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KR93フルスペで水深スペクトルを満喫する

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KR93フルスペの予約、悩んでますか?
だったら背中を押してあげましょう♪

eco-lamps KR93フルスペは、ただフルスペクトルを実現した訳ではありません。
白と青のチャンネル設定により、海洋の水深ごとのスペクトルまで再現してしまおう♪と言う大胆な構想も盛り込まれているのです!

例えば、大まかなイメージとしてはこんな感じになります。

KR93フルスペの設計スペクトルと水深スペクトルイメージ

ちょっと判りづらいですね。もう少し判りやすくしたものを下の方にも貼ってますので。

KR93には全部で8サイズが用意されていて、それぞれのLED素子配置はeco-lampsの判断に任せています。僕の設計スペクトルをベースに、あとは各素子の放射束強度、波長など、実機での結果を見ながらということになります。なので、この画像のLED配置は暫定値とご理解ください。また、サイズによっては素子数の違いから、0~1素子程度の誤差が生じますので、厳密には合成スペクトルに微妙な差異が出てきます。その点もご理解ください。ま、サイズが大きいタイプほど誤差はゼロに等しくなるので、あまり考える必要はありません。あくまでも12インチと18インチを比べたときに、ちょい誤差がある程度でしょう。

さて、海洋の水深ごとの分光スペクトルとはどんなものか?
轡田研究室海の光環境と植物プランクトンの25Pから「黒潮域での水中分光照度の深度変化」のグラフを拝借して、相対強度に描き直してみたのがこのグラフです。

海洋における水深ごとの分光スペクトル分布

水深30Mでも黄色は結構入ってますね~。。。
橙、赤はさすがに弱いけど、でもゼロじゃぁ無い。
で、水深を増すごとに、400nm~500nmあたりが突出してくるのがお判りでしょうか?
しかも厳密には、420nmと450nmがツンツンしてるんです♪

さ、これを大まかなイメージとして捉えて、次にこれをご覧ください。
先ほどのスペクトルグラフを判りやすくしたものです。

KR93フルスペによる水深スペクトルイメージ

良い具合でしょ? ツンツンしてるでしょ♪

0M~3Mの超浅場では、青の山は軽く無視してください。LEDの特性なので(汗)
そうすると、太陽光に近いスペクトルが読み取れるでしょう♪

そして、フルパワー時の水深3~5Mが最大出力時のデフォルトスペクトルです。
これが標準なので、超浅場狙いならこのままフルパワーでOK♪

さらに深くなると、白成分が抜けていき、400nm~500nmの太いブルー帯域が全体を占めていきます。そして420nmと450nmのツンツン。。。

ちなみに、白100%+青0%や、白0%+青100%のような片chのみの使い方も良いけど、できれば少しでも良いので両chを混ぜてあげてください。淡水向けに青ゼロにするとUVもゼロなって不自然ですし、深場でも白成分は僅かながら届いているからです。

KR93では、オートモード(t1~t5)で日照変化を設定する場合でも、白と青のチャンネルの最大値をそれぞれ%で指定可能なので、このような使い方ができる訳です。

水深3~5M 日照設定例

設定(開始時間) 白 ch. 青 ch. ムーンライト
t1 06:00 30% 50% 100%
t2 09:00 70% 80% 100%
t3 12:00 100% 100% 100%
t4 15:00 80% 70% 100%
t5 18:00 0% 5% 5%
EndE 06:00 翌朝6:00までt5を保持

水深3-5Mの日照スケジュール

* 夜間のムーンや青chの強度は好みで変えてください。但し、ムーンはフルスペクトルにも利用しているので、日中は100%が理想です。尚、夜間のムーンが不要な際は、t5にも日照設定を入れ、EndEで消灯時間を設定すると良いでしょう。

水深 0~1M 日照設定例

設定(開始時間) 白 ch. 青 ch. ムーンライト
t1 06:00 30% 12% 100%
t2 09:00 70% 20% 100%
t3 12:00 100% 25% 100%
t4 15:00 80% 17% 100%
t5 18:00 0% 5% 5%
EndE 06:00 翌朝6:00までt5を保持

水深0-1Mの日照スケジュール

水深15~30M 日照設定例

設定(開始時間) 白 ch. 青 ch. ムーンライト
t1 06:00 7% 50% 100%
t2 09:00 17% 80% 100%
t3 12:00 25% 100% 100%
t4 15:00 20% 70% 100%
t5 18:00 0% 5% 5%
EndE 06:00 翌朝6:00までt5を保持

水深15-30Mの日照スケジュール

尚、これらの設定はあくまでもスペクトルの再現のみを目的としていますので、%設定によりトータル照度は下がる傾向にあります。ご理解ください。全体的な照度の確保は、台数で勝負となります(笑)
とは言え、集光レンズも搭載してますし、何より高効率・大光量を実現する1W駆動がベースですから、いくらフルスペクトルのためにUV~青LEDが多いとは言え、他のLEDシステムライト並み、あるいはそれ以上の照度が余裕で実現されていますから、ご安心を♪
(例:100lm@350mA=170lm@700mAのLED素子があるとして、
3W駆動×14=42W=170lm×14=2,380lm
1W駆動×42=42W=100lm×42=4,200lm
どっちが明るい?と言う話)

という訳で、KR93フルスペは、淡水にも、超浅場ミドリイシにも、浅場のサンゴにも、深場のLPSにも、あらゆる水深環境に対応する、フルスペクトル&オールデプス(All depth)を叶えた、夢のLEDシステムライトであるという事を、お見知りおきくださいませ♪

さあ! じっくりとご賞味ください♪
eco-lamps KR93フルスペクトルエディション予約注文♪

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汎用パッケージLEDで実現するワイドブルーバンド

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前回と今回のネタは、ヤフオクLEDユーザーにもスペクトル追求を満喫してもらうための、汎用パッケージ講座になっています。ハンダゴテをお持ちの方は、希望の素子を調達して、手持ちのヤフオクLEDのオリジナルスペクトル改造に是非トライしてみましょう♪
でもヤケドに注意してね!

さて、前回の講座では、シアン補完率の高いニュートラルホワイト白色LED ソウル半導体 P4シリーズ S42180をご紹介しました。もちろん、汎用パッケージの互換パッケージなので、ヤフオクLEDにも乗りますし、これを白のベース色として使えば、ヤフオクLEDのスペクトルが生まれ変わります♪

そして今回は、そのベース白色スペクトルに更に磨きをかけるべく、そこへ追加する青色LED講座をお送りします。もちろん、汎用パッケージで♪

え?
ただ青色LEDを足しゃええやん♪
ですって?

ノンノンノンノン。。。それじゃ、ヤフオクLEDと同じです。ちゃんと波長の判明している素子を調達して調合してこそ、試行錯誤したスペクトル計画が実り、目的のスペクトルが実現できると言うものです♪
そう、もう曖昧なスペクトルは卒業しましょうよ♪

鋭い方は既にお気づきのことと思いますが、最近のLeDioシリーズには、青の波長帯域を広く確保するために、波長の異なる青色LEDをブレンドしています。例えばLeDio 27 ReefDeepやLeDio 21e DeepBlueなどです。これらの製品には、Cree XP-E RoyalBlue(450nm)とBlue(470nm)の2タイプのLEDが採用されていて、かなり太い青色の帯域が実現されています。そう、それだけサンゴの蛍光タンパク質の発色トリガを多く持つと言える訳です。

くぅぅぅ!!!
ヤフオクLEDでも実現してぇぇぇ!!!

はい。そんな雄叫びが聞こえました。
頑張って探しました。
これでどうかしら?

KingBright 454nmとVCC 475nm

左がKingBright社のBlue 454nm、右がVCC社のBlue 475nmです。VCCと言うメーカーはお初でしたが、見た目は完全に汎用パッケージですね(笑)
また、KingBrightもあまり馴染み無いかも知れませんが、LED業界ではよく知られていて、パッケージも良く見りゃまん丸だし、見慣れた汎用のそれとは微妙に違うようです。
共にいつものMOUSERからお取り寄せです。

メーカー Kingbright VCC
型番 AADG18080QB12S/3 VAOL-SB1XAX-SA
RoyalBlue (公称ではBlue表記) Blue
波長 454nm 475nm
出力 3W 1W
光束 20lm@700mA 32lm@350mA
価格 ¥376.8 ¥561.2

ちなみに、別々の通販から買えばもう少し別の選択肢もあったかも知れませんが、送料の関係からどうしても通販は一社でまとめたかった(笑)ので、今回はこのような選択となりました。でも、波長差としては十分でしょ?

では、ビーム比較から。

454nmと475nmのビーム比較

うーん。。。
ビーム角は別として、色は・・・同じに見えますね(汗)
あ、そうそう。嬉しいことに、KingBrightの素子はビーム角が100°のようですよ♪
どうも、チップの台座の高さが汎用パッケージより深く掘り込まれていて、レンズとの焦点距離が少し長くなってるっぽいです。

お次は、スペクトル比較を。

454nmと475nmのスペクトル比較

うーん。。。Kingbrightはほぼ公称通りだけど、VCCは10nmほど単波長側にシフトしてるような感じです。で、改めてVCCのデータシートを見ると、どうも475nmと言うのは最大値のようで、最低値が460nmとのことですから、標準的には467nm程度と思われます。それなら納得かな。
ま、あとは素子の色ランクによっても波長にはズレが生じるため、色ランクを指定買いしない限り、そこまでの精度は求められません。この辺が個人の限界ですね~。。。
それにしても、Creeはピッタリ450nmチップ使こうてるなぁ。。。苦笑

でもまあとりあえず、この454nmと475nmを混ぜて、それなりに太いブルーバンドを得ることは出来そうなので、ヤフオクLEDをいじり倒したい方は、是非お試しください♪

Kingbright + VCC スペクトル

このスペクトルは、ヤフオクLEDへの換装を想定した420mA駆動時の合成スペクトルで、Kingbright 3W定格20lm×0.68*=13.6lmと、VCC 1W定格35lm×1.1*=38.5lmを、各1素子ずつ混合した場合の合成スペクトル例です。バッチリ太くなるでしょ?
LEDスペクトラにも各スペクトルデータを追加しておいたので、こだわりのオリジナルスペクトル計画にお役立てください♪

* 各倍率はデータシートの電流光束特性から420mA時の倍率を算定した値

但し、注意事項です。
VCCの方は一応の定格上限が350mAになっているので、ヤフオクLEDの420mAで駆動するには、もう少しキャパのある素子を探した方が良いかも知れません。一応建前(笑)
で、本音は、実際に450mA程度で1時間程度試験してみましたが普通に点いてるし、1Wの素子で上限が350mAなんてギリギリな訳が無いやろ?と言う点や、データシートの電流光束特性の上限がギリギリ450mA程度まで記されている点からも、まあ、いけるんちゃう?と言う印象ではあります。ま、自己責任で。あるいは、ボンディングワイヤーが思ったより細いのかも知れんし(老眼で見えん曝)

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汎用パッケージで考える高演色LED

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前回は、それ単体で十分にフラットなスペクトルが実現可能な、シャープ銭型シリーズのLEDモジュールをご紹介しました。しかし、このLEDモジュールは独自の形状であるため、スター基板等の汎用用途には適していません。うーん。。。出来れば汎用パッケージ型の高演色LED素子があれば良いのだけど。。。

あ、実はあるにはあるんです。。。実体が見えないけど(曝)
お時間があれば、EdisonのAやSシリーズの古いデータシートを漁ってみてください。但し、公式サイトにはもう置いてないみたいなので、ネットで拾ってください。白色LEDモデルに混じってDxシリーズと言うのが出てくれば、それです。Aシリーズならv6版、Sシリーズならv5版には載ってます。これ自体は2009年時点で既に存在していたので、特に新しい素子ではありません。ただ、ずっと声を潜めていつか巡り会えることを楽しみにしてきましたが、結局2年待っても影も形も見えなかったので、諦めてご紹介することにします(汗)
ま、どのみち日亜特許に睨まれるかも判らんし。。。

現在有望な高い色温度の高演色白色LED(青+赤緑蛍光体)のスペクトル比較。
青混ぜなくても、これ単体で十分に白いアクア照明になるよ、って奴です。

青発光+赤緑蛍光体 5000K

でもな~、日亜は専用基板が必要になるし、銭型も取り付けに難があるので、可能ならば汎用パッケージのEdisonが欲しい。。。でも、今まで売ってるの見たこと無い。。。うむむむむ。。。

で、少し色温度を落として、4000K程度で妥協すると、また顔ぶれが違ってきます。

青発光+赤緑蛍光体 4000K

とは言え、やはりLedEnginにしろLuxeon Rebelにしろ、専用基板が。。。
でも唯一、ソウル半導体S42180ニュートラルホワイトが汎用互換パッケージの救世主♪

但し、このS42180をこのまま使うと、緑~赤の不要成分が強すぎるため、見た目にも赤っぽさが目立ち、海水の青さとは程遠い色味になります。よって、通常のクールホワイトもブレンドしつつ、欠落しているシアンを補完することで、これぞ完璧なフラットスペクトルを実現することができます。そう、それが太陽光ブレンドです♪
そして、そのフラットなスペクトルは光学測定でも実証済みです♪
(但し、UV素子は入れてないのでスペクトルの立ち上がりは420nm以降となります)

あらら。前置きが長くなりました。。。
今回は、そんなソウル半導体のS42180ニュートラルホワイトについてお送りします。

多分、以前チラッと?触れたことがあるかも知れません。ソウル半導体の白3種を使う際は、新しいバージョンではなく古いバージョンを使え、と(厳密にはx42180Hではなくx42180を使え、ですけど)。でも、その後の製品改良により、遂には根本的なスペクトル自体が更新されてしまいました。
うーん。。。今後の太陽光ブレンドはどうすべきか。。。

と言うことで、スペクトルの互換を確認すべく、新旧合わせて調達してきました。

ソウル半導体P4シリーズ S42180 新旧NW

見た目は全く同一のパッケージなので、目視による区別は無理ですねぇ。。。

型番 旧S42180-S2 新S42180-06-T2
カラー Neutral White Neutral White
色温度 4000K 4000K
演色性 Ra93 Ra93
光束 72lm 76lm
ビーム角 124° 126°
定格電力 3.8W 3.28W
定格電圧 3.25V 3.3V
最大定格 800mA 800mA
通販例 秋月 450 MOUSER 617.6
Digi-Key 558

光束が少し伸びたようですね。ビーム角も微妙に広角になってるし。。。でもデータ的にはあまり変わりない印象です。

実は、少し前から秋月での価格が大幅に下がりまして、もしかして旧S42180から新S42180に替わったんかしら?とも考えたのですが、今回秋月から調達した方の素子を見てみたら、貼付のデータシートが旧のままだったので、単に在庫一掃の値下げかな?と思われます。

と言うことで、恐らく間違いなく、新旧比較が出来そうです。
さあ、お約束のビーム比較とスペクトル比較です。

ソウル半導体P4シリーズ S42180 新旧NW ビーム・スペクトル

うむ。やはり公称スペクトルを表したかのような光色とスペクトル分布です。
・・・なんか最近、分光器からスペクトル曲線が視えるようになってきたような。。。曝

で、データシートからトレースした公称スペクトルがこちら。

ソウル半導体P4シリーズ S42180 新旧NW 公称スペクトル比較

あぁ。。。これなら代替できますね。結構結構♪
実は、以前のS42180Hもこれと似たようなスペクトルでしたが、シアンの補完率が2割しかありませんでした。でも、今回の新S42180であればシアンは倍の4割も確保されてるし、文句なしで旧S42180から移行できそうです♪
それに、シアンの落ち込みピークも490nmから480nmに移動してるから、シアンの補完じゃなくて、青の480nm寄りの補完でもいけますね。いや、むしろその方が良いかも。Vertex Illumina 200のように。。。
あと、IR(赤外)側の伸びもすごいなぁ。。。いつかメタハラ並みの赤外線が。。。曝

興味があれば、是非お試しあれ!
但し、太陽光ブレンドのように、クールホワイトやシアン(無理なら青)を混ぜて使うと良いでしょう。あくまでもシアンが確保できるベース白色、と言う扱いでね。単体で使うには赤すぎますから。。。

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