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第18回サンゴ礁学会

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facebookをご覧の方はご存じだと思いますが(笑)
先日、サンゴ礁学会第18回大会へ出席しました。
僕は昨年に引き続き2度目の参加です。
写真ばかりですが、雰囲気だけでも味わってもらえたら幸いです♪

第18回サンゴ礁学会

まず、大会前日はヤボ用で大阪へ。。。

大阪で読書の秋

打ち合わせを早々に済ませ、いざ東京へ前乗りです♪

新幹線のぞみ

そして東京の夜を満喫して、静かに就寝。。。

さあ、サンゴ礁学会第18回大会当日!
今年のサンゴ礁学会のスケジュールはザックリとこんな感じでした。

日時 午前 午後
11/27(金) 口頭発表 自由集会
11/28(土) ポスター発表 口頭発表/総会 懇親会
11/29(日) テーマセッション 公開シンポジウム -

昨年との違いは、まず口頭発表ポスター発表の実施日が分けられたこと。去年は連日同時進行だったので、タイミングによってはどうしても見れない発表が生じてしまいましたが、今年は見たい口頭発表と見たいポスター発表がすべて見られました♪
そして、昨年にはなかった新たな試みとして、最終日にテーマセッションといういくつかのディスカッションがおこなわれたようです。
今回僕が参加したのは、初日の口頭発表の午前の部と、二日目のポスター発表と総会、最終日の公開シンポジウムです。
それ以外は、、、あちこちスイハイしてました(笑)。その件はまた今度。

会場のご紹介

今年の会場は慶應義塾大学三田キャンパスでした。僕はお初です♪
というか、大学の構内入ったこと自体お初かも(汗)
そう、僕の最終学歴は工業高校だったので、大学にはとんとご縁がなかった~汗

まず、南校舎5階へ上がると、写真家中村征夫さんの作品が目に飛び込んできます。
最終日の公開シンポジウムにも中村さんが関わっておられるので楽しみです♪

会場に展示された中村さんの写真

受付の前にはMMC企画が設置したレッドシーのREEFER水槽が!

会場に設置されたMMC水槽

そう、今年のサンゴ礁学会には多くのアクアリウム企業が協賛で参加されてました!

協賛各社

凄いですね~♪
この今年の協賛を足がかりとして、来年からはもっと多くのアクア企業・アクアショップが参加出来たら良いな~と考えてます。もちろん、そうなれば我々アクアリストも大挙して押しかけるべきですよね!笑
来年もTOJO高野さんには益々頑張って貰いましょう♪笑

コーラルカフェ(休憩所&ブース)のご紹介

そして、コーラルカフェと称した休憩所では、コーヒー(インスタント)が飲み放題♪笑
各社のブースもこの中にありました。
また、今年はサンゴの保全活動に取り込む玉川学園の生徒らによるポスター発表もあり、注目を集めていました。

コーラルカフェ(休憩所)に貼られた玉川学園の発表ポスター

すごくよくまとめられた内容に感心!

コーラルカフェ(休憩所)に貼られた玉川学園の発表ポスター

こちらは小学部によるポスターです。尊敬します!

コーラルカフェ(休憩所)に貼られた玉川学園の発表ポスター

そしてブースですが、、、なんとビックリ! 京都のCCSも出展してますやん♪
5年前にポシャった(汗)ボルクスの自然光LEDランプ以来でした。懐かしい~

CCSブース

あああ~UPRtek MK350S良いな~欲しいな~笑

MK350S (CCSブース)

旭光通商も台湾製のスペクトロメーター置いてた♪
あああ~PPFD測れる奴欲しいよ~笑

スペクトロメーター (旭光通商ブース)

サンゴの反射スペクトルを貼ってる光学メーカーも!(会社名失念すみません)

サンゴの反射スペクトル

ふむふむ。やっぱりCFP持ってるサンゴは多いね。僕の調査結果と同じです。
あと、深赤の多くはクロロフィル蛍光らしいですよ。
あああ~高まるわぁ~曝

口頭発表のご紹介

口頭発表は、初日の午前の部が萌え萌えきゅんきゅんマックスでしたっ!曝

口頭発表:午前の部

あのね、この第一の部の5講演は、本当に内容が濃かったです。

OR 1-1
サンゴ-褐虫藻の細胞内共生初期の分子応答から共生成立の謎を解く
湯山育子 (国立遺伝学研究所・生命情報研究センター)

口頭発表:午前の部 1

OR 1-2
共生する褐虫藻のタイプはサンゴ幼体の初期生残に影響するか?
山下洋 (水研セ西海水研)

OR 1-3
稚サンゴの遺伝的差異と高水温下における共生褐虫藻の変化
依藤実樹子 (琉球大・熱生研)

口頭発表:午前の部 2, 3

OR 1-4
プラヌラ存在下での褐虫藻の行動とレクチンの関与
神保充 (北里大・海洋)

OR 1-5
Acropora tenuis レクチンの環境中での褐虫藻誘引活性能
竹内亮太 (北里大・海洋)

口頭発表:午前の部 4, 5

主に褐虫藻に関連した発表ですが、アクアリストはテンション上がること請け合い♪笑
去年も凄く勉強になったけど、今年もかなりの情報収集ができました♪

で、ここでちょっぴり外出。スイハイです(笑)

で、戻って来てから、午後の部の後半を受講。

口頭発表:午後の部

うとうと。。。汗

ポスター発表のご紹介

聞きたい発表の初っぱなから発表者が不在で聞けず。。。とりあえず眺めただけ。

ポスター発表 1

↓これ面白い試みでした。褐虫藻の代わりに蛍光ビーズを取り込ませる実験。
P 4
白化が褐虫藻の新規獲得を促進する
菊池彩花 (総研大・基礎生物学研究所)

ポスター発表 2

6μmのビーズ使ったらしいけど、そんなもん売ってることにもビックリ(笑)
将来的には蛍光マーキングした褐虫藻での実験を懇願してきました。

発表者はどこだぁ~笑

ポスター発表 3

↓この強光障害に関する発表も面白かった。実験のクオリティも高いし!
P 10
サンゴの光環境適応
加藤弘樹 (総研大・基礎生物学研究所)

ポスター発表 4

そして、発表を聞き終えた後の雑談にて。

僕 「ちなみにどんな照明で研究を?」
彼 「LEDですよ」
僕 「へぇ〜何て言う製品ですか?」
彼 「S・・・ナントカSPだったかな?」
僕 「え?KR93SPですか?」
彼 「それ!」
ポスターのプロフィール写真の後ろに写ってるKRを指差して、
彼 「これこれ、このLEDです!」
僕 「あ!フルスペやん(笑)」

彼の所属を見たら、なんと基礎生物研究所でした。
確かに
何台もKRシリーズを納品してるらしい。
何というミラクル♪曝

その他にもたくさんのポスター発表がありましたが、発表者が見当たらなかったり(笑)、逆に常に順番待ちだったり、なかなかタイミングが合わないことが。。。でも読むだけでも勉強になるので、気になるポスターは一通り目を通してきました。

ポスター発表 5

ポスター発表のあとは総会でしたが、後半早めに切り上げてスイハイへ(笑)

公開シンポジウムのご紹介

最終日は、参加無料の公開シンポジウムです。
でも、午前中はスイハイ(笑)だったのでテーマセッションは参加せず、午後の公開シンポジウムから参加しました。

まず最初は、人類学者の中沢新一先生の講演から。

公開シンポジウム:中沢先生講演

続いて、写真家の中村征夫さんのスライドを見ながらのハーブの生演奏。

公開シンポジウム:中村さんのスライド&ハーブ生演奏

てっきり中村さんのお話が聞けると思ってたのに、ちょっと残念。。。

そしてラストはディスカッション。

公開シンポジウム:ディスカッション

ここで流れたスライドも、凄くためになりました♪

公開シンポジウム:ディスカッション スライド1

公開シンポジウム:ディスカッション スライド2

公開シンポジウム:ディスカッション スライド3

公開シンポジウム:ディスカッション スライド4

予定時間を少しオーバーして、サンゴ礁学会第18回大会は無事閉幕となりました。
やっぱり来て良かった!

今回の収穫

まず、蛍光タンパクや強光障害のメカニズムに褐虫藻のクレードが大きく関わっていることを、これまで以上に詳しく理解することができました。この解釈によって水槽内で起こりうる白化についてもおよその説明が付けられそうで、今後に期待大です。

また、今までは褐虫藻のクレードによって蛍光タンパクの量が制限されると言うデータを根拠に、もしかしたら蛍光タンパクのカラーも褐虫藻によって決定されるのかな?と考えたりしましたが、今回何名かの研究者に確認したところ、プラヌラ(サンゴの幼生)が褐虫藻を取り込む前の段階で既にGFPなりRFPを持ってるらしいので、蛍光タンパクとそのカラーについてはサンゴの遺伝的なものでは無いかと推測されるようです。

また、最近僕もよく書いてますが、深赤680nm前後の蛍光はやはりクロロフィル蛍光とのことです。これは褐虫藻にUVを当てると容易に発光するそうです。最近では、アオサンゴに370nmを照射すると真っ赤に発光することを発見して驚きましたが、これもどうやらクロロフィル蛍光のようです。

また、以前からも何度か紹介してきたUVストレスによる蛍光タンパク増加(Yuyama et al. 2012)の論文著者、国立遺伝学研究所の湯山育子さんにも今回直接お話を伺うことができました。そして後日、その論文「Algal symbiont type affects gene expression in juveniles of the coral Acropora tenuis exposed to thermal stress」を頂くことができましたので、翻訳できたらまたご紹介したいと思います。

また、サンゴのゲノム解析で有名な沖縄のOISTマリンゲノミックスの新里宙也さんが今回も来られていたので少しお話を伺いましたが、今は保全のためのサンゴの繁殖に関する遺伝子の研究をおこなってるそうです。昨年の大会でGFPの研究もしたいと仰ってたので少し期待してたのですが、残念ながらまだしばらくお預けのようです。

来年はアクアリスト大勢で参加したいなぁ♪
皆さん、今のうちからご検討くださいね。
ただ、、、来年の会場は沖縄です(笑)
貯金しよっと。。。

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世界初シアン搭載LEDスポット零号機

この記事を含むタグの全記事リスト: LED LEDスポット スペクトル 太陽光LED 自作関連

懐かしい繋がりで第二弾!

今度はこれを見つけるために、先日掃除した部屋をまた散らかしました(曝)

太陽光ブレンド

太陽光ブレンド! (但し零号機は消息不明・・・笑)

太陽光ブレンドとは、
白色LEDの歪なスペクトルを、太陽光のようなフラットなスペクトルに改善するために2010年に生まれた、シアン500nm搭載の高演色白色LEDスポットです♪

久しぶりにスペクトルを測定すると、、、

太陽光ブレンド 実測スペクトル

相変わらず、良い仕事してるわぁ~♪笑

あれから5年の月日が経ちましたが、先日、久しぶりに修理の依頼がありました。
嬉しいですね~5年もお使い頂けたなんて♪
早速調べてみると、LED素子がいくつか死んでました。。。
もちろん、同じ構成での修理も可能でしたが、この5年の間にLEDもすっかり進化したことですし、せっかくですからフルスペクトル化をご提案しました。
ハタゴイソギンチャクとクマノミがメインとのことで、超浅場の水深1-3M仕様に!

LeDio 21改 太陽光ブレンド
→ LeDio 21改 太陽光ブレンド2015

太陽光ブレンド2015

但し、この素子数では目的のスペクトルが構築出来ないので、UVのみ400+425nmデュアルチップを採用しました。

そして、実測スペクトル。

太陽光ブレンド2015 実測スペクトル

完璧です!
今日も手足の如く波長を自由自在に操るLEDスペクトルデザイナー平常運転です♪笑
いやぁ~、当時はこんな高精度なスペクトルが将来作れるようになるなんて思いもしませんでしたが、ホント、良い時代になりましたね~♪

さあ、スペクトル新旧対決!

太陽光ブレンド 新旧スペクトル比較

欠落していたUV域を補完しながらも、演色性は超高演色Ra93を確保し、それでいて太陽光のようなフラットなスペクトルを実現しながら、ついでに陸上スペクトルから水深3Mスペクトルへ華麗にダイビング~!
ハタゴイソギンチャクも石垣のビーチと勘違いしちゃいそうですね♪笑

世界初シアン搭載LEDスポット「太陽光ブレンド」誕生秘話

さて、せっかくなので、太陽光ブレンドの開発秘話も簡単にご紹介しましょう。

■2010年4月

漠然とですが、LEDを使い始めてから、メタハラでの挙動と違う何かを感じ始める。
毎日明けても暮れても太陽・メタハラ・蛍光灯・LEDのスペクトルとにらめっこ。。。
UV以外にも何かが足りないのか・・・?

一般白色LEDとシアン500nmのスペクトル

シアン500nmかぁぁぁ!?

この500nm前後のシアンの領域は、色素ではカロテン系が、蛍光ではグリーンやオレンジ、レッド等が励起波長源として活用しています
(当時そこまで明確に認識してなかったけど笑)

■2010年10月

それから、市場のシアン500nmのLED素子を漁る日々が始まりました。。。

2010年当時の各社シアンLED各種

しかし、一般的にシアンのLEDの波長範囲は490-520nmと広範囲に渡ります。
運が良ければ水色、運が悪ければ緑色です。。。

シアンLED発光色

当時、まだスペクトロメーターは持ってませんでしたから、目視だけが頼りです(笑)
そして、極めて青に近い水色を当たりシアンと名付けました。
そう、欲しいのは500nm以下の当たりシアンだけなのです。。。

この時期かなり鍛えたので、今では色を見れば波長が判るようになりました(曝)

■2010年11月

で、こうした厳しい波長検査をくぐり抜けた優秀なシアンだけが、当時の太陽光ブレンドに使用されることが許されたのです♪
波長への徹底したこだわり、それは自然へのリスペクト、そして生体への愛だろ、愛♪

太陽光ブレンド 詳細(デザイン/発光色/ビーム)

当時はスペクトロメーターが無かったので、お手製分光器で撮影したスペクトルをロット毎に印刷して仕様書に添付してました(笑)

太陽光ブレンド仕様書

照度も測定して印刷してましたが、当時はまだJIS照度計を持ってなかったので、簡易照度を載せてましたね。

いやぁ、、、そう考えたら、LED素子の物色だけじゃなくて、測定器関係や調査用照明機器なんかも含めると、相当散財してますね。。。
ざっくり計算しただけでも200万超えてたし。。。わなわな
人件費入れたら更にトンデモナイことに。。。ワナワナ
しかも気前よくデータばらまきすぎ。。。WANAWANA
でも、それで誰かが喜んでくれたり、たまに励ましや感謝の言葉をいただくと、それだけでホッコリ満足しちゃう自分がいるんだよねぇ~笑
早く、お人好しの特効薬が開発されれば良いのに(曝)
商売上手な人ならとっくに何か金儲けとか始めるんでしょうけど、僕は無理ですね。

あ、太陽光ブレンドが壊れた方は、遠慮なく修理にお送りくださいね♪
メールでお気軽にお問い合わせください。

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世界初UV搭載LEDスポット零号機

この記事を含むタグの全記事リスト: LED LED電球改造 スペクトル 紫外線LED 自作関連

部屋掃除してたら、めっちゃ懐かしい夢の欠片を発掘しました(笑)

世界初UV搭載LEDスポット零号機

懐かしい!!!笑

これ、最近の方は知らないかもですね。当時あまり露出しなかったし。。。

今でこそ400-420nmのUV LEDはアクアLED製品に欠かせない存在になりましたが、その先駆けとなったのが、世界初UV搭載アクアLEDスポットの名の下にリリースされた、ボルクスジャパンGrassy LeDio9+シリーズでした。

で、これはそのゼロ号機です♪

そう言えば、2009年当時はまだスペクトロメーターなんて持ってなかったから、この零号機の実際のスペクトルなんて知る由もなかったなぁ。。。

早速測ってみました(笑)

世界初UV搭載LEDスポット零号機・実測スペクトル

おおお~! ちゃんと400nm出てますやん♪曝
ま、砲弾LEDの超狭角のビーム角に助けられての結果ですけどね。
測定器を少しでも傾けると400nmの存在が消えます(曝)
なんともちっぽけな零号機でした。。。笑

でも、この存在があったから、後のLeDio9+シリーズに繋がり、さらにその後の他社の追従にも繋がった訳です。ボルクスが特許縛りを控えてくれたお陰です♪汗
そうして現在、UV入りLED製品は、非常に多くのアクアリストに親しまれています。
オージーサンゴの蛍光タンパク、UVでガンガン揚がってますかぁ~?
お元気ですかぁ~?

よし。
将来、アクアLEDミュージアムが開館されたら、この零号機を展示して貰おう♪笑

世界初UV搭載LEDスポット誕生秘話

さて、せっかくなので、UV採用LEDスポットの開発秘話を簡単にご紹介しましょう。

■2009年8月

まず、僕が初めて買ったLED電球は、この東芝のLED電球でした。

東芝LEDLED電球

最初は、同じ日亜のブルー素子を取り寄せて青白スペクトルに改造したり、リフレクターやレンズを自作して光量アップなどを楽しんでいたんですが、ふと、あることに気づきました。

UVが入ってないじゃん。。。

元々僕は2000年当時、スギノキ・ブルー化計画でUVを崇拝してたUV信者でしたから、サンゴの飼育照明にUVが入ってないなんて、とても許容できるはずはありませんでした。
そして、持論はより一層強く固まっていきます。。。

LEDをサンゴ飼育に用いるならUV域を補完しなければならない!

■2009年10月

その後、UVを載せる方法をいろいろ思案し、思いついたのがこの方法↓

東芝LED電球改+紫外線LED搭載実験

だって、当時はパワーLEDのUV素子なんてほとんど売ってなかったんだもん(笑)
たまに見つけても超高価低出力プラスチックレンズの三拍子。。。汗

こうした実験は、実は当時オフレコで進めていたので、この件を公にできたのはLeDio9+シリーズの試作が完成してからでしたね。

そう、アクアLEDとUVの未来は、
すべて新型LeDio9+のUV搭載の可否に運命を託されたのです!

■2009年12月

その後、遂にLeDio9+シリーズの試作機が到着
レンズタイプ1 (クリアレンズ版)

UV搭載LeDio9試作機 レンズタイプ1

レンズタイプ2 (フロストレンズ版)

UV搭載LeDio9試作機 レンズタイプ2

* これらの試作を経て、正規版はプリズムレンズに決定しました。

これが実測スペクトル(LeDio9 PearlUV3)

UV搭載LeDio9試作機・実測スペクトル

おおお~!
安心してください、UVは無事履けましたよ♪笑
このUV補完スペクトルに、マリンアクアリウムの明るい未来を見いだしました!

その頃、ちょうどスギノキブルーの枝が調達出来たので、同じく試作したLeDio3 UV3を使って、ブルー蛍光タンパクの励起実験に着手。

スギノキブルーの青味がUVで励起されるブルー蛍光タンパクであることを発見!

はい。謎は全て解けました♪

ウスエダ・ブルーと違って、スギノキ・ブルーの多くはブルー色素タンパクを持たないブルー蛍光タンパクのみの構成であるため、白色LEDのようなUV 400nm付近の波長を一切含まない光源で観賞すると完全に真っ茶色で、まったく青く発色しなかったのです!
しかし、太陽光の元で見ると青いっ!?
やはり間違いない、アレだ!

そう、アレとは、僕が現役当時、同じくスギノキを青くすべく実践したスギノキ・ブルー化計画の仮説の元となった、UVです。

スーパークール・マリンブルーはスギノキブルーの青味を増強する

やっぱり、サンゴを自然下と同じように飼うにはUVも必須なのだ。。。
しかし、現状のアクアLEDは、青と白しか入ってない青白スペクトルのみだ。。。
このままじゃダメだ。。。危うくアクアリストが全員路頭に迷うところだった。。。
UV搭載LEDの実現は間違いではなかった!!!

■2013年5月

その後、スギノキのブルー蛍光タンパクの励起発光特性を調べることにも成功しました!
(コーラルカラーレポートVOL.1より出血大サービス♪)

スギノキブルーの反射スペクトルとブルー蛍光タンパクの発光スペクトル特性

はい。スギノキのブルー蛍光タンパクの励起には、370nmも400nmも425nmもすべて同じくらいの波長強度が必要だったのです。もちろん、スーパークール・マリンブルーには全部入ってます。
しかし、当時は370nmのLED素子なんて超高価の割に超低出力で使い物になりませんでしたので、採用は現実的ではありませんでした(未だにそんな感じですが 汗)

ではどーするか?
その分しっかりと400-420nmを入れましょう!
と言うのが、後のフルスペの波長理論のひとつになりました。
フルスペを当てるとスギノキブルーが真っ青に揚がるのは、そういう訳だったんです。
ま、その話はまた今度。。。

え?
上のスギノキのグラフ、深赤680nmあたりにも蛍光発光が出てないかって?
鋭いですね!
そんなあなたは、以前投稿した褐虫藻に焦点を当てたLED選びも参考にどうぞ♪

こちらのエントリーもどうぞ♪