あくまでも重要なのはスペクトル(波長)であってアレじゃないよ。
アレはあくまでもスペクトルのお陰で得られるものだから。。。
と言う意味もあって、今まで特に触れてこなかったかも?なアレですが、なんかスペクトルとアレを独立して考えてる方も見受けられそうなので、軽く触れておくことにしました。
KR93SPに限りませんが、今回はLEDの演色性のお話です。
まず、とても判り易いページがあるので、軽く予習してみましょう。
このページを見ると、こんなグラフがあります。ちょっと拝借。
一般的に演色性Ra(CRI)と言うと、このグラフでいうところのR1~R8までの平均演色評価数を指します。この場合、一般白色LEDは75、3波長型白色蛍光灯は80となってます。更にこのグラフでは、特殊演色評価数のR9~R15までも記してあり、これは更に厳格な色の再現性を示す指標となっています。もちろん、これらの評価の元となる基準は太陽なので、太陽の演色評価はオール100となります。
ちなみに、一般LEDでも、緑色蛍光体と赤色蛍光体を混ぜたニュートラルホワイトやウォームホワイトなどは、黄色蛍光体のみのクールホワイトよりも、スペクトルがフラットで且つ赤成分も多いため、演色性は高くなっています。例えば、一般白色LEDのRaが約70~80に対して、高演色LEDのRaは軽く80~90は確保されています。
これらのLEDは発光チップが青色なので、スペクトル分布はあくまでも青光+黄色、または青光+緑+赤で構成されますが、さらにUV光+RGB蛍光体の超高演色LEDになると、スペクトルにUV帯域も加わり、Raも軽く95を超えます。(上のCCSさんのLEDがそうですし、僕が以前製作した太陽光LEDシステムライトもこれを採用しました)
で、ここまで読んで既にピンと来た方もおられると思いますが、誤解と言うのは、『フルスペクトルは高演色』と言っても差し支えありませんが、『高演色は必ずしもフルスペクトルではない』と言うことです(一般Raと特殊Raにこだわらなくても)
フルスペクトル ≒ 高演色
高演色 ≠ フルスペクトル
その良い例として、今回デビューしたKR93SPフルスペと、以前製作した太陽光ブレンド(7W)の演色評価グラフを、さりげなく貼っておきます♪ さりげなく(笑)
まず、KR93SPフルスペクトルエディションの白チャンネルから。
青チャンネルを入れると当然演色どころの騒ぎじゃなくなる(汗)ので、KR93SP自慢の“太陽”の白チャンネルのみの演色評価グラフです。
なんと一般Ra95!
海水向けに赤を抑えた割に、巷のLEDや蛍光灯よりも赤が断然綺麗に発色されます♪
ちなみに特殊演色評価を加味しても、平均Ra92はあります♪
お次は、太陽光ブレンドの7W。今となっては懐かしい。。。笑
太陽光ブレンドは、UVもBlueVioletも含まない一般LEDの組み合わせでしたが、このように超高演色並みのRa94が達成できてたんですよ!
ま、いまさらですが、太陽光ブレンドってめちゃんこ演色性高かったんです♪
そう、これが、フルスペじゃなくても高演色の良い例です。
さて。結局何が言いたいのかというと、
KR93SPは、フルスペだからこそ、超高演色なのだ!
ということです。
演色評価が得られるのは、その評価対象となる色を表す波長が含まれているからこそ。
含まれてなかったら、その演色評価は低い値にしかなりません。
そこんところ、よろしいでしょうか?
要するに、こゆことです。
× スペクトルばかり追い求めて演色性が悪けりゃダメじゃん!
○ スペクトルを追い求めると必然的に演色性もついてくる♪
前者は成り立たず、後者が正しい考察です。
ここんとこ、よろしいでしょうか?
とは言え、KR93SPは海中スペクトルに重点を置き、敢えて赤成分を抑えてありますゆえ、海水への適正度と比べれば、陸生植物や水草への適正度は低めです。
が、それでも我らがフルスペクトル、そんじょそこらの製品には負けません。
ま、淡水には青チャンネルは丸々不要だろうけど(汗)