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すべての答え:蛍光タンパク篇

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前回のすべての答え:トゲピンク篇に引き続き、今回は蛍光タンパク励起波長、そして蛍光の発光量に関するトピックスです。またまた先日紹介したすべての答え第一弾からデータを抜粋して、判りやすくご紹介しましょう。蛍光スペクトルのグラフの見方が判らなかった方もこの記事を参考にしてください。

今回のサンプルにはスパスラタ・グリーンをチョイスしました。

スパスラタ・グリーン

この個体は蛍光励起範囲が広く、下は370nmからガンガン発光していました♪

暗闇で370nmのみを当てた写真がこちらです。
また、被写体が判るように明るく補正した画像を下に並べました。

すべての答え第一弾での370nm励起実験

左から4番目がスパスラタ・グリーンです。光り輝くようなCFP(シアン蛍光)!
ちなみに、左から2番目のストロベリー・グリーンもガンガンの発光量ですね♪
また、右4番目のスギノキ・ブルーはちょっと青めのBFP(ブルー蛍光)なのが判ります。
その他の個体は、さすがに370nmは波長が低すぎてほとんど反応しませんでした。

このスパスラタに各波長(370/400/425/450/475/500/520nm)を当てて反射スペクトルを測定したものがこちらです。各波長の放射照度(光量)はおよそ揃えてあります。また、縦軸は単位がありませんが波長強度を表しています。

各波長によるスパスラタ・グリーンの反射スペクトル

もはや専門の研究機関でしか見られないようなデータですが、まさかこんなものを自分で採ることになるとは。。。

判りやすく各波長毎に分けたものがこちらです。

370nm照射時の励起スペクトル

370nmによる反射スペクトル

左側の突き抜けた波長が蛍光の励起源となるLEDの波長、右側の小さな波長が励起された蛍光スペクトルです。尚、励起波長強度に比べ蛍光強度はかなり小さいため、励起波長をかなり大きく引き延ばしています。

400nm

400nmによる反射スペクトル

370nmと同じ出力でも、400nmの方が蛍光の発光量が多いようです。

425nm

425nmによる反射スペクトル

400nmよりも425nmの方がさらに発光量が大きいようです。

450nm

450nmによる反射スペクトル

450nmだと発光量は小さくなり、また450nm自体に飲み込まれて判別不明(笑)

475nm

475nmによる反射スペクトル

完全に同化。。。

500nm

500nmによる反射スペクトル

追い越しました(笑)

520nm

520nmによる反射スペクトル

・・・。

以上の結果から、これら7種類のLEDのうちグラフから発光成分がなんとか読み取れたのはギリギリ450nmまでで、それ以上の波長では読み取れませんでした。また、450nmで励起された蛍光スペクトルも450nm自体のスペクトルに大きく被るため、便宜上この蛍光タンパクを励起できた波長は370nm/400nm/420nmの3種とし、励起波長範囲を370-425nmと判定しました。ま、どのみち450nmなんてどの光源にも絶対的に含まれてる波長だし意識するまでも無いかと。

そして、その発光スペクトルのみを抜き出したものがこちらです。

反射スペクトルから得られた蛍光スペクトル

これにより、この蛍光タンパクは485nmにピークを持つCFP(シアン蛍光)であることが判ります。また、励起源の波長によって、その発光量に差があることも読み取れますね。
縦軸に単位が無いので、仮に目盛りの数で言い表すと、

  • 370nm照射時・・・2目盛りパワ~!
  • 400nm照射時・・・4目盛りパワ~!
  • 425nm照射時・・・6目盛りパワ~!

(笑)

もっとも強く反応したのは425nmでしたが、UV 370nmや400nmにさえもこんなに大きく反応している点からも、如何にスパスラタがUVに貪欲なのかが想像できます(笑)

で、ここからが本題。

確かにこのスパスラタの蛍光タンパクはUVにもバンバン反応しているとは言え、最大要求が425nmにあることからも、これを維持するには、最低限425nm前後を含む照明さえあれば、まずは事足りそうだと推測できます。例えUVが無くとも、実際それでそれなりに維持できることも判っています。て事は、RazorでもT5でも理論上、全然許容範囲です。

その上で、よりUV系波長を必要とするVFP/BFP/CFP等の蛍光タンパクに対して、

  • 自然下のような発光量を再現したい!
  • 今よりもっと強く発光させたい!
  • なんかどんどん褪せていく…

以下は、そんなお悩みを持つあなたのためのヒントとしてお役立てください。

各波長を個別に与えた際の発光量と、それらの波長すべてを含む光源を与えた際の発光量を比較した場合、後者は単に前者を積分(総和)した値とおよそ等価になります。
(厳密には非連続スペクトルによる誤差が生じるため発光量は前者総和<後者)

蛍光スペクトルの積分値

もし照明に含まれる波長の下限が425nmまでの場合、発光量は約6目盛りパワー!
400nm~425nmが十分に含まれる場合、発光量は4+6=10目盛りパワー!
370nmまでも含んでいれば、発光量は2+4+6=12目盛りパワーにもなりますね!

そうか!
425nmだけ当てるよりも、
400nmや370nmも全部当てた方が、
それを要求する蛍光タンパクにとっては、
より大きく発光できるに決まってるじゃないかっ!!!

それが、波長を持つ製品と持たない製品との差です。
あとは、その波長の光量が大きな照明ほど、蛍光の発光量は増していきますね。
逆に言えば、例えせっかく波長を含んでいても光量が弱ければ。。。

以上のヒントから、照明の最適化に励んでみてください♪

以下、独り言。
スーパークール? 何やってもダメな個体ならトライする価値は十分にあると思うよ。。。
370nmは無理だけど、KR93XP/KR93SPなら380nmから立ち上がってるよ。。。
現物はまだ未確認だけど新Illumagicには仕様上400nmが入ってるよ。。。
出力は弱いけど、Kessilの隠し味には380-390nmが入ってるよ。。。
スポットならLeDio RS073 ReefUVVitalWave Violetにも400nmが。。。
これ以外に370nmや400nmの入った製品ってあったかなぁ。。。

こちらのエントリーもどうぞ♪

海水コミュニティサイト

最近、コミュニティサイトの在り方について、ブツブツ考えたりしています。

世界には素晴らしいマリンアクアリウムのコミュニティサイトがたくさんありますね♪
特に以下のサイトは僕もよく拝見しています。

海水コミュニティサイト Alexa ランキング カテゴリー US
世界 US Fish and Aquaria Pets
Reef Central 詳細 33,351 8,112 1 位 8 位
Reef Builders 詳細 106,761 33,235 6 位 28 位
Advanced Aquarist 詳細 227,354 81,543 19 位 60 位

* 2013/7/23現在

Alexaとは世界を代表するトラフィック(アクセス)計測サイトで、世界中のトラフィックを基に各サイトをランキング付けしており、どのサイトがどれくらい繁盛しているのかが判ります。(但し独自ドメインに限る)
例えば、世界のFish and Aquariaのカテゴリーを見れば、いろんなアクアリウムサイトを見つけることができます。

Alexa > All Categories > Recreation > Pets > Fish and Aquaria

このカテゴリーを見ると、上記3サイト以外にも、非常に多くの有用なアクアリウムサイトがランキングされています。The Reef TankやNano-Reef.com、3Reefなども、ちょっとした調べ物をしていると、ちょくちょく目にします。

一方、日本はと言うと、、、

海水コミュニティサイト Alexa ランキング カテゴリー 日本
世界 日本 魚・アクアリウム ペット
1.023world 詳細 414,904 10,323 1 位 4 位
Room210 詳細 1,580,559 37,666 5 位 15 位
PrivateOcean.com 詳細 2,652,816 - 17 位 35 位

* 2013/7/23現在

Alexa > All Categories > World > Japanese > レクリエーション > ペット > 魚・アクアリウム

もしかしてまだトラフィックが少なく、ランキングに埋もれてしまっているのかも知れませんが、少なくとも上位を見る限り、海外のような会社運営(海外の上記3サイトはいずれもLLC運営)によるマリンアクアリウムコミュニティサイトは見当たらず、僕を始めとした個人サイトが台頭している状態です。しかも、だに兄は未だ海水掲示板が閉鎖状態(笑)ですし、PrivateOceanさんも体調の関係で閉鎖状態なので、実質回っているのはココ1023くらいでしょうか(汗)。なかなか海外のようなアクティブな展開にはほど遠い状態ですね。

じゃあ、海外のように大きくて有益なコミュニティサイトは、日本では作れないのかしら?
維持・管理のコストがペイできる収益を見越したサイト作りとして、国内のアクア各社からスポンサーを募り、要するにアクア雑誌のような仕組みをウェブで実現することはできるのだろうか?

・・・と、ここまで考えて、いつも行き詰まります。
結果、書きたいことが書けず、どれもこれもヨイショになったり、最後は広告が記事より多くなったり。。。当然、今のように僕が各社の製品を比較してスペックを暴露したりダメ出ししたり、そゆのはタブーになっちゃいます。でもアクアリストが本当に欲しい情報はそこなんだよなぁ。。。結局、トラフィックは稼げず、運営は破綻、サイトは閉鎖に追い込まれるのがオチでしょうか。それでなくてもアクアサイトの寿命は短いケースがほとんどなのに。。。

で、行き着くのは、ほとんど放置でも行けそうなフォーラムのみのサイト。ドメインとサーバーと最初のフォーラムの設置のみで、あとは交流の場として運用してもらいます。但し、匿名だと2chと変わらないし情報の判断・精査が初心者には困難なので、facebookのような(facebook連動?)本名での交流サイトはどうかしら? あるいは本名の敷居が高いなら、せめてユーザー登録制にして表面上はハンドルネームで利用できるけど裏では万一に備え個人を管理しておくような仕組みにするか?

でも、ここまで考えて、やはり行き詰まります。
今日本のアクアリストはそれを求めているのだろうか?

イメージとしては、現状の1023の掲示板は僕の厳しい目が光っています(笑)が、そのフォーラムは仮に僕が運営するとしても僕はノータッチでいくとします。僕が利用する場合でもあくまで僕は参加者の立場です。ま、できれば善意の第三者が運営する形なら、利用者も気が楽かしらね?
本名またはそれに近い半匿名性で、有益な情報発信と自由な交流の場を目的とします。それでも可笑しな事を書く輩は出てくるので、コメントの評価制度を強化して、酷いものは参加者の多くの評価により非表示へ、逆に不本意な評価に対しては通報機能によりペナルティまたは無効判定など、極力運営管理協力者が少なくて済むような仕組み作りが理想です。
あれ、やっぱりコストかかるんかな。。。汗

で、そういうものは必要なのかな?

必要なら、それに見合うソースを探し、足りない部分は有志を募って実現していく、みたいな感じでいけるかしら?
現状、まりんちゅシティはブロガーのアクセスアップにしか役立って無さそうだし(汗)、今度こそサイトもブログもやってないROMアクアリストのための交流の場を作ってみたいなぁ、なんて思ったりしちゃってる今日この頃です。。。

ま、独り言で終わったらごめんなさい。。。

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新バイタルウェーブ出荷開始、そして新色とPSE♪

この記事を含むタグの全記事リスト: eco-lamps LEDスポット VitalWave スペクトル 太陽光LED

ご報告が遅れましたが、新バイタルウェーブの出荷が既に始まってますよ♪

新バイタルウェーブ

新バイタルウェーブでは、新たに新色サンが追加されました♪
ご要望の多かったフルスペクトル白色光源です!

新バイタルウェーブ 新色 サン(フルスペクトル)

何本も足してスペクトルを作らなくても、コレ一本でフルスペクトル♪
「コレ一本で」がミソね。なんかの便利な調味料みたい(笑)
スペースの無い超小型水槽にとってはホント救世主ですね~♪

サンプル記事でも測りましたが、念のため製品版でも実測スペクトルを。

新バイタルウェーブ 新色 サン 実測スペクトル

相変わらず良いケツしてやがるぜ♪美味しそうなスペクトルですこと♪
見事に浅場のサンゴ礁の海中スペクトルやん♪
誰コレ作ったのっ!曝

その他については、以前のサンプル記事応援市場の情報を参考にしてください。

さてさて。
新バイタルウェーブは、もうひとつ、旧型との違いがあります。
それはPSEです。

新バイタルウェーブ PSE

これまで販売してきた旧バイタルウェーブは、昨年7月以降生産分に義務づけられたPSEより以前に製造された分でしたのでPSEは付いてませんでしたが、今回製造分には当然ですがPSEが付いてます。これで、KRシリーズに引き続き、バイタルウェーブシリーズもPSEに対応したことになります。

また、新バイタルウェーブでは、3Wを廃止し、新色を増やし、製造ロット数を調整することで、それなりのコストダウンを実現し、結果、円安とPSE取得がありながらも、旧型よりも値下げを実現することができたようですよ。
旧型で15000円ほどしていたバイオレットが、新型は11000円で買えるなんて♪
こういう身を削る企業努力はありがたいこってす♪

それにしてもホント、PSEって厄介な制度ですよねぇ。。。時間もお金もかかるし。。。
ま、でも経済産業省が定めたルールだし、日本で商売する以上守らざるを得ません。
仕方が無いですね。。。
他社さんもどうか頑張ってくださいね!
くれぐれもPSE取得せずに販売したり、脱法で逃れたりしてはダメですよ!

ま、そう言う意味では、むしろ企業評価の指標にもなるので、ちょうど良いかもね?
悪い子はいねがぁぁぁ~笑

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