1.023world - ヤドカリパークとマリンアクアリウム -

海洋の仕組みと細菌・微生物から学ぶマリンアクアリウムサイト

1.023world Facebook

結果 Oh! Life (旧ブログ)

懲りずに書いてみたりする結果オーライな日記

紫外線LED:波動砲

この記事を含むタグの全記事リスト: LEDスポット volxjapan 紫外線LED

お待たせしました。
前回に引き続き、もうひとつのサンプルをご紹介します。
その名も・・・LeDio3 UV!
ま、まだ売るかも決まってない、僕も聞いてなかった、全くノーマークのナンバーです♪

LeDio3 UVのサンプル

届いたときは、あまりに小さいので、E26ソケットの中継アダプターかと思いました(汗)
しかし刻印を見てみると・・・なんと「Ultra Violet」とな!?
早速、恐る恐る点灯してみると・・・ぎゃぁぁぁ!!!
沁みるぅぅぅ!!!

なんと、このランプ。UVランプでんがな。
しかも1W×3でんがな。
・・・エライもん送ってきたな(汗)
まるで波動砲やん(^^;

で、早速その威力を測定してみると。。。

30cmデータ
照度 6,100lx
紫外線量 0.52mW/cm2
照射面積 強い部分で約8×8cm
ビーム角 およそ15°

マジですか!!!
紫外線量もひれ伏す値ですが、照度が6,000lx越え!?
しかもこのランプに使用されたUV素子は、前回ご紹介したLeDio7+に搭載されたUV素子と同一のものだと言うのです。
え? なんでこんなに差があるの?
それは、1素子+60°レンズと、3素子+15°レンズ、と言う設計の違いによります。
簡単に計算してみましょう。

まず理論的には、照度と光束には以下の関係があります。

照度 [lx] = 光束 [lm] ÷ 面積 [m2]

この公式に今回のLeDio7+とLeDio3を当てはめてみると、

■LeDio7+ 60°
30cm照度: 3,800 lx (前回紹介値)
30cmの面積: 0.09424 m2 (角度計算から)
素子1ヶあたりの平均光束量: 約 51 lm
■LeDio3 UV 15°
30cm照度: 6,100 lx (今回測定値)
30cmの面積: 0.00490 m2 (角度計算から)
素子1ヶあたりの平均光束量: 約 30 lm

LeDio3の値を用いて再度LeDio7+厳密に逆算すると、

■LeDio7+の青素子
51×7 = 357 lm
357 - 30 = 327 lm
327 ÷ 6 = 青1素子あたり約 55 lm

と言う感じです。
ちなみに、青もUVも共にちょいスペック高すぎる気がする(汗)けど、レンズの誤差や特性ムラなどを考慮すると、もう少し低いくらいでしょうね。

ちなみに、ボルクスジャパンにこのサンプルがなんなのか尋ねてみましたら、もし需要があるようなら販売しようと考えておられるようです。でも、実際に僕が使ってみた感想は、例え特定のサンゴ用スポットにする場合でも、ビーム角が鋭すぎて目的のサンゴと言うより目的の枝しか照らせない(笑)ので、もう少し広角にできないか?と提案したところです(笑)
ボルクスさん、頑張ってください♪

またまたつづく。
次回はスギノキへの照射テストです♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

紫外線LED:破天光

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio 9 LEDスポット volxjapan 紫外線LED

破天荒
「今まで人がなし得なかったことを初めて行うこと」。
前人未到の境地を切り開くこと。
by Wiki

「破天荒」は意外と違う意味で捉えている人が多いですみたいですね。
型破りとか、豪傑とか、そんなんとちゃうそうですよ(笑)

さて、待ち遠しかったUV搭載LEDランプのサンプルが届きましたよ!
1.023world×volxjapanの初のコラボ製品です!
その名も「破天光」♪
天を裂く光、まさに紫外線を随えた目も眩む灼熱の波動に相応しいナンバー♪

あ、僕が勝手に言ってるだけで、正式名ではありませんよぉ~(爆)
正式名は暫定で、LeDio7+(プラス)です。

カラーは何タイプあるの?
UV素子はどんな仕様なの?
はい~、まだ秘密でしゅ~♪
チョイじらしておきましゅ~(笑)

LeDio7+ DeepBlue(Blue+UV)のサンプル

とりあえず型番から足がつくので、ワット数だけお知らせしておきませう。
このサンプルは、カラー素子もUV素子も全て1Wです。
画像のモデルはオールブルーで、中心にUVを備えたタイプです。
差詰め、ディープブルー・プラスと言ったところかな。

重量は現行のLeDio7(236g)よりチョイ軽めの約210g♪
ランプ前面もLeDio7(94mmφ)よりかなりシェイプされた約70mmφ♪
但し全長はLeDio7(75.5mm)よりチョイ伸びて約100mm。
しかし、何と言っても放熱性をかなりアップしたそのヒートシンクが素晴らしい!
見た目のフォルムも近未来的♪

実はこのLeDio7+の筐体の新仕様には「」があります。
それは、放熱性の確保よりも何よりも、紫外線による劣化耐性の確保と、人の目に配慮した紫外線の漏れ対策の徹底。それらの設計を実現するための仕様変更、だそうです。
その仕様により、レンズは一体成形型が採用され、現行モデルのような個別のレンズ交換には非対応となっています。あしからず。

肝心の明るさですが、このディープブルー・プラスの場合で、照度は約3,800lx(30cm)。
(LeDio7 DeepBlueの照度は4,200lx/30cm)
気になる紫外線量は、30cmで約0.01mW/cm2。20cmなら0.02mW/cm2前後。

え?
前回の試作と大して変わらんじゃないか!って?
ノンノンノン♪・・・よく考えてみてください。
前回の試作では、超狭角の15°の3mmφ砲弾型×7で、やっと0.05mW/cm2(5cm)、30cmではゼロだったでしょ?

今回のサンプルは、60°レンズ1WのUV素子1ヶでこのスペックです。
レンズのビーム角がもたらす光量の違いについては、過去にさんざん紹介したので、もうお判りですね?

そう。
この子が照らすサンゴには、満遍なくほのかなUVが降り注ぐという訳です♪
とりあえずスギノキのような超浅場のサンゴへのUVガンガン照射は次回策への課題として、まずは一般的な蛍光色をまとうサンゴへの色揚げアプローチを、この新開発UVブレンドLeDio7+に期待すると言う訳です。

そのための特別モニターとして、またまた業界の猛者たちに協力要請をお願いしております。誰かはまだ内緒♪
現時点ではまだ僕の零号機しかありませんが、もう少しで初号機隊も到着する予定なので、追ってご紹介致します。

またまたつづく♪

こちらのエントリーもどうぞ♪

紫外線LED:伏線

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio 9 LEDスポット LED電球 volxjapan 紫外線LED

機は熟した♪

と言う訳で、ようやくこの話題に触れられます(笑)
そして新たな実験シリーズの開始です。
タグは紫外線LEDです。

現行のアクア用LEDランプに足りないモノ。
そう、それは紫外線です!
そして遂に、アクア業界を震撼させるUVブレンドLEDランプの降臨となるか!?

が、その前に伏線を。(言った時点で伏線じゃないが)

かれこれ少し前、ちょうど例の東芝のLED電球で遊んでいた頃、実は秘密裏に進められていたプロジェクトがありました。
それがUVブレンドのLEDランプの試作品作り。
こんな感じです。

UVブレンドLEDランプの試作品作り

実は当時、このUVネタをまだオフレコとするため、例の東芝LEDランプの改造記事では、いちいちUV基盤を外して紹介してました(笑)
やっとお披露目できます♪

ちなみに、だにやんの記事も参考にさせていただきました。蛍光色の励起が見事ですね!

実験には、2タイプのUV素子を使用しました。ひとつは秋月で買った3mmφタイプ、もうひとつは近所のマルツ電波で買った5mmφタイプです。

本当は1WクラスのUV素子で試したかったけど、素子がなかなか売ってなかった事に加え、既製ランプへの割り込みとしては電源容量の確保や回路構成の実現が困難であるとの懸念から断念し、ごくごく一般的な砲弾型素子でのトライとなりました。

UV LED テスト 1. テスト 2.
型番 OSV4HA3A11A LHALED-P501
メーカー OptoSupply Linkman
サイズ 3mmφ 5mmφ
波長(ピーク) 392nm 410nm
Vf 3.4V 3.2V
If 30mA 20mA
光度 250mcd 250mcd
ビーム角 15° 45°

東芝LEDランプへの搭載に見合う回路としては、とりあえずランプ電源からのDC約23Vを並列で拝借する事にしました。UV素子はVfからの換算で7ヶの直列とし、更にIfに合わせた定電流ダイオードを接続して駆動させました(共に10mA容量の定電流ダイオード×2の並列接続)。勿論、それくらいの余力がLEDランプの電源にあるだろうと見積もっての話。
しかし実際にはこの加工により全体の照度が若干低下したため、恐らく電源側で電流制限が掛かっているであろう事が判明しました。よく考えれば事前に判りそうなもんだけど(汗)。要するに純正素子への電流供給を20mA程度奪う形になった訳です。純正では約300mA駆動(6.9W÷23V)なので、それが280mAくらいになったのでしょう。ま、むしろ安全で良かろうもん(笑)

さあ、その結果や如何に!?

とりあえずテスト2.は410nmピークと言う点と、45°と言う点で、却下となりました。だって、UV量が測定できないほどメチャ弱いんだもん(笑)。
そして残るテスト1.でも、5cm距離でやっと0.05mW/cm2と言う情けない結果となりました。もちろん30cmではゼロ。。。使い物にならん(-_-;
ちなみに自然下でのUV量は晴天時で約3.0mW/cm2、曇天時で0.1~0.5mW/cm2程度かしら。せめてメタハラには及ばなくても曇天くらいは目指したかったんだけど。。。

しかもですよ。凄い熱!!
とても触れません(汗)

と言う訳で、出力もプアだし、UV基盤の放熱確保も難しいため、結局この案はオールナッシングとなりましたとさっ♪

なんのこっちゃ(^^;

とは言え、理論上は250mcd×7=1,750mcdも出ていることになり、人間の視認でこそ暗いですが、光線としてはかなり出ていますから、間違っても直視は厳禁ですよ!
今回の目的は、「せめて曇天並みの紫外線量が欲しいなぁ」と言う欲求に対しての「弱い」ですから、ブラックライトや検査用途としては十分すぎるスペックだと思います。その点をご理解下さいね。

さあ、そこで独り言です。

「あぁ・・・誰かこんな製品作ってくれないかなぁ。。。」

「じゃ、作りましょう♪」

なんとボルクスジャパンさんが名乗りを上げましたっ!

つづく。

こちらのエントリーもどうぞ♪