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懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

光合成実験、その後…

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio 27 LEDスポット プチ実験

前回のセンセーショナルな対決結果から、早3週間余りが経過しました。
その後、別の実験をするつもりが、例のLEDチップ散策に追われ。。。
そうこうしてたら、いつの間にかリーフパープルの発売日も過ぎて。。。汗

とりあえず、放置されていたそれぞれの猫草の成れの果てです。

光合成実験、1ヵ月後

ひとつ判ったこと。
どうしていつもリーフパープル側の土がすぐに乾いてカラカラになるのかな?と不思議でしたが、単に成長が早くて消費量が大きかっただけのようです。なるほど、当たり前か(汗)。てっきり、水分を奪うほどの灼熱の波動が出てるのかと(曝)
で、慢性的な水不足で少し枯れが目立ってきたので、この辺で実験を終了(汗)
一方、一般白色LEDの方はのびのびしてました。もっと光を、と(苦笑)

その後、スタッフが美味しく頂きました♪

むしゃむしゃ。。。

今回の実験で、リーフパープルは光合成の促進能がとても大きいことが判りました。
今までのLEDの感覚で使うと、ちょっとヤケドするかも知れません。飼い主も生体も(汗)
ゆっくりチビチビ伸びるのが好みの人は、事前によく検討すると良いでしょう。
ただ、太陽がサンサンと当たる環境で育ってきた光合成種を対象にするなら、このパワーは一見の価値があります。きっと、その種の本来の成長具合が楽しめることでしょう♪
また、浅場のサンゴに限らず、水草や陸生植物の栽培にもお勧めできると思います。
成長速度が速いから、いつも新鮮な野菜を食卓へ♪ (何の番組だ)

さて、実験が終了したと言う事は・・・?
お待ちかねの、読者プレゼントっ♪
どんどんぱふぱふ♪♪♪

新発売のGrassy LeDio 27 ReefPurple

前回同様、以下の要領でお申込みください。

  1. 公開しても良い名前(ハンドルネーム、ニックネームなど)
  2. お届け先情報(氏名、住所、電話番号、在宅状況)
  3. 設置予定の水槽の全体写真
  4. 設置予定の水槽の現在の照明の内容
  5. 水槽照明に関する失敗談、悩み、要望などあれば

以上の内容を、info@1023world.net までメールでお送りください。
例によってメールの件名は、【LeDio 27 RP欲しい!】としてください (要括弧【】)
応募締め切りは次の日曜日(5/29)いっぱいまで必着。
当選発表は抽選後にブログにてお知らせいたします。
発送は着払いにてお届けしますのでご了承ください。
尚、過去に当サイトで当選歴のある方は応募できませんのでご了承ください。

ところで、今回のプレゼントは、実験で使用したものではなく、新品をご用意しました♪
やっぱり、中古より新品が良いもんね♪
きゃぁぁぁ! ふとっぱら!!!(僕じゃなくてボルクスが)

と言う訳で、残った実験機を使って今度こそ別の実験を。。。笑
返すのもうちょっと待って(曝)

あ、あと今後も読者プレゼントはこんな感じで細々と告知していきます。
気づいた人だけが得をする大作戦です♪
前回もかなり当選確率がヤバかったですぜ(笑)
それと、前回のリーフディープの抽選に漏れた人は、今回のリーフパープルの抽選に自動的にエントリーしておきますので、正座してワクワクしていてくださいな♪
それでも心配な人はまた応募してもらっても良いけど、確率は変わりませんからね(笑)

こちらのエントリーもどうぞ♪

一般LED対LeDio27光合成対決

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio 27 LEDスポット volxjapan プチ実験

LeDio 27 ReefPurpleはただいま席を外しております。
任期を終えて帰還するまで、今しばらくお待ちください。
帰還次第、読者プレゼントに出席いたします♪

と言う訳で、リーフパープルさんの現在の仕事振りをご紹介します。
実は秘密裏にこんなことを始めていました。
名付けて、

光合成対決! 一般白色LED vs LeDio 27 ReefPurple ♪

光合成実験開始

皆さんのLED製品にも必ず入っている一般白色LED、これの20W版+リフレクタを用意して、LeDio 27 ReefPurpleとの光合成対決を開始しました。
果たしてどんな違いが見られるのか?
あるいは何も違わないのか?

まずは、その対決方法を説明します。

猫草光合成実験の詳細

栗スケさん(猫)に対するATフィールドとして、メッシュの傘たてを採用!
これで実験中にムシャムシャされることはありません♪
そして、同じ容器に同じ土(有機培養土)を同じ深さに敷き、それぞれにエンバク(燕麦:イネ科)の種5g(約110粒)を均一に敷き詰め、さらに土を1cm被せておきました。
各LEDは、双方で同等の照度となるよう、高さを調節しています。
あとは実験を巻いていくため、各LEDは24時間連続運転とし、毎日水を与えます。
さあ、果たして結果や如何にっ!?

さ、早速巻いていきますよ。
記事開始早々、早くも一週間が経過しました。

光合成実験 4/19~4/26までの変化

おや?
リーフパープルの方だけフサフサしてきましたよ?
もっとよく見てみましょう。

光合成実験 168時間後

* 光源が違うため土の色が違って見えますが、あくまでも同じ土です

え゛ぇっ!?
なんでこんなことにっ!?

とりあえず、スペクトルを見てみましょう。

白色LEDとLeDio27 ReefPurpleのスペクトルと光量

同じ照度とは言え、その照度を構成する波長の割合がまるで違うからか?
しかも比視感度も考慮すると、とんでもない光強度の差となるからか?
そしてリーフパープルが、まさにクロロフィルの吸収スペクトルに近いからか?

いや待て、早まるな。
あるいは、もやし現象も考えられるぞ。
もっと光を・・・と、伸び伸びするケースだ(笑)
いや、しかし・・・それなら発芽のタイミングにまで影響が出るだろうか・・・?

そうか!
発芽が促されたのか!
リーフパープルに採用されているCree XP-Eの電球色×3、赤640nm×1 が、猫草をゴロゴロと刺激したに違いないっ!
スペクトルで赤の発光強度を比較しても、それほど白色LEDと違って見えないのに、実際にはこれほど違いが出ていたとわっ!?

へぇ・・・発芽ってホントに赤い光成分で促されるもんなんですねぇ(笑)

ささ、もっと巻いていきますよ。
今度は息つく暇も無く、あっと言う間に2週間が経ちました。

光合成実験 4/19~5/3までの変化

あらら。
もはや比較にならない差が。。。

光合成実験 340時間後

リーフパープルの方は、相当数の葉が伸び、葉の緑も濃く、硬く強い印象です。まるでお庭でサンサンと太陽を浴びて育ったかのようです♪
一方、一般白色LEDの方は、やっと7~8本の葉が出ましたが、どこか色も薄く弱々しい印象を受けます。
ただ、葉の長さ自体は双方とも変わらないか、むしろ白色LEDの方が若干長いです。
あ、もしかしてこれこそが“もやし現象”か(笑)

それにしても、一般白色LEDでの発芽の遅さ、発芽のバラツキには少し驚きました。
実はこれまでも数回、LEDで猫草を栽培してきましたが(123)、使ったLEDは電球色や自然光(UV+RGB蛍光体)ばかりで、いずれも赤がしっかりと含まれているものです。
そう、一般に赤が弱いとされる一般白色LEDでの実験は今回が初めてだったのです。
もしかしたらそれが発芽の違いなのかも知れません。今までの実験では必ず開始1週間目までには一斉に芽が出てましたが、今回は既に2週間が経過するのに未だに大半の種が芽を出していませんから。。。

ところで、この2週間は24時間常時点灯でしたが、今後はきちんと日照変化を与えることにしました。どうしても葉が乾燥しがちで、得意の葉の先端の水玉も付かなかったし、そのせいか先端のチクチク部分が微妙に茶色い状態になってきましたので(一枚だけ先端1cm程枯れてきた葉もある)。あるいは、連続光合成によって養分不足が出てきたのか?、成長の加速によって老化の進みも速いのか?、なんにしても強制牧場はよくないってこと。

あぁ・・・。
白と青を混ぜ混ぜしたらアクアにピッタリ綺麗だよぉ~の時代は終わったね。。。

じゃ、いくよ♪

僕らは今まで、こんな生気のないLEDを使ってきたのか。。。
貴方のLEDには、電球色LEDは入っていますか?
貴方のLEDは、本当にサンゴの命を照らしてますか???

もいっちょ♪

さあ!!!
やはり LeDio 27 ReefPurple はクロロフィルマスターなのかっ!?

波長もLEDも精通したプロが創るLEDランプはここまで違うのかっ!?
製品スペクトルを公開すると言うことは、そういうことなのかぁぁぁっ!

ん? 奮発しすぎ?
いやぁ、いつもプレゼント提供してもらってるし~(笑)

クロロフィル吸収スペクトル

特に対クロロフィルがメインの淡水や水草にも是非お勧めしたいところっ♪
・・・けど、淡水で照明がピンクって・・・やばいかな?(汗)
それに効果も強力そうだし、少し離して遠くから広範囲にやんわり当てるくらいが吉かも♪
淡水にも海水にも、生体の生理を健全に保つ栄養ドリンクに、全体にほんのり一本っ♪
いやぁ~、発売が待ち遠しいねぇ~っ!!!

では、もう少しだけ実験経過をお送りしていきますね。
実験が終わったら、読者プレゼントよん♪

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コントラスト問題と照度減衰率

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDうんちく プチ実験

大雑把な話、2階のベランダで測ろうと、1階の庭で測ろうと、太陽の照度は変わりない。
ところが、メタハラやLEDなどの人工照明じゃ、そうはいかない。
まあ、水槽の場合は何メートルも水深があるわけでは無いが。。。

話を1年ほどさかのぼるが、当時僕はLED+レンズに於いて、やりすぎはコントラスト問題を生む、と豪語していた。そして無難なビーム角として90°を導き出した。集光効果も得られつつ、コントラスト問題も適度に回避できるビーム角だ。

ところで、そもそもコントラスト問題ってなんだ?

それは、レンズによる集光によって強制的に高められた照度は、投影対象に極端なコントラストを与えてしまうと言うものだ。例えば、ミドリイシの上面が超明るいのに、裏面が超暗い状態。また、ミドリイシの頭頂部には数万ルクスも当たっているのに、数センチ下の枝には数千ルクスしか当たらないと言う状況も生み出す。。。

いや、正確にはこれは、感覚的な推測に過ぎなかった。もちろん、光を絞れば絞るほど周囲への反射成分がなくなり、物体のコントラストを強くしていくのは間違いの無いところだろう。しかし後者の「数センチの照度差」と言うのは、この推測から派生した、ただの感覚に過ぎなかったのだ。

先日、水槽を眺めながら、ある悩みにため息をついた。
それは、全てのミドリイシが、ある一線を境に白化したり萎縮したりというもので、その一線とは水面から3cmほどの水深である。ここより深ければポリプも発色も状態が良いのだが、そこより浅くなるとポリプが萎縮していたり共肉が褐色化あるいは白化しているのだ。

コントラスト問題め。。。

そう思った瞬間、ふと気づいた。

ん?
これって、本当にコントラスト問題っけ?

いつものように前置きが長くなったところで、本題に入ります。
検証には、以下のLEDを使いました。

20WのLED、レンズの有無によるビーム角の違い

また、これだけでは心もとないので、エリジオンのブルーホワイトも参戦させた。
以下、各LEDのレンズあり無しの照度減衰率の測定結果である。

各条件での照度減衰率

11Wがエリジオン。各値は照度lx。

距離
[cm]
レンズ無し レンズあり
11W 20W 11W 60° 20W 90°
10 26,020 40,100 102,600 53,400
15 12,120 21,100 52,100 31,290
20 7,000 11,650 36,590 19,650
25 4,520 7,410 24,520 13,000
30 3,220 5,160 17,390 9,290
35 2,396 3,907 12,970 6,880
40 1,850 2,935 10,050 5,390
45 1,478 2,340 8,010 4,260
50 1,204 1,888 6,520 3,539
55 1,015 1,584 5,430 2,989
60 848 1,348 4,590 2,538
65 728 1,149 3,965 2,193
70 629 996 3,450 1,921
75 558 878 2,993 1,702
80 497 780 2,644 1,515
85 437 680 2,354 1,322
90 396.7 604 2,095 1,184
95 360.6 544 1,903 1,077
100 328 494 1,704 981

更に値読み取り用にピックアップしたもの。

レンズの有無による照度の減衰率の測定結果

この測定結果を基に、各条件で目的の照度を得た場合の、+5cm時との照度差を比較してみました。

目的照度 [lx] レンズ無し レンズあり
11W 20W 11W 60° 20W 90°
20,000lx 距離 12cm 15.3cm 27.8cm 19.8cm
+5cm 17cm
9,400lx
20.3cm
11,300lx
32.8cm
14,600lx
24.8cm
13,200lx
10,600lx 8,700lx 5,400lx 6,800lx
10,000lx 距離 16.5cm 21.5cm 40cm 28.8cm
+5cm 21.5cm
6,000lx
26.5cm
6,600lx
45cm
8,000lx
33.8cm
7,400lx
4,000lx 3,400lx 2,000lx 2,600lx
5,000lx 距離 23.8cm 30.5cm 57.5cm 41.5cm
+5cm 28.8cm
3,500lx
35.5cm
3,800lx
62.5cm
4,300lx
46.5cm
4,000lx
1,500lx 1,200lx 700lx 1,000lx

なんと、この結果によれば、レンズは無いよりあった方が照度差は小さいのだ!?
そう、コントラストと照度差は考え方が逆だったのだ。

そして、その集光した光の使用位置は、照明直下よりも、少し減衰率が落ち着いた当たりの距離が良いだろう。上のグラフで言えば右側のことだ。
これは、レンズの無い照明だと、照度を稼ぐためにより水面に近く設置しなければならないが、レンズさえあれば水面から離すことが可能になる、と言うことと見事にシンクロする。

要するに、レンズの無い照明をギリギリ水面に寄せて得た20,000lxは、少し潜るとすぐに照度が減衰してしまうが、レンズのある照明を水面から離して得た20,000lxなら、少し潜ったくらいじゃ照度は減衰しない、と言うことなのだ。

照度減衰率のイメージ

これは、文字通り光を光束に例えると良く判る。レンズと言うのは四方八方に広がるはずの光を狭い面積に集めて太い束にすることである。極論を言えば、光の束を太くすればするほど距離に対する照度の減衰率は下がり、ミドリイシの頭からつま先まで均一な照度で照らすことができるのだ。まさに太陽光のように。そういう意味でも、レンズオプションを出したmax-sは、つくづく賢いと言えるだろう。

ただ、実はこれは少しトリック気味に書いている。本当の問題はレンズがあるかどうかではなく、先の線グラフの右側(光源から遠め)を使うかどうかで、照度の減衰率は決まってくるのだ。その証拠に、それぞれの倍率(台数)を等価的に揃えた場合の照度をみれば大差ないことが判る。

距離 レンズ無し レンズあり
11W 20W 11W 60° 20W 90°
30cm 3,220 5,160 17,390 9,290
倍率 5.40 3.37 1.00 1.87
40cm 1,850×5.4
9,990
2,935×3.37
9,891
10,050 5,390×1.87
10,079
50cm 1,204×5.4
6,502
1,888×3.37
6,363
6,520 3,539×1.87
6,618
60cm 848×5.4
4,579
1,348×3.37
4,543
4,590 2,538×1.87
4,746

ただ、そうなると、用意すべき光量はメタハラ並みとなり、LEDなのに結局大電力食らいとなってしまう。例えば上の表からも判るとおり、エリジオンのレンズありの照度を稼ぐには、エリジオンのレンズ無しだと5.4台も必要となる。レンズがあれば一台で済むのに、だ。
とは言え、拡散・反射成分も無くすほどの狭角なレンズは推奨しない。やはり60~90°が妥当ではなかろうか。

と言うことで、照度の減衰率はコントラスト問題とは別の問題であることが判った。今後、この問題のことを、レンズが無いと水面が明るくても水底が暗いじゃん問題と呼ぼうと思う。長いか。

ところで、肝心の僕の水槽の悩みが解決していない。
仕方が無いので、とりあえず照明の高さを5cm離してみた(苦笑)
これで水面の照度は約40,000lx。
水面下3cmの個体にとっては、まだ眩しいのだろうか。。。

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