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Kessil A150W Special Blend 15000K LEDを試す

この記事を含むタグの全記事リスト: COB LEDスポット スペクトル

引き続き溜まってたネタを順番に。

前回Premium AquaticsからMazarraのデュアルチップLED素子を通販したときに、商品ミスがあって正しい商品を送り直してもらった訳ですが、結局間違ったLEDはそのまま貰う事になったし、担当者のミスとは言えMaxspectのコロコロ変わる仕様変更の犠牲者でもある訳だし、せめて送料を払おうかと言っても要らないって言うし(そりゃそうか)、なんやかんやで商品代金や送料や手間のことを考えたら気の毒になったので、なんかついでに買おうかなぁ~と物色してたら、試してみたい商品があったので、実はそれも一緒に送ってもらうことにしたんです。長い。

それが、Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue です。
国内でも3万円ほどで買えるようで、34Wでこの価格なら安い方かな? どう?
以前だに兄が設置に苦労してたので、僕は取り付けアームも買ってみましたよ。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue

公式サイトで言うところのこれ↓(上から2番目)です。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue 公式スペクトル

構成はこんなかんじ。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue 外観

早速、実測っ!

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue ビームと光量とスペクトル

やっぱ、マルチチップは光の混ざりが違います♪
色ムラなんて一切皆無!
光色ブレンドに関しては間違いなく業界一でしょう♪

ただ、広範囲を照らすべく超広角ビームになってるため、照度やPPFD自体はかなり弱いです。主に補助向けな感じ。でも1台足したくらいじゃ見た目は変わらないかな(汗)
ま、もしメインにするなら最低7-8台もあれば水面で600μmol/m2/sのPPFDと3万ルクスの照度は確保できると思います。また、10000Kや6700Kを混ぜるなら5-6台程度には減らせるだろうし、LPS限定なら2-3台でもイケそうな気がします。

そんなことより、僕の興味はチップだぜ♪

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue チップ

ふむふむ。なるほど。
公式サイトのスペクトルから逆算して、各チップの波長はおよそこんな構成かな?

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue チップ構成

19素子で34Wなので、電源ロスを差っ引いておよそ1.5W駆動ってとこか。
省エネ駆動ってことは、寿命もかなり期待できそう♪

それよりも驚いたのは、すべてCree社のチップを使ってるってこと!
そっか! Creeは社外向けには400nmや420nmも作ってたのか!
頼むからそれを自社ブランドでも発売してくれぇぇぇ!!!笑

しかし、ひとつ気になることが。。。
今一度、実測スペクトルを見てみると。。。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue 実測スペクトル

なぜか400nmに385nmを使ってる???
公式スペクトルによれば、本来一番下の波長には400nmを使ってるはずだけど。。。

400nmのチップが無かったのかな?
はたまた±15nmの誤差があるのかな?(それはない)
普通に400nm使った方がもうちょい出力も確保できたはずだけど。。。
謎は深まります。。。

ちなみに、アクアLEDクリエイター的には、

現在:385nm×1 + 420nm×2 + 450nm×6 + 460nm×6 + CW×4

提案:400nm×3 + 420nm×3 + 450nm×3 + 460nm×6 + CW×4

Kessil A150W スペクトル改善案

これくらいが良いなぁ♪

あ、あと、ファンが内蔵されてるので、点灯中はある程度ファンの音が聞こえます。
1台でも結構目立つので、もし数台並べたら・・・
でも先日だに兄に聞いたら静かだって言ってたので、個体差があるのかも?
あなたのKessilはどうですか?

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max-s G2 230W ハイパワーフルスペ案

この記事を含むタグの全記事リスト: 400nm 420nm 500nm Epileds LEDライト max-s Maxspect スペクトル

これまた1ヶ月以上前に手がけたネタです。順番に。

たまにMazarraのフルスペ案の相談をお受けするのですが、久しぶりにmax-s G2の相談があり、しかも今回かなり手の込んだ贅沢な内容に仕上がったので、相談者さんの了承の元、大公開しちゃいます!

max-s G2、まだまだ現役です♪

Maxspect G2 Cree 230W

↑これを↓こうしちゃいます♪
(クリックにて材料リンク付きPDF)

Maxspect G2 Cree 230W ハイパワーフルスペ設計書

Cree XP-G以外、LEDの全交換が伴いますが、LED素子代は全部で4万ちょい、予備含めても5万ちょいです♪

この設計でのミソは、UV 400nmや420nmを15Wモジュールに割り当ててしまおう♪と言う作戦です。それによって自動的に高耐性のシリコン樹脂パッケージとなります(LEDモジュールは大抵シリコン樹脂製です)。通常のLED素子で400nm/420nmのシリコン樹脂採用品を見つけるのはなかなか困難ですからね。もし焦げても良いならプラスチックレンズ採用品でも良いですが、特にUV 400nmは絶対に焦げますよ(汗)
また、青系LEDにはLuxeon Rebelの最新クールベースの最高ロットを贅沢に使います。もちろん波長にもこだわって、厳密に450nm, 475nm, 500nmが調達できたぜぇ?
それに、なんと言ってもチャンネル分けが秀逸なんだぜぇ?
これなら浅場から深場までそこそこ水深設定も実現するぜぇ?
そうしてできあがるのは、妥協の無いハイパワー&フルスペクトル仕様G2なんだぜぇ♪

まずは、UV 15W LEDモジュールの紹介から。これはeBayから買えます。
購入ページは先の設計PDFの中からリンクで飛んでください。

AC-RC UV 20W LEDモジュール

UV 400nmもこだわって、敢えて395nmをチョイス。
決め手は、チップに今が旬のEpileds 最新 EP-U4545Kを採用してたことと、スペクトルの実測データを販売ページに貼付してたから。AC-RCってイカス~♪
ちなみに、G2に使われてるLEDモジュールは付加電圧が10-12Vのタイプなので、必然的にこのタイプ(3×3チップ)の15-20Wモジュールになります。他の5×2とかだと電圧が変わっちゃうので、必ず3チップ直列で構成されたモノを見つけてください。

AC-RC UV 20W LEDモジュール 395nm/420nm

実測で392nm/416nmでした。
てことは、下は380-385nmあたりからの立ち上がりが得られそう!
オージーのアレとかソレもいけるんちゃう♪

AC-RC UV 20W LEDモジュール 395nm/420nm スペクトル

続いて、青系LEDに採用するPhilips Lumileds Luxeon Rebel クールベース仕様。
これはLuxeon Starから買えます。購入ページは先のPDF参照。

Philips Lumileds Luxeon Rebel Cool Base

クールベースはスター基板が普通のガラエポでできてるので熱くなりません。
LED部に密集したスルーホールからヒートシンクに熱を伝える構造なのです。

Philips Lumileds Luxeon Rebel Cool Base 外観

最近は450nmや500nmは意外と簡単に波長が揃うのですが、Blueの波長を475nm~480nmで揃えるのが難しいんですよね。普通は個人ではなかなか波長ロットは指定買いできませんから、下手すると460nmとか465nmが届いちゃう。でもそんなん使うと500nmとの間に波長の谷(欠落)ができちゃう。。。なので今回は470nmと表記されたモノを用意したのですが、なんと運良く実測で475nm出てました♪

Philips Lumileds Luxeon Rebel Cool Base 450nm/475nm/500nm スペクトル

超~贅沢な仕様でしょ?

今回はLEDの調達がeBayやLuxeonStarなど海外からだったので、僕が代理で購入して相談者さんへお送りしました。そこから先は相談者さんが頑張って換装されました。

じゃじゃ~ん♪ (写真は相談者さんから)

Maxspect G2 Cree 230W ハイパワーフルスペ実装例

なんと、スター基板に接続する1.25mmピッチコネクタもパーツ屋で見つけて半田付けされたそうです。だから仕上がりも製品レベルじゃん♪

設計通り、太陽光のような自然な白が得られ、ご家族からも「発色が綺麗!」と大変好評とのことでした。ご本人も大満足のご様子で、僕も一安心。
完成スペクトルこそ測ってませんが、今回は調達したLEDが波長も出力もすべて厳密に出てたので、ほぼ計算通りの出力とスペクトルが出ていると思います。

皆さんも、もしG2が運良く入手できたら、是非お試しあれ♪

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唐突にCree XT-E

この記事を含むタグの全記事リスト: LED スペクトル

溜まってた記事を順番に。

実は前回注文したLedEnginの400nmと併せて、Cree XT-Eも注文してました。
XT-Eは2011/10リリースでしたが、僕はまだ現物を拝んでなかったので、一度見ておこうかと。。。

Cree XT-E 外観

このチップ、どんな仕組みなんやろ。。。?

スペクトル測定。

Cree XT-E RoyalBlueとCoolWhiteのスペクトル

まあ、予想通りかな。

そんなことよりチップが気になる!!!
で、分解♪
樹脂レンズを剥がすと、チップ部が台座から簡単にペラッと剥がれちゃいました。

Cree XT-E チップサイズ

これは爪楊枝とツーショット。
なんか、思ってた仕組みとは違ってました。
これ何だろ?
チップにガラス細工のピラミッド?が乗ってる感じ。
こんなもんがチップに乗ってたら光量ロスだと思うんだけど・・・?

さらに詳細。

Cree XT-E チップ

台座側のチップとの接合面は、まさにLuxeon Rebelと同じ構造です。
この構造によってボンディングワイヤーが省けて、光量アップも期待できるはず。。。

・・・これって、Philips Lumiledsのライセンスなんだろうか?
それともCree独自の技術???
まさか、バラしちゃダメだったとか?笑

以上、LEDネタでした。

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