個人的には、赤LEDに波長の高い670nm前後をチョイスした点が感心です。
あ、あくまでもこだわりの姿勢として、ですよ。赤を入れること自体には反対ですから。

さて、ここで今回の実測スペクトルを元に、元々製造元が公開していたスペクトルと、僕が算定してきたスペクトルを比較してみましょう。算定と言っても、製造元が開示していた採用LED情報を元に、LEDスペクトラで足し算するだけです。超簡単なので、是非やってみてください♪

EcoTechMarine Radion XR30w 公式スペクトルと独自算定スペクトル

上が公式スペクトル、下が僕の算定スペクトル。

そう、公開されている採用LED情報からじゃ、どう足掻いても緑がこんなに盛り上がるはずが無いんですよ。どう贔屓目に盛っても、全体のLED数34ヶのうち僅か4ヶの緑LEDを入れたくらいじゃ、公式スペクトルのようには持ち上がりません。それが今回の実測スペクトルで実証されました。あースッキリした♪
そしてもう一つ、LEDスペクトラがメーカー情報よりも信頼できると言う結果に?笑

で、先ほどの違和感の話を。
あの色温度5000Kのスペクトルを見て、本当に5000Kだと思いました?
LEDのスペクトルに見慣れた方なら、あれはどう見ても5000Kは出てませんよね?
第一、光色を直接見ても、なんだか爽やかホワイトです(汗)
そこで、この5000Kモードの色温度も測ってみました。

EcoTechMarine Radion XR30w 色温度の問題

こちらの廉価版分光器は感度がシビアなので、逆に受光部の角度・位置を誤魔化せば、色温度の高め・低めを巧妙に傾ける事ができます。で、上の図はなるべく色温度が低く出るように、赤を強めに傾けたスペクトルです。それでもやっと10000Kですが。。。
理由は、中域の盛りが足らない上に、赤の波長が高(長)すぎる点かな?
もし一般の赤620-640nm程度を採用していたら、多分もっと色温度は低く出ていたかも知れません。しかし、クロロフィルaの赤側の吸収波長のピークは680nmにあるため、少しでも長波長を盛るべく670nmを採用。なのに、その分の色温度への影響をうっかり八兵衛しちゃった?のかも(汗)
あるいは、クールホワイトの他にニュートラルホワイトやウォームホワイトも採用してれば、もっと楽に低ケルビンは実現できたでしょう。5000Kと言えば、ちょうど上図のWhiteモードくらいの盛りが必要ですからね。

と言う訳で、Radionの色温度表記はあくまでもただのラベリングだと思ってください。
て言うか、実際に光学測定しなかったのかなぁ・・・?

最後に、LEDライトのメジャーどころと、放射照度スペクトルを比較してみましょう。

スペクトル・放射照度比較 KR93SP/Mazarra/Radion

120WのRadionがなぜ70WのフルスペやMazarraに負けるのかって?
それは、集光レンズが無いからです。
でも、最近オプションでレンズキットが用意されたみたいで良かったです♪
欲を言えばもっと早くに気づい・・・
そして早くUV系の必要性にも気づ・・・

結論:
クロロフィル限定なら、水草や陸生植物向けにそれなりに合うでしょう。
海水で使うなら、バイタルウェーブやLeDio 9UVで波長補完を!

参考には海洋雑学がオススメ♪

次回、ADAアクアスカイが登場!?

こちらのエントリーもどうぞ♪

真実の目:フルスペクトルとな?

この記事を含むタグの全記事リスト: LED電球 スペクトル

真実の目、第一弾は軽いジャブからいくぜぇ?

Ra90 GEOlight ウォームホワイト LED電球 7.2W

まずはGEOlightと言うLED電球だ。以前にも軽く紹介したことがありますが。
その謳い文句に一度は じゅるっ ときたアクアリストもいるかも?

GEOlight ウォームホワイト

公式サイトから謳い文句を抜粋。

LED電球の最大の特徴である「省コスト」「省エネルギー」性能を最大限に引き出し、今日の社会の要求にしっかりと応えようと開発したのが「GEOlight」です。
開発スタッフの努力は【力率】の高さなど、他に類を見ない高いレベルで結実しました。
そして、もうひとつ。私たちが目指したのは、太陽の光のようなストレスのない照明づくりです。
「GEOlight」は、早い段階から光と色彩のプロの知恵を開発に活かしています。光が人に与える影響を研究している「日本カラーライトセラピー協会」の協力を得て、ひとつ一つの光彩、その個性と配置など、細部までこだわりの設計が施されています。
「GEOlight」には、人にも地球にも優しいLED電球と言いきる確かな理由があるのです。

うはっ。そそられるっ(笑)
特にここを見ると、ウォームホワイトの方は相当ただ者では無いことが判ります♪

さて、測りましたよ、実測スペクトル。

GEOlight ウォームホワイトの実測スペクトル

上が分光器A、下が分光器Bの結果です。後者には比較用にCree XP-G ウォームホワイトを掲載。みなまで言わないので目を凝らしてよく判断してください。

まあ、3波長の原理を駆使した作りは凝ってるんですけど、いや、あくまでも人間の目のための演色性を極めた製品なので、物を照らしたときの色の見え方は本当に綺麗なんです。ただ、アクアリストは、つい、本当にフラットな波長で構成されたフルスペクトルを期待しちゃうので、そうなるとこれは論外になっちゃいますよね(汗)

教訓:LED電球の「フルスペクトル」は所詮演色でそう見せてるだけ

Ra92 5500K バイタライト・トゥルーライト スパイラル蛍光灯 20W

はい、次はバイタライト・トゥルーライト系スパイラル蛍光灯ランプだ。
こちらも相当な謳い文句で、且つチラ見にも似た怪しいスペクトル図を公開しているから、ついつい期待しちゃったアクアリストも多いだろう♪

VITE-LITE(トゥルーライト)

なんだこのスペクトル図は。。。だまし絵か?苦笑

代理店サイトから謳い文句を抜粋。

蛍光ランプの多くは3種類の蛍光体を使用しています。一部の蛍光ランプ、例えばバイタライト(トルーライト)のようなフルスペクトルランプは4種類です。スパイラル・バイタライトは7種類の高級希土類蛍光体を使用し、明るくより自然光に近いスペクトルバランスを再現します。一見同じに見える蛍光ランプでも、その光の質は全く異なります。

グラフを比較すると、スパイラル・バイタライトの光は一般的な白色蛍光ランプに比べ、中近紫外線(白い帯の部分)、可視光線(紫~赤の帯の部分)の両領域において、その分光分布が自然光に近い特性を持っていることがわかります。

うおおおっ!!!
もろ自然光に近いスペクトルってか!!!

さて、測りましたよ、実測スペクトル。

VITE-LITE(トゥルーライト)の実測スペクトル

上が分光器A、下が分光器Bの結果です。後者には比較用にパルック蛍光灯のスペクトルを掲載。みなまで言わないので目を凝らしてよく判断してください。

まあ、やっぱりあくまでも人間の目に合わせた演色性として見れば、こちらも3波長の原理を駆使して、一般蛍光灯より青~緑の中域はもちろん赤も増強されており、赤の再現性も際立つ高演色ランプと言って良いだろうと思います。
とは言え・・・、あまりに都合良く歪曲した公開スペクトル図(曝)と、やたら印象操作が強い「フルスペクトル」と言う表現は・・・どうかと思うよねぇ。。。
ま、JAROには内緒にしとくから、この表現↓だけ直してちょーだい。

× 自然光に近いスペクトルバランスを再現します
○ 自然光に近い演色性を再現します

教訓:蛍光灯の「フルスペクトル」は所詮演色でそう見せてるだけ

以上、真実の目:ジャブ篇でした。

気づいて欲しいのは、演色の意味。
演色って、所詮「色を演じてるだけ」なんですよ。
RGBの3波長あれば人間の目は騙せますが、青と緑を足してシアンが作れるからって、それをシアン要求サンゴに当ててもケンカ売ってるだけなのだ♪

さて、次回はどっちにしようかな。。。

  • EcoTech Marine Radion XR30w (LEDライト120W)
  • ADA アクアスカイ (LEDライト12W)

まあ、Radionは以前から何度も計算スペクトルを出してきたから今更感があるけど、ADAアクアスカイは期待のニューフェイスなだけに、淡水の皆さんにとっては気になるところかも知れませんね。

まあ、お楽しみに。

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超高演色白色LEDの実測スペクトル

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDうんちく スペクトル 太陽光LED 測定器

なんかねぇ、もうすっかり電車も上手に乗れちゃうよねぇ♪
一番の進歩は、みどりの窓口で指定席の窓側席をお願いした時!
今までは青二才が窓側席お願いしても「無いです」って即答で拒否られたけど、
今は貫禄がにじみ出ちゃって向こうから窓側席献上してくるぜぇ?(どんな偏見)

と言う訳で、ちょっとまた用事があってBHへお邪魔してきました。
やることが多くて今回もお忍びな遠征だったけど(汗)

またまた面白いアイテムに遭遇しただぜぇ?

スペクトロメーター

右はいつもの高級車並み高精度分光光度計ですが、左は今回のニューフェイス♪
こちらは高級車よりゼロが1ヶ少ない廉価版。とは言え軽くフルスペ5台分(曝)
そして一番の売りはパソコンソフトが多機能でいろんな事ができちゃうこと♪

スペクトロメーターでの測定データ

高級車はただエクセル用のCSVデータ吐き出すだけ(右図)だけど、廉価版はパソコン画面を見ながらリアルタイムに色度や色温度なんかもバンバン表示可能♪(左図)
ただ難点は、感度が超シビアで使いにくいこと。。。
ちょっと角度がズレただけでズバッとガバッと暴れちゃうぜぇ?
だからあくまで簡易ツールの域を出ないぜぇ?
フルスペ5台分なのにだぜぇ?笑

で、これらを駆使して、またまた暴露系ネタをガンガン発掘してきました♪
でも急に出すとショックが大きいので今日は平和なネタからいきます(笑)

気になる気になる超高演色白色LEDの実測スペクトルが遂に!!!
とくとご覧あれ!!!

超高演色白色LEDのスペクトル比較

UVチップ+RGB蛍光体で知られるCCSや小泉ダウンライトのLED素子は過去にも何度か紹介してきましたが、小泉のは今回初めてスペクトルを測りました。
そしてビックリ!?
光源が微妙に400nmじゃない! 420nmか?
しかもRGB蛍光体3色がお行儀良すぎ!!!
LEDらしからぬ他に類を見ない唯一のスペクトル!!!
これ、完璧に疑似太陽光じゃんっ♪

しかーし!

  • 3発3W製品で約15,000円(一般LEDの10倍以上)
  • 発光効率30-40lm/W(一般LEDは100-140lm/W)
  • 蛍光体寿命短し(特に400nmの場合)
  • 入手性悪し

と言う訳で、CCSも含め、UV+RGB蛍光体による白色LEDは、未だ色々と欠点が多く、とてもアクア用途に多灯できる代物では無いのだ。一時は僕も頑張った(笑)が、結局今のフルスペのように多色LED合成によるフルスペクトルが結局南極一番メリットが多いと言う結論に行き着いたのだった。。。ただ唯一、光の混ざりに関しては単色白色LEDには敵わないけど、まあ、今後の課題だぜ。。。

とは言え、小泉のダウンライトで猫草を栽培した時は、小さな鉢だけどよく育ったなぁ。。。
淡水20cmキューブで水草少々?くらいなら手頃かも?

おっと、僕の使ってた小泉ダウンライトADE951191はもう廃盤みたい。
現行の後継機種はこちらになります。

小泉ダウンライト XDE951389

小泉ダウンライト
唯一のUVチップ+RGB蛍光体による超高演色白色LED採用品
Ra97
昼白色 5000K
XDE951389(W)
XDE951391(B)
¥24,000 (実売¥15,000)
4.5W
135lm
30.0lm/W
小泉ウェブカタログ(147-148P)

うおおお。。。遂にRa97までいったか。。。じゅる。。。
てか、未だに30lm/Wて。。。苦笑

では、以降暴露系に続く。。。

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