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新Grassy LeDio RS073大解剖!

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これまた遅くなりましたが、7月発売のGrassy LeDio RS122に続きまして、今回は12/16にリリースされたGrassy LeDio RS073のエイちゃんチェックをお送りします。
尚、RS073の仕様については、概ねGrassy LeDio RS122に準じますので、今回はザックリの紹介にとどめたいと思います。詳しくは、こちらもご覧ください。

Grassy LeDio RS073

Grassy LeDio RS073は、旧LeDio 21eの後継にあたります。
LED構成は3W駆動×7素子で、もちろんRS122同様、PSE対応です。

Grassy LeDio RS073 外観

ヒートシンクはRS122と同じもので、旧21eの680gから550gに軽量化されました。

レンズはいつものように拡散プリズム60°です。
但し、LED基板の大型化により、旧21eより少し大きくなってます。

Grassy LeDio RS073 レンズ

ラインナップは、ReefWhite/ReefBlue/ReefPurpleの3カラー。

Grassy LeDio RS073 LED配列/ビーム

注意したいのは、RS122と比べるとRS073は全体的に白味が強い点です。
と思いきや、ボルクスから公開されたLeDio色味早見表を見る限り、むしろRS073は旧来通りの色味に近く、実はRS122の青味が強かったのだと言う事が読み取れます。これから購入を予定されている方は、色味を事前によく検討されると良いでしょう。

そしてLED素子には、RS122同様、Philips Lumileds Luxeon Rebelが採用され、これにより全カラーにシアン500nmが採用されました。

Grassy LeDio RS073 LED基板

白系LEDに、更に効率の良いRebel ESを採用している点も、RS122同様でした。

もちろん、スペクトル測定も忘れませんよ。

Grassy LeDio RS073 実測スペクトル

やはり公称通り、廉価版LeDioとは言え、美味しいスペクトルに妥協はありませんね。
シアン様々です♪
ちなみに、ReefPurpleが採用しているDeepRed 660nmにも注目です。栽培向け?

最後に、気になるLEDドライブに迫ります。
RS073の駆動電流は果たして?

LED駆動 電流 電圧 駆動 製品消費電力
ReefBlue 663mA 21.1V 13.99W 17W
ReefWhite 660mA 20.6V 13.60W 16W
ReefPurple 664mA 19.7V 13.08W 16W

おおお!
やっぱりRebel効果は大きいですね!
駆動電流は約660mAの安全駆動とし、回路電圧も3W駆動とは思えない低さで、トータル13-14WのLED駆動と言う省エネを実現していました。旧LeDio 21eと比較しても、2-3Wも省エネになってますよ!
3W×7なら本来21W必要なところを、僅か14Wで済んじゃうなんてっ!?
元々14Wの製品はどうしたら良いんだ!苦笑

でも、その分暗くなってたら意味が無いですよね(汗)
そこで、旧LeDio 21eとの省エネ&照度比較をしてみましょう。

旧LeDio 21e 新LeDio RS073
カラー 駆動 照度@30cm カラー 駆動 照度@30cm
Deep Blue 15.8 W 23,110 lx - - -
Coral Blue 15.5 W 24,240 lx ReefBlue 14.0 W 24,970 lx
Aqua Blue 15.3 W 24,470 lx - - -
Pearl White 15.5 W 22,500 lx ReefWhite 13.6 W 25,600 lx
Blue Violet 14.5 W 23,880 lx ReefPurple 13.1 W 22,520 lx

照度は概ね旧来通りか、むしろ明るくなって、それでいて明らかな省エネを実現!
旧LeDio 21eだって天下のCree XPシリーズを採用して高効率を謳ってたのに、それすらもう過去の話なんですね。。。LEDの進化は早いなぁ。。。

と言う訳で、LeDio RS073は、光量を確保しつつ更なる省エネを実現し、またシアン500nmも入って益々スペクトル性が向上しました。
LEDスポットもまだまだ伸びしろがありますね♪

あ、後ほどRS073も応援市場にてキャンペーンセールを行います!
しばらくお待ちください。

こちらのエントリーもどうぞ♪

Kessil A150W Special Blend 15000K LEDを試す

この記事を含むタグの全記事リスト: COB LEDスポット スペクトル

引き続き溜まってたネタを順番に。

前回Premium AquaticsからMazarraのデュアルチップLED素子を通販したときに、商品ミスがあって正しい商品を送り直してもらった訳ですが、結局間違ったLEDはそのまま貰う事になったし、担当者のミスとは言えMaxspectのコロコロ変わる仕様変更の犠牲者でもある訳だし、せめて送料を払おうかと言っても要らないって言うし(そりゃそうか)、なんやかんやで商品代金や送料や手間のことを考えたら気の毒になったので、なんかついでに買おうかなぁ~と物色してたら、試してみたい商品があったので、実はそれも一緒に送ってもらうことにしたんです。長い。

それが、Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue です。
国内でも3万円ほどで買えるようで、34Wでこの価格なら安い方かな? どう?
以前だに兄が設置に苦労してたので、僕は取り付けアームも買ってみましたよ。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue

公式サイトで言うところのこれ↓(上から2番目)です。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue 公式スペクトル

構成はこんなかんじ。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue 外観

早速、実測っ!

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue ビームと光量とスペクトル

やっぱ、マルチチップは光の混ざりが違います♪
色ムラなんて一切皆無!
光色ブレンドに関しては間違いなく業界一でしょう♪

ただ、広範囲を照らすべく超広角ビームになってるため、照度やPPFD自体はかなり弱いです。主に補助向けな感じ。でも1台足したくらいじゃ見た目は変わらないかな(汗)
ま、もしメインにするなら最低7-8台もあれば水面で600μmol/m2/sのPPFDと3万ルクスの照度は確保できると思います。また、10000Kや6700Kを混ぜるなら5-6台程度には減らせるだろうし、LPS限定なら2-3台でもイケそうな気がします。

そんなことより、僕の興味はチップだぜ♪

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue チップ

ふむふむ。なるほど。
公式サイトのスペクトルから逆算して、各チップの波長はおよそこんな構成かな?

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue チップ構成

19素子で34Wなので、電源ロスを差っ引いておよそ1.5W駆動ってとこか。
省エネ駆動ってことは、寿命もかなり期待できそう♪

それよりも驚いたのは、すべてCree社のチップを使ってるってこと!
そっか! Creeは社外向けには400nmや420nmも作ってたのか!
頼むからそれを自社ブランドでも発売してくれぇぇぇ!!!笑

しかし、ひとつ気になることが。。。
今一度、実測スペクトルを見てみると。。。

Kessil A150W Special Blend 15000K Ocean Blue 実測スペクトル

なぜか400nmに385nmを使ってる???
公式スペクトルによれば、本来一番下の波長には400nmを使ってるはずだけど。。。

400nmのチップが無かったのかな?
はたまた±15nmの誤差があるのかな?(それはない)
普通に400nm使った方がもうちょい出力も確保できたはずだけど。。。
謎は深まります。。。

ちなみに、アクアLEDクリエイター的には、

現在:385nm×1 + 420nm×2 + 450nm×6 + 460nm×6 + CW×4

提案:400nm×3 + 420nm×3 + 450nm×3 + 460nm×6 + CW×4

Kessil A150W スペクトル改善案

これくらいが良いなぁ♪

あ、あと、ファンが内蔵されてるので、点灯中はある程度ファンの音が聞こえます。
1台でも結構目立つので、もし数台並べたら・・・
でも先日だに兄に聞いたら静かだって言ってたので、個体差があるのかも?
あなたのKessilはどうですか?

こちらのエントリーもどうぞ♪

新Grassy LeDio RS122大解剖!

この記事を含むタグの全記事リスト: LeDio RS122 LEDスポット volxjapan

先日、ボルクスジャパンから新しくGrassy LeDio RS122がリリースされましたが、その評価用サンプルをお借りしておきながら、バタバタしてなかなかチェックできませんでした。

新Grassy LeDio RS122到着!

が、ようやく先ほど完了しました。ふぅ。

と言う訳で、恒例の、、、
アクアLEDクリエイターエイちゃんの悪い子は居ねがぁ~チェ~~~ック!!!

その前に、先に公式サイトの情報も参照しておいてください。

特に注目なのは、今回新たに加わったモデルFrashWhiteですが、これはレディオ初の水草用LEDスポットになりますが、なんと色温度10000Kで演色Ra93を実現した、恐らく業界一贅沢なLEDスポットです!
何より、特筆すべきはそのスペクトル! (スペクトルは公式サイトを参照のこと)
それに水草用とは言っても、これはもうLeDio 21e PearlWhiteの代わりとして十分お釣りが来るスペックでしょう!ハナヤサイ・トゲ・ショウガ用に使いたい♪

ではまず、このLeDio RS122は旧LeDio 27の後継にあたるとのことなので、その27と外観を比較してみましょう。

新Grassy LeDio RS122 外観

LED素子が9個から12個に増えてますね。
RS122はこれまでの3W駆動から2W駆動へ変更して、その分LED素子数を増やす事で、さらなる高効率と大光量を追求したようです。だから2W×12=24W駆動ながら、旧LeDio 27相当の光量を実現できたそうです。しかもさらにもうひとつ大光量の秘密が隠されてまして、それは後ほど。

続いて、ソケットがやや短くなってます。実測で約4mmほど短くなってました。

そして目を引くのがヒートシンクの形状です。ヒートシンク1ブロックあたり旧2枚フィンから3枚フィンになって、より細かく薄くなりました。かと言って、よくあるペラペラの軽いアルミ板ではなく、LeDio特有の質感と造形美はそのままに、きっとこれが放熱性の良さにも繋がっているのでしょう。その放熱性の評価結果は後ほど。
ちなみにこのヒートシンクの変更により、重量が約3割軽減できたそうです。
旧680g → 新480g !
おおお。。。遂にあのLeDioが軽くなりました♪曝

ところで、LEDの配列が今までみたいな点光源ライクじゃなくなりましたね。
なぜ?
光色のブレンドに問題があったのか、熱設計の問題なのか、うむむ。。。
もしかしたら今回の軽量化に何か関係があるのかしら。。。

気になるPSEマークはソケットにありました。関係各社さん、ごくろさまです(笑)

PSEと電源基板

ソケットを開けると、電源基板は剥き出しでした。大丈夫?
今までは絶縁シートで覆われてたのに。。。
実は、今回からソケットに基板用のレールが加工されて、電源基板が直接ソケットに固定できるようになったため、絶縁シートが不要になったようです。ま、確かにこれなら筐体にショートすることはありませんし、問題ないでしょう。

一応、定番の拡散プリズムレンズも紹介しておきましょう。

拡散プリズム60°レンズ

まあこれはもう説明は不要でしょう。
白系LEDをムラ無くブレンドするなら、もはや鉄板のレンズです。

さあ、気になるLED部のお披露目です♪
レディオ初、RS122はPhilips Lumiles Luxeon Rebelを採用しました!
だから全機種へシアン素子の採用が可能となり、さらにスペクトル性がアップ!
これでもうシアン不足ともおさらばです♪
今一度、公式サイトのスペクトルに魅了されてください(笑)

LED基板と新採用Luxeon Rebel

元々Rebelは青系の出力に定評があり(今はCreeも追いついたけど)、そのせいでフルスペの450nmと475nmはRebelを超える事ができません(汗)。だって、RebelのRoyalBlueなんて早くに1Wで500mWを達成してたぜ? ワイルドだぜ?

そして極めつけは、白系LEDにRebel ESをチョイスしてること。Rebel ESは、Rebelをさらに高効率に磨き上げたLEDなんですが、なんと駆動に3Vも要らないんです♪
↓ これはRebelとRebel ESの電流電圧特性のグラフを比較したモノです。

Luxeon RebelとLuxeon Rebel ESの効率の差

普通は上図のように、LEDの駆動には1W駆動(350mA)時でも3V以上は必要なんですが、Rebel ESになると、なんと3W駆動(700mA)時ですら3Vで事足ります(それでも他社から見ればRebel自体も低電圧な方ですが)。なので、RS122のような2W駆動(500mA)時なら2.9Vちょいもあれば十分。てことは、Rebelなら2W駆動に3.1V×500mA=1.55W必要なのが、Rebel ESだと2.92V×500mA=1.46Wで済むってことになります。12素子なら約1Wも省エネになります♪
そう、Rebel ESを採用してるってとこが、もうひとつの大光量の秘密なんです。
だから、Rebel ES(白系)を多用しているRS122 FrashWhiteが一番の大光量&省エネモデルってことになりますね。

では、それぞれのスペックを見てみましょう。

新Grassy LeDio RS122 スペック測定

上から、ReefDeep、ReefBlue、ReefWhite、FrashWhiteです。
各列左から、RS122本体、実消費電力、LED部駆動電流、LED部両端電圧です。
この電流と電圧を掛ければLED部全体の駆動電力が算定されます。
それに電源部のロスを足せば、中央の実消費電力になる訳です。
ね? FrashWhiteが一番高効率でしょ♪

ところで、別に疑ってた訳じゃないけど、過去の例もあります(汗)し、特に2W×12と聞くと、ピクッと反応しちゃうのも事実(汗)。まさか420mAの電源ってオチはないよね・・・と、ちょっとだけ半目で測ってみましたが、何の心配も要りませんでした(笑)。旧レディオの3W駆動がしっかり700mAだったように、今回のRS122もしっかり2W駆動=500mAでした。そして、製品トータルも約21Wで公称通り。うん。悪い子は居ませんでした♪

それにしても、改めてRebel ESの効率の良さにビックリです。
例えば一番下のFrashWhite。この子には12素子中Rebel ESが9素子入ってるのですが、トータル電圧が34.3Vですよ?
1素子あたり2.86V。。。効率良すぎっ! しかも2W駆動なのに!!!
もはやRebel ESなら、3W駆動のつもりで700mA流したって、実質2Wです(汗)
もう、1W=350mA、2W=500mA、3W=700mA、、、と数える時代は終わったか。

ついでに公式サイトのLeDio RS122とLeDio 27の照度データを比べてみます。

Model ReefDeep ReefBlue ReefWhite FreshWhite
LeDio 27 36,490 lx 36,960 lx 38,130 lx -
LeDio RS122 38,680 lx 37,370 lx 34,680 lx 37,140 lx

おおお。消費電力はLeDio 21eと変わんないのに、マジで27並の照度が出てますねぇ!
ホントならスペクトル重視でシアン入れたりして照度を犠牲にした分の低下があってもいいくらいなのに。。。やはり12素子とRebel効果でしょうか。。。
あとで僕も測ってみます。

そして最後は放熱性のチェック。室温27℃、30分点灯後のヒートシンク温度です。
左から、LeDio RS122、LeDio 27、LeDio 21eです。

新Grassy LeDio RS122 温度測定

温度の違いはほとんど誤差の範囲です。どれも性能は同じと見て問題ないみたい。
その上で、今回3割も軽量化しながらこの放熱性を維持できたのも凄いところ!
ま、実現したからリリースできたんだろうけど、ホント、ごくろさまです。。。
とは言え、メンタル的には、やはりファンは当てたいですね♪

以上、新Grassy LeDio RS122大解剖でした!

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