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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

南紀磯遊び2008年8月

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はい。いまさらですけど、夏頃のお話を書きますよ。
忙しかったり忘れてたり思い出したり。。。

2008年8月、いつものように南紀へヤドカリ散策に行ってきました。
タイドプールで磯遊び、サンゴ礁でシュノーケル、やっぱり南紀は違うなぁ。
かれこれもう10年も通ってるけど、未だに毎回多くの発見がありますね。

さて。今年南紀で観察できたヤドカリは以下の通り。

  1. ホンドオニヤドカリ
  2. スベスベサンゴヤドカリ
  3. クリイロサンゴヤドカリ
  4. セグロサンゴヤドカリ
  5. ツマジロサンゴヤドカリ
  6. ウスイロサンゴヤドカリ
  7. ユビワサンゴヤドカリ
  8. イソヨコバサミ
  9. マダラヨコバサミ
  10. サンゴヨコバサミ
  11. タテジマヨコバサミ
  12. ソメンヤドカリ
  13. イシダタミヤドカリ
  14. アオボシヤドカリ
  15. オイランヤドカリ
  16. トゲトゲツノヤドカリ
  17. Diogenes pallescens Whitelegge, 1897
  18. Diogenes biramous Morgan, 1987
  19. ホンヤドカリ
  20. ユビナガホンヤドカリ
  21. クロシマホンヤドカリ
  22. ケアシホンヤドカリ
  23. ホシゾラホンヤドカリ
  24. ヤマトホンヤドカリ
  25. アオヒゲヒラホンヤドカリ

ケアシとホシゾラは適当に見てたのでちょっと判定が怪しいかも(汗)
ヨコバサミのレパートリーは、昨年来、探し方が判ってきたので定番になってきました。
また、今回は珍しく、いつもは結構深場にいるはずの D. pallescens や D. biramaous がタイドプールでも見られました。特に D. biramous のタイドプール観察は初となります。

お。見慣れないのが混じっていますね。気づかれましたか?
なんと!? トゲトゲツノヤドカリが南紀の磯場にいるんだろかっ!?

いいえ。実は、わざわざこれを見るために別の砂浜のポイントも見てきたのです。
橋杭海水浴場だったかな。潮岬の少しあっち側です。
膝くらいの水深をうろうろしてれば結構見つかりました。

ちなみにトゲトゲツノヤドカリは、実は僕は今回がお初でした。うしし。
このあとの石垣遠征の成果も含め、現在の僕のヤドカリ自然観察歴は74種達成♪
そろそろ頭打ちかなぁ。。。来年80種いけると良いけど。。。

では、当時の動画の整理をやっと終えたので、良かったらご覧くださいまし。
動画はどれも10秒程度の短いモノです。
optionをnextにしておけば、1をクリックすると順番に再生されます。

ヤドカリ篇

ちなみに再生中にカタカタ聞こえるのはデジカメのオートフォーカスの音。
この音なんとかならないかなぁ。。。

あとで、おさかな篇とさんご編もアップしておきます。

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ハワイヤドカリの比較

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え、早速昨日のハワイ産ヤドカリについて、気になった部分をご紹介いたします。

まず、グアムサンゴヤドカリから。
こちらは南紀産のいつものグアムサンゴヤドカリ。

国産グアムサンゴヤドカリ

で、こちらが昨日届いたハワイ産グアムサンゴヤドカリ(?)

Calcinus cf. guamensis Wooster, 1984

違いが判りますか?
そう。まず歩脚指節の長さも、黒いバンドの入り方も、微妙に異なって見えます。
また、本種に於いての眼柄の色彩や模様の入り方は、ウスイロサンゴヤドカリと同様に若干の個体差が見受けられると認識していましたが、とは言えそれだけとは思いにくい違いが見受けられます。また、複眼の色も違って見えます。
しかしそれよりも何よりも、触角の色っ!
第一触角も第二触角も明らかに違っう!
ここまで違うと、もはや別人にしか見えません。。。

続いて、オイランヤドカリの比較。
まずこちらは国産の個体。

国産オイランヤドカリ

で、こちらが昨日届いたD. Dardanus sanguinocarpus

Dardanus sanguinocarpus Degener, 1925

上記の写真だけで比較すれば、細かな差異はあるものの、そもそも国内で見られるオイランヤドカリ自体が赤、茶、黒など色彩のバラツキがあるため、それらを踏まえるといずれの特徴も吸収されてしまうように思います。
うーん。。。何が違うんだろう。。。最早、研究者レベルでの精査しか無いか。。。
ちなみに、この判定は↓こちらのサイトを参考にしました。
Hermit Crabs and other crustaceans

最後におまけ。ユビワサンゴヤドカリです。
まず、こちらが国産のユビワサンゴヤドカリ。

国産ユビワサンゴヤドカリ

で、こちらがハワイ産。

Calcinus cf. elegans (H. Milne Edwards, 1836)

なんですか、この違いわっ!?
昔からずっと悩んできましたが、これ、どー見ても別種でしょ?
地域差で色彩が反転するなんてあるんでしょうか??
甲殻類は茹でると赤くなる。ハワイは暑い。。。なんて、昔こんなジョークも飛ばしてましたが、早くスッキリして欲しいですね。先生!

と言うわけで、単に比較だけで済ませた未解決ファイルでした(爆)
もし何か判ればご報告いたしますね♪

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ハワイからヤドカリ

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先日、ブルーハーバーの和田さんから「ハワイ便ヤドカリ各種入荷」との連絡を受け、本日ひととおりの種をお送りいただいた。

パッキング

本日11/9(日)の午前中に無事到着。
大きな段ボールの中には、完璧な梱包で6種を全て個別でパッキング。
水温は20度ちょい。新聞紙による防寒以外に、2つのホッカイロまで同梱されていた。
こゆところにもショップの“愛”を感じますね。
和田さん、ありがとございました!

さて、中身を紹介・・・。

まず、実物は僕も今回が初めてのハワイ産サンゴヤドカリの一種から。
あまり流通では見かけない Calcinus laurentae Haig & McLaughlin, 1984 です。
見た目はシンプル、且つ鮮やかなレッド。C. hakahau Poupin & Mclaughlin, 1998 にも似た種です。
今のところ、僕の知る限り国内からの報告は無いと思います。

Calcinus laurentae Haig & McLaughlin, 1984

続いて、こちらも実物は初めての、Calcinus hazletti Haig & McLaughlin, 1984 です。
ちょっと地味系なサンゴヤドカリと思われがちですが、よく見るとなかなかシックで濃いバイオレットに染まった種です。
また、この種は伊豆大島の有馬さんからも報告があり、国内でも限定された海域で生息しているようです。

Calcinus hazletti Haig & McLaughlin, 1984

次も初めての実物、ヘイグサンゴヤドカリ/Calcinus haigae Wooster, 1984 です。
この種も国内では小笠原諸島からの報告があるそうですが、これまでにフィールドで観察したと言う例は、まだ僕は知りません。全国のダイビングショップさん、期待してます(笑)
本種は歩脚の色彩、指節の模様が特徴的です。

Calcinus haigae Wooster, 1984

以上、僕の初物サンゴヤドカリたちでした。

続きまして、皆さんもよくご存じの“怪しい”ユビワサンゴヤドカリ/Calcinus cf. elegans (H. Milne Edwards, 1836) です。
暇がある方は、画像ソフトでネガ反転してみてください。面白いことに気づくはずです(笑)
それにしてもこの種は一体いつになったら話が進むのでしょう。。。汗

Calcinus cf. elegans (H. Milne Edwards, 1836)

次はグアムサンゴヤドカリ/Calcinus guamensis Wooster, 1984 ですが、実は今ちょっと僕も首を傾げていまして、とりあえず Calcinus cf. guamensis としておきます。
皆さんには、不可解な点が見えますか?

Calcinus cf. guamensis Wooster, 1984

最後に、これもまた変わった“オイランヤドカリ”ですが、実は別種の Dardanus sanguinocarpus Degener, 1925 と言うヤドカリ属の一種です。
皆さんにはオイランヤドカリとの違いが見えますか?
僕には今んとこ見えません(汗)

Dardanus sanguinocarpus Degener, 1925

以上、6種のヤドカリがハワイから遙々やってきました。
これでやっと干満水槽がにぎやかになりましたよ♪

引き続き、のちほど上記のいくつかの種について、国内の既知種との比較をここで紹介したいと思います。

尚、今回紹介したサンゴヤドカリたちは、Crustacés polynésiens - Polynesian Crustacea にも情報があります。ご参考まで。

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