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Mazarraの進化と最新情報

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDライト Maxspect Mazarra

本当は1ヶ月前に書くはずが・・・つい忙しくて忘れ・・・苦

で、遅くなりましたが、採用LED素子も中身もグングン進化してきてる期待のMazarraについて、今僕が把握している最新情報をお送りします(既に古くなってたらすみません)
Mazarraって、知らない間に仕様が変わってたり、突っ込んだ情報が少ないので、これがMazarraユーザーさんや検討中のアクアリストのお役に立てば幸いです。

Mazarra採用LED素子構成と交換用LED素子ラインナップの進化

Mazarraの採用LED素子構成とLED素子ラインナップを、時系列でご紹介していきます。

まずは発売当初の素子構成と、素子のラインナップ。2011/08時点です。

P+420
Ch LED (bin) Color Flux Qt
A Cree XM-L (T6) CoolWhite 7000-8000K 540lm@1500mA 4
B Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PB01-0040 Blue 460-490nm 88lm@1000mA 2
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PR01-0500 RoyalBlue 440-460nm 1222mW@1000mA 2
C SiBDI P2N-U UV 390-420nm (400nm) 440mW@700mA 2
ZT SemiLEDs Violet 415-420nm 500mW@700mA 2
D Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PB01-0040 Blue 460-490nm 70lm@700mA 1
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PR01-0500 RoyalBlue 440-460nm 910mW@700mA 1
Bridgelux CoolWhite 12000-14000K 200lm@700mA 2
P
Ch LED (bin) Color Flux Qt
A Cree XM-L (T6) CoolWhite 7000-8000K 540lm@1500mA 4
B Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PB01-0040 Blue 460-490nm 88lm@1000mA 2
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PR01-0500 RoyalBlue 440-460nm 1222mW@1000mA 2
C SiBDI P2N-U UV 390-420nm (400nm) 440mW@700mA 2
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PB01-0040 Blue 460-490nm 70lm@700mA 1
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PR01-0500 RoyalBlue 440-460nm 910mW@700mA 1
D Bridgelux CoolWhite 12000-14000K 200lm@700mA 4
S
Ch LED (bin) Color Flux Qt
A Bridgelux Blue 460-480nm 320mW@700mA 4
Bridgelux RoyalBue 440-460nm 300mW@700mA 4
B Bridgelux CoolWhite 12000-14000K 200lm@700mA 4
Bridgelux NeutralWhite 6500K 200lm@700mA 4

Mazarra 採用LED素子ラインナップ 2011/08

初期MazarraのUV系LED素子にはSiBDI社のP2シリーズが採用され、特にP+420に採用された420nmの素子はこばやしさんが見つけてこられたZT社の素子(SemiLEDs トリプルチップ)が採用になり、話題になりましたね。
またこの頃は、D ch.やSシリーズにBridgeluxのLED素子が採用されていました。
素子のラインナップも、G2の延長線的な印象を受けました。

続いて、2011/10時点。この時期は上記の構成の初期ロットがようやく発売開始された頃でしたが、実はこの時既に以下の新構成案が発表されていました(汗)

P
Ch LED (bin) Color Flux Qt
A Cree XM-L (T6) CoolWhite 7000-8000K 540lm@1500mA 4
B Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PB01-0040 Blue 460-490nm 88lm@1000mA 2
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PR01-0500 RoyalBlue 440-460nm 1222mW@1000mA 2
C SiBDI S35-U (U60) SuperActinic 400-410nm 500mW@700mA 1
SiBDI S35-U (U70) SuperActinic 410-420nm 600mW@700mA 1
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PR01-0500 RoyalBlue 440-460nm 910mW@700mA 2
D Cree XP-G (Q3) WarmWhite 3000K 232lm@1000mA 2
Philips Lumileds Luxeon Rebel LXML-PB01-0040 Blue 460-490nm 88lm@1000mA 2
S
Ch LED Color Flux Qt
A Cree XP-E (R3) CoolWhite 7000-8000K 280lm@1000mA 8
B Cree XP-E (M2) Blue 465-485nm 69lm@1000mA 4
Cree XP-E (16) RoyalBlue 450-465nm 1000mW@1000mA 4

P+420の情報は無し。

Mazarra 採用LED素子ラインナップ 2011/10

光量?品質?日亜特許関係?が理由かどうか判りませんが、BridgeluxのLED素子は廃止となり、代わりにCreeが採用されました。これは良い選択だと思います。
さらに、UV系LED素子も、SiBDIのP2(汎用パッケージ)からS35(小型パッケージ)に変更になりました(前回紹介)。これによりUV系の出力もアップしました。グッジョブです♪

そして、最近の素子構成と素子ラインナップ。2012/1~2012/3時点です。
素子の番号は画像とシンクロしてます。

P+420 (2012/03)
Ch LED (bin) Color Flux Qt
A 1. Cree XM-L (T6) CoolWhite 8000K 540lm@1500mA 4
B 9. Philips Lumileds Luxeon Rebel RoyalBlue 450-455nm 1222mW@1000mA 2
11. Philips Lumileds Luxeon Rebel Blue 480-485nm 88lm@1000mA 2
C 9. Philips Lumileds Luxeon Rebel RoyalBlue 450-455nm 1222mW@1000mA 2
11. Philips Lumileds Luxeon Rebel Blue 480-485nm 88lm@1000mA 2
D 6. Epileds (DualCore) Violet 400-410nm 550mW@700mA 2
7. Epileds (DualCore) SuperActinic 410-420nm 650mW@700mA 2
P (US 2012/01)
Ch LED (bin) Color Flux Qt
A 1. Cree XM-L (T6) CoolWhite 8000K 540lm@1500mA 4
B 9. Philips Lumileds Luxeon Rebel RoyalBlue 450-455nm 1222mW@1000mA 2
11. Philips Lumileds Luxeon Rebel Blue 480-485nm 88lm@1000mA 2
C 9. Philips Lumileds Luxeon Rebel RoyalBlue 450-455nm 1222mW@1000mA 2
11. Philips Lumileds Luxeon Rebel Blue 480-485nm 88lm@1000mA 2
D 6. Epileds (DualCore) Violet 400-410nm 660mW@1000mA 1
7. Epileds (DualCore) SuperActinic 410-420nm 780mW@1000mA 1
4. Cree XP-G WarmWhite 3000K 232lm@1000mA 2

PのB chとC chは同じ構成になったようです。判りやすいね。
また、以前のようにP+420専用のZT社420nmが無くなって、標準の素子ラインナップだけでP+420が構成できるようになった点も、カスタマイズ派には大きなメリットでしょう。
尚、Sは情報無いけど、多分素子構成は以前と同じじゃないかな?

Mazarra 採用LED素子ラインナップ 2012/03

Mazarra 採用LED素子ラインナップ 白系 2012/03

Mazarra 採用LED素子ラインナップ カラー 2012/03

特筆すべきは、UV系LED素子のさらなる進化として、400nm、420nmのいずれもデュアルチップに変更になった事です。これにより、さらに出力がアップしました♪

Mazarra デュアルチップ

LED素子のデュアルチップについては、以前Reefbuildersでも試作品が紹介されましたが、あの構造が本採用になったと言うことでしょう。実は今年の1月の時点で既に海外の流通品にはこのデュアルチップが採用されていたようです(2011/1にPを個人輸入された方からの情報提供)。もしかしたら国内向けロットにも既に反映されているのかも?
そして更に嬉しいのは、UV系に435nmが追加された事です。これについてはこばやしさんも紹介されていますし、国内正規ルートで購入されたMazarraユーザーであれば、既に購入もできるらしいので、正規ユーザーさんはMazarra取り扱いショップへ確認してみると良いでしょう。
ただ残念なことに、現時点ではPremiumAquatics等の海外の通販サイトでは、まだこれらの最新ラインナップのLED素子は販売されていないようです。。。ま、当面は最新Mazarra購入ユーザー権益として、お預けなんでしょうねぇ(汗)

長くなったので、本体の進化については次回。。。

こちらのエントリーもどうぞ♪

Epileds EP-U4545K 420nmを試す

この記事を含むタグの全記事リスト: 420nm Epileds LED

昨日紹介したEpiledsの最新LEDチップEP-U4545Kですが、

ホンマに1W如きぬるま湯風情が500mWオーバー弾き出すんかいっワレェ!

と言うのはJAROですが、疑惑の目も無理は無いので、ちょっと検証してみましょう。

と、その前に事前知識として、最近更新されたMazarra採用LEDの最新ラインナップを見てみましょう。嬉しいのは、光量の不足しがちなUV系素子が揃ってデュアルチップに変更されたこと。これによって3W駆動(700mA)時には実質1W駆動(350mA)の2チップ分流となり、1W時の大光量・高効率×2チップとしての恩恵が得られるようになりました♪

Mazarra最新LEDリスト カラーLEDラインナップ

例えば、旧採用LEDラインナップと比較すると、このように進歩しました。

LED 旧採用LED素子 新採用LED素子
400nm 500mW @700mA 550mW @700mA
420nm 600mW @700mA 650mW @700mA
435nm - 680mW @700mA

一見、大して変わってないようにも見えますが、1チップを3W駆動して低効率で得た600mWと、かたや2チップを正味2W駆動して得た650mWでは、
3W→600mW vs 2W→650mW
の大きな違いがあります。そしてこれは今後もMazarraの大きなメリットとなるでしょう。

さて、話を戻して。

Mazarraの最新デュアルチップでさえ700mAで650mWやんけっ!
おどれの1Wはホンマに350mAで500mWオーバーなんかいっ!!!

JAROに益々磨きが掛かりますが、まあ要するに疑惑の意味するところはこんな感じ。
そこで、ちょっと雑ではありますが、手持ちの420nm LEDを使って比較実験をしました!

いざ、420nm LED対決!

用意したのは以下の3品です。

420nm LED素子対決

左は以前紹介した、ZT社で一番高い420nm 1W素子で、単価は$10(10ヶロット時)。 これはSemiLEDsSL-V-U40AC(PDF)と言うチップを採用しています。ZT社での公称出力は250-300mW @350mAとなっています。

続いて中央は、先日ある有名なブロガーさんから頂いたMazarra専用420nm LEDで、同じくSemiLEDsのSL-V-U40ACチップを採用したSiBDI社のS35-Uと言うLEDのU70ランク(410-420nm)です。Maxspectでの公称出力は600mW @700mAとなっています。1Wに換算すればおよそ350mWくらいでしょうか。値だけ見ると、上のZT社のひとつ上の光量ランクのチップかな?と思わせます。

そして右は、Epileds社の最新チップEP-U4545Kを、eco-lampsが自社パッケージングしたLED素子で、既にバイタルウェーブ・バイオレットでも採用済みのLEDです。一応、公称出力は控えめに450mW @350mAを謳います。

これらをそのまま1Wで駆動すると、以下のような感じになりました。

420nm LED対決 ノーマル発光状態

一見、ZT社の方がMazarraよりも明るく写ってますが、これは素子形状やビーム角の問題だと思われます。また、Epiledsも素子自体にリフレクターが内蔵されているので、ビーム角がやや狭く、より前方へビームが届いて見えます。
と言う予備知識をまずは念頭に置いて、お次は、これらの不揃いのビームを対等な土俵に上げるべく、それぞれに同じリフレクターを装着して、放射光をすべて同じビーム角に揃えてみます。

420nm LED対決 リフレクター装着

これでほぼ不公平は無くなりました。やはりMazarraの方がZT社よりもやや明るめかな?
ただ、相変わらずEpiledsの方は、より前方へ光が飛んでいるようです。やはり素子内蔵のリフレクターの影響でしょうか。。。

が、こんな画像をいくら並べても具体的な光量は一向に見えてこないので、何か測るものを・・・と考えて、とりあえずPPFDメーターを用いました。何しろ420nmが相手ですから、照度計で人間様が見えにくい波長の照度を測っても仕方ないので、始めから400-700nmを測定対象とした光合成光量子束密度PPFDの方がまだマシだろう、と(笑)

そして、驚愕の結果が得られました。
上は1W駆動、下は3W駆動時の10cm前方のPPFD(μmol・m-2・s-1)です。

420nm LED対決 リフレクター装着時の10cmのPPFD測定比較

リフレクターでビームを揃えているとは言え、どうもEpiledsの方は素子内蔵のリフレクターによる恩恵が5割増しくらいありそうな値です。大光量にもほどがある(汗)
と、Mazarra贔屓目で考えても、どうやらEpileds圧勝のようでした。

一応、この結果を理由づけてみると、仮にMazarraの方が公称通り600mW @700mA出てるとして、1W駆動時のZT社との比較から、ZT社も公称通り250-300mWは出ていそうです。そしてEpiledsも、仮に1.5倍効果(笑)が発動してるならば、およそ500mWは出てる計算になるので、まあいずれも公称程度の出力は出ていると見て問題ないでしょう。

ただ特筆すべきは、Epiledsの3W時の出力です。1.5倍効果を差し引いたとしても、ざっと900mW @700mAは出てそうな計算になります。す凄げぇ。。。

フルスペは、とんでもないLEDを採用しようとしています。。。

今でさえ他社が真似できないバイオレット出力を誇るのに、まだ進化しようと言うのか!?
その実力のほどは、まずはバイタルウェーブのバイオレットでお試しアレ!

最後にひとつ、Mazarraに提案します。例えば、同じEpiledsの500mWのデュアルチップ化はどうかしら。それで700mA時に1,000mWになるし、フルスペに一歩迫ることが出来ると思います。ただ、コストの問題は・・・どうにかしてください(汗)
まあ、他社の3倍の素子数をこなすフルスペに比べたら、全然現実的ですよ!
さすれば、Mazarraユーザーに益々ハッピーが訪れるでしょう♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

Epileds EP-U4545K採用計画

この記事を含むタグの全記事リスト: 400nm 420nm Epileds LED

KR93SPフルスペに採用されているUV系LEDチップでお馴染みのEpileds社EP-U4545Vですが、これを近々最新のEP-U4545Kへ切り替えていきます。実は既にバイタルウェーブの一部420nmチップに採用してたりして。。。なんとも贅沢なスポットです♪

Epileds EP-U4545K-A3のデータ。

Epileds EP-U4545K データシート

とは言っても、旧EP-U4545Vと比べて格段に光量が増えた訳では無く、あくまでも後継的なモデルチェンジじゃないかな?と思われます。
でも、eco-lampsからの実測データを見たら、やはりそれなりに大光量のようです♪
ま、さすが高いお金を出して大光量ロットを仕入れてもらってるだけあります。。。

Epileds 400nm 420nm
EP-U4545V 476.7mW 457.2mW
EP-U4545K 529.6mW 478.0mW

* 任意のチップの測定結果であり、サンプルによってバラつきはあります

Epileds EP-U4545K 実測データ

あぁぁ。。。1W(@350mA)で500mWオーバーって。。。わなわな。。。
しかもフルスペは多素子なので、こんなモンスターチップがバンバン載っちゃいます♪
・・・色んなところから色んな意味の悲鳴が聞こえてきそうです(曝)
まあ、でもこれくらいの変化じゃスペクトルはほとんど変わりませんけどね。

とは言え、スペクトルに関してはKR93SPフルスペはもう完璧に極めちゃったので、今後は少し基本に返って、改めて光量の確保にシフトしていこうかなと思います。
そう。それが本来のあるべき手順でしたね(笑)

KR93SP 採用チップ履歴と計画

* 白系は初期ロットから採用しているソウル半導体のまま変更の予定は無し

設計当初からUV系ばかり目立っていたので、そろそろブルー系の450nmや475nmにも力を入れていきます。あ、これまでも光量と品質は確保してきましたが、あくまでもモア!ってことです。くれぐれも誤解の無いように(汗)
でも今のチップは波長が完璧すぎるので、そこを保持しつつの光量アップが必要になり、なかなか手強いです。特に今使ってるSemiLEDsの475nmは実質480nmほど出てるので、お陰でシアンが500nmよりも少し高め(実質510nm前後)まで許容できてます。
と言う訳で、ただいま450nmと480nmのまま光量アップできるチップを捜索中です。

そして、シアンもEpiledsに移行する計画です。これはなかなか良さげなブツが使えそう♪

あと忙しくてなかなか紹介できてませんが、“SPS攻略LEDライト”KR93SPフルスペに対して、待望の“LPS攻略LEDライト”“水草攻略LEDライト”が実現しそうですよ!
そのうち頑張ってアップします♪

などなど、これらの調査・計画もさることながら、故障・機能等の問題点の洗い出しや今後の改善案の提案、そして一番の難関 eco-lamps社との“苦手な英文でのやりとり”に、先月は完全に本業が圧迫されまくりでした(曝)
まあ、好きなことなので大して苦にはなりませんが、これでお給料でも貰えたらなぁ~汗
この際マジでLEDクリエイターを開業して・・・いや、アクア業界じゃ無理だろうなぁ。。。

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